戸惑い八景

見たり聞いたりしたモノを独自に味つけしました。
飛騨の高山から発信しています。

不可解MAX

2016年05月31日 | 想うこと

北海道の、子供置き去り事件です。

事件といっていいのか・・・

ワイドショーネタなら、まったく興味は沸かないのですが、これは、とにもかくにも気になってしまいます。

というか、親なら、私も子供を持つ身ですから、身にしみて、心配になってしまうのです。

しつけのため、そうです、私も身に覚えがあります。

悪いことしたから、良い子になってもらいたいから、と思うがあまり、我が子に、厳しいしつけをしたことがあります。

トラウマになるのでは、と悩んだこともありますが、蔵に閉じこめてしまったり、殴りはしなかったけれど、思いっきり怒鳴りつけてしまったり、色々あります。

それはひとえに、子供がかわいいから、と、申しておきます。

ですが・・・

原野に囲まれた林道に、置いてきぼりにするか!

熊も出るかもしれんところでしょう。

5分であれ、500メートルであれ、子供を置いたまま行ってしまうでしょうか。

信じられないですね。

子供がしたことは、許されないことでしょう。

車や人に、石を投げていたっていうんですから。

それは、その場で叱るし、なにより、その被害を受けた方のところへ一緒に行って、謝るだろう。

違うか!

しつけで置き去りにしたなら、ありえないけど、したならば、少なくとも、バックミラーで子供がどうしているか見ながら走るだろう。

どんな親でも。

たぶん、子供は泣きながら車を追いかけてくるだろうから、なんとか追いつけるスピードで走りながら、と考えていたら、無理だなと思えてしまいました。

なんとも不可解な。

最初、このニュースを見たときは、今時の親はそういうこともするんだな、と思いました。

子供も子供で、生意気な子なんでしょう、フン! と開き直り、俺なんかいなくてもいいんだろう! と原野の中に入っていったのかと、考えました。

だけれど・・・よくよく見てみると、ありえないことだなと、胸の内に迫ってきたのです。

ワイドショーネタくらいにしか思っていませんでしたけど、詳細を知るにつれ、ちょっと酷すぎるんじゃない、と思えてきたのです。

まずは、私も人の親だからです。

というか、他人事として観られない人が世間に多いでしょう。

よく分かるはなしですから。

しかしですよ、最初に戻るけど、しつけのためとはいえ、わが子を愛するがためといえ、原野の林道に置き去りにはしないだろうと。

父親はしばらくして歩いて戻ったって言うけれど、私も父親ですから分かるけど、見えなくなってからでは遅いだろうと。

その恐怖は、子供もそうだし、親もそうですよ、耐えられません。

親の状況説明が色々と変わるっということですが、どんな些細なことでも事実なら洗いざらい話すだろ、と。

見つけてほしいのだから。

見つけてほしいなんてもんじゃないですからね。

必死ですよ、親ならば。

それなら、どんなことでも話すでしょう。

書いているうちに混乱してしまいましたが、ほんと、無事に見つかってくれればいいと思います。

おじいちゃんやおばあちゃん、おじさんおばさん、親族のものたちもみえますから。

子供が無事に見つかって、みんな泣きながら抱き合っている姿を観たいと、切に願います。

 

 

 


日曜、昼と夜は

2016年05月29日 | 想うこと

五月も最終日曜日になりました。

天気も良いですし、とても過ごしやすい休日です。

高山では、本町通りで『味祭り』を行っていますし、護国神社の境内では、『全国泣き相撲』が催されます。

全国から、”泣き自慢”の赤ちゃんが200人くらい出場するとのことで、大にぎわいになるでしょう。

現在は、街から赤ちゃんの泣き声が消えています。

30年以上前は、どこの町内でも、赤ちゃんの泣き声は聞こえたものです。

しかし、いまは、たまに聞こえてくると、”懐かしい”と思ってしまいます。

泣き相撲を主催なさっている方が、「昔は赤ちゃんの泣き声を聴くと、やかましいと思ったけど、今は、ありがたいと思う」と、仰っていました。

実感でしょう、私も同感です。

さてそんな日曜日、夜には、”大河ドラマ”が放映されます。

『真田丸』、放映開始当時、観ていました。

第五話くらいまでは、見続けたと思います。

それが観なくなったのですが・・・

先日、ある飲み屋で、知り合いから、「真田丸を観ているか?」と、訊かれました。

私は、「本も面白く、役者も魅力的だけど、演出がたるくて観なくなった」と、言いました。

”韓ドラ”や”メリケンドラマ”に比べると、リアルさに乏しく、厳しさがなく、筋が読めてしまうと。

まあ、ドヤ顔で、賜ってしまったのです。

するとその方、「大河ドラマは、家族で観るものだ」と、仰いました。

おじいちゃん、おばあちゃんから、子供たちまで、一緒になって観るものだと。

日曜夜は、『サザエさん』から始まって、大河ドラマが終了するまで、家族一緒に楽しむのだと。

・・・・なるほど。

言われてみると、そうだと思いました。

うちなんか、ドラマはそれぞれが勝手に観ています。

妻は韓ドラを、私はメリケンドラマを、息子はアニメを、娘はトレンディードラマを、という感じです。

それぞれ、一人で観ています。

四人が一緒になって観るということは、あまりないです。

その方に指摘されて、そうだったのかと理解しました。

家族みんなで観るために、作りがあまいのだと。

けっして貶しているわけではありません。

おじいちゃんおばあちゃん、から、子供たちまで、一緒に楽しませるために、際どく描かないのだと、理解したのです。

さすがNHK、今までさんざんバカにしていましたが、侮れないなと。

 

 

 


悦子節

2016年05月25日 | 想うこと

22日の日曜日、市原悦子さんの講演会を見に行きました。

聴きにいったというのが正解でしょうが、『市原悦子、お話と朗読』です。

会場は、国府町の『さくらホール』です。

400席くらいあるでしょうか、全席指定の満杯でした。

大盛況です。

チケットは完売だったので、駐車場の混雑も予想できたのでしょう、駐車場整理員の方も、シルバー人材からの派遣だと思いますが、10人ちかくいました。

お客は中高年のご婦人が目立ちましたが、ファンの方も多いのでしょう、市原さんが登場したときから、大盛り上がりになりました。

会場がどよめくのです。

そんななかで、自分の半生を語り始めました。

戦時中の少女時代、疎開先での、腕白な振る舞い等です。

そうとう活発な少女だったようで、手下を連れての、男の子顔負けの活躍ぶりを語られました。

それから、高校での演劇部でのこと。

恩師である演劇部の顧問とのふれあいなど、独占欲が強くて、自己主張も強くて、強烈な個性を発揮していたようです。

そして、銀行への就職が決まっていたのですが、不安神経症を患い、就職を断念し、俳優座の研究生になったそうです。

俳優座にはいるための試験では、何も特技はなかったのですが、ピアノ伴奏に合わせて自由に踊るという科目で完全に解放されて、それが評価されたのだろうと、おっしゃっていました。

基本、超前向きな方です。

そして、演劇では、稽古が好きで、ずうっと稽古をし続けていたい、といつも思っていたそうです。

「稽古ができれば、本番はいらない」、と言って、江守徹さんに叱られた、と仰いました。

ある意味、長嶋茂雄さん的、においがします。

ですが、稽古の重要性を、何回も説いていました。

舞台では失敗ばかりしていましたが、稽古を積んでいるから乗りきれたと。

毎回、”ここまで遣ったんだから”、という気持ちで本番に臨んでいたそうです。

さて、御歳、80歳の朗読です。

まず驚いたのは、ダイナミックレンジの広さです。

音程も、男の低い声から子供の高い声まで出てきます。

3オクターブほどあるのではないでしょうか。

柔らかい口調から、床を踏みしめての、ほとばしる声まで出てきます。

プロ中のプロなのですから、当たり前なのかもしれませんが、圧倒されました。

グリム童話は怖いのです、と仰った、怖い話を朗読されましたが、階段を一段づつ踏みしめて上がっていく場面とか、大きな箱の重い蓋を開ける仕草とか、見えるようでした。

朗読なのに・・・

動きと視線が具体的というか、読む間をうまく使い、聴く側のイメージを喚起させているのですね。

ややこしい表現になりましたが、引きこまれていくのです。

というのも、この講演会に行ったのには、妻が読み聞かせをしているので、そのためもあって行きました。

私はどちらかというと、それほど興味があったわけではありませんでした。

会場の中でも、比較的冷静に観ていた方です。

最初、登場なさったとき、会場がどよめいたので、まるでロックスターの登場ですよ、それが異様に思えたくらいです。

それほで引いて見ていたのですが、いつのまにか、引きこまれてしまっていたのです。

市原悦子ワールドに。

しかも年齢を思えば、この人は、言葉は悪いですが、バケモノか! といったくらいの衝撃を覚えました。

未だ現役、あれもしたいこれもしたい、と常に前を向いていらっしゃいます。

健さんに似ていますね。

健さんも、80歳の時に、「幸せになりたい」、と仰っていましたから。

素晴らしい方でした。

観られて、幸せでした。

感謝しております。

余談ですが・・・

『さくらホール』は、演劇に使用できないかと見たのですが、反響版が常時設置されているようで、演劇公演には向いていないのでは、と思ってしまいました。

どうなんでしょうか・・・

 

 

 

 


まだ寒いです

2016年05月17日 | 想うこと

風が冷たいのですけれど・・・

5月も後半に入っているのに、部屋の中は寒いし、コタツも現役です。

外へ出ても、半袖では寒くて、デニムのコートですよ。

薄いものですが、風に吹かれると、寒いと思ってしまいます。

さて、そんな日本、テレビでは、キヨハラさんの初出廷が独占しております。

昨今の、世間の人が注目するニュース一番は、ベッキーさんのゲス不倫、謝罪報道でした。

実際に調査したわけではないと思うのですが、マスコミは、そう報道したいのでしょう。

見事なものです。

賞賛すらします。

たまに世界に目を向けると、北朝鮮が何々をした、ですから・・・

パナマ文書も、東京オリンピック誘致金銭疑惑も、かやの外です。

寒いですな~夏なのに・・・。

 


白馬で

2016年05月13日 | 想うこと

今日の高山の最高気温は、29℃でした。

ほぼ、真夏日です。

最低気温は9℃でしたけれど。

その差、20℃。

さすがです。

今日に限っていえば、東海地方一番暑かった街です。

それが、午後7時では18℃ですから、いっきに冷えてしまいます。

高山の気候とはこのようなものです。

笠が岳に白馬ができたとニュースになっていましたが、昼頃、車でバイパスちかくを走っていたら、しっかりと見えました。

白馬が。

肉眼で確認できました。

残雪が巧い具合に馬の形をして残っていました。

夏の訪れです。

 

 


あの灰皿はどこへ飛んでいったのでしょう

2016年05月12日 | 想うこと

蜷川幸雄さんが亡くなられました。

享年80歳ということです。

演劇を囓ったことのある者だったら、何かしらの感慨をうけるでしょう。

日本を代表する、演出家でした。

若い頃は、” 奇を衒う ”、演出をする人だなという印象が強かったです。

しかも稽古場には怒号が飛び、灰皿まで飛んで来るという、エピソードも聴きました。

ある意味、スキャンダラスな演出家、というイメージがありました。

それで、世に知られた、ということもあるのかもしれませんが。

まあ、それほど舞台を観ていませんから、えらそうなことは言えないのですが。

テレビで放映された、野田秀樹さん作の、題名を忘れてしまいましたが、蝶々夫人を題材にした作品を観たとき、奇を衒う、と思っていたけれど、実は、台本に忠実に作られる方なのだと、知りました。

オーソドックスと言ってもいいくらいに。

徹底的に読み込んで、作っているのだと知ったのです。

自分勝手な解釈はしないということです。

かつて仰っていたことに、「台本を読める人が少なくなった」、というのがあります。

シロートながら、私もそう思います。

すべては本に書かれているのですから。

演出をするということは、どれだけ台本を読み込めるかということから始まると思います。

ある意味、書かれた作家との闘いであろうと。

というのは、作家は色々なテイストを作品の中に埋め込みます。

ですから、演出家はそれをすべて掘り起こしてこなければなりません。

作品を通して、作家を丸裸にしてしまうのです。

それは、命がけのようなものだと考えます。

大げさな表現かもしれませんが、演出をうけるときは、作品と心中するくらいのつもりでお受けなさったのではないでしょうか。

となるならば、蜷川さんに演出される本を書いた作家は、作家冥利に尽きたと思います。

偉大な演出家が亡くなられました。

ご冥福をお祈りします。

 


城山で

2016年05月09日 | 想うこと

寒いですな。

5月も中旬になろうとしているのに、肌寒い天候です。

普段だったら、初夏ですけれど、半袖でも暑いという日もあるのに、ストーブを出してこうかと、考えてしまったりします。

まあ冷たい雨も降っているんですが。

昨日は割と良い天気であったので、町内の仲の良い衆と、城山へ行ってきました。

私が企画しないと、晴れます。

お酒が美味しくって、飲み過ぎました。

珍しくないですが、天気の良かったこともあり、城山公園は、宴会の衆で賑わっていました。

知った顔がいくつもあり、そこここのグループにお邪魔して、親交を深めてきました。

なかには、小学校以来というオッサンもいまして、その変わりように、面影はあるのですが、お互いジジイになってしまったと、笑いあいました。

私たちは藤棚の下でいただいていたのですが、藤の花も、ツツジも、ちょうどいい感じに咲いていました。

ただし藤棚の花はさみしい咲き方だったのですが、聞いたところによると、剪定すれば、大きく花をつけるということでした。

まだまだ花見ができます。

 

 


祝日雑感

2016年05月07日 | 想うこと

しばらく書かなかった間に、GWも終わってしまいました。

まだ明日の日曜日がありますが、ここら辺は、ずいぶん静かになりました。

駅前の土産物屋さんの主人は、4日で終わったと言っていましたが、確かに4日までは大勢な人で賑わっていました。

それでも多いと思うのは、外人さんが多いからです。

その外人さん、スマホに映った商品を見せて、「これをください」、とか言うそうです。

映っているのは、『東京バナナ』、とか、『白い恋人たち』、だそうです。

高山の土産物屋さんでのことです。

まあ、外人さんにすれば、日本の土産物屋であるわけですから、何でないの? ってなことになるのでしょうが・・・。

基本、土産物屋さんは、その土地の特産物を売っています。

高山だったら・・・きな粉の駄菓子、さるぼぼ、赤蕪の漬け物、等ですけれど。

今では、『高山ラスク』なるものもありますから、新たに商品開発した、ご当地物もあるわけです。

日本全国、そんなものばかりなんでしょうが、まだ、その土地で作られたものなら良いでしょう。

実際は、纏めて作られて、ラベルだけが違っているようですけれど。

そう開き直るならば、高山で、『東京バナナ』を売っても良いような気もします。

スーパーなどでは売るのかもしれませんが。

だから、最近の外国からのお客さんは、土産物屋ではなく、スーパーへ買い出しに行くのかもしれません。

それもこれも、SNSの普及のたまものなのでしょう。

まずは情報があって、それに従って動いているのですね。

感動も、最初から織り込み済みであるような気もしますが・・・