先ほど「望田潤の2歳勝ち馬評価」先週分を更新しました~(2頭)
スマートファルコンが引退だそうで、強敵を避けて空き巣の交流重賞ばかり狙ってると陰口を叩かれていた裏街道のチャンピオンと、度重なる怪我で全盛期のように馬を抑えられなくなり必殺後方一気が届かなくなった元リーディングジョッキーが初コンビを組んだのが2010年9月の日本テレビ盃で、結果は好位差しでフリオーソ、トランセンドの3着
今戦績を振り返ってみても、出会うべくして出会ったというタイミングだったような気がします
思い出深いシーンはあれこれ浮かんできますが、一番印象に残っているのは昨暮の東京大賞典、明らかに脚色で勝るワンダーアキュートにゴール前で完全に並ばれたところで、「抜かれるのは嫌だあああ」というAureole魂だけでハナ差競り勝ったシーンですかね~
Vaguely Noble5×3、ハナを切ったときは[17.1.0.0]の“砂のメジロパーマー”
結果はどうあれ、ドバイも逃げまくったらどうだったかを見てみたかったです…お疲れさま
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最終週の新潟芝は「外も伸びる」馬場になっており、外回りでは内から4~5頭目ぐらいまで持ち出したほうがよく伸びるんですが、でも内回りだと内々をロスなく立ち回ったほうが有利…というぐらいの馬場差だったかなと
浦佐のミエノキセキは出遅れましたが、外も伸びるのを承知していたのか北宏は慌てず騒がず外に出して楽々と差し切り、これはまだまだ出世しそうですね~
ただし◎の期待に応えて勝ってくれたのには感謝していることをお断りした上で、血統屋目線で一言付け加えておくと、斬れもパワーも兼備していて追い込みも先行もOKで、本当に弱点の少ない優等生なのですが、それは重賞レベルまでくると勝ちきるまでの飛び抜けた一芸がない=器用貧乏という感じで、オープン特別大将のポジションに落ち着いてしまうのがエイプリルソネット牝系の宿命でもあります(リクエストソングやモノポールやワイドサファイアを思い浮かべてください)
ディサイファは勝ちパターンで完璧に運べましたが、「フットワークがダートのように掻き込む感じなんだ」という蛯名のコメントにもあるように、あのグラスワンダー的ドタドタ走法では新潟外回りでは斬れる馬にナデ斬られてしまいます
フェデラルホールに食い下がった南相馬を思い起こしても、やっぱりこの馬は捲りのきくコースで捲ったほうが持ち味は活きるかと
グランプリブラッドはスローで逃げたにしては食い足りない4着で、これは伸びない内を走ったぶんもあったかと
弥彦は外1800mのお手馬ともいうべきレイカーラかランパスインベガスかで迷ったんですが、馬場の悪いインを走ったぶんハナ差負けただけで内容的にはやっぱりレイカーラが少し強かったかなとも思うので、この二択は間違ってなかったと思うんですよね~
それよりもミルドリームが思ったより強かったというか、角居厩舎の柔らかストライド中距離馬らしく着実に成長してきたというのが実感で、梅花賞で◎にしたときに“長めセイクリッドバレー”と書いたように外回りでの斬れは評価してきた馬ですが、今日の強さをみるとこの馬は1800mが一番斬れますね
というわけで今後は、“長め”を削除して“セイクリッドバレーそのもの”という扱いにします(^ ^;)
5Rで新馬勝ちサトノジェミニはピサノパテックの3/4弟でスティルインラブやザタイキとも父系母系が同じで、いかにもネオユニ×Robertoのイメージのパワー走法で、これは中山2000mの捲りが本領でしょう
筑紫のタマラマはスタートからゴールまでずっと包まれて何もできないまま終了、これは次も狙ってみたいです
玄海は人気4頭のなかでは小回りの機動力でエアソミュール=ゴールドブライアン>ヴィクトリースター=カポーティスターとみていたんですが、途中中だるみで上りが11.6-11.6、実質上がり2Fの競馬になってしまうと機動力より位置取りで勝負は決した感じ
アグネスデジタルは5代アウトなのでクロスのうるさい牝馬との配合が成功しやすく、日曜小倉3Rを完勝のマイネマキアージュはドリームシグナルの全妹で、母ダイイチアピールはサンデー×リアルシャダイでHail to Reason3×4、他の母父サンデーの活躍産駒をみてもヤマニンキングリーは母がTurn-to4×4、Nasrullah≒Royal Charger5×5・5・5、グランプリエンゼルは母がHail to Reason3×5、ボクノタイヨウはHail to Reason3×4
若戸大橋を逃げ切ったフミノポールスターは母父がリンドシェーバーだからオースミハルカのような小回り1800mの機動力があるし、Never Bendのクロスだから少し体質硬めで夏場は調子を上げるようで、そしてサンデー×Nureyev×Vaguely NobleのゴールドアリュールにLyphardをもってきたから前受けでしぶといのも納得で、ここは実は条件が揃ってたのですね~
調べてみると母系にLyphardを持つゴールドアリュール産駒は逃げたときの連対率が52%(単回値349,複回値135)、先行時は33%(105,133)、ゴールドアリュール産駒全体では逃げ42%(194,138)、先行27%(88,117)と、ゴールドアリュール×Lyphardは前で受けたほうがモアベターというデータの裏付けもあります
◎にしたワタシマッテルワ(これは娘をとったらイツマデマタセンノでいきましょう)は中団から外々を捲り上げて3着、ま~だいたい思った通りのレース内容ではありました
オレハマッテルゼの産駒はダイナミックガイやマイネルカーミンやメイショウダビンチなどやっぱり父譲りのBold Ruler的機動力で走る馬が多く、全芝10勝のうち直線長いコースでの勝ち鞍は4勝で、うち3勝は母のナスキロ柔さで斬れるハナズゴールのものですから、ハナズゴールが変わり種でノーマルな産駒は内回り小回り向きの機動力型とみていいかと
小倉2歳は○マイネルエテルネルの完成度が上という結果で、◎クロフネサプライズは直線では前がカベで追えず、熊沢は思ったよりズブくて狭いところへうまいこと入っていけなかったとコメントしていますが、熊沢が乗るとたいていの馬は前走よりズブくなる…というのが昔からの私の印象(^ ^;)
ま~だからそのあたりは織り込み済みで、前崩れ想定で予想してたし、追って渋いところがあるからズブくなって差しに回ってもちょうどいいかな~なんて思ってたんですがね(^ ^;)
最終のドミネーターは「3角でぶつけられたのが響いた」という哲っちゃんのコメントで、これは長丁場なら再度
札幌1500mで新馬勝ちビリオネアはカブトヤマ記念のタフネススターの仔で、タフネススターはラグビーボールにGrey Sovereignをもってきてグレビオ的なフレンチ斬れで追い込む馬で、タニノギムレットの母タニノクリスタルもクリスタルパレス×Sea-BirdでSicambre3×4でグレビオ斬れを息子に伝えたということは何度か書きましたが、両親のグレビオ斬れで走るマイラーという意味では“穏やかな性格のラトルスネーク”って感じですかね~
すずらん賞のカオスモスはマイネルラヴ×ファルブラヴですから「夏の洋芝1200mを締めくくるにふさわしい血統」と書いたんですが、馬群を捌くのに苦労して脚を余してしまいましたね…
しかし土曜8Rをコスモドロスが勝って、これでマイネルラヴ産駒は今夏の函館札幌芝1200mは[3.3.2.11]、単回値146複回値104でベタ買いでもプラスでした(母父としてはドリームバレンチノが函館SS制覇)
コディーノは今のところ皐月賞に向けては減点材料は無いに等しいですが、ダービーとなるとやっぱり長い直線が課題かなあと
脚の動きとかスピードの乗りがちょっと俊敏すぎるというか、そこらはシンコウラブリイやキングストレイルなんかと重なるものがあるんですよね~(もちろんそれはこの牝系の長所でもあるのですが)
たとえばトニービンを付けても、ロードクロノスとかハッピールックとか、東京をストライドでズドーンというよりは中山を小脚でサクサク…という差し方になるのですよこの牝系は
ま~新潟記念も超スローになるとRobertoの天下ですから(^ ^;)、たとえば東スポ杯が超スローになったら3番手から持ったままで上がり11.5-11.5でまとめちゃうでしょうし、それもまたシンコウラブリイのイメージではあります
「3歳春の大レースをディープ産駒が勝ちきるには、フィジカルな血が豊富なマイラーっぽい母から筋肉を受け継いでマッチョになったもん勝ちなのか」と以前書きましたが、ディープブリランテ、リアルインパクト、ジェンティルドンナ、マルセリーナと並べると、牡は500キロ級、牝でも450は欲しいところで、先々はG1をという高いレベルでの展望においてのラウンドワールドの課題というかポイントは、母もトニービン×ステゴ牝系という中距離斬れ血統で、細身で柔らかな体質で、今のところ馬体重が430前後というところじゃないかと
単なる休み明け、という理由が敗因でいいのでしょうか。
馬込みで競馬したのが初めてだったからなのかな?と無理やり解釈しているのですが。
もっさんはどうお考えですか。お忙しいところ申し訳ありませんが。
いずれにしても、ローテーションがこれから難しくなりましたね…
ソニンクの牝系ってジリっぽいというか、基本粘着系ですから(NureyevとFair Trial)
ま~G1をいくつも勝つような馬でも「不思議の負け」の一つや二つあったりしますから、とりあえずもう一度見てからじゃないですか
おっしゃる通りです。
長い目で見ないといけませんね。
血統表書いて、新馬戦見て、いつものことですが、つい私がイレコんでしまって…
ただ、トビが思った以上に大きいみたいですから、角居師の今後の舵取りに注目しています。
追伸 スマートファルコン、種牡馬ですね。どんな産駒が出せるか、楽しみです。
スマートシルエットとか面白そう?なんて。