普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

太田さん辞任と政府の責任

2008-09-21 15:32:43 | 福田内閣

[可哀相な太田さん?]
 太田誠一農相は19日、工業用「事故米」の食用転売問題などの監督責任を取って辞任した。
 太田さんには「転売された事故米は人体に影響はない。だからあまりジタバタ騒いでいない」など、事故米に関して幾つかの問題発言をする太田さんの資質に対して与野党から批判はあったし、農水省を総括する立場からも責任を取ったのだろう。
 然し太田さんの立場になって考えると、8月1日に大臣に就任して2カ月にならぬ内にこの問題が発生したこと、それは農水省の一部門である、太田さんの就任の遥か前からの、事故米の監督部門の管理不十分と言う些細な点まで、大臣としての監督責任がまで負わされたのだ。
 1974年から一貫して農水省に勤めており、実務の統括に当たるべき白須敏朗次官の引責辞任は当然としても、マスコミで言われているように政局絡みでの退任は、太田さんの立場としては人には言えぬが無念の気持ちで一杯だろう。

[事故米の事件と政府の責任]
 然し政治と今回の問題については考えさせられることが多い。
 ・政府の官僚の管理監督が充分に出来体制になっていない。
 議会民主主義の日本では、政府は選挙ごとに変わる、中には安倍、福田の改造内閣のように数カ月しか持たない場合もある一方、官僚は何十年と言うキャリアを持っている。
・数千から数万と言う官僚を統括するのに大臣一人と1~2名の副大臣、政務官では、省の膨大な組織の管理は実質的には全く何も出来ない。
 その点では小沢さんの言う官庁に100人の議員を配置する考え方は、問題があるかも知れぬがやってみる価値はあると思う。
 官僚制度は当然の話したが、官僚もその監督下にある企業も、誠実に、そして完璧な仕事をし、まして不正などしないと言う前提に立っている。 
 然し事実は社保庁のように怠慢且つ出鱈目な仕事をする部署、今回のように農水省の監督下にある三笠フーズが不正を働いた事も事実だ。
 一方、小泉さんのように、これも性善説に立って民間で出来ることは民間へと言う流れがあり、つい民間企業の管理がおろそかになりかねないのもまた事実だ

[省庁が起こす諸問題に対する政府責任]
 今までの流れを見ていると、また噂によると政府官庁内の内々の評価も同じだそうだが、問題の多い省庁は今回の農水省、厚労省、国土交通省、(多年の日教組の確執の問題が影響が残っている)文部省のようだ。
 然し歴代の内閣の大臣の配置を見ていると、僅かな例外を除いて一般的には、農水省にはなにかと噂されているベテランか、厚労省には新人を配置することが通例のようだ。(農水省については個人的な批判になるので省略するが、升添さんは当選2回、小泉さんは47歳で最初に大臣になったのは昔の厚生大臣だった)
(なお国土交通省は余り問題が多いので、今までの慣例で大臣を出していた公明党が逃げて環境大臣の座を要求した。)
 問題を起こして直ぐ辞める農水大臣、経験の浅い厚労大臣に何が出来るかは、今までの農水省や厚労省の問題が示している。
 問題の多い省にこの様な人達を配置して、省庁の質の低下を放置した自民党政府の責任は免れないと思う。

[省庁の合理化対策と不祥事の防止]
官僚の能力を活かそう 
                             
 今の官僚に多くの批判があるが、公平に見て有名校出身のキャリヤーはそれなりに優秀な人達であり、国会議員に比べて専門職としての経験を豊富だし、人数も数千から、数万に達する大集団だ。
 問題があるからと言って官僚を締めつけるだけで意欲を無くさせるより、以下のような方法でそのモラルを向上させ、その能力の向上を図るべきだと思う。

重点的に国会議員を省庁に配置
 財政、経済とうの重点的な省庁だけでなく、農水省、厚労省、国土交通省など問題のある省には(問題を抱えていない)実力者を配置する。
 大臣、副大臣だけでなくて相当数の国会議員を省庁の重要箇所に配置する(例えば省の経理の担当部門のように、諸施策の書類が必ず通る部署の、例えば局長付の立場で必ずその承認が要るようにし、不都合なデータを大臣には見せないような行為をさせないようにする)

官僚の生活保証
・(官僚制度改革法案の中に既に入っていると思うが)真面目な人達には定年迄のその生活を保証する。

官僚自身による自主的な合理化案
・合理化案を政府から押しつけるだけでなく、一定の改善目標を示して官僚から改善案を出させる。(その前に国会議員の定数削減をしてその政府の合理化に対する決意を示す。)
・省庁の合理化の実施の為には、一般企業のように自主管理活動を取り入れて、改善提案を出させることで、現場に則した改善案の発掘とともに官僚の意欲の向上出来る。
・もし政府が指示した改善案の提出に対して、ゼロ回答する事務次官がいたら更迭する。

現場での管理強化
・合理化の結果出た余剰人員は現場に出し、業務の実施、監督指導に当たらせる。
 例えば今回の事故米に関して言えば、三笠フーズの伝票のチェックだけなく、その裏付けとなる売り渡し先の伝票のチェックまで行い、また三笠から出た米がどこまで流れているか、末端までチェックする。
 そうすれば事故米の不正使用の防止だけでなくて、その流通経路にも問題があることも発見し更なる合理化も出来る筈だ。

外部の監査機関の強化
・会計検査院などの監査機関を充実し、特に問題の省庁の監査を強化する。
・一般企業のように、日本能率協会などの外部の機関を利用して、省内の事務の合理化の査察を行う。(想像だが一つの省当たり数千点の指摘箇所が出るはずだ)

官僚の責任の明確化
・小池百合子さんが言うように出来れば、違法なまたは怠慢の行為をした官僚の責任の追求が出来るような制度を作る。

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もっと前向きな経済政策を

2008-09-19 17:19:49 | 福田内閣

 一昨夜のテレビ朝日の「報道ステーション」で古館さんが大学教授のゲストの解説者に「米国のAIGに約9兆円の公的資金投入に関連して、日本は今の混迷した今の経済情勢を打開しするにはどうしたら良いか」と質問したのに、彼は「少子化問題の解決でしょうね」と答えたた。
 古館さんが何時ものように、今の事態の全てを政府責任に話を持って行こうとするのに、ゲストは「少子化問題解決には政府と国民の意識の改革が必要でしょうね」と答えるばかりで何となくすれ違いのままでその話題は終わった。
 その晩寝ていても二人の会話が心に妙に引っ掛かっていたので、その問題に就いて考えて見た。
 (そんな訳でコメンテーターの本人や大学の名前をネットで調べましたが判りませんでした。御免なさい。)

 心に一番引っ掛かった理由は、今までのテレビでゲスト、アドバイザー、コメンテーターのいずれもが「今回の自民党総裁選の立候補者の誰もが、如何に今の経済状態を打開するかなど国民に日本の将来への展望を示していない」と言うばかりで、批判する本人自身がどう思うか一言も言ったことがなかったことだ。
 私の記憶にある唯一の例外は竹中平蔵さんが、構造改革の推進、そして法人税の減税で企業が海外の儲けを日本に持って帰るようにすべきだと言ったことだ。
 そして、一昨夜始めて少子化問題を経済問題の解決の一つの切り口として主張する人が現れたのだ。

[行き詰まり状態の日本経済]
 今、日本の経済運営は小泉・竹中路線の構造改革、市場経済中心主義で走っている。
 然し今日本の抱えている問題は、格差の発生、老人介護制度や医療崩壊などの殆ど全てが小泉改革の負の遺産の処理だ。
 時々報道される、経済回復のための輸出から内需への拡大の路線転換も少子高齢化が足を引っ張り、環境技術を活かした製品の輸出と言う主張も、量的な面から言えば、自動車輸出の量の1割にも満たず完全な解決策にはならない。
 だから識者もテレビのコメンテーターも世界的な経済情勢の大きな変化に対して、自分の具体案が出せずに政府や政治家を批判するだけに終わっているように見える。

[経済環境の変化]
 今の市場経済中心主義の経済、グローバル経済の問題の解決が難しくしているのは次のような理由だと思う。
・経済の推進力の中心がずれてきたこと
 今までは経済面で大きな影響力を持っていたのは米国だがサブプライムローンバブルの崩壊などで、その地位が揺らぎだし、EUや、広大な土地と人口を持つ中国、ロシヤ、ブラジル、インド、さらには大きな資源を持つオーストラリアなどが大きな影響力をもちだしている。
 それで今までの日本の政治も経済も米国一本槍と言う単純な図式が崩れてきたのだ。

・国家のエゴ
 一例を上げれば
 米国:腰が引けた環境問題や投機資金の規制など、その強大な影響力と自国の利益のために世界に迷惑を掛け散らして来た。
 中国:鉄鉱石獲得のために、巨大資源企業と間で破格の価格に吊り上げ、他国の鉄鋼業に被害を及ぼしている。
 ロシヤ:国有化した石油資源を武器にして隣国に無理難題を押しつけている。
 中東諸国:折角下がり始めた、石油価格を維持しようと減産を検討しているそうだ。
 然し、これらの動きにたいして他国は何もできない。

・どの国のコントロールの届かぬところで猛威を振るう世界的巨大企業やヘッジファンド、投機・投資資金機関の存在

 その様な行方の知れない米国経済の悪化、自国のエゴ、市場経済中心主義とグローバル経済化の波に乗って、自己の利益を追求して自由に動き回る巨大資金、寡占化してきた巨大企業による資源の独占と価格の吊り上げなどが、今までの経済システムを混乱させ、複雑怪奇にしているのは間違いないようだ。
 だから今までの経済理論に頼ってきた学者や識者が新しい道を示せないのだと思う。
 だから一貫した理論と明快の切り口の竹中さんの意見も何となく現実ばなれしてきたのだ。
 各国が自国のエゴに走り、世界の国の統制の及ばないところで、巨大企業や巨大資金をもった機関が自己の利益追求に走っているのに、日本が規制を取っ払ってしまって、丸裸にするなど素人眼には余りにもお人好し過ぎるような気がする。

[私の提案]
  学者でも判らない今の経済環境を如何に凌ぐかなどの基本的な解決策など提案したくても出来ないが、例に上げた大学の先生のように、少なくとも前向きな提案を考えてみた。
 詰まり下記のよう部分に思い切った政策とその為の思い切った資金の投資だ。
{ある程度の経済的な防衛・攻撃策を講ずる}
・技術立国:知的財産や人材の流出の防止、優秀な外国人の導入
  産学官のさらなる連携の強化
・日本にとって必要な資金の導入、投機資金の排除
・経済問題についても日本の立場を積極的に主張する
・日本の保有する米国債の運用、日銀の貸し出し金利の上昇などの見直し
・日本の銀行の企業に対する資金供給の責任の明確化(*注1)

{国民に少なくとも明るい希望を持たせる政策}
 ・少子化対策:ある限度で少子化を食いとめるための施策(*注2)
 ・教育の充実 (*注3)
 収入の如何関わらず、能力のある人には希望に応じて進学の機会を与える→社会格差の定着化の防止
・優秀な人材の育成、優秀な外国人学生の導入と定着化
・経済発展の足かせになっている赤字国債の削減
  国会議員定数削減、企業の自主管理活動の導入による官僚自身からの合理化活動、一般企業並みの予算管理方式の導入とうによる経費削減、消費税などによる増税
・高齢者の活用:高齢者の意識改革、希望者は体力、気力の続く限り働いて貰える制度 (*注2)

{各種のシンクタンクの設立}(*注4)
 下記のようなテーマに関して長期的な視野で基本的な研究する機関の設置
 研究の対象:800兆の負債が出た原因の究明とその対策、枯渇する資源対策、エネルギー問題、環境問題、市場中心主義経済の問題点とその対策、永久に米国に依存してゆくのか、少子高齢化問題

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*注1:参照-経済の停滞と銀行の責任
*注2:参照-カテゴリー→少子高齢化
*注3:参照-カテゴリー→教育制度
*注4:参照- その場凌ぎの政治から抜け出すために(3)


新自民党総裁の戦う相手は誰か

2008-09-14 18:24:24 | 福田内閣

 今、自民党は総裁選で盛り上がっている。
 言うまでも無いことたが、誰が総裁になろうと当面の敵の小沢民主党と政権奪回を目指して戦わねばならない。
 然し、もし自民党にとって幸いにも政権を維持した後も、総理となる新総裁はその政策遂行の為には"敵”とは大袈裟だが、小泉さん流に言えば「抵抗勢力」と戦わねばならない。

 それで志半ばで職を辞した安倍さんと福田さんの例を上げて誰が二人の足を引っ張り、遂には政治家生命に大きな影響を及ぼす政権放棄と言う決断をしなければならなかったかを考えて見た。
 なお政権を放棄した安倍さんや福田さんへの批判は当然あるがここでは省略する。

[首相にとっての抵抗勢力とマスコミ]
・小沢さん
 総理として政策遂行のための当面の障害になるのは野党で、首相としてそれに対処しなければならないのは当然のことで、ここでは小沢さんだけに絞って考える。
 小沢さんは当面の局面を打開するために安倍さん、福田さんが模索した話し合いを拒否した。
 そして解散、総選挙のためあらゆる手段を用いて抵抗し、結果的には日本の政治は停滞しさせて二人を退陣に追い込んだ。
 小沢さんの手法については世論の反発が強く、昨日も書いたように数々の問題で福田内閣の支持率が大きく落ちている、民主党にとっては圧倒的な有利な状況であるのに、首相としての相応しいのは麻生さん29.2%にたいして小沢さん7.8%しかない。
 問題は福田さんの辞任は大きく報じられ、福田さんは批判の的になっても、その辞任の理由の一つになった、国会の停滞をもたらした一番の張本人の小沢さんに対する批判が全くないことだ

・公明党
 国会会期や解散の時期、海上給油のための再可決反対など、党の事情からは当然とも言えるが、これは国政よりも党の利益を優先させたもので、福田さん辞任の一つの理由となった。

・一部の自民党員
 前回の総裁戦で、各派閥や黒幕の人達が共謀して福田さんを担ぎ上げた。
 その人達の中には、昔からやってきたように、自分たちの言いなりななりそうな人を首相にして、後は自分たちで上手く操作しようとした人達もいたようだ。
 その一例は、福田さんが道路関係の特別会計の一般化と言う(彼にしては珍しい?)決断をした時、福田さんを推した道路族が言った「これで彼らの主張する道路建設は予定どうり出来る」などの発言だ。
 その他、自民党政権の末期現象が始まっているのに、渡辺喜美さんの公務員制度改革の足を引っ張り、自分たちが担いだ福田降ろしを画策するなど危機意識が欠如しているとしか思えない行動を公言するなど呆れるばかりだ。
 自民党員の危機意識の欠如が、国民が「頼り無い民主党でも一度政権を任せて見たら」と思わせている一つの原因となっていると思う。
 なお公務員制度改革については毎日新聞の岸井さんの公務員改革法と渡辺担当大臣、涙を流したその理由
を是非覗いて見て下さい。

・対公明党
 もし首相との意見が違うときは調整に全力を上げるのは勿論だが、その信念を通すためには関係がぎくしゃくするのを恐れないこと。
 首相の信念が強いことが判れば、公明党も今更民主党にくっつくことも出来ずに折れてくると思う。(もしその様な行為があれば公明党は完全に国民から見放されるだろう。)

・官僚
  年金問題で揺れる社保庁、道路関係の特別会計を利用した無駄遣い、防衛省事務次官の汚職など、監督の責任に当たる自民党内閣の責任を追求された。
 そのほか渡辺喜美さんの公務員制度改革の諸提案に対するゼロ回答なども福田さんの足を引っ張る原因となった。
 上記の岸井さんのブログによれば、これはある新聞社と官僚がタッグマッチで安倍を倒したといふうに伝わっているものなのだが、なぜ官僚が安倍を倒しにいったかといえば、渡辺大臣が公務員制度改革に躍起になったからだと言われている。
と書かれている。

・閣僚
 公務員制度改革は福田内閣の基本政策であるのに、総務大臣の増田寛也さんを除く殆ど全ての閣僚は、首相である福田さんの指示より官僚の立場に立って官僚の主張するゼロ回答を支持した
 
何とまあとんでもない話と思いませんか。

・マスコミ特にテレビ
 現在は自民党総裁選の報道で政権交代論者の私から見れば、「民主党が埋没しかかっている」と言いながら、そのマスコミが余りにも自民党寄りの報道をしていると思うが、これがいざ衆院選になると、その報道内容が一転することを考える必要がある。
 正直な朝日新聞系のマスコミ特にテレビ朝日は反自民の旗印を明らかにしているが、それに引きずられた他のマスコミ特にテレビの選挙中の報道の内容は容易に想像出来る。
 安倍さん、福田さんの突然に辞任、年金、後記高齢者医療制度に対する国民の不満、数々の官僚の無駄遣いなどなどを繰り返し繰り返し報道。
  それは明らかに衆院選の問題点だが、明らかに自民党政権は批判に繋がるものだ。
 然し、今日の状態を作った、小沢さんの異常な国会対応や、投票の参考となる各党の政策の説明や各党の政策批判などは殆ど報道しないのは眼に見えている。
 一方、選挙になってどの政党に投票しようかと始め考え出した浮動層と言われる人達が、そのようなテレビを見てどの党にすると決める
 そのテレビの内容は明らかに政権与党にとって不利な情報ばかりだ。
 それで投票結果は世論調査など数字より大きく振れて来る。(それをテレビ・ポリティクスと言うそうだ。)
 
[自民党新総裁への提案]
・最強の内閣を組織すること
 麻生さんは仮に自分が総裁になっても今の候補者から登用することも考えると言っているそうだが、誰が総裁になっても是非今の候補者を含む、信念を持った最強のメンバーを登用すること。
 まして今度の総裁戦の論功行賞など思わせるような人事は避けること。
・民主党の政策を真似して、厚生労働省など問題の省には副大臣などのほかに特別多くの議員を配置すること。

・自分の信念を貫くこと
 今度の総裁選は推薦派閥のしがらみが少ないので、福田さんなどよりかなりやりやすいと思うが、選挙戦に勝ったとして、今までの例から考えると必ず出てくる族議員などの主張より政権与党として決めた方針の遂行を優先すること。
 閣僚の登用の条件として官僚の保身のための主張より、党の政策を優先することを本人に明らかにして置くこと。
 それでも個々の案件で反対する大臣に対して話し合うか、それでも言うことをきかない大臣は更迭すること。
 そのことで党内から総裁降ろしの動きが出てくるかもしれないリスクを思い切ってとること。

対官僚
・公務員制度改革で官僚の定年までの地位保全を図るとともに、一般企業の様に提案制度を採用して活性化や問題意識の向上を図ること。
 一例として官僚から天下り機関の例えば10%減の提案をさせ、もしゼロ回答の場合は事務次官の更迭をすることで首相の決意の固いことを皆に知らせること。
 勿論政府の施策に対して対案も出さずにゼロ回答する場合も同じだ。

対野党
・特に解散前までの方針として、野党対策としてはその政策や主張の良いものは積極的に採用する一方、理不尽な攻撃に対しては、今までのように言い訳ばかりせずに反撃し自分たちの主張の正しいこと、野党の主張の不備な点を突いて攻撃すること。

解散時期とマスコミ
・解散時期としては総裁選で盛り上がった内に早期解散しようする動きが自民党にあるそうだが、前述のように゛選挙中は殆どのテレビが事実上、野党側に加担する形にの報道に成りやすいので、自民党としては民主党ばかり見ないで、補正予算の成立、テレビの影響も充分に考えて、解散時期を決めるべきだと思う。

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総裁選挙の立候補者の共同記者会見

2008-09-11 11:18:35 | 福田内閣

 昨日、NHKで自民党総裁選挙の立候補者の共同記者会見の模様を放送した。
 その概要を報告し私の感想を纏めてみた。(括弧内は私の意見)

[全員が一致した政策]
・新テロ対策特別措置法の延長
・09年度から基礎年金の国庫負担を引き上げる政府方針

[意見が別れた政策]
・基礎年金の国庫負担を引き上げのための財源確保

 麻生さん:景気が回復する前に上げると景気を著しく冷やす可能性がある、特別会計の余剰金の利用ど当面を凌ぐ
 与謝野さん:安定財源は消費税しかない。歳出削減後の増税
 石原さん、小池さん:当面の税率引き上げに否定的
(5人とも何時かは消費税増税は必要では意見が一致している)

・捩じれ国会が続く場合の大連立構想
 麻生さん:小選挙区制度では極めて難しい
 与謝野さん:衆院選後も衆参のねじれは残る。自民党の大事な宿題だ
 石破さん:民意の無視で、全く理解できない。政策の根本が違う政党が組んで何になるのかと真っ向から反対
 小池さん:次の総選挙の勝ち方、負け方から政治のダイナミズムがさまざまな形で起きてくるだろう。政策方向が一致する政党が力を合わせるのも選択肢の一つかももしれない
 石原さん:政治的テクニックとして十分考えられる。次の首相は大連立も次のカードを切っていかなければ、ねじれは解消しない
(私は大政翼賛会を思わせるような大連立は反対、後のNHKで話されていた部分的な政策協議は賛成

・衆議院解散時期
 与謝野さん:補正予算案の成立後の衆院解散が望ましいとの考えを示した。
 他の四人は次の総理が決めることだと言って明らかにしなかった。
(他の4人の内何人かは先ず補正予算を通すべきだと言っていたがそれには賛成。
 何故なら、選挙中はマスコミは年金、後期高齢者医療制度で怒る老人、出鱈目な社保庁、特定財源を使った健康用具、安倍さん、福田さんの突然の辞任、(その原因となった小沢さんの審議拒否などは殆ど放送しない)
などを繰り返し放送はしても、自民、民主の政策の違いなど殆ど放送しないので、国会での論戦を盛り上げて、マスコミの注目を引き、自民党の主張を国民に知って貰うのが一番だ。)

[その他の印象に残った発言]
・小池さん:「原油価格高騰など資源問題で、今の経済の構造が大きく変化しつつある。新エネルギー技術に優れている日本は、これをツールにして経済成長を図るべきだ。」
 「一方、中国では経済発展に伴い富裕層が増え、より高級な農産物の需要が増えている、日本も今まで護りや保護の農業政策を改めて、これからは農産物の輸出など、攻めの政策に変わるべきだ。」と一人前向きな主張をしていた。

・与謝野さん:小沢さんとの比較を問われて、私の方が上と思っていた囲碁では少し怪しくなったが(笑い)、政策面のでは私の方が上だ。
 候補者のセールスポイントについて、石破さんが熱弁をふるった後、次に与謝野さんの番になって、「(彼と違って)羞恥心があるのと謙虚なのが私のセールスポイントだ」(大爆笑)。
 私もそうだが、与謝野さんが真面目一方と思っていただけに、彼の冗談が大受けしたのだろう。
 彼の思わぬ一面を見てマスコミの彼に対する評価が上がったのは間違いないだろう。

[私の意見]
 共同記者会見の様子と同日夜、同じ5人が集まったNHKの放送と併せて考えてみた。
・5人の候補者の敵は小沢さんだ
 麻生さんもNHKで言っていたが、5人の間で、経済政策、消費税増税問題で大きく意見が別れているように見えるが、増税の前の歳出削減、政府が決めた総合経済政策の実施、何時かは消費税増税をしなければならぬことなど、意見の一致することの方が多い。
 総裁選で勝つための相手を蹴落とすような泥試合を止める事、少なくとも相手を中傷しないこと、候補者の最終の相手は小沢さんと言う事を忘れないで、党内論争での発言を民主党から利用されないように注意すべきだ。

・選挙後の候補者の協力
 誰が総裁になっても、5人とも優れた人だし、前に書いた様にその意見の隔たりは、そう大きくないので、新内閣では麻生さんと与謝野さんの協力は勿論、全員参加して民主党の当たること。
 特に私の印象に残った小池さんの主張は、その他の5人が厳しい環境を反映して、後ろ向きとも取れる(そして暗い)発言が続くなかで唯一の前向きで明るいものだった。
 彼女の意見は、量的な面からどれだけ、経済の成長に効果があるか疑問の点もあるが、暗い話題が続く中で国民に希望を与えるような、明るい話題を出す彼女にセンスは優れていると思う。
 新内閣発足後の衆院戦でも彼女のセンスは活用すべきだと思う。

・麻生さんのぶっきら棒な発言
 共同記者会見で一番気になったのは麻生さんの木で鼻を括ったようなぶっきらぼうな発言だ。
 一例を上げれば、他の候補者より優れている点を訊かれて、他の人達は自分のセールスポイントを色々並べているのに唯一言、「強み?経験かな」。
 今までの記者会見の彼の発言ぶりから考えると、問題質問を良くする旧知の記者の質問への対応の仕方と良く似ている。
 言うまでもない事だが、記者の質問に返答することで、自分を国民に知って貰う意味もあるので、記者でなくて国民を相手に話すような話し方をすべきだった。
 なおもっと悪く考えれば、いずれにしても総裁選に勝つという驕りからのぶっきらぼうの発言と、党内からの反感を買うこともあるかもしれない。
 夜のNHKの番組では丁寧な物言いをしていたのに、記者会見で虫の居所が悪かったのかも知れないが、何故あのようなぶっきらぼうな発言をしたのだろう。
 私は麻生さんの選挙区民だが、少なくとも今回の記者会見の評価は5人の候補者の中では最低だと思う。
 麻生さんの支持者は彼の失言癖をいつも心配しているそうだし、今回の彼の物言いかたに就いても彼に直言して直して貰うべきだ。
 今朝のフジテレビで民主党員へのアンケートで、一番戦い難い相手と戦い安い相手には何れ麻生さんがトップになっていたが、戦いやすい相手の理由として彼の失言癖を上げていた。
 麻生さんは何もマスコミにおもねる必要は無いが、政治家の失言を取り上げて誇張し執拗に報道するマスコミ、そして選挙中のテレビの放送がその結果に及ぼす影響の大きいことを考えて、マスコミにもっと丁寧に対応すべきだと思う。

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自民党総裁選関係者の一言集

2008-09-06 11:42:58 | 福田内閣

麻生太郎さん
 「今日本が瀕死の状態になっているのに、体質改善など言っても間に合わない、如何に生き長らえされるのかが緊急の問題だ。」
 米国の衰退に伴う日本、EU,中国の経済不況、原油価格高騰で示された資源枯渇と、有り余る投機筋や世界の年金基金の資金の動き、日本では中国の台頭→競争力の低下→従業員の給与削減→格差の発生、経済に暗い影を投げかける少子高齢化など問題山積で、しかもこれらの情勢が好転するのに何年もかかる。
 それに赤字国債を発行して、日本の財政事情を悪くする悪循環を何時断ち切れるか判らない。
 党内にはこの方針に反発が多いそうだ。
 麻生さんはこれに対して消費税値上げを考えているそうだが、報道では公約には「この問題を検討する」としているそうだ。
   麻生さんは消費税を何時
どの位上げるかを具体的に明らかにして、その悪循環を断ち切ることを示さねば、党内も国民にも納得させられないだろう。、

与謝野馨さん
 自分で政治の職人だと言った人がどうして総裁選に立つのかとの質問に「私は職人だがそれでも思想を持っている
 私も彼の日頃の言動から見ても、政治家に似合わず正直で立派な人だし、彼なりの信念を持っていると思うし、党内の支持も多いようだ。
 彼は日頃から消費税の値上げしてでも財政規律の維持を強く唱え続けてきた。

 私は今回の総裁選では実質的に麻生さん、与謝野さんの間で戦われると思うが、どちらが勝っても、二人で連携し、そして石破さん、小池さんも登用して、日本は勿論、自民党としての非常事態に当たって貰いたいし、恐らくその線で進むと思う。

石破茂さん
 「テロとの戦いや、日米同盟、中国とどのように共存共栄を図っていくかなど外交・安全保障政策で民主党との違いを示したい
 「私は総裁選で如何に小沢民主党と戦って行くかを示したい。」
 石破さんはその他、経済問題について色々言われているが、それらの主張の中で出来る事は全てやるべきだ、それより地方の疲弊の問題を解決を訴えたと立派な言っている。
 それと彼が言う様に総裁選の戦いの相手は候補者同志でなくて民主党だと思う。
 私はマスコミに晒される総裁選の絶好の機会を捉えて、民主党を攻撃すべきだと思う。
 同じ理由で総裁選では互いの政策批判は良いが、個人攻撃は絶対に避ける事、前回のようなデマを流して個人を傷つけるような衆院選での民主党への利敵行為は絶対に避けること。

小池百合子さん
 選挙戦のライバルはと訊かれて、「私たちのライバルは小沢さんよ
 「切り崩しなどにあったりして、天気は日々変わりつつある
 私は石破さんのところで書いたように、小池さんの「ライバルは小沢さん」の発言に賛成だ。
 つけ加えれば、彼女も新内閣に参加して、衆院選で恐らく民主党支持に廻る朝日系のテレビと、それに引っ張られる他のテレビ対策に彼女の経験とセンスを活かして貰いたいものだ。(彼女が総裁選で負けると決めつけているようで御免なさい
  参照:福田さん辞任のマスコミ報道
 [与党に不利な選挙中の報道]
 切り崩しについては、彼女の支持に廻ったのが判ると、新体制のもとでは冷や飯を食わされる党員は思っているのだろうが、麻生さん、与謝野さんともそんなケチな性格ではないと思う。
 小池さんが総裁選に参戦することが良いと思う人は彼女の推薦人になった方が党のためになると思う。
 ただ小池さんは、増税ではなく経済成長による税収増で財政再建を図る「上げ潮派」とされる。ただ、最近は、景気減速に伴う税収減が鮮明になり、「上げ潮」のシナリオは説得力に乏しい。このため、小池氏は小泉内閣の構造改革路線を維持すべきだとの主張を前面に押し出してくる模様だ。 読売新聞
より)と言われているが、小泉路線の落として暗い影に疑問を持つ党員も多く、彼女の勝利の可能性は低いようだ。

石原伸晃さん
 「ぜひ総裁選でしゃべる機会を得られるように不退転の覚悟で取り組みたい
棚橋泰文さん
 「若い世代の代表として、皆さんのお力をいただきたい
山本一太さん
 国会議員の定数半減を公約
 三人とも推薦人20人を確保するめどは立っていないそうだ。
 素人の私は政治的な裏取引は嫌いだが、ばらばらでやって推薦人を集められないならば、小異を捨てて大同団結し、若手一人に絞る位の政治的配慮があっても良いと思うのだが。

民主党鳩山幹事長
 「メディアの関心がほとんど自民党総裁選に行き、メディアジャックが明確に始まっている。どうすれば民主党の姿を際立たせていけるか、知恵を貸してほしい
 「福田康夫首相は麻生太郎氏を自民党幹事長に任命する際、次は首相を頼むと密約したと疑わざるを得ない。密約の話を打ち消そうとして、候補者が入り乱れ、国民の関心をそちらに向けようとしているのではないか
 私はこのような小さい事ばかり言わねばならない鳩山さんを可哀相と思っている。
 産経の記者の阿比留瑠比さん
の話では鳩山さんの発言は記者仲間では殆ど聞き流し状態だそうだ。
 鳩山さん自身も良く知っていると思うが、民主党の今やるべき事は、政権奪還のために、そしてそれが実現したとき慌てないように自民党より優れた、財源の裏付けのある、そして実行の可能性のあるマニフェストを作ることと、評判の悪い小沢さんが首相になって本当にやって行けるのかを考え直すことだと思う。

 政権交代論者の私としては、民主党のためにも日本のためにも、この際民主党が本当に政権担当能力があることを示して貰いたいと思う。

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自民党の総裁選率候補者へ
 
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自民党の総裁選率候補者へ

2008-09-05 14:45:07 | 福田内閣

[中曽根さんの意見]
 4日の毎日放送のNEWS23で久しぶりに中曾根 康弘さんが今の政局に就いて話していた。(私の意見)
・今の政治家:世襲が多く苦労が足りない、ひ弱で脆い(賛成)
・麻生さん:明るくて物をはっきり言う人、自分の信念を持つ一方漫画好きと言う一面を持っているのも良い、これに何かあれば直言してくれる怖い後ろ楯の政治家または学者がいれば鬼に金棒だ。(賛成)
・小沢さん:政治家として大成した人だ、話せば判る人、政権を取れば大連立の線が生れるかもしれない。(中曽根さんは連立の推進論者だそうだ。私は部分連立ならとにかく大連立は反対。話せば判る小沢さんが大連立の話の時以外、福田さんの「話し合い路線」に対して、依怙地なまでに一切の話合いを拒否したことには触れなかった。)
・内閣が出来たら直ぐに解散するのが筋だが、現状を考えると新内閣の政策が浸透させる為には国会で論戦を交わす方が良い、そのためには1年位は必要かも知れない。(賛成)

[立候補者の経済政策]
 今回の総裁選には麻生さんを含めて4人の人達が立候補するそうだ。
 その4人の人達とそれを推す人達に言いたい事がある。
 その一つは民主党のマニフェストでは実質的に殆ど触れれていない経済政策だ。
 自民党は政権与党らしく経済政策を争点の中心にしているのは良い事だ。
 報道されるその争点の違いは
・麻生太郎さん:赤字国債発行も辞さない積極財政派、「財政再建よりも優先すべきは景気対策」、「プライマリーバランスを2011年度に黒字化する政府目標の先送りも選択肢の一つ」、消費税10%アップも必要と公言
・与謝野馨さん:財政規律重視、消費税10%アップも必要と公言
・(中川秀直さんの推す)小池百合子さん?
 中川さんは、経済成長を重視する「上げ潮派」、構造改革の推進と歳出削減を唱え、赤字国債の発行にも反対。
・石原伸晃さん:中川さんと同じ路線

[経済政策論争について]
 経済政策についての今までの政治家や学者の主張の傾向は、自分に主張に不利なことは意識して避けることだ。
 その一つは今の経済の状況が急変し、その処理が極端に難しくなっていることだ。
・麻生さんは赤字国債を発行してでも、経済を振興させると言うが、以下のような問題点がある。
 a.小泉さん以来の緊縮財政でも先進国で唯一日本だけが、債務残高が異常に大きくしかも増大し続け、それが今の政府が経済発展のために投資をしたくても出来なくさせている。
b.少々の投資をしても、今の状況ではその効果は知れていること
c.箱もの(道路を含む)が飽和状態になり始めているのに併せて縮小しなければならない土木建築業界の合理化を政府の公共投資が遅らせていること

・中川さんの言う小泉路線を継承と、経済成長重視の問題点
a.今は小泉政策の影の部分の問題、医療制度、社会格差の発生→世情の不安定など、小泉路線の影の部分の綻びについての対策に政府が追われており、今は小泉路線の継承でなく見直しの時期と国民が皆が思っている
b.経済成長と言ってもその具体策は今の厳しい状況では実効性のある対策は殆ど
ない、例えば石油、食糧、飼料の価格高騰による富の流出、高い原料を買って安い製品を売る輸出政策の行き詰まり、その対策としての国内消費の増加と言っても少子高齢化の進展、非正規社員の増加→国内の平均収入の減少→消費の減少など。

 詰まり、今の厳しい経済環境の中では、どのような経済政策にも大きな問題が含んでいるのだ。
 それで自分たちの主張の問題点を隠して相手の主張の欠点を指摘するなど不毛かつ無益な論争は、衆院選になれば野党の攻撃の的なるだけだ。
 もし経済問題を論争するのなら、全く新しい観点から前向きの具体的なしかも野党の攻撃に耐えるような提案をするべきだ。

[総裁選に関する私の意見]
各候補者の意見の共通点
 経済問題を除けば、各候補者やそれを推す派閥の主張にも共通点が多いと思う。
 海上給油、公務員改革、官庁や国会の合理化(特に国会の定数の削減は是非提案して貰いたい)、年金、医療制度の見直し、それに対する消費税増税を含む財源の確保などなど。
 ただそれにどのような優先順位をつけるかが論争の争点になるだろう。
 強いて各候補者の考えの違いを言えば、対米国、中国、韓国などへの対応について異論の別れる所だと思うが、そのようなことを公の場で論争するなど馬鹿なことをする人はいないと思う。
 前回かその前の総裁選と言う政治の場で「靖国神社の参拝をしない」と言う宗教に関する公約にした人がいたが、今度の総裁選でそんな公約をする人が出ないと信じている。

総裁選から国会審議までの戦略
 それで総裁選は是非前向きな新しい提案を出して論議して貰いたいものだ。
 それが一部の人が言うように総裁選を盛り上げ、マスコミの注目を集めることになるだろう。
 そして民主党がその総裁選の議論に対応して、今までの人気取りのマニフェストを見直してより現実的なものに直してくれるとすれば、日本に取っても良い事だ。

 然し中曽根さんが指摘したように、自民党内で言われている、「総裁選で盛り上げ、新内閣で支持率を挙げた所で一気に解散」などは考えずに、国会の論戦で自民党の政策を国民に良く知って貰った上で、総選挙に突入すべきだ。

マスコミ、特に選挙中のテレビの影響力
 何故なら、前にも書いたが、小泉、安倍選挙でのマスコミ、特にテレビの果たした役割を見れば判るように、選挙では自民党は野党だけなく、既に反自民の姿勢を明らかにしている朝日新聞とその系列のテレビとそれ引きずられた他のテレビ、場合によれば民主党始め野党のキャンペーンより遥かに大きな影響力を持つテレビを相手にして戦わなくてはならないからだ。
 そしてテレビは各党の政策の良否など討論番組を除いては伝えてくれないのだ。
  参照:福田さん辞任のマスコミ報道
[与党に不利な選挙中の報道]

国会での議論を通じての自民党の政策浸透
 国会論戦を通じて自民党の政策を浸透させるためには、新総裁は自分の意見をはっきり言う事、自民党としては「戦う自民党」に変身して今までの防御一本槍から野党、特に民主党やそのマニフェストの攻撃に転じることだ。
 そうすれば国会の審議が面白くなり、マスコミも飛びついてくれ、自民・民主の政策を自然と放送してくれることになるだろう。
 唯一の私の提案の問題点は、国会論議を通じて折角組閣で上がった内閣や自民党の支持率が落ちる可能性があることだ。
 その時は自民党の政策が国民に受け入れないここと、選んだ新総裁が国民に受け入れられなかっことを反省すべきだ。
 それだけに総裁選と、自民党の政策決定には一層の緊張感を持って当たって貰いたいものだ。
 党内外の一部の人達の言う様にお祭騒ぎどころではないと思うのだが。

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福田さん辞任のマスコミ報道

2008-09-03 11:36:20 | 福田内閣

[一方的な福田さん自民党批判報道]
 福田さんの突然に辞任についてのマスコミ報道は福田さんと自民党への批判ばかりだ。
 喧嘩に負けて、家に帰った子供が親に相手のことについて泣き言を言う様な、一国の首相に批判が集まるのは当然だ。
 然し公平を旨とすると自身も言い、そして日本の世論形成に大きな力を持つマスコミがそれだけで済ませて良いのだろうか。

 「喧嘩両成敗」と言う言葉がある。
 喧嘩には負けたほうにも勝った方にも、双方に何らかの問題点があるものだ。
 福田さんの「話し合い路線」を飽くまでも突っぱねた小沢さんには全く非は無いのだろうか。
 世論調査では小沢さんのやり方に批判が集まり、党内からも多くの批判が出ているのに、昨日のテレビの論議には民主党の問題点は全くと言って良い程出なかった
 喧嘩の最中に福田さんの足を後ろから引っ張った、味方であるはずの公明党に何の落ち度も無いのだろうか。

 私は昨日のブログで自民党は今までの「話し合い路線」から転換して、「戦う自民党」になって欲しい事、そして自民、民主の論争もないまま、いきなり選挙戦に突入し、最近の小泉、安倍さんの選挙の時のようにマスコミのキャンペーンに乗る愚だけは避けるべきだ。と書いたが昨日のマスコミの福田さん批判ばかりの報道を見て、マスコミ特にテレビの選挙中の報道に就いてより具体的に書いてみようと思った。

[与党に不利な選挙中の報道]
 ・今までの選挙中の報道

  小泉さんの郵政選挙のときは彼の方針に反対する自民党議員の追放に加えて刺客派遣と言う奇手に乗せられて、選挙中と言うのにマスコミ特にテレビは民主党を抵抗勢力と盛んに攻撃していた小泉さんや刺客の後を追い回した。
 テレビは「純ちゃん」と呼びながら熱狂的に手を振る小母さんたちを写した。
 結果は小泉さんの大勝に終わったが、これにマスコミが手を貸したのは間違いのない事実だ。(*注1)

 小泉さんの後を受けた安倍さんは衆議院の議席3分の2を占めた勢いで、強引に多くの法案を成立させた。
 しかし安倍さんは多数の議席に安住したとは思わないが防御の姿勢を忘れていた。
 政治と金の問題で、問題閣僚を庇ったことだ。
 それと安倍さんにとって不幸だったのは、慰安婦模擬裁判の報道の関与の件で、朝日新聞を敵に回したことだ。(*注2)

 小泉さんの戦略に乗せられて意図的またはそれと知らずに選挙中に自民党中心の報道をして、圧倒的に勝利を納めさせたテレビはその自らの影響の大きさを知った。(今朝のテレビ朝日でも鳥越さんがこのことを反省していた。)
 それで参院戦のときは(テレ朝の場合は多分)意図的または小泉選挙の反省もなく、選挙中と言うのに赤城さんの絆創膏問題を「政治の金」に搦めて執拗に報道した
 これがボディブローのように選挙結果に効いてきたのは間違いないと思う。
 それに対して安倍さんは如何に多くの法案を成立させたかと誇示していたが、テレビはそれを彼の独裁的手法と思わせるような報道をした。
 結果は安倍さんの記録的な大敗に終わった。(*注3)

・次期衆院選中の報道
 これから次回の衆院選の最中に、テレビがどのような選挙関係の報道をするか、ほぼ容易に想像できる。
・新内閣の閣僚の中で、もし「政治と金」の問題が出れば必ず取り上げる。
・任期半ばで職を辞した安倍さん、福田さんの辞任会見の画面を何度も何度も放映。
・選挙の争点として、年金、後期高齢者医療制度、官僚の天下り、アフガンの海上給油、物価上昇などの状況やそれに対する庶民の意見などなどを繰り返し繰り返し。
・それに対する野党の政府に対する攻撃の詳細な報道、一方では政府が取った対策は多分触れないか簡単に触れるだけ。
・そして政権を取る可能性の高い民主党のその問題への次のような対応は殆ど放映されないだろう。
 アフガン給油の場合:反対が対案と言う→実行不可能な具体案提出
 後期高齢者医療制度:反対が対案と言う→その以後の具体的に提案はなし
 これこそ民主党が政権を担うにたりる責任政党であるか否かの格好の判断材料となるのだが。

 それ以上に問題なのはテレビでは自民党は勿論、次期政権を取るかも知れない民主党の公約・マニフェストの問題点は余程意識の高い人しか見ない討論番組で議論されても一般のニュースでは殆ど出ず、放送効果の大きい上記のようなセンセーショナルな報道が中心になるのは間違いない。

・ニュース・ソースをテレビに頼る人の増加
 私の息子は新聞を取っていない。その情報源は勤務先の新聞かテレビだ。
 私の家内の情報源は主にテレビ、然し感心にテレビのニュースは必ず見ている。
 日本全体で見ても私の家族と同じにニュース・ソースはテレビだけに頼っている人が多くいると思う。
 選挙をするのは国民の義務だから、新聞は勿論のことテレビでもニュースを余り見ない人達や「浮動票」と呼ばれる人達も選挙直前や選挙中にはテレビを見るだろう。
 そして彼らが上記の様なテレビを見たらどのように反応するかは、小泉・安倍選挙の結果を見れば自民党が不利の立場になるのは明らかだ。
 もっとはっきり言えば、テレビのお蔭で次回の選挙では自民党が大敗する可能性もないとは言えない
 テレビの報道で大きく政局が振れるのは浮動票だ、最終的には国民の責任だ非難しても仕方がない。
 テレビに対して政治家が、日本人が政党や政治家を公平に判断して貰うために、選挙中は公平な放送をしろと言うわけにはいかない。
 そのいずれも現実として認めるしかない。
 テレビなどでは自民党は組閣後直ぐに解散して、選挙中の議論を通じて国民の真意を問えと言う意見が多いが、上記のような偏った報道をしがちなテレビの実情と、多くの人達が判断材料としてテレビの報道に頼る実情を無視した言い方だ。

[自民党のこれから]
 以上のことを考えると、対策は自民党は昨日も書いたように「話し合い路線」から「戦う自民党」に大きく方向変換するしかない。
 選挙の顔を立てていくら支持率を稼いで、いきなり選挙戦に突入してもテレビが大きく立ちはだかる
 今やテレビは「浮動票」と言われる人達を動かす大きな力をもっているのだから。

 私は話し合い路線を通すために、思ったことを言えないより、思ったことをずばずば言う(失言は困るが)人を国民は期待していると思う。
 選挙になったら小泉さんの様な奇策が無い限り、与党の意見はテレビの報道から消えてしまう実情を良く知って党の方向を誤らせないことだ。

 新内閣は組閣後の国会で今までの防御一本槍から攻撃に転ずるべきだ
 民主党の誰が見ても不完全なマニフェストの問題点を追求すべきだ。
 その議論を通して内閣の本当の支持率を挙げて選挙選に突入すべきだ。
 そのために重要な討議に必要な会期は充分に確保すべきだ。
 その間の討論で内閣の支持率が落ちる様なら新総裁を選んだ自民党が悪いと諦めるしかないと思う。

 そして最後にもう一つ、強大な力を持つマスコミのために、如何にあがいても負けることもあるかも知れない事、その場合の対策もしっかり考えて置く事だ

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*注1:民主党敗因について
 小泉さんたちの攻撃に対して岡田さんは明後日を向いたような政策羅列の演説をしていたのを見て、地もとの民主党候補に、小泉さんの反対者を追放するような独裁者的手法を攻撃しろ、そうすれば小泉さんが熱弁を振るうほど、聴衆は彼とヒットラーの姿をダブラせるだろうと投書したが勿論無視された。

*注2:慰安婦模擬裁判の報道の関与の報道は、明らかに朝日側は非があったのだが、この件を裁判に持ち込むと言って、コメントを拒否したまま頬被りし、遂に裁判に持ちむこともせいずにうやむやにしてしまった。

*注3:安倍さんの敗因について
 安倍さんはお友達内閣の裸の王様状態で、小泉改革の影の部分である、地方の疲弊を見落とし、そこを小沢さんに上手く突かれたのも敗戦の一因だ。
 私は何度も安倍内閣に小泉路線の継承でなくて、見直しか脱却にすべきこと、小泉さんの冷酷さを見習って問題閣僚を切る事、裸の王様にならないように党内の連携を取り、地方からの情報収集・解析機関の設置を投書したのだが。


話し合い路線から戦う自民党へ

2008-09-02 10:19:57 | 福田内閣

 福田さんが辞任した。
 それも29日に、物価高や景気低迷などの先行き不安の解消を目指す総合経済対策、「安心実現のための緊急総合対策」を発表した直後だ。
 これは安倍さんが国会で所信表明演説を行った直後の辞任と重なって、世論の批判を浴びる一因となっている。
 私事だが、私も31日に政府の総合対策について私の考えを書いたばかりで、このように事態になるとは思いもよらなかった。
 当然のように、各社の社説は福田さんの批判をしており、そのいずれもなるほどと思うことばかりだが、今更「過去のことを言っても仕方がない、それよりその先のことを考えよう」と言うのが私の基本的な考え方だ。

 それで福田さん辞任に関して各社のこの先に対する提言を挙げて見る。、
 読売オープンな総裁選を、自公連携の再構築
 朝日早期解散による政権の正統性回復
 毎日早期解散・総選挙(と社説の殆どを福田批判に費やし僅か一行だけ触れている)
 日経次期首相は早期解散を、小沢氏は政策を語れ
 産経小沢代表は国を語れ(自民の今後については全く触れず)
と何だか各社の特色を表したような社説が並んでいる。

[福田さん辞意表明に対する各党の動きと今後の政局]
・民主党
:福田さん辞任で政権奪回に向けて勢いづく、唯一の懸念は次に誰が自民党総裁になるかだが、いずれにしても民主党優位の可能性は揺るがないだろう。
 それと余談だが、自民・公明の間がぎくしゃくしている今、民主が公明党元幹事長の矢野さんの証人喚問をするか(公明との対決)否か(公明取り込み)に注目すべきだ。
・公明党:福田さん辞任で完全に悪役に廻り、党の衰退の道は続くだろう。
 然し海上給油の再可決反対、悪評の高い定額税率などのばら蒔き政策、国会解散時期の主張は今更引っ込められない。
 これに関する自民党への攻勢を強めるか弱めるかが党の今後を決める一つの要因になるだろう。
・共産党、社民党:その言う事は決まっているし、民主党の今後の方針にもよるが、政局の大勢には殆ど影響はないので省略

・これからの政局
 次回の衆議院選はその結果により今後の政局に大きな影響を与えて来るだろう。
 自民・公明圧勝:可能性は少ないが、仮に圧勝したとしても小泉選挙のように自民、公明を併せても前回のような3分の2の議席数を得る可能性は殆どゼロだろう。
 然し民主党の小沢さんの立場が弱くなり、「直近の民意」などと言うごり押しもできなくなるので、国会正常化に繋がるかも知れない。
 そしてもし小沢さんがそれでも態度を変えないときは、同党の離反者が増え国会の運営がある程度スムーズになるかも知れない。
 自民・公明僅差で勝利:可能性はかなり高いが、民主党の態度が変わらない限り、今のねじれ国会の状況が更に悪化する可能性が高い。
 野党が勝利:可能性はかなり高く、民主党が政権に着く事になり、国会運営は正常化してくる。
 
[自民党の今後のあり方]
・オープンな総裁選
 読売の言うオープンな総裁選を行うことは賛成だ。
 いくら自民党でも今更しないと思うが、福田さん選出のときの様に各派閥が談合したり黒幕の影が出てきたら、いくら新内閣が出来ても支持率の低下の要因になるのは間違いない。
 総裁選は出来るだけ大袈裟にやりマスコミの注目を引くこと。
 それを見ている民主党も政策はうやむで無投票で小沢さんがきまるなどでは済まなくなり、日経や産経の言う様に小沢さんも国民の注目を引くような政策を発表せざるを得なくなる。
 これは日本に取っても良い事だ。
 総裁選のときは、前回の麻生さんに対するデマや、オバマ・クリントンのように候補者同志の中傷合戦は止め完全な政策論争をすること。
 こんなことをすれば、誰が代表になっても小沢民主党との戦いに悪影響は眼に見えている。
 そして誰が総裁になっても、挙党一致の内閣とそれを支える自民党組織を作り心を一つにして民主党の戦いにのぞむこと。
 福田さんを選んだ後でなんとか自分の思う通りにしようとする道路族などのやり方(それが福田さん支持率の下落の一因だ)は今のような自民党の危機的な状態では通用しないことを知るべきだ。
 問題は自民党の幹部連中が今にもなって何をやっても何を言っても政権が転がり混んできた自民にとっての古き良き時代が変わったことを知るか否かだ

・戦う自民党へ
 今までの福田さんは倒閣一本槍の小沢民主党に対して、話し合い路線を取ってきた。
 それで福田さんも言いたい事は言えず、ひたすら低姿勢を続けてきた。
 国民はそのために福田さんが何を考えているのか、彼が国や国民をどのように導こうとしてくれるのか判らなかったのが、彼への支持率の低下の最大原因だと思う。
 それで次の総裁→首相は自分の意見をはっきり言える人を選ぶべきだ。
 そして小泉さんのように野党の攻撃に対して堂々反撃すべきだ。
 幸か不幸か民主党のマニフェストは欠陥だらけで攻撃の余地はいくらもある。
 国会は今までの野党攻撃と政府の防御が一転して活気に溢れた国会となり、それをマスコミが見逃す筈はない。
 今までの煮え切らぬ福田さんにストレスがたまった自民支持また民主反対の立場の国民の戦う新内閣の評価が上がり次期首相の支持率の上昇は間違いないと思う。

・筋の通った政策の立案
 その為には、しっかりした信念と論理が一貫したすっきりした政策を持つべきだ。
 例えば党内外での反対の多い定額減税政策など直ぐやめることだ。
 その政策をそののまま続け、野党からその問題を追求されて、自分の心にもない言い訳をして世論の支持を落とすなど止めるべきだ。
 それで公明党が文句言うなら、同党の関係を見直すまでの決意が必要だと思う。
 公明党の反対で海上給油の再可決が出来なければ民主、公明が悪いとして諦めることだ。
 いずれにしても衆院選後は与党が3分の2の席を占められない可能性は非常に高いのだから、これも早いか遅いかの問題だ。
  その為には矢野さんの参考人招致を恐れる公明党、今の勢いそのままで選挙に持ち込みたい民主党の言う様に、新内閣成立後いきなり解散でなくて、国会で激しい論戦を交わして、国民がそのいずれかが支持出来るが判った上で解散に持ち込むべきだ。
   自民、民主の論争もないまま、いきなり選挙戦に突入し、最近の小泉、安倍さんの選挙の時のようにマスコミの意図的なキャンペーンに乗る愚だけは避けるべきだ。

 前に書いた様に自民が圧勝すれば良し、かりに衆院選で敗けて下野しても政権を取った後の民主党のやり方と自民党の公約を比較しながら、民主政府を攻撃できる。
 私は国の立場から言って仮に民主が政権を取った後、民主の公約に対する野党に廻った自民党の攻撃で多くのことを学ぶのは日本のためにも良い事だと思う。
 自民党は衆院戦の必勝を期するのは勿論だか、かりに敗戦→下野しても直ぐに政権を奪回できるような体制と政策を考える必要があると思う。

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太田さんの「やかましい」発言

2008-08-21 10:48:48 | 福田内閣

 太田さんの「やかましい」発言が問題になっているそうだ。

 太田農林水産相は10日、NHKの番組で、中国製の冷凍ギョーザ中毒事件を受けた国内の食の安全対策について、「日本は安全なんだけども消費者、国民がやかましいから徹底していく」と発言した。(朝日新聞より)

 「やかましい」を広辞苑で調べてみると、
騒々しい(-・通り)、煩わしい(-・手続き)、気難しい(-・い親父だ),好みがむずかしい(食べ物に-・い)、きびしい(-・検査)、うるさくいわれている(-・い問題)の解釈とその用例が出ている。
 広辞苑記載の解釈は標準語、古語と一般に通用している慣用語だ。

 広辞苑に従って太田さんの発言を解釈すれば、「日本は安全なんだけども消費者、国民がが安全にたいして「厳しい」、「好みが難しい」」となるし、よほど悪意に解釈しても「安全に対してうるさい」」としか読めない。
  
 これをどう曲げて解釈しても、安全に対して国民が「騒々しい」とか「煩わしい」とは読めない。
 このような解釈で生徒が書いた試験の答えには、標準語を話すと言われる東京の小学校の教師でも[×]をつけるに違いない。
 詰まり太田さんの「やかましい」の言葉は首都圏では余り多く使われてない言葉かも知れないが地方訛りでない立派な日本語だ。
   まして「政府に対してうるさい」と言ったとしては問題があるが、「安全に対してうるさい」と解釈されかねない発言は少し品に欠けるかも知れないが、消費者、国民を馬鹿にした問題発言でもなんでもない。

 これに対して当然のように、
 「やかましい」は、「よく知っている」という意味――? 太田誠一農相が食の安全についての発言について「問題視する方がおかしい」との意見が19日の自民党役員会で出席者から出た。麻生太郎幹事長も役員会後の記者会見で、太田氏が福岡県、太田氏の母が島根県出身と紹介。そのうえで「関西以西では、やかましいって、みんな言うだろうが。うるさい、騒々しいという意味じゃない と言った。(毎日新聞
より)と報道されている。

 然し報道の冒頭の「やかましい」は、「よく知っている」という意味――? と新聞にも”?”がついているように、麻生さん選挙区の私たちの間で「よく知っている」ことを「(そんなこと)よう知っちょらい」とは言っても「やかましい」とは全く言わない。
 正確に言えば麻生さんは「関西以西では「やまかしい」と言うことは「物事に対して厳しい、気難しい、うるさい」と言う意味である事を「よく知っている」」と言うべきだった。

 この話はさらに、野田聖子消費者行政担当相は20日、記者会見で「消費者がやかましい」との太田誠一農水相の発言について「日本の北から南まで、皆さんが分かる日本語を使っていただかないと困る」と改めて苦言を呈した。「よく知っているという意味」と太田氏をかばった麻生太郎自民党幹事長の発言に関しては「そういうサポートは非常に残念だ」と批判した。
 これに関し、福田康夫首相は同日、首相官邸で記者団に「よく注意して発言しなくてはいけないというのは政治家の務めだと思う」と語った。
時事通信
より)
と報道されるまで発展した。

 「よく知っているという意味」と中途半端な解釈をして揚げ足を取られた麻生さんも迂闊な舌足らずの発言だったが、太田さんの発言は全国的に意味の通じる立派な日本語であり、その正確な内容を理解している筈の上智大学卒の野田さんの「日本の北から南まで、皆さんが分かる日本語を使っていただかないと困る」発言は、地方の人達に取っては、東京育ちの人(北九州市生れ)が言う差別的な発言のように聞こえくる。

 自民党の幹部がこのようなことで公の場で同じ党の幹部の批判をする程、のんびりした時では無いはずだ。
 私が何時も書くように、どんなことがあっても、何を言っても自民党に政権が転がり込んでくる党に取っての古い良い時代はとうに過ぎているのだ。
 もうこの様なくだらない話は野党や特定の意図を持ったマスコミに任せて、自民党挙げて如何にして政権転落の危機を乗り切るかに専念すべきだと思うのだが。

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内輪もめの自民党

2008-08-07 10:57:54 | 福田内閣

 読売新聞に「反発も多い党の顔」と題する自民党の麻生さんに関する解説記事が載っていたので、その内容をピツクアップしてみた。、
・党内の嫉妬に気をつけろ。
・福田さん→森さん→河野洋平さんのラインで麻生さんにコンタクトがあった。
・世論調査で麻生さんの起用の評価が66%だった。
・自民党の都道府県連では福田さんの下で戦うことを望ましくないとした幹部の全てが麻生さんのもとで戦うことを望んでいる。
・麻生さんが幹事長就任を受諾するまでのやりとりで「麻生が福田の手で解散をしないことを条件にした」という政権禅譲説が党内に広まった。
 それは安倍さん退陣のとき「麻生によるクーデター」説が流れたことを連想させた。
・国民に人気の高い麻生さんだが党内では好き嫌いを別れる。
 7月28日古賀誠さん、山崎さん、加藤さんが会合して、麻生さんの政策や手法への懸念を共有した。
 再編思考の強い中堅議員は「福田・麻生ライン」に取り込まれたくないので、入閣を断った。
 彼らは自民党の反麻生と民主党の反小沢の合流を視野に入れている。
・「財政再建より景気対策優先」を唱える麻生さんを構造改革支持の中堅議員は「選挙対策でばらまきをしても支持は集まらない」と批判する。
 中川秀直さんはホームページで「福田さんの経済財政の路線に反対する人が党の執行部にいるとは信じられない」とかき「黒字化目標先送りは政策論議の域ではなく路線転換、即、政局を意味すると書いた。

[私の意見]
・反麻生デマを流している人達
  私は読売が匂わせているように、自民党の有力者が麻生さんへの嫉妬に駆られて動いているとは思いたくない。

 「政権禅譲説」は麻生さんの人柄から考えると、古賀選挙対策委員長の格下げを幹事長昇任の条件にしたことは考えられても、福田さんの危機的の状態につけ込んで自分が有利な条件を出すなど考えられないことだ
 そんなことは九州男児、荒っぽいがさっぱりした気性の川筋気質
の男では最も軽蔑されることだ。
 そこが彼の人の良い所で国民の好かれる所だか、逆に総理などにいつまでたってもなれないな政治家としての欠点だ。

 私は麻生さんが次の選挙で負ける可能性の高いときにその責任者としての幹事長になり、その責任を負わされて、次期の自民党総裁選に不利になるリスクには目を瞑って敢えて危機的な状況の自民党のために幹事長の職を引き受けたというのが真相だと思う。
 そんなことはとうに承知の上で、「政権禅譲説」を流すなどうそ寒い根性を持った人達が自民党の中枢にいるなど情けない限りだ。
 後になってデマと判った「麻生によるクーデター」説を流して麻生さんを総裁選から追い落とした人達と今度の「政権禅譲説」を流した人達が重なっているような気がしてならない。

・自分たちで担いだ福田さんの足を引っ張る人達
 彼らはそんなデマを流してまで、福田さんを担ぎ上げた。
 その福田さんの決断で麻生さんを幹事長に起用した。
 それがいくら気に入らないからと言って反対し、福田さんの評判を落とすようなことなど良くできるものだ。
 このことについて唯一考えられるのは、自民党伝来のやり方である、傀儡的な総理を担ぎ上げた後、裏から操るやり方だ。
 その伝統が続いているのは道路関係の特定財源に関してのそ道路族の言動を見ればよく分かる。
 彼らは傀儡と思った福田さんが自分たちの言う事を聞かないのに腹を立てているのだ。

・昔の古い良い時代の夢から抜けきれない人達
 昔、社会党が野党第一党だったときは、どんなに国民が首を捻るようなことをしても、政権の座から落ちることは先ず無かった。
 いよいよとなれば野党の社会党の総理を持ってきて、実質的に自民党が政局を支配することが出来た。
 その内に社会党の勢いが衰えて、また自民党の春を歌い続けられた。

 然し今は昔と時代が変わった。
 民主党は頼り無いとは言え、社会党と違って自民党とは似たような価値観を持っているし、国民の恒久的なそれなりの支持もある。
 そしてその民主党から参院選で敗北し、次の衆院選で負ければ政権党の座は完全に民主党に移る。
 おまけに公明党の動きもおかしくなっている。
 自民党の殆ど全ての派の領袖が福田さんを担ぎ上げた。
 福田さんのやり方が完全に間違っているのならともかく、少なくともそれに一理があるのなら協力一致して彼を支持し、協力して民主党と戦う体制をつくるべきではないだろうか。
 一部の自民党の派閥の領袖の人達は都道府県連などの考え方を無視する一方、依然として(自民党にとって)古き良き時代の考え方から離れられずに、党内抗争をしているように見えて仕方がないような気がするのだが。
 そして自民党は今はそれ所ではない危機状態に陥っているのだと思うのだが。

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福田内閣のキーパーソン

2008-08-04 11:49:45 | 福田内閣

 2日の第二次福田内閣の印象で特に印象に残った人のことを書いたが、今日は福田内閣を支える人達の内、個人的な事情や経歴とその置かれる環境から考えて見て、内閣を支えてくれそうな、具体的に言えば内閣の支持率を上げそうな人と逆にその足を引っ張りかねない人のことを書いてみた。
(○印は上記ブログで触れた人なのでもしご興味がおありの方は覗いてみて下さい。)

[支持率を上げてくれそうな人]
・麻生太郎さん
 彼のビジョンは余りにも明る過ぎるのが心配だが、彼なりのしっかりした考えを持っている。
 福田さんの官僚的な発言を意訳して国民に判りやすく発言して貰えそうだ。
  ただ口が滑って野党やマスコミからから言葉尻を捉えられないように注意すべきだと思う。
 
・笹川 尭さん
   その明るさと飾らない弁舌でと麻生さんとのコンビで、福田さんの言葉の足らないところを補って行くだろう。

・与謝野 馨さん
 豊富な経歴と彼なりのしっかりしたビジョンや政策を持っている。
 福田さんの精神的な支えになりそうだ。

・舛添 要一さん○ 
  今度鴨下さんを副大臣に迎えるそうだが、一人で頑張らずにその他に何人かの補佐する人達を入れて貰うことと、自分だけが目立とうしせずにその人達を上手く使って貰いたいものだ。

・中山 恭子さん
 福田さんが今出している諸政策は言わば対症療法だが、彼女の担当する少子化対策は将来を見据えた前向きの政策だ。
 拉致問題は勿論だが、少子化対策をなんとか進めて人口低下から増加に向けて国民に明るい希望を与えて貰いたいと思う。

[支持率を上げるために頑張って貰いたい人]
・福田 康夫さん

 升添さんの下に鴨下元環境大臣を当てたのは小さなサプライズだった。
 出来れば伏魔殿的な厚生労働省と国土交通省の担当大臣に特別に複数の補佐する人を配置すれば、福田さんの改革の決意の固いことを示すことになるのだが。
  話し合い路線も良いが相手が完全に対決姿勢を取っているときに、そして目の前に解散、総選挙を目の前に控えているときに、妥協するためのやむを得ない判りぬくい発言をするより、主張し時によれば反撃もする位の発言で、自分の考えていることをはっきり国民に知らせるべきだと思う。
  福田さんの小沢さんにたいする話し合い路線を見ると、ちっとも動かない日本対北朝鮮の外交を連想するのだが。

・高村 正彦さん
  彼の発言から考えると非常にしっかりした人のように思えるのだが、彼の担当する日本の外交は米国一辺倒と言うほかは、竹島、慰安婦問題などを見てもこれと言った戦略を持っていないように見えてしかたがない。
 日本としてそろそろ独自の外交の基本戦略を立てるべきだと思うのだが。

・茂木 敏充さん
 前回も書いたが、彼自身のことより公務員制度改革に熱心だった渡辺喜美さんが何故留任出来なかったかが、この問題に対する福田さんの熱意が疑われている。
  この問題も福田内閣の支持率に大きく影響してくるのは間違いないので、茂木さんの頑張りを祈るだけだ。

・太田 誠一さん
 彼の就任で最初に感じたのは、これで彼が中心になって推進していたネット上で批判の対象となっていた人権問題等調査会の活動が停滞するだろうと言う事だ。
 然し彼の経歴から見ると農林水産関係の経験は全くないようだが、農村、漁村の疲弊は福田内閣のアキレス腱の一つなのに、何故、福田さんが彼を当てたかが判らない。
 いずれにしても太田さんの人権問題に注いだエネルギーでこの難問に当たって貰いたいものだ。

・二階 俊博さん、谷垣 禎一さん
 その他、日中の油田問題に関わることになった、ネット上で媚中など批判の多い二階俊博さんや、何かと問題の多い国土交通省を担当す谷垣禎一さんなどは彼らの豊富な経験で無難に仕事をこなし、少なくとも福田内閣の支持率の低下に繋がることはないように頑張って貰いたいものだ。

  第二次福田内閣発足後の支持率は予想されたように横ばいが微増に止まっている。
  あとは閣僚や自民党役員になった人達が頑張るしかないと思う。
  中でも福田さん自身のリーダーシップをいかに発揮するか否かが、福田内閣が国民に支持されるか否かに大きく関わっている。
  そしてもし福田さんの下で解散、総選挙になるとすればその公約やマニフェストを作るのも福田さんが選んだ現閣僚や自民党幹部の責任だし、その最終責任は福田さんにある。
 当面の社会福祉、年金問題や物価高に対するある程度のばら蒔き政策は致し方ないとしても、選挙に際しては将来に向けた長期的な視野の政策を立てて、政策面で民主党と堂々と戦って貰いたいものだ。

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第二次福田内閣の印象

2008-08-02 16:27:48 | 福田内閣

 福田第二次内閣がマスコミが注目する中で発足した。
 その中で際立ったのが、所謂上げ潮派の排除、麻生さんの登用、逃げ腰の公明党、郵政反対組の野田聖子さんや保利さんの登用で明らかな小泉、安倍路線からの転換だ。

・上げ潮路線の排除
 テレビでは竹中平蔵さんが、増税路線、ばら蒔き政策では経済発展も財政の健全化はあり得ない、農村の改革や企業に対する法人税の軽減をしないので、農村は疲弊し、企業は外国に逃げていると指摘した。
 私は農村の構造改革は賛成だし、ばら蒔き政策だけに終わるのは反対だが、今のような厳しい財政状態の下での社会福祉予算の増加と、支持率20%前後での福田内閣では、法人税の軽減など言える訳がない。
 これは圧倒的人気を誇った小泉さん時代に竹中さんが中心になって強引に実施すべきだったのだ。

・麻生さんの登用
 麻生さんは安倍さんの下で幹事長の立場を悪用されて、福田さんとの総裁選で麻生の反乱などのデマを流され苦杯を呑まされた。
 これに福田さんが噛んでいたかどうか判らないがその福田さんの下で働くのは抵抗感があったと思うが、党の危機にさいして敢えて幹事長を引き受けた。
 負ける可能性のかなり高い衆院選で敗北すればその責任を問われ、次の総裁の可能性の消えるリスクを冒しての受諾だ。
 それが彼の人柄の良い所であり、それで国民の人気が高い一方総裁になれない理由の一つだ。
 町村さんは政府のスポークスマンとして、福田さんの路線に沿ったことしか言えないので、彼の人気がない一因だが、麻生さんはその党の代表スポークスマンと言う立場と、明るい人柄と判りやすい語り口で、官僚的な発言かしない福田さんに代って国民に語りかけて貰いたいものだ。

・逃げ越しの公明党
 麻生さんと対極的な姿勢を示したのが公明党だ。
 疫病神のような国土交通省の大臣を回避して、野党の攻撃の対象になりにくい、環境大臣を選んだ。
 解散をいつにするか、海上給油を継続いるか否かなどでも自民党とは意見が食い違っているそうだ。
 その理由は不人気の自民党と与党を組んでいるための、自党のじり貧状態にあることに危機感を抱いているからだそうだ。
 私は自民党と組んだ政党がじり貧となるのは過去の歴史が示しているので、あっさり与党体制を解消して、野党として是々非々の立場に立った方が、党のためでもあり、国の為にも捩じれ国会の停滞が抜け出す道でもあると思う。

・升添さん
 これは私の持論だし、前一度マスコミでも同じ話が出ていたが、その処理量の大きさと、それが政局に及ぼす大きな影響を考えて、副大臣を複数にするなど升添さんを補佐する人を特別に人数を増やした方が良いと思う。
 これこそ正にサプライズ人事で、厚生労働省の抱える年金、福祉、医療問題解決に福田さんの決意の強さを示すものとしていくらかは支持率の向上に貢献できると思うのだが。

・高村さん
 彼の人物や経歴を見てもしっかりした人のように見えるが、日本の外交には首を捻ることが多い。
 最近では竹島問題に対する煮え切らない態度。
 拉致問題の行き詰まり。
 その基本的問題は今までの米国に頼りきりの外交方針と、話し合い路線を取る福田さんの考え方だ。
 高村さんは福田さんと話し合って、最近の米国の態度の変化、相対的な国際的の地位の低下、原油価格高騰に対する投機資金の規制や環境問題に対する腰の退けた態度などに対して日本はどうあるべきかと言う基本方針の確立をして貰いたいし、情報を収集し、それを発信する機関(或るのか否か知らないが)の整備強化をして貰いたいと思う。

・中山恭子さん (*注記)
 彼女の経歴や福田さんの話から考えると、彼女は仕事の中心は拉致問題になりそうな気がする。
 それは日本のとって重要なことだが、少子化問題にも拉致問題と同様な情熱を掛けてやって貰いたいものだ。
 少子化問題自体は国の将来を左右する大問題であるのは勿論だが、少子化問題の解決は、福田内閣の抱えている問題の内、経済発展と同様に、言うは易く行うには難いが前向きな施策の一つだということだ。
 もしこれが旨く行って、出生率の低下傾向から平行そして上向きになるなど、暗く閉塞状態の日本にとって如何に明るいニュースになり、日本人に将来の希望を持たせることになるからだ。

・茂木(もてぎ)敏充さん (*注記)
 これに関しては茂木さんの問題と言うより、今まで官僚制度改革に熱心に取り組んできた渡辺喜美さんの留任が何故なかったかたが問題だ。
 もし今度の人事でこの制度改革が沈滞することがあれば、これがまた福田内閣攻撃の火種→さらなる支持率の低下に繋がるか知れない。
 私は茂木さんが、沖縄・北方・科技相だったことしか知らない、願わくは彼が渡辺さんと同様かそれ以上の情熱を持って頑張って貰うことを期待している。

  テレビでのインタビューでは、全体として重厚な内閣だが、内閣が変わっても何も変わらないと言う意見が多かったし、私もそう思う。
 あとは新内閣の皆さんが、来るべき解散までの短い期間だが頑張って貰って、次期の選挙で民主党の攻撃に対する防戦だけでなくて、日本の将来のために堂々と政策論争を交わして貰いたいものた。

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*注記:
 これを書いたあと政界のことに詳しい産経記者の阿比留瑠比さんのブログを見ました。  
 中山さんについては、中山氏は拉致問題担当相のほか、少子化問題担当、男女共同参画担当、公文書管理担当と三つの担当を押しつけられているからです。この三つはいずれも福田氏が好み、重視するテーマであり、中山氏はこっちで忙殺される可能性があります。
 茂木さんについては、金融・行政改革担当相に茂木敏充氏を持ってきたのも、福田氏がもう公務員制度改革はどうでもいいと考えているか、茂木氏のことを全然知らないか、どちらかだろうと感じました。
と書いています。
 私は中山さんについては、阿比留瑠比さんのお考えと違って、男女共同参画や、公文書管理などはとにかく、拉致問題も少子化問題も同じように頑張って貰いたいと思います。
 茂木さんについては殆ど知りませんが、阿比留瑠比さんのご心配や私の心配が当たらないように茂木さんが頑張って貰いたいと思っています。

 


社保庁の改革は骨抜きか

2008-07-02 11:33:29 | 福田内閣

 日本年金機構についての最終報告書が6月30日に提出された。
 当日の夜のテレビ朝日の「報道ステーション」では「また社保庁改革案も骨抜きだ」と騒いでいた。
 彼らの言う事も一理はあるが、下記のように現実問題を考えると一概に骨抜きで片づけられる問題でないのは事実だ。

 これに関しての各紙の報道の中で最も厳しい批判記事を書いた産経ニュースの記事が指摘した問題点を記す。
・日本年金機構の正規職員数を現在よりも約2200人削減し、懲戒処分歴のある社会保険庁職員は正規採用しないなどしているが、定年退職者などを除き(*注1)実質的にリストラされる社保庁職員は約900人。正規職員の9割を社保庁移行組が占めることになり、厚生労働省案をベースに報告書をまとめた再生会議の手法の限界も浮き彫りとなった。
・組織再生には外部の血の導入が不可欠だが、外部採用数は全正規職員数1万880人のうち1000人。現在、民間から社保庁に任期付きで派遣されている職員の一部も外部枠採用の見通しで、厳密にはさらに少なく、再生イメージとはほど遠い内容となった
・民主党の長妻昭政調会長代理は「有期雇用などに身分が変わっても、同じ上司と部下のままならば、社保庁の組織文化は何も変わらない」、厚労省幹部を本省に戻さない「ノーリターンルール」についても「厚労省の出世負け組が骨を埋めるのであれば全く意味がない」と批判した。
・今後は、厚労相が任命する設立委員が、職員採用や有期雇用職員の退職金基準などを詳細を詰めるが、さらに中身が甘くならないよう、引き続き国民の厳しいチェックが必要だ。

 「報道ステーション」によれば肝心の設立委員も改革担当の渡辺喜美さんは民間からの公募を主張していたのを、福田さんが自分が決めると言って退けたこと、実際の担当の町村官房長官は記者団の質問に「適任者を選ぶ」の返答を繰り返すなど、何だか雲行きが怪しいようだ。

[私が考える問題点]
札付きの職員も馘に出来ない現実
・馘を切れない札付きの職員も居なければ仕事の引き継ぎが出来ないし、またその人達の受け入れ先がないことだ。
 特に縦割りの政府の人事組織では、他の省が優れた人ならとにかく彼らを受け入れる筈がなく、受け入れ先は厚生労働省だけに限られることだ。
 また今までの厄介な仕事に加えて、新たにコンピューターの入力ミスの修正と正規の仕事以外の仕事が増えるばかり。

升添さんの姿が見えない
・札付きの職員は絶対に採用しないと言っていた升添さんが、一部から批判のある答申案が出た今になって顔をみせいないが、あれだけ威勢の良い発言を繰り返してきた彼が今どのような考えを持っているか聞きたいものだ。(7月2日午前現在)

民主党の対応
・それと年金機構問題問題を更に厄介にするのは、今回の改革案の対象になる職員は民主党の大きな支持母体である官公労に属していることだ。(*注2参照)
 与党は公務員改革制度法案という総論的なテーマでは民主党の支援を得ても、今回のことで民主党がどう廻るのか判らない。
 民主党も世論と今後とも協力を得たい支持母体の狭間に立って難しい選択を迫られるだろう。

職員のやる気と一体感
・正規職員、期間雇用の職員、企業から来た派遣社員、機構が直接雇用する派遣社員の混合組織で、政府の期待している、彼らのモラル、モチベーションをどのようにして上げたり、一体感を醸成できるか。

[私の提案]
経団連へ

・厚生年金保険料の半分は企業が持っているので、経団連は年金問題については大きな発言権を持っている筈だ。
 それで経団連は企業の拠出した年金を護るために、
 傘下企業から優秀な人材を派遣すること。
 年金機構の重要なポストである経理部門などの長の地位を要求すること。
    民間企業が合弁するとき、金の全てが通る派遣先の経理部の長を派遣側の人が占めるのが良くあることだ。

政府へ
・上記の提案は年金機構の運営の成功の成否にも関わっているので、是非実施すること。
・民間から派遣する人には一般の職員ばかりでなく管理部門の人を多くいれること。(*注3)
・民間企業で行われている自主管理・改善活動を取り入れて、機構の運営の改善するとともに傘下の職員のモチベーションや一体感のを上げる事。
・設立委員は町村さんの言う様に、厚生労働省やその族議員の圧力に負けない改革意欲のある「本当に適任の人」を選ぶこと、この選定に失敗すればまた自民党の支持率が落ちるのは間違いない。

升添さんへ
・自分の信念を年金機構改革でも通す事、そのためには自分の職を賭す覚悟を見せること
 もし国民に人気のある升添さんが辞たら、ただでさえ支持率の低下に苦しむ自民党に取って死命を制することになりかねないので、彼の意見は無視できない筈だ。

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*注1:社保庁の発表では、19年度の自己都合退職者は過去最多の702人に達したそうだが、その中には今の社保庁に飽き足らない人、逆に言えば将来の年金機構に必要な意欲のある人達が抜ける影響は大きいと思う。

*注2:社保庁改革では民主党は現存の社保庁職員の継続使用を前提とする、社保庁を解体して業務を国税庁に統合した上「歳入庁」を内閣府の外局に設置する
提案をしていた。

*注3:私たちは問題のある政府関係団体の改革のために、同団体に送り込まれた優秀な民間企業のトップクラスの人達が、厚いドアの総裁室に閉じこまれ、情報不足の中で何も出来なかった実例をあまりにも多く見てきた。
 どんな優秀な人でも手足がなければなにも出来ないのだ


福田さんを首相にした人達の責任

2008-06-28 11:37:24 | 福田内閣

[ついてない福田さん]
・安倍さんの突然の辞任と言う最悪のときに何の心の準備なしに首相就任
・積年の社保庁問題が引き起こした行方不明の年金
・小泉さんが道路公団の民営化の他には手を着けなかった、道路建設そのもの不合理性と、特定財源を使った無駄遣いなどの国土交通省内部の諸問題の発覚
・小泉さんが作った後期高齢者医療制度の実施に当たり、知られていなかった多くの諸問題が公になった
などなどで福田さん自身の直接責任でない(官房長官としての責任はあるかも知れないが)問題で福田内閣の支持率が20%前後にがた落ちしたところに今度の
 ・今度の米国の北朝鮮のテロ支援国指定解除の決定
で決定的な打撃が福田内閣を襲った。

 政治関係のブログには、福田さんに対して、他人任せで「やる気」なし、最低、無能、即刻辞職すべき、すべて福田さんが悪い、福田さんほど諸外国からナメられた日本首相はいないなどの言葉が並ぶ。

 福田さんだって、道路特定財源の一般化など、野党の攻撃に遇った後とは言え、事務次官会議の後に閣議決定の前例を破って、いきなり閣議決定をしたし、多年の懸案の公務員制度の改革法案も民主党の支援もあって可決させたなどの業績も上げたのに。

[福田さんの責任]
 然し、上記の彼にとって不幸な問題、少なくとも内閣支持率の低下については、彼に全く責任がないと言う訳ではない。
 それはこれらの問題について、他人事のような、批評家のような不用意な発言が支持率の低下に拍車をかけたのは間違いのない事実だ。

 そして彼にとって決定的なのは、今回の米国の対北朝鮮政策の変更への対応だ。
・北朝鮮の態度の緩和に応じて政府が経済支援の緩和の発表をしたこと
・彼の「米国の決定で拉致事件の解決がおくれたとは思わない」の問題発言
 与野党を問わぬ政治家、マスコミの政府の対応に対する批判に、慌てて米国に改めて拉致問題への支援を要請する醜態を演じた。
 また米国の態度変更に関して、政界、マスコミ、ネットを問わず、今後日本の外交は如何にあるべきかなど深刻な議論が起こっているときに、彼の発言はいかにも軽率過ぎ不用意すぎると思う。

[福田さんを選んだ人達の責任]
  然しそのような悪評の高い福田さんを自民党総裁に選んだ人の責任も問わなければならない。
 何故なら、自民党は今でこそ厚生労働省や国土交通省などのチョンボや不祥事続きで気息奄々状態だが、日本の政党のリーダー的地位を保っており、彼らの選ぶ総裁が日本の首相になる可能性が高いからだ。

 安倍さんの突然の辞任当時は麻生太郎さんの人気が圧倒的だった。
 然し麻生さんを支持するごく一部の人達を除いて、多くの派閥の領袖が福田さんを支持した。
 国民たちは彼の就任後間もなく、彼は政治家として有能かも知れないが、少なくとも首相の器でないことを知った。

福田さんを選んだ理由
 プロである政治家、しかも彼に常時接している自民党員は彼のことを良く知っている筈だ。
 それで何故彼を選んだのか、理由は三つ考えられる。
・麻生さんが首相として相応しくない
・麻生さんより福田さんを選ぶ方が自分たちの派閥に有利だ
・まあまあ主義の福田さんはを選んでおけば、後は自分たちの言いなりになる

 私の想像では下の二つが福田さんを選んだ理由だろうと思うが、見逃せないのは最後の「首相を選んで後は自分たちの思い通りにする」考えだ。
 そう思うのは自民党には何度も同じような前例があるからだ。
 名前を上げるのは、如何に匿名で無責任なブログでも、個人の名誉もあるので遠慮させて貰うが、過去の首相の一覧表を見れば直ぐ判ることだ。

 私がそう勘繰るのは、道路特定財源の一般化で(福田さんを首相に選んだ)道路族の人達が、これで彼らの考える道路予算を確保したとも聞こえる発言、改革担当の渡辺喜美さんの提案を、大臣たちが担当の省内とその関係族の意見を代表して、殆どゼロ回答したこと、そしてその大臣たちに福田さんが何も指示もしなかったことなどからだ。

 政権担当機会の多い、自民党の人達は自党やその属する派閥のためもあるだろうが、何よりも日本のための総裁の選び方を見直す時、将来の首相候補になる若い人達の特別教育をする時が来ているのではないかと思う。

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頑張れ福田さん(2)

2008-06-01 10:05:08 | 福田内閣

[福田さんの業績]
最近マスコミの福田さんに対する評価に微妙の変化が見られる様だ。
 それは捩れ国会と言う難しい局面の中で人気の高かった小泉さんでも出来なかった下記のような重要案件の実現化に一歩踏み出し、また法案を成立させたからだ。
・道路特定財源制度の一般財源化と暫定税率の廃止
・公務員制度改革
・クラスター爆弾の使用禁止に賛成

 然し公平に見てそれらのまだ首を捻る点とか今後の問題が残っている。
道路特定財源制度の一般財源化と暫定税率の廃止
 民主党の激しい攻撃に、国土交通省の不祥事が明らかになり、道路建設の前提条件の不合理性の指摘、ガソリン税の暫定税率の期限切れ→復活→内閣支持率の低下などの内閣の存亡の危機でやっと福田さんが腰を上げた。
 しかも自民党内では、一般財源化しても今までどおり道路建設の財源は確保されたとの国民を馬鹿にするような発言が報道されるなど問題含みだ。

公務員制度改革
 これに付いては問題山積の中で、法案成立への福田さんの強い意志が働いたと報道された。
 そして某テレビではこれで福田内閣の寿命は洞爺湖サミットまでは延びたと言っていた。
 然しこの成立には民主党の「何でも反対では、党の改革姿勢がない言われる」と言う政治的判断から賛成に廻ったのも影響している。
 法案の内容も推進側から言わせれば骨抜きだらけで、具体化については更なる官僚と、族議員の骨抜き工作が始まるだろうと予測されている。

クラスター爆弾の使用禁止に賛成
 これは米国の反対姿勢への遠慮から、日本の防衛政策に大きな影響があるとしてこの種の非人道的な爆弾の使用禁止に反対をし続けてきた。
 これは平和憲法を掲げる日本には似つかわしくない態度だった。
 今回のダブリンの会議では、有志国約110か国が参加し、当初は部分禁止にとどめるよう求めてきたドイツ、フランスなどの諸国が相次いで賛成に廻り、会議の終わり近くになってやっと日本も条約への支持を表明したように余り腰が引けた態度だったのが気になるところだ。
 なお条約交渉には、肝心の米国、中国、ロシアといった主要な製造・保有国は出席していないのが問題だ。

その他の政策
 上記の他、福田さんは消費者庁の創設や洞爺湖サミットへでのリーダーシップを取るための諸策を発表している。
 消費者庁の創設に付いては福田さんは担当者に期限付きで具体案を出す様に指示しているようだが、その案の内容がまだはっきりしないので、評価の対象にはまだならない。
 洞爺湖サミットへのリーダーシップに付いては実際のお手並み拝見と言う事だろう。

[私の提案]
  これに付いては正念場を迎えた福田さん でも
書いたがその概略を纏めて見た。
・福田さんが08年度からの道路建設予定のゼロからの見直し、地方分権、公務員改革の重点目標を党内外に明言し、それを推進する。
・福田さんの方針に従わない閣僚の一人か二人を更迭する。

自民党内の反響
 もし福田さんのその決断が揺るがないと見れば、必ず支持者が出てくるはずだ。
 例えば、改革派の若手議員、改革半ばに終わった小泉さんといわゆる小泉チルドレンの人達、安倍さんやその支持者だ。
 一方、総裁選で福田さんを担いだ領袖達や、道路族と言われる人達も裏では動いても表だった批判は出来ない筈だ。

福田内閣の支持率
 福田さんにとって何よりの頼りは、福田さんの決断の強さを見ての内閣の支持率の回復だ。
 勿論、支持率も40~50%も回復すると思えないが、30%近くまで変われば情勢は大きく変わった来る。
 そしてこの前の福田さんの特定財源の一般化の発言の例からみれば、マスコミは福田さんの決断の支持に廻るのはほぼ間違いないだろう。

様変わりの国会審議
 これで国会の審議の風景も明らかに変わって来る。
 何故なら、福田さんの提案は公務員制度改革案のように民主党の路線に可なり沿ったものになるからだ。
 民主党の攻撃の矛先も鈍らざるを得なくなる。
 逆に自民党の道路族など各省の族議員が政府を攻撃する(かもしれない)珍風景が出てくるかも知れない。

もし解散になったら
 そうなれば、一昔のように野党の衆議院での首相問責決議案に、自民党の一部が同調するかもしれない。
 然しもし万一そのようなことになって、総選挙になれば分裂状態の自民党の大敗に終わるのはまず間違いないだろう。

 然し、それは日本に取っては良い事かも知れない。
 何故ならとかく国民を無視しがちな脇の甘い自民党が野党の転落に反省して国民に直結した党に生れ変わるかも知れないからだ。
 私の提案の唯一の問題点は、福田さんがその間の内外の重圧に耐えられるかだが、福田さんなら少なくとも難局に耐える粘りがあるような気がする。

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しばらくコメントは事前承認にしておりましたが6月1日から外します。TBとともにどのようなコメントも真面目なものであれば大歓迎致します。但し他の訪問者の感情を害するようなものは管理人の責任で削除させて頂きますのでご了承下さい。