普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

民主党の高速道路の無料化について

2009-08-11 10:46:08 | 民主党

 一昨日、墓参が終わったあと、娘に連れられて山口県の川棚温泉に行って来ました。
 途中トイレ休憩で和布刈(めかり)のPAに寄りましたが、休日のために大混雑。私たち夫婦を置いて車の駐車のために離れた娘と連絡が取れずに大変でした。
 帰りも壇の浦PAに寄りましたが、駐車スペースが全くなく、そのまま高速に乗って帰りました。
 やはり休日1,000円の効果は如何に凄いものだか痛感しました。
[民主党の政策の効果と問題点]
 民主党は高速道路は、首都高速道路や阪神高速道路を除いて全面的に無料化をマニフェストに上げています。
 マニフェスト
にはその効果として
(1)生活コスト・企業活動コストの引き下げ(最大2.5兆円の国民負担の軽減が可能、家計消費増や企業の設備投資・賃金引き上げ等で内需拡大)
(2)地域活性化(生活道路、地域道路としての利用、サービスエリア・パーキングエリアの活用を含む観光産業活性化など)
(3)温暖化対策(渋滞の解消・緩和、CO2の発生抑制など)
(4)ムダづかいの根絶(バイパス建設抑制による財政負担の軽減など)
を上げています。
 それに対して読売は今日の社説の
高速道路無料化 ばらまきのツケは国民に回る 
で次のように批判しています。
・高速道路利用者の負担は軽減されるが、あとあと、ツケはすべての国民に回ってくる
・自民、公明の「1000円走り放題」では料金の減収を補うため、国は2年間分として5000億円の予算を組んだ。値引きの財源に、国費が使われていることを忘れてはなるまい。
・高速料金の原則無料化を掲げるのが民主党だ。
・これが具体化すれば、確かに一層の経済効果は期待できよう。トラック、バスを含む全車種が全日、タダになる。コスト削減で物流は活発化しそうだ。
・料金収入激減で、旧道路公団などが残した40兆円近い借金の返済が出来なくなる。
・民主党は、借金を国債で肩代わりし、年1・3兆円の税金を投入して60年かけ返済する案を示している。与党の「1000円走り放題」を大幅に上回る国民負担が生じる。
・原則無料化で高速道路の通行量が伸び、排ガスの量も増える。温室効果ガスの国内排出量を削減する中期目標について、民主党は1990年比で25%もの削減を打ち出しているが、高速料金の原則無料化は、それと大きく矛盾しよう。民主党はこれをどう説明するのか。
 先進国で最悪の赤字を抱える国の財政を、さらに悪化させるのは必至である。この穴埋めについても、民主党は明確な答えを示さねばならない

[私の意見]
a.民主党の政策の問題点

 読売が改めて指摘するまでもなく、民主党の高速道路全面無料化案の最大の問題は、
・苦しい政府の財政の中から、無料化に要する財源を捻りだすのか
・高速道路無料化に伴う排気ガスの増加の問題を如何に解決するか
です。
・民主党の言う無料化の効果の(3)温暖化対策(渋滞の解消・緩和、CO2の発生抑制)などは明らかに無理なこじつけで、高速の無料化で今まで以上の排気ガスが増加すると思います。
  渋滞の解消緩和と書いて居ますが、以下に書くように休日の渋滞を避けてウイークデイを利用する人はそんなに多くないと思います。
・なお、民主党の言う効果の(4)ムダづかいの根絶(バイパス建設抑制による財政負担の軽減など)は高速の常時無料化がどうしてパイパス建設抑制に繋がるかも、考えれば現役を離れた人達が混雑を避けて休日以外に高速を使うので、休日の交通量が分散されると考えているのかも知れませんが、そう言う人達の国民に占める割合や、年金収入に頼らねばならぬ人達のせいぜい年に1度か多くて2~3度の遠出しかできない現実を考えると、無理なこじつけのような気がします。
 国民の大多数を占める、私どもの娘のような現役の人とその扶養家族や、現役の車を持っている人達に頼らねば動けぬ、私どものような年寄りのことを考えると、やはり動けるのは休日しかないと思います。
 そう言う休日しか動けない人達に取って、一年の内に数日からせいぜい十数日に、今のように1、000円を払うことはそんなに苦痛にならないと思います。

b.民主党の政策の改善案
  それで昨日の車の中で話したことですが、
・今の休日の1,000円の制度をETCを使わない車にも適用し固定的な制度にする。
・年中無料の対象をトラック、バスに限る。
  トラックへの適用は、国内経済の活性化に繋がるし、またトラックは高速の利用有無に関わらずその台数も運行回数も減らないので、高速の利用は一般道路利用より燃料の消費量や排気ガスの減少に繋がります
 バスへの適用で個人の車の減少を図ることは、交通渋滞の緩和や環境対策になります
・一般車に就いては、通勤や業務で頻繁に利用する人達には特別の定期券に類するものを発行して、無料または割引することで解決できるでしょう。

 民主党は財源や環境対策問題の解決のために、全車両対象でなくて適用車両を絞ることを考えるのが実用的だと思いますがどうでしょう。

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