先ほど「望田潤の3歳勝ち馬評価」先週ぶんを3頭更新しました
◆ティンバーカントリー死亡
ティンバーカントリーが亡くなったそうで、種牡馬としてはパワーとスタミナに寄りすぎていて日本ではやや苦戦しましたが、「アルーアキャロルとコパノリッキーとアドマイヤドンのナスペリオンの話」で書いたように、アドマイヤドン(トニービン)、ムガムチュウ(Mill Reef)、ヤマカツリリー(Mill Reef、テスコボーイ)はWoodmanのナスペリオンを活かした配合をしていたのです
http://db.netkeiba.com/horse/ped/000a00035e/
母父としてはコパノリッキー、ラストインパクト、プレイアンドリアルなどを出してさすがはFall Aspenの息子と見直されつつありますが、いつの日かDubai Millennium≒ティンバーカントリーの3/4同血クロスを持つダート王が出現するのではないかという期待も大いにあります…合掌
┌Mr.Prospector
┌○┌Buckpasser
│└△
ティンバーカントリー
└Fall Aspen
┌Mr.Prospector
┌○┌Buckpasser
│└△
Dubai Millennium
└△
└Fall Aspen
◆Oasis Dream再び
土曜東京で初勝利をあげたアップクォークはベーカバドの初年度産駒で中央では8頭目の勝ち上がり
種牡馬ベーカバドについては「名種牡馬Oasis Dreamの配合に倣って、ダンシングブレーヴ持ち牝馬との配合でSir Ivor≒Droneのニアリークロスを狙うのが、日本の高速馬場では成功の近道ではないか」と書いてきましたが、このニアリークロスはようするにナスキロ+Tom Foolの組み合わせ(Sir Ivorの母はTom FoolとAthenia≒MenowとSir Gallahad=Bull Dogが共通)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/000a010d4f/
┌Royal Charger
┌○
┌○┌Princequillo
│└△
Sir Ivor
└△┌Pharamond
└Athenia
└△
└Alcibiades
┌Royal Charger
┌○
┌○┌Princequillo
│└△
Drone
│ ┌Pharamond
│ ┌Menow
│ │└Alcibiades
│┌Tom Fool
└△
そして下記のように、ここまで勝ち上がったベーカバド産駒8頭のうち6頭が、Sir Ivor≒DroneやSir Ivor≒SecrettameやSir Ivor≒Hopespringseternalなど「ナスキロ+Tom Fool」のニアリークロスを持っているのです
エネスク…母方のダンシングブレーヴ経由でSir Ivor≒Drone5×4
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013101526/
タイセイエクレール…母方のGone West経由でSir Ivor≒Secrettame5×4
ゴッドカリビアン…母方のダンシングブレーヴ経由でSir Ivor≒Drone5×6
エスペランサリュウ…Sir Ivor5×6
アップクォーク…母方のMiswaki経由でSir Ivor≒Hopespringseternal5×4
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013106041/
ペイシャオブマーシ…なし
オルレアンローズ…なし
ホッコーモモタン…母方のダンシングブレーヴ経由でSir Ivor≒Drone5×5
ペイシャオブマーシにしても母がラストタイクーン×Seattle SlewでMill Reef4×4にTom FoolやPokerが絡むので、ナスキロ+Tom Foolな組み合わせを増幅していることに変わりはないですね
┌Nasrullah
┌○
┌○
││┌Princequillo
│└△
Secrettame
│┌Tom Fool
└△
┌Tom Fool
┌○
Hopespringseternal
│┌Princequillo
└△┌Nasrullah
└△
ちなみにベーカバド産駒で母系にDroneを持つものは7頭出走で3頭勝ち上がり、Gone Westを持つものとMiswakiを持つものはそれぞれ1頭出走で1頭勝ち上がり、ベーカバド産駒全体では43頭出走し8頭が勝ち上がり、確かな根拠のあるクロスを狙うことは打率と長打率両方のアップにつながります
「Green Desert×ダンシングブレーヴが成功したのは、Sir Ivor≒Droneで成功したのだ」という推論が立てられるところ、「この推論が正しければ、ベーカバドはSir Ivor≒Droneだけでなく、Gone WestやMiswaki経由のニアリークロスでも成功するのではないか」という更なる推論が立てられるところ、こういう応用がきくのが配合論のいいところ
たとえば人参パンフレットを開いたときに、これはベーカバド×アグネスタキオンやから力馬っぽい血統やけど、Sir Ivor≒Hopespringseternal5×4があってサンデーのHaloも絡むし、馬を見てもソコソコ柔らかみはあるから芝1800mあたりで面白いかもしれない、というふうに目に留まればいいんじゃないですかね
◆レインボーダリアのイトコ
先週の東京芝はけっこう道悪の巧拙がハッキリ出るような馬場やったと思いますが、勝負どころから持ったままで前に取りつくトゥインクルの脚はまさに道悪巧者のそれ
重のエリザベス女王杯でアッと言わせたレインボーダリアと同じストロークトの牝系で(母が全姉妹の関係)、ストロークトはBimelech5×4・4でNever Bend的La Troienne的なパワーが強い牝系
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011100066/
この牝系の芝馬場状態別成績は
芝良[41-37-43-319]連対率17.7%,複回値84
芝稍[6-6-5-32]連対率24.5%,複回値91
芝重不[5-7-1-20]連対率36.4%,複回値160
またトゥインクルとレインボーダリアは夏の洋芝で売り出したところも共通していて、札幌芝[5-6-4-19]連対率32.4%複回値76、函館芝[7-4-5-23]連対率28.2%複回値130(全芝連対率19.0%複回値89)、ラトロ肩であまり前が出なくて掻き込んで走るところもよう似てます
◆キンシャサ×Deputy Ministerとカネヒキリ
日曜にキンシャサノキセキ×クロフネのマサノシーザーが勝ち上がり、これで母系にDeputy Ministerを持つキンシャサノキセキ産駒は16頭出走で10頭勝ち上がり(地方で活躍して中央出走のジュエルクイーンとフレンチイデアルを勝ち馬にカウントすれば18頭出走で12頭勝ち上がり)
この中央での全11勝中8勝がダートで、サウンドトゥルーやホワイトフーガを見てのとおり孫の代においても「フジキセキ×Deputy Minister」の砂黄金配合は健在ですが、それにしてもカネヒキリ産駒の芝[0-0-0-51]ダ[42-28-38-352]は問答無用すぎる(^ ^;)
日曜京都でオリエントワークスがワークフォースらしかぬストライドで大外一気でデビュー勝ち、血統表を見ると母オリエントチャームですからゴールドアリュールの姪でNureyev≒Sadler's Wells3・5×3
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013105234/
「母が非Northern Dancerクロスで、母父がサンデー系で、自身はNureyev(あるいはMr.Prospector)クロスの牝」というのはクィーンズベストと同じで、ワークフォースをPOGで狙うならもうこのパターンに絞っていいんじゃないですかね
もう少し踏み込んで考えて実馬も見れるようにならなくては次は外す...と自戒
日曜日阪神新馬のスターサンドは、
面白い血統してますね。
Green Desertクロスの他にも色々弄っているので
どうなるのか楽しみです。
でも、自身のレースを見直すとプリークネスなんかはナスペリオン的差し足にも見えたりします。差し馬なんですよね~
アメリカのハイペースで走り続ける脚質といったところでしょうか。ハイペースで走り続けるところはミレニアムにも通じます。