国連本部で、未来の気候は子どもの権利、若者を裏切るのは許さないと世界の指導者をにらみつけたスェーデンの環境活動家(16歳 高校生)の言葉。新聞に傍線引いて老人らしく真面目に読む。
地球環境問題は全人類の財産をどう守るかの緊急課題だが、「私たち(若者)を裏切る道を選ぶなら、私たちはこの問題から逃げることを許さない」(グレタ・トゥンベリーさんの発言)と、多様性を口実に約束を忘れたふりする各国指導者への直線的な怒りであり、未来永劫の価値観の追求。我が国の環境相の「(気候変動の取り組みは)楽しく、クールでセクシーであるべき」発言は恥ずかしさ通り越し馬鹿丸出し。総理後継候補に合点。
もう一つは新聞投書(左画像 9/24朝日朝刊)。政治でも経済や文化でも、権力持つ者が気に入らないものを上から押し潰したり誤魔化す振る舞いに辟易することが増えたが、その狂った論理を鮮やかに反転する見事な主張。15歳の中学生の言葉に心底驚く。そうか、意識では変えようない特徴を認める『多様性』と、意識の基準が人により違う『価値観』のことを、自分も時々無意識に混同させているなあ。何をしても自由だとか、平然と過去の事実をねじ曲げて恥じない輩は、この混同を意識的に使って自分に都合の良い理屈を押しつけているんだよなあ。
今読んでいる山崎ナオコーラ著『ブスの自信の持ち方』は、この作家の持ち味である多様性の持つ価値(価値観の多様性ではない)を考えさせるポークカレーを真面目に作る。摺り下ろしリンゴが余計、玉葱があんなに甘いとは。一晩置いて少し味熟(こな)れる晴れの日が少し続く予報。畑の片付けや、外での工作など、今年最後の外遊びを考えてみる。