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地球はデカかった!…とは、誰も言ってないのよ。


人類初の人工衛星スプートニク1号は、
1957年、旧ソビエト連邦が打ち上げた。
その4年後の1961年にユーリ・ガガーリンは、
人類初の有人宇宙船ボストーク1号によって、大気圏から地球を観測する。
しかし、それより二千年以上前には、
地球が球体であることを確信していた人たちがいた。

紀元前にエジプトに住んでいたエラストテネスという人は、
「アレクサンドリアの南にあるシエネの町では、
1年に1回だけ、夏至の正午において、井戸の水に太陽が映る」
という話を聞いたことから…。

“太陽が正確に天頂に位置している”ことだと気付いた。
そして、同時刻のアレクサンドリアで出来る影を観測して、
7.2度の角度となることを確認する。
すでに地球が球体であることに確信をもっていたのだろう。
この7.2度という角度は、2つの地点の緯度の差であり。
360度を7.2度で割った数から、2つの地点の距離をかけることで、
(50×距離)地球の大きさを算出したという。



日本でも、伊能忠敬(いのう ただたか:1745~1818年)が、
天体を観測して、地球の大きさを算出している。

その誤差は、0.2%とも言われている。
彼は、50代になって、蘭学の天文学を習うことから、
「地球の大きさ」を知りたいと思うことになる。
その計測方法は、北極星を定点にして、二点間の観測を行うこと。
地球が真円であるなら、観測距離と定点との角度から、
地球の中心から、何度の角度になるのかを割り出せる。
観測を行う場所が、近すぎれば、地球の大きさに対して、
角度が小さくなり、誤差が大きくなってしまう。
そのため、江戸と蝦夷地までの間で北極星を観測していく必要があった。
これが日本全国で測量を行った地図作りのキッカケとなる。



追記:
以前にも記したけど…。
かつて多くの人たちが地球の周囲を、
星々が回っているという天動説を信じていた。
「地球は、まん丸である」という地球球形説を、
イタリアの天文学者トスカネリ(1397~1482)が唱えたことで、
コロンブス(1446~1506)は西回りのインド航路への航海に向かった。
それまで多くの人たちが、地球は、まっ平らなものだと信じていたと聞く。
現代でも、GoogleやYahooで検索して、
よく分からなくても「おしまい」にする人は少なくないかも知れない。
まして、当時は、全国規模の高速鉄道もなければ、
国内外への飛行機も存在しない。
その実証や検証のため行動するなど、簡単には出来ない。
彼らの“知識への執念”には圧倒されるものがある。
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レトロメディアとノスタルジックな気分


ちょっと前の雑誌に読んでいたところ。
興味深い記事があった。
1877年に発明王と呼ばれたエジソンは、
円筒式のフォノグラム(蓄音機)で、
世界初の音声記録と再生装置を実用化させている。
その後、1887年には、ドイツのエミール・ベルリナーが
円盤式のグラモフォンを発明する。
単純に考えても、円盤式は円筒式と比べて、
収納しやすいなどの利点もあり。
その後の市場争いでは円盤式に軍配が上がることとなる。
これが初期のレコード盤になるとのことだった。
天才的な発明者として知られるエジソンだが…。
同時代の発明者との諍いも絶えなかった人物であったことは、
あまり知られていない。
「天才とは、99%の努力と1%の才能(もしくは、“ひらめき”)」は、
エジソンの名言とも知られている。
しかし、この言葉は(美談として)誤解されているところもある。

何故なら、“努力では100%にはなれない”という意味も含んでおり。
そのため、エジソンとの確執があったニコラ・テスラは、
この言葉を皮肉ったとも言われている。



さて、30分ほどの収録ができるLP盤が開発されるまで、
レコード盤の収録時間は3~5分程度であり、
ポピュラー音楽は、3分以内という制約もあったと聞く。
CD初期の最大収録時間(12cm、74分42秒)は、
ベートーヴェンの交響曲第九番の収録を考えてのものとも聞く。
現在のスマートフォンやミュージックプレイヤーなら、
CD(コンパクトディスク)に換算して、
数10枚分になる楽曲数(音源)を持ち歩ける。
それほど音源にこだわりもない身には、
円盤式のレコードはレトロメディアにすぎないけど。
やはりノスタルジックで、どこか味わい深い。


2021年8月画像追加:
画像は、東京駅前の郵便局「KITTE」にあった、
インターメディアテクの展示物(写真撮影可能エリアのもの)。


追記:
こんな記事をアップしておきながら…。
古いCDプレイヤーとVHSビデオテープを処分することにしました。
日々の生活での思い出や思い入れがあっても、
待ってくれないのも日常生活というもの。
残念ではあっても、仕方のないところです。
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ペラっちいけど、4千年さ!


1912年 アジア初の共和国として“中華民国”が成立していたが、
政府は分裂状態にあり。
国内は不安定だった。
孫文は、中国国民党を結成し、新たに政府を樹立させる。
その孫文の死後、後継者となったのが、蒋介石だった。
蒋介石は、第二次世界大戦中に、
日本への停戦条約を求めたカイロ条約にも出席している。

1945年8月15日に、昭和天皇による玉音放送が流れた。
そのラジオ放送の1時間前、蒋介石(国民党)は重慶の放送局から、
「我々は、こう言い続けてきた。日本軍は、好戦的な敵だ」
「だが、日本の人民を敵としない。我々は敵に報復を与えてはならず、
敵国の罪なき人民に屈辱を与えてもならない(以下略)」
しかし、日本軍が去った中国は、
国民党(蒋介石)と共産党(毛沢東)との内戦状態になる。


国連の中国代表権を保有していたのは、台湾にも思えてくるけど。
国際社会において、台湾は主権国家として認められていないと聞く。
一方で、中華人民共和国は、主権国家として承認されている。
東西冷戦下において、東側諸国に属していた中華人民共和国だったが、
ソビエト連邦との友好関係が崩れ、
経済成長を望んでいた中国陣営への政治的な動きもあったのだろう。
西側諸国は、時代遅れの社会進化論から、
抜け出せなかったからと言う訳でもないけど。
経済成長すれば、民主化するという幻想があった。
この悪影響によるものなのか?
日本においても、親中派と呼ばれる存在を生んでいる。
正直、この辺の経緯は、教科書には書いていなかったように思える。
歴史の資料や教科書を読み直すことで、部分的なことは分かるけど。
全体像として、説明できるかと言えば、ウソになる。
もうちょっと勉強するかな?



追記:
現代の中国(中華人民共和国)は、一党体制。
中国の憲法には「中華人民共和国は、中国共産党の指導に従う」とある。
これは、政府すら、共産党の支配下にあるということ。
軍隊(人民解放軍)も警察も、政府のものでなく共産党の支配下。
(国家の軍ではない)
アメリカに匹敵するほどの大国になったと言っても、
中華人民共和国は、かつてのソビエト連邦のような存在ではない。
ソビエト連邦が解体する(1991年)までの冷戦時代において、
アメリカ合衆国を中心としていた西側諸国と、
ソビエト連邦を中心としていた東側諸国とで分かれていた。
西側諸国は、”資本主義陣営”に属し、
東側諸国は、“共産・社会主義陣営”に属していたという背景があったけど。

現在の中国には、“それ”(社会的なバックグラウンド)はなく、
“深み”が感じられない。
悠久の歴史をもつ大国は、どこか不気味だけど。
ハッキリ言えば、“ペラっちい”(薄っぺらい)のだ。
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XYZ:もう後がない!?…そんなことはございません。


TVアニメ「シティーハンター」の一話目にて、
「XYZ」という赤いショートカクテルが出てくる。
この「XYZ」というカクテルは、
ラム酒をベースとしたもので実在するけど。
アニメとは違って、無色(白色)だったハズ。
作品上で出てきたような赤色のリキュールを使うレシピがあるのか?
それとも、印象的な小道具とは言え、
当時(もう20年以上前になるのです…ハイ)のアニメ作品では、
お酒に意識を向けられるスタッフやファンもいなかったから、
細かい描写にはこだわられなかったのか…は、不明のまま?

今や、世界的な規模で展開されているアニメ作品。
今も昔も、予算と納期の厳しさは変わらないけど。
社会の認知度(寛容さも…)は、ずいぶんと変化したのかも知れない。
さて、「XYZ」のベースとなっている「ラム酒」は、
西インド諸島原産のスピリッツ(蒸留酒)。
コロンブスの新大陸到達によってもたらされたサトウキビを、
原料としている。

16世紀初頭、このサトウキビから、
スペインの探検隊の蒸留技術者によって、
プエルトリコに渡るときに造られたとも…?
17世紀初頭、西インド諸島のバルバドス島へ伝えられ、
蒸留酒になったとされたものとも言われる。
甘い香りはカクテルベースや菓子の風味付けにも使われる。
ラム酒をベースとした(ラムベース)のカクテルには、
「XYZ」以外にも、ダイキリやモヒートなどがある。
村上春樹の小説では、
ラムベースのトロピカルカクテル「ピニャコラーダ」が記されており。
それぞれの物語の気分を、カクテルで味わうのも悪くない。

蛇足:
TVアニメ「シティーハンター」は、
北条司のコミック作品をベースにしているけど。
アニメとコミック作品とでは、物語の設定や展開に違いがある。
いまや国内外に多くのファンがいる大ヒット作品であり。
続編ならぬパラレルワールド的な作品「エンジェルハート」では、
大沢在昌の小説とクロスオーバーするなどの試みもされている。
北条司によって、大沢在昌の代表作品の人物(主人公)が、
描かれてもいるので、ちょっと見逃せないところ。
大沢在昌も北条司も見逃してしまった作品があるので、
いずれは、すべて押さえたいところです。


(2020年8月7日画像追加)
「老人と海」などの小説で知られるヘミングウェイにも、
ラムベースのカクテルとの逸話があり。
モヒートやフローズンダイキリを味わっていたと聞く。
(画像のモヒートは、お馴染みSWINGでのもの ⇒ )
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USO:嘘をつかねば仏になれぬ…なら、鬼で結構!


古代ヘブライ語で「若い娘」と書かれた予言書が「処女」と誤訳され、
「処女」が受胎したとされた。
ヘブライ語で「処女」「若い娘」は似ているからな。
それから、カトリックが生まれた。
映画「スナッチ」より


日本史の教科書では、
日露戦争の前哨戦のような扱いにもなっている日清戦争。
(1894年8月~)
これは列強が、アジアへと進出してきた時代、
朝鮮半島での主導権をめぐって日本と清(中国)との対立になる。
当時、東アジアへの進出を狙っていたロシアは、
朝鮮半島の背後に位置するウラジオストクにシベリア鉄道の終点があり。
欧州の列強を脅威に感じていた日本としては、
東南アジアや中国大陸へと支配領域が拡大されている状況には、
“息苦しさ”を覚えないハズもなく。
朝鮮半島の主導権を得たかった。
しかし、清(中国)と朝貢関係にあった朝鮮は、
各国との国交樹立を拒否していた。
この背景には、華夷秩序(かいちつじょ)があり。
※東アジアにおいて、中国を頂点とする古くからの伝統的な国際関係。
朝鮮は、清の属国だった。
もちろん平和な時代に暮している人間には、
「軍事力まで用いて、内政干渉していいのか!?」とは思ってしまう。
歴史的にも反省すべきことで、
色々とわだかまりも残ってしまったのだけど。
…だからと言って、
中華やロシアと仲良くしながら、
過去を「都合良く、引き合い…」にして、
日本を狙い撃ちにしてくるような“政治的ないやらしさ”を見せる国もあり、
無防備に反省ばかりもしていられない。



歴史(過去)への認識は、人々の対立をもたらす要因の1つ。
それが誤った認識なら、より複雑な状況になる。
この厄介な難問に無縁な社会はない。
だからこそ、歴史を持ち出して、
他者を非難し、説教を垂れるべきでない。
…ハズなんだけど、ね。
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