俺の明日はどっちだ

50歳を迎えてなお、クルマ、映画、小説、コンサート、酒、興味は尽きない。そんな日常をほぼ日替わりで描写

肉も、 美味しいイタリアンの新星 @ 金沢 玉川町 「 Trattoria cicala 」

2016年09月25日 09時37分11秒 | 時系列でご覧ください

去年11月オープン以来、行こう行こうと思いつつなかなかタイミングが合わず行けていなかった山本ほうらいくんの店に先日ようやく訪れることが出来、その予想を上回るに素敵な料理の数々を力いっぱい楽しませてもらったのでありました。



まず最初に出てきた見た目にも綺麗で、バーニャカウダ? と思ってしまった
ピンツィモーニォ なる 「 いろいろ野菜のスティックサラダ 」。
これをオリーブオイル、ワインビネガー、ハーブ塩を使い自分流に合わせて食べるんだけど、人が揃うまでスプマンテを飲みながらちょこちょことつまむアンティパストとしてちょうど良く、かなり気に入ってしまいました。



続いては、良い意味で意外性を感じた、北海道産のサンマを内臓、頭や骨すべてペースト状にしてバターでつないだ 「 サンマのパテのクロスティーニ 」。
思えば秋刀魚のパテってこれまで食べたことがない気がする中、こういった季節感あるひと品は大いにありだと思うし、何よりもちゃんと美味しいのがやっぱり嬉しいのであります。



そうした美味しくて、かつはじめての味と言えば、モッツァレラを刻んだものに生クリームを加えて、袋状にしたモッツァレラの中に包み込まれているプーリア州の特産品のフレッシュチーズである 「 モッツァレラ ブッラータ 」 もまた同様で、
ブッラータは、イタリア語で “ バターの様な ” という意味だそうで、まさにさっぱりしていながら濃厚でクリーミーな味わいは、これまで出会ったことのないもので本当に旨いッス。
ちなみにこのチーズ、日本ではなかなか流通していないらしく、チカーラでも月に2回空輸で入ってくるのみだそうで、そうした希少価値感の演出もなかなか上手です。



そして 「 ここまで出てきたものすべて全然OKだよ 」 と山本くんに上から風 ( ← ゴメン ) に軽口を叩いていた、そのタイミングで出てきたのが
時間をかけてローストしたビーツと押水産のいちじくに、軽く燻製をかけた鴨が加わった 「 ビーツと無花果と鴨のサラダ 」。
これがまた、三者三様の美味しさ プラス 組み合わせの妙を感じるひと品で、全然OKどころか、とてもとてもOKだったのであります。



そんなOKな流れの中、自ら 「 金沢で一番柔らかくて美味しいはずです 」 と自信満々で出してくれた 「 トリッパと能登産のイタリア茄子の煮込み 」 もまた、そこまで言い切ってしまうだけのことは確かにあると思え、なるほど6時間かけて下茹でしたトリッパは確かに柔らかく臭みもなくトリッパが苦手の人にも受けいられるものだと思う。
ただ、しかしながら逆に言えばちょっと上品すぎて物足りなさを感じる人もいるかも知れず、ここら辺りは人によるだろうなぁ。



そしてそして、ついに出ましたこの日のメインディッシュである 「 国産牛のTボーンステーキと自家製サルシッチャ



炭火でじんわりじんわり時間をかけたTボーンは、国産牛を使っていることもあってか、先日 クアクア で食べた ビステッカ アッラ フィオレンティーナ とはまた違ったしっとりした旨さがあり、シチリアの岩塩とトスカーナのキャンティクラシコのオリーブオイルだけというシンプルな味付けながら、備長炭と国産牛の組み合わせが日本人のDNAを刺激し、これはこれで本当に美味しい。

そしてともに焼かれて出てきた肉肉チックなサルシッチャもまた、付け合せのインゲン豆ともども食べ応えたっぷりで、ポーション的にも味わい的にも大いに満足だったのであります。



ただ、ここで終わるのはもったいないとばかりにお願いして追加で作ってもらった 「 タリアテッレ ボロネーゼ 」 もまた、肉の旨さを大いに感じ、自家製麺だという卵黄が多めのコシのある麺ともども、久しぶりに食べ応えのあるパスタで大いに満足していたところ、



さらに、さらに、そうした満足にとどめを刺してくれたのが、デザートとして 無花果のコンポート とともに出てきた パンナコッタ
いやはや、これが美味しいのなんのって、卵白を使って固めるという古典的なレシピで作っただけと言われても、何しろその食感、味わい、道産子の遊心が感動し、澄ちゃんは洗面器いっぱい食べられると言い、とにかくこの日参加していた全員が絶賛だったのでありました。



というわけで、前もって予約していた分、かなり頑張ってくれていたとは思うけれど、本人曰く 「 てっぺんを取りますから 」 という、いまどきの若い子には珍しい意欲的な言葉にも大いに納得させてくれるだけのポテンシャルの高さを感じ、ちょうど 10年前にマキノくんや石浦くんが開業していた当時を彷彿させる “ 新進気鋭 ” という言葉が浮かぶくらい楽しくて美味しいひと時だったのでした。



ともあれ、席数が 10数席というこじんまりとしたキャパと今の丁寧に作られた料理とが見事一致しているこの「チカーラ」、店の前には “ 肉の美味しいイタリア料理店 ” と書かれていたけれど、 肉もほかの料理も美味しいイタリア料理店 だったので、機会があれば是非是非!
かなり強くオススメなのであります。



Trattoria cicala( トラットリア チカーラ )
金沢市玉川町12−17
076-256-0894
18:00~22:00
日曜定休


※但し、9月29日から10月2日までは新宿伊勢丹の催事に出る東京の山本くんの師匠のお店 trattoria29 の手伝いに行くため休業となるそうです。



今日の1曲 “ Hot Patootie - Bless My Soul ” : Meatloaf

肉のイメージのロックシンガー言えばミートローフ。
そしてミートローフと言えば、やっぱりこの曲ですね。


















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