戸惑い八景

見たり聞いたりしたモノを独自に味つけしました。
飛騨の高山から発信しています。

農閑期に本を

2021年01月04日 | 生活

一月四日です。

午前中はけっこう晴れていました。

山の上には雲がありましたが、盆地の上は晴れていまして、気分の良い一日になりました。

うちの前の風景です。

気温も上がり、といっても5℃まではいきませんが、陽の当たっている場所は雪もありません。

こんな日がもう二日続けば、スタッドレスを履いていないうちの車でも出かけられるのですが‥‥。

ちなみに、”新春のパリ”です。

街でなくてごめんなさい、飼い猫のパリ。

怖い顔をしていますが、眩しいからです。

午前中から写真を撮れるのは、まだ仕事にいっていないからです。

農業は現在農閑期というやつで、大方の従事者はバイトに出かけています。

5年ほど前まででしたら、この時期はスキー場へ働きにいっていたそうです。

現在はスキー場も賑わいませんので、色々な仕事にいくそうですが。

うちの仕事場は、冬でもハウスで花を育てていますので、仕事があることはあるのです。

そのため、他の仕事に就いていません。

待機中というわけです。

その休み期間、本を読もうと、昔購入した漱石の作品を読みました。

『道草』です。

まるで現在の夫婦の間を描いたような作品です。

漱石が生きていた時代だったらインテリの話だったのでしょうが、現在だとごく普通の庶民の話になります。

それだけ普遍性のある物語です。

けっこう笑えて、確かになー、と納得する場面ばかりでした。

夫婦の間というのは気持のすれ違い、というよりも、そもそも理解しあえないものなんですよ‥‥と、大きな声では言えませんが‥‥。

だからこそ、意味があるのです。

漱石は『道草』の前に『こころ』を書いたそうですが。

『こころ』は、けっこうキツい物語でした。

嫉妬心というやつに苛まれる経験を持った者なら、心に強く響く物語です。

そうまでして一緒になったのに、『道草』のようになるのですから、ほんと、人生というのは冒険です。