普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

「ばら蒔き」か?自民党の農業政策・農村再生の道

2013-02-12 21:17:16 | 農村問題
・もう待てない農村問題の解決・農家、製造業他の業種をひっくるめた大会社化による生産性向上による農村の再生
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 昨日のエントリーで世論調査を読む・好調自民、停滞民主の中で自民党のアキレス腱の一つは支持母体の農協を含む農村改革だが、TPPに参加するしないは別にして、日本として避けて通れない道だと書きました。
 そして読売新聞も当日の社説の農業政策 攻めの戦略で自由化に備えよで次の様に自民党政府の批判と提言をしています。
・読売の批判
・競争力を高め、一層の貿易自由化に耐えうる体質に変えていく。日本農業の課題は明らかなのに次のような政策を取っている。
・約6000億円に上る土地改良事業費を復活。
・補助金を一律にばらまく農家の戸別所得補償制度も名称を変えて前年度並みの予算を計上。兼業農家が主体のコメを偏重した政策が、農業の地盤沈下を招いた要因である。就業者の高齢化にも歯止めがかからない。
・自民党が検討に乗り出した農地には国土や集落を守る多面的な機能があるとして、農地を維持するすべての農家を所得補償の対象にする仕組みの「多面的機能直接支払い制度」も問題だ。補助金漬け農政をさらに拡大するだけでは、展望は開けない。

・読売の提案  
・異業種を含めて意欲ある若手の新規参入者を増やし、経営感覚に優れた中核的な農家に農地や資金を集中する規模拡大政策を徹底。
・野菜、果樹、酪農などは専業農家の比率が高く、自助努力で商品の付加価値を高める 。安易な補助金より、生産性を向上させ、国内外に販路を拡大する体制づくり。
・農業を成長産業に育てるには、規制改革が欠かせない。復活した政府の規制改革会議では、農ビジネスへの企業進出を阻んでいる農地法や農協制度などの規制にも切り込め。

総括:自民党内では、TPPの交渉参加への反対論が勢いを増している。「攻めの農業」を掛け声倒れに終わらせないためにも、安倍首相は交渉参加を早期に決断すべきである。農業改革を加速し、TPPに備えることが必要だ。
[私の意見
 私はTPPと農村再生への道初め何度も農村問題を取り上げてきましたが、改めて問題を整理してみます。
・農業の問題点
・農業の生産性が低い
 経営の規模が極端に小さい(自家経営が殆ど、製造業の中小企業の規模もない)
 生産資源の効率化が低い
  田んぼで遊んでいる期間が長い(昔は二毛作、菜の花栽培、蓮華による土壌改良、畦道での大豆の栽培などは普通の光景でしたが。)
休耕田、耕作放棄地などが増えている
 農機具の使用時間が短い (一年で使うのは僅か数日、製造業で言えばこのような非効率な使い方で競争に勝てる訳はない。)
・価格決定の発言力が小さく、不安定(大手スーパーの言いなり)
豊作・不作による価格変動が激しい
・農協など農業団体の問題
農業の技術や生産性向上に就いては一部を除いて殆ど寄与せず、圧力団体になっている
自分達の研究所を持たず技術の向上は府県の農事試験場など公共機関まかせ
・農家の消費者の距離が開き過ぎている
農業従事者は農協、仲売りなどの中間業者、スーパーなどを介してしか消費者に接しないので、消費者のニーズに応えるのが不十分
・高齢化と、若者の都会への流出で今のままでも日本農業は破綻
・私の提案
 基本的に農産物の生産、加工、弁当、おかずなどの製造、二~三次加工製品、卸だけでなくて販売、観光事業まで手がける出来るだけ大規模な株式会社化。
生産性の向上
・大規模農業化
・人の有効利用
 適材適所に配置出来る。農閑期も他の部署に配置できる。弁当、おかず政策など体力が衰えた人でも生産に参加できる、観光事業などで体力の弱い老人、女子の参加増大
・田んぼ畑の最大活用、農業機械の全国的な使い回しなどの生産資源を最大限に活用
・農閑期には二次加工品製造などに回る、・農業の大型化
・卸業者との立場向上、産直販売などにより販売価格の改善
・二次加工製品製造、弁当・おかずなどの販売で付加価値を付けられる
・全国または世界レベルの販売による生産高の増加
・製造業並みの改善活動の導入
・品質の向上
・今までの県の農事試験場のほか自主的な開発改善を進める
・生産者と消費者の直結のため消費者からの情報が直接入るため品質の向上だけでなく隠れたニーズに対応できる
・大株式会社化の具体策
・市町村~県などなるべく大きい範囲をカバーする農産物生産から加工までカバーする会社を設立する。
・それを容易にする特区を認める。
・地域の農協、製造業など既存の団体も巻き込み、将来は新会社に吸収、合併する。
 従って地域に先進的な農協があればその地域を優先する。
・運営は製造業で培ってきた生産性向上の意識とノウハウを吸収する。
 農村問題はTPP参加の有無とは別として緊急の問題です。
 そして自民党政権存続に関わる問題です。 
 何しろ東大大学院教授の生源寺さんは「今の様に昭和一桁の人で支えられ、後継者がいない日本の農業はここ10年の内に思いがけない形で急激に崩壊する可能性がある。」と言っているのが当たるかも知れないからです。

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農業および農協の抱えている問題と民主党内野党

2011-11-22 17:29:19 | 農村問題
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 昨日の「たけしのTVタックル」で「TPPで農業が壊滅する!? 食の安全の危機vs(秘)既得権益…JA幹部vs改革派農家が激突!! 農家より農業を守れ!! 減反&戸別所得補償…補助金バラマキ(秘)票田!?」と言う物物しいキャッチコピーで、TPP賛成側:法政大学教授の萩谷順、農業法人新鮮組の岡本茂明、民主党金子洋一、反対側:同党の原口一博、JAグループ宮城の会長の菅原章夫、漫画家の江川達也に、勝谷誠彦の各氏に三宅久之さんによる討論が行われました。
 現実はテレ朝の意向もあったようですが、TPPは話しの入り口で、萩谷さんの今までの農業問題の解説と、現在日本が抱える農村問題が取り上げられました。
農業の基本的な問題
・占領軍が小作農廃止したのは良いが経営効率の悪い小規模の農家が残った
・しかも農地の転売と賃借を禁止した「農地法」が農業再生の大きな障害となっている
・日本政府の高い米価の保持政策と減反政策
・ウルグアイラウンドで農産物輸入の緩和政策とした6兆円補助金が支払われたが必ずしも農業の強化には使われていない
・上記の諸問題による農業の弱体化
・農家の高齢化と人口減少が進んでいる
農協の問題
 この問題で議論の主導権を握ったのは自ら日本と中国で農業を行い、農産物を中国に輸出している新鮮組の岡本さんの農協批判でした。
・農協は戦後の農地改革に始まって、農協は国の農政転換の実施機関
 特に小作農からいきなり自作農へ変わった人達の指導、育成
・その間、政府自民党と癒着、票田として機能し高米価政策を推進した
・農協は単なる仲介業者であり一般への小売りをしていないので、農家のリスクヘッジの機能はない。詰まり農協は農家が幾ら苦しんでも損をしない仕組みになっている。
・農家の多くがTPPに反対なのではなく、農水省や農協などの周辺利権が反対している・灌漑用水の利権を農協が独占
・米の中国への輸出は、農協が独占している。(全農神奈川工場のみと法律で規定)
・農協は政府補助金の利権となっており、高コスト体質が定着化している
・農協の売る農業機械やコンバインなどの使用料より、個人で購入したり設備を設ける方が安い。
それに対する原口さんの反論
・農協改革は党内で議論している
・規模拡大して農家の数自体を激減させれば農村自体が成り立たない。農家が一定以上あっての農村だ。(原口さんは言いませんでしたが、大規模農家と棚田のように小規模農家も混在すべきだと考えているのでしょう。この考えは賛成ですが、現実は高齢化のために農家の減少は着実に進んでいます。原口さんもこのことが判っている筈ですから、その対策を言うべきです。)
・農業を単に既得権からのみ論じるのは一方的だ。(農協が既得権益を護ろうとしているのは事実だ。)
・兼業農家が多すぎて悪いというのも偏った見方だ。
・今までは農業団体を通じて補助金を出していたが、農家の個別所得保障制度で農家に直接金が渡るから既得権化することはない。(同制度が農業の大型化を妨げているのも事実。)
対策
岡本さんの意見

・米国の大型化の脅威を言うが、日本の地形や豊富で綺麗な水をを活かした農産物で勝負できる。
・農協は農家ばかりに犠牲を払わせないで、流通業まで手を伸ばしてリスクを自分で負うべきだ
私の意見
前に何度も書いていますので簡単に書きます
・日本が誇る工業の生産性向上のノウハウを農業にも活かすべき
・田畑を二毛作や昔のような畦道などに大豆を植えるなどして、農業機械と同じ生産資材としてその生産性を挙げるべき
・南北に長い日本の国土を活かして、人手や農業機械の全国への移動使用を図るべきだ
・農村への一般工場の立地で農村への若者の流入や季節毎の農業と工業の相互応援
・農産物の価格決定を流通業者に任せるのでなく対等の立場で交渉に当たるべき
・そのために出来るだけ大型化が望ましい
・そのためには一般の工業・流通業者の参入ばかりでなく、今までの農家や農業との関わりの大きい農協の改革とその生産性の向上を図るべき
・日本の複雑な地形に伴う、棚田や傾斜地の地形にあった細かな農業の振興策も考えるべき
 そのためには今までの地産地消、農家と消費者の結びつき強化、ネット販売や直売所の販売、大分県大山町の「梅を売ってハワイに行こう」のように農産物の変更。
・それでもどうしてもついて行けない高齢者への支持の強化
 それと老登山の愛好者としての私の思いつきですが、山林の下草刈りや間伐材などの除去に、登山の愛好者をボランティアベースで動員してはと思うのですが。
 登山者の中にはより難しい山登りや、岸壁登攀に命を掛ける人もいますが、私のようにシンプルに自然に浸りたいという人や、山の里人に触れたいという人も多いと思います。
 交通費自弁、宿と飯付きでの条件でも希望者は多いと思うのですがどうでしょう。
・民主党内野党の動き
 私は前にツイッターで、「民主党内野党の人達が野田さんがTPPを表明したら離党も辞さないと言っていたが99%はいないと思っていた。現実はゼロ。私の読みが甘かった。反対の理由は農業問題だが、TPP参加の有無に関わらずこの問題は避けて通れない。反対者からこの問題に取り組む人は何人いるだろう。私は90%は頬被りすると思うが、この読みは当たるだろうか」
と書こうと思っていましたが、時期遅れで出しませんでした。
 民主党内野党から何%の人から農村改革の話がでるのでしょうか。
 反対は単なる選挙対策で終わりはしないでしょうね。

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「日本は物作りの大切さを見直すべき」へのご批判について

2011-11-09 10:15:42 | 農村問題
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 私の7日の「日本は物作りの大切さを見直すべき」の投稿に対して、「本当の豊かさとは (反対です)」と次のような趣旨の貴重なコメントを頂きました。 (括弧内は私の意見です)
 本来なら同じコメント欄でお詫びや回答をすべきですが、長くなるのと他にも誤解された方もおられると思うので、本文に私の恥を曝すことにしました。 
a.世界恐慌の兆しの見える今は、逆に国を閉ざすべき(菅さんのTPP開国反対の意味でしょうか)
b.小泉改革で、優秀で鳴らした日本人サラリーマンも、今や、4割近くが非正規労働者です。TPPによって人材流動が起これば、簡単に置き換わってしまうような人も多い。(賛成、仮にTPPに入るとしても金融・投資とともにこれだけは反対です。)
c.GDPが伸びたとしても、貧富の差が広がるような社会を望まないし、日本には似合わない。(賛成、参照:法律が死んだ国・アメリカ?とTPP問題
d.経済規模が縮小するのなら、それに見合った、豊かな生活を模索すべき(後記)
e.農業の効率化、大規模化を図ったら、非効率な棚田は放棄地となる。(後記)
f.国土の荒廃の先駆けは林業だ。木材の自由化により、山は荒れた。(後記)
g.林業、農業、漁業は、国土の保全も担っている。(賛成)
e.非効率であっても、隅々まで目を配る必要がある。(賛成)
 最初にお詫びしなければならないのは、「問題のTPP参加の是非は別としても」と言う前置き書いた積りで忘れていたのです。
 私は以前にも書いたようにTPP参加の是非は判らないという立場です。(参照:日本のTPP参加と私の意見
 ところがその逆に、話の前置きとしてTPP反対の人の意見の批判を持ち出したので、私がTPP賛成かのように取られたようなコメントを頂いたのだと思います。
 そこが素人の情けなさでコメントを頂いた方に余計なお手間を取らせ、私の書いた趣旨を訴える効果も半減してしまいました。
 そして現実は今日・明日にも予定されている、野田さんが進むか退くかの決定をするを待つしかありませんが、どちらにしても前に書いたように、「どちらの方向に進んでも」と言う私の意見の前提で私の意見を書きました。
[私の意見]
・括弧内で賛成と書いた項目に就いては、ほぼ似たようなことを私のTPPに関するブログでも書いています。
d.経済規模が縮小するのなら、それに見合った、豊かな生活を模索すべき
 経済が縮小するのか、どの程度かどうかわかりませんが、1000兆に近い国債、財政収入の半分が国債収入、支出の25%は国債費、野田さんの言う増税、縮小する年金、企業競争力の低下、産業の空洞化とそれに伴う雇用の減少など悲観材料ばかり。
 一方、世界レベルの生活水準に慣れた国民はこれ以上の貧困化にどれだけ耐えられるでしょうか。
 私はそれを指をくわえて見るばかりでなくて、前向きに工業は勿論、農業、漁業のうち養殖業などを含む日本得意の物作りの技術を活かして少しでも貧困化を食いとめてはと提案したのですが。
e.農業の効率化、大規模化を図ったら、非効率な棚田は放棄地となる。
 私は本文では大規模化には触れていませんでしたが、農業の生産性向上のための大規模化は賛成です。
 然し農村は均一の対策で行かないのは当然で、棚田のような大規模化できないところや、老人対策も細かなことを考える必要があります。
 例えば、産直政策による消費者との交流受け入れ、都会からの満期者の導入、一村一品運動、「梅を植えてハワイへ行こう」で有名な大分県の大山町のように作付け変更や産直販売など、土地の環境に応じた対策はいろいろ考えねばなりませんし、またあるような気がします。なお大山町は名前の通り、耶馬渓の上の台地や谷の町です。
 いずれにしてもTPPに入っても入らなくても、平均年齢65歳、農業の就業人口が05年は335万人、15年には約160万人と言われている状況では何らかの大きい対策や細かい対策を打たねば、コメントされた方もよくお判りと思いますが、このままでは農村は崩壊してしまいます。
f.国土の荒廃の先駆けは林業だ。木材の自由化により、山は荒れた。
 私は最初に書いたように、コメントされた方はTPP反対の意味で国を閉ざすと書かれたと思いますが、言われるように都市近郊の山でさえ荒れています。
 しかしそう言っても、日本は得意の工業製品を輸出して、開発途上国からの木材の輸入禁止をするなど出来ないのは判っています。
 現在でも林業関係者は農業関係者以上に厳しい状況にあるそうです。
 だから製造業などとタイアップして間伐材の発電所用チップや合板材の製造などによる間伐材の有効利用による山林の保全と、林業関係者の収入のアップや若者のUターンなどを考えるべきと思うのですが。
 以上いろいろと書きましたが、多分こんなことはコメントされた方もとうにお判りのことと思います。
 改めて、私の立場を最初にはっきりさせなかったため、余計なお手数をおかけしたことをお詫び申し上げます。
 コメント頂いた方や同じご感想を持たれたかたも、どうぞこれに懲りずになお一層のご批判とサポートをお願いいたします。

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農林水産業強化を目指す基本方針策定と農業の再生

2011-10-21 12:39:31 | 農村問題
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 「食と農林漁業の再生実現会議」がTPP参加見合いで、概要次のような上記の方針(青字)をだしました。 黒字は私の意見です。)
a.農家の高齢化で大量の離農者が出ると見込まれるため、集落営農組織や農業法人に農地を集約。水田の場合は、平均的な農地面積にあたる20~30ヘクタール(中山間地は10~20ヘクタール)規模の経営が大半を占めるよう、農地を手放す側にも奨励金を支払う。
・20~30アールに規模を拡大しても当面の相手先の米国の規模に比べれば、全く相手にならない。
・農地を手放した農家の奨励金が切れた後の生活費はどうするのか?産経は減反を廃止してコメ作りを自由にし米価を市場に委ねれば、価格が下がり、地代の方が得になる兼業農家は農地を専業農家に貸すようになると主張している
b.戸別所得補償制度は、対象品目や単価の拡充、制度改正を視野に、「適切な推進」と「改革」を進める。
・a で書いたように全く相手にならない日本と米国の農産品の価格差を埋める所得補償がどれだ要するのか判らない
c.若者の新規就農を促すため経営支援や人材育成を強化 (賛成)
d.農家が生産だけでなく、加工や販売も手がける6次産業化を推進 (賛成、但し後記のような祖規模の問題がある)
e.農家が行う事業に出資するファンドの創設 (詳細不明)
f.太陽光や風力、木質バイオマスなど再生可能エネルギーの開発
・対策は良いが農産品自由化にたいしてどれだけ穴埋めの効果は薄い?
g.林業や漁業については国産材活用や事業者の集約・協業化を進める(付け足しの感じで関係者の賛同は得られそうにない)

 産経新聞はその社説の農業再生計画 ばらまきでは強くならぬ で上記以外に、
・高齢化が進み、耕作放棄地は全国に広がるのに、担い手対策は具体性を欠く。そうした中で、既存の農協を離れ自ら生産から流通、販売、加工まで手掛ける元気な農家や農業法人も少なくない。再生計画には、挑戦する農家を「再生の核」とし、農業を成長産業に育てる視点が不可欠だ。
・農家が潤沢な補助金を得られるという誤った印象が広まり、それが現実化すれば、財政難に陥りかねない。何のためのTPP交渉だったのか、ということになる。
 コメの一部市場開放が決まった平成5年のウルグアイ・ラウンド(多角的貿易交渉)合意の際、6兆円もの対策費を支出しながら、農業衰退には歯止めをかけられなかった。今の日本には、同じ轍を踏む余裕などないのである。

と主張しています。
 私は農村問題に就いては、工業製品を生産している企業との生産性と農業の生産性の比較して考えるべきだと思います。
 私の子ども時代の九州の田んぼは米と麦の二毛作で畦には大豆が植わっていました。
 春には土壌改良のためのれんげ草か菜種油を取るための菜の花。
 今では九州でも多くが米作専門、れんげ草も菜の花もなし。貴重な生産資材である田んぼを半年以上遊ばせてます。
 農家では省力化のために高い農業機械を買っていますが、年に稼働するのはそれぞれ数日、普通の製造工場では考えられないことです。
 もちろんこれは農家の責任と言うより国や農業団体の責任です。
 生産資材だけでなく、農業の従事者もいくら頑張っても農繁期、農閑期がでるのはいたしかたない事で、これも製造業では考えられない事です。
 これから考えられるのは、全国規模の農業の展開とそれに伴う若い人達の参入です。
 幸い日本は長い島国ですから、農業の従事者も農業機械も南から北へある程度移動や機械の使い廻しができます。
 田畑も若い労働力が入れば、地力が落ちない範囲で昔のように最大限に活用できます。
 勿論米国のように田畑の集約化ができませんがある程度の生産性の向上ができます。
 農閑期対策としては、再生案のように同じ企業が、農産品を使った食品や本来の製品を造り、農繁期には田畑に廻すことも出来ます。
 それでも起こる米国農業より生産量とコストの弱いところは、米国得意の遺伝子操作の食品を拒絶することですが、日本がこれで米国を納得させる意欲、力はあるでしょうか。 
 その点から考えれば前にも書いたように、私の言う製造業に限らず日本の中・大企業(中企業と言ってもいまの農家や農業法人に比べれば遥かに大きな企業です)の農業への進出が出来るようにすべきです。
 そしてこれらの企業では農産品の価格決定にも、今までのように大手の流通業者のいいなりになることはないと思います。
 勿論、日本は複雑な地形の国ですから、棚田のように小型の農業も必要になりますし、産経の指摘しているように、農業法人による地産地消、インタネット利用や自然農業などに依る生産者と消費者の結びつきの活動ができるような支援も必要になるでしょう。
 これまで書いた中で肝心の農協など農業団体のことは書いて来ませんでした。
 実は私のいうように全国規模の展開を考えると今までの経緯から考えれば、農協などが最適な団体です。
 しかし地域によれば、産経の指摘のように農協に信頼をおかずに独自の動きをしている農家も多いようです。
 私は農業機械の全国的な使い回しと誰もが考えることを書きましたが、実情は農協が高額の農業機械を農家に売りつけ、その資金をJAバンクで農家に貸し付けて、農家を金で縛りつけているというような書き込みをネット上で良く見かけます。
 農業団体が民主党のTPPの会議で今までの圧力団体まるだして反対をする前に、自分自身がどうすれば良いか考えるべきです。
 民主党は農業団体に反対をするならその対案と、彼ら自身の改革はどう考えているのか、そうでなのなら君たちの反対論はなかったことにするくらいを言うべきです。
 何しろ今日の読売によれば、TPPがなくても農業の就業人口が05年は335万人、10年に260万人、15年には約160万人になるかもと言うのですから。
私は前にも書いたようにTPP参加は日本のとって良いか、悪いか判りません。
 しかしTPPがどうであれ、日本のごく近い将来の農業の衰退は目に見えているのです。

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村民にボーナスを配る村・日本の農業保護政策

2011-02-04 14:26:43 | 農村問題

   昨日のテレ朝の「報道ステーション」で「村民にボーナスを配る村、秘密は個性派の名産品、国の補助金に頼らない」と言う番組紹介に載せられて、鹿児島県の柳谷と言う部落ののユニークな活動を見て、ネット上でその状況を調べて見ました。
・柳谷の概要
  柳谷(やなぎだに)は、鹿児島県鹿屋市串良町上小原にある集落。約300人が居住。通称「やねだん」。主要産業は農業と畜産。
・リーダーの豊重哲郎さんの経歴
 東京都民銀行よりUターンして串良町上小原でうなぎ養殖、串良町上小原校区公民館長
 竹の額縁、さといも焼酎、きんかん初恋キャンディーなど、足元にある原料で商品開発

活動の歴史 (下記の活動は特記している以外は総てコミュニテイーの人達の無償の協力によるもので、国や地方自治体からの補助は全く受けていないことにご留意下さい。)
昭和41年:豊重さんやねだん公民館長となる
昭和43年:「東京ドームでイチローの試合を観戦する」のを目標として、休耕畑を高校生とともにサツマイモ畑に変え収益は33万円で、東京ドームではなく福岡ドームで試合を観戦、以来、サツマイモ栽培は住民総出の作業となる(高校生を最初に地域活動に引き込んだことに注目)
昭和54年:豊重さん 串良町上小原校区公民館長就任
昭和60年:民間主導型「串良やったる会」結成
平成 9年:カライモ生産活動
 異郷に出た子どもや孫からのメッセージ放送開始
平成10年: 活動拠点「わくわく運動遊園」完成、高齢者対象のリハビリコースの設備
平成11年:地域の子どもが通う中学で暴力事件が発生、。「おはよう声掛け習慣」など地域の子どもに眼を配る運動を始め、それが中学校地域全域まで拡がる。
平成12年:発酵性の強い土着菌製造・活用の開始
平成12年:小中学生対象に「寺子屋」運営開始、教師はボランティア、費用は地域で負担平成13年:まさかの時の緊急警報装置(煙感知器)設置
平成14年:土着菌センター建設
     お宝歴史館建設
平成15年:柳谷安全パトロール隊の発足
    サンセットウォーキング大会の実施 (夕方毎のウォーキングは集落の人が殆ど参加するのが恒例)
平成16年:焼酎「やねだん」開発焼酎、以後5年で、幻の焼酎「魔王」「森伊蔵」にも並ぶ人気で国から注文が届く人気銘柄となった。 
平成16年:柳谷未来館建設
    :手打ちそば食堂の開業
平成18年:焼酎販売などで集落の余剰金は498万円に達し、約110世帯すべてに1万円のボーナスが支給される
平成18年:集落内の空き家を修復して迎賓館を開設各地から移住した芸術家を受け入れ。
平成18年:土着菌による足浴オープン
平成19年:減少一方の人口が増加に転じる (その理由は迎賓館に若手芸術家を受けれたことと、一般の人にも家主のいない空き家を月3万円で貸してくれること。)
平成20年:集落で稼ぎ出した余剰金は計438万円は、足腰の弱ったお年寄りに手押し車を貸し出す新たな事業に充て、子どもたちの将来のために使おうことを全会一致で決定。

 やねだんの元気の理由と課題に就いての、福岡市のシンクタンク「よかネット」研究員・雪丸久徳さんの意見。
 ― 過疎の一集落、やねだんが再生した要因は?
 
使い道が限定される行政の補助金ではなく、特産品の販売などで自主財産を生み出したことが大きい自分たちのお金を有効活用しよう、という意識が広がり、地域にあった産業基盤の整備や福祉の充実につながった。日々の仕事や生活の質の向上を実感できれば、創意工夫への意欲が増す。こうしたリサイクルがうまく機能したことが要因だ。」
  ― 地域再生を目指す人や地域は、やねだんから何を学び取れるか。
 「『儲かる地域』を目指すことの大切さだ。経済の環境が厳しさを増す今、自分の時間を地域活動に割く負担感は大きい。だが地域活動が現金収入など具体的な形になれば、暮らしを豊かにしたいという動機づけになる。もう一つは総出の意識。集落全員の利害が同じにならなければ、大切に練った地域活性化策でも尻すぼみになる」
 ― 再生は、豊重哲郎公民館長のリーダーシップに負うところが大きい
 「当初は非協力的な人もいたと聞くが、取り組みを継続させ『地域を第一に考える人だ』と理解の輪が広がった。今後の大仕事は後継者だろう。経験と知識を積み、計画の立案力を持つ時期リーダーが求められている。」

[私の意見]
・成功の原因は、雪丸さんの指摘の他に、豊重さんが経歴で見るように、アィディアマンであったこと、地域が小さいので効果が出やすいこと、都会で消えかけているるコミュニテイーが機能していたことであると思いますが、その他にも次のようなことが考えられると思います。
農業・畜産業単独でなくて、発見された土着菌を中心とする総合戦略、つまり土着菌による肥料製造→その肥料を使った上質の酒米の製造、土着菌の脱臭性能を使った畜産業への売り込みの総合経営戦略
・通信販売による産直活動
・それと豊重さんが銀行員だと言う、結果的には異業種交流ができたこと で、彼もこの重要性を訴えています。
・それと彼も補助金に頼れば思考停止になると言っていますが、彼らの活動に国や地方自治体に頼らず自分達だけの力で仕上げたことです。
・一方日本の農政は米作農家保護を続けた自民党政権に負けじと、民主党はまるでばら蒔きと批判されている農家の戸別所得保障制度を進めています。
  これで平均年齢約66歳(後10年すれば76歳)の農村の恒久的な対策となるでしょうか。
・問題はやる気がある農業従事者とその希望者のがやりやすいように制度を作ること
 そして彼らの自助意識やその技術を高めること、そしてそれを支援する組織やシステムを整備することです。

  然し菅さんのTPP参加(しなくもやはり緊急の課題である) 伴う農業強化の対策は一向に進まないようですが、これで日本の農業はどうなるのでしょうか。

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参照:Wikipedia 柳谷(鹿屋市)
       「やねだん」のホームページ
 (特に「やねだんが西日本新聞に連載されました!」をクリックして下さい。)

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儲かる農業へ・若者のいる農村へ

2011-02-03 10:35:27 | 農村問題

 ネットでVoiceの「産業界と手を組み「黒船」を迎え撃てと言う記事を見つけましたので私なりに見た見た要点を拾って見ました。。
 ・TPP参加、不参加にもかかわらず、すでに日本の農業は、負のスパイラルから脱しえない状況にある。象徴的な数字を挙げれば、ピーク時には約11兆円あった農業総生産額が、この20年間で3兆円強も減少。また、農業従事者の平均年齢は、いまや65.8歳。ここ10年間で確実に高齢化が進んでいる一方で、新たな担い手となる若年層は激減した。
  (農業従事者の平均年齢に就いては菅さんも言っていましたが、このまま推移すると10年後には平均年齢は約76歳。
 農業には付き物のある程度の肉体労働は避けられないことを考えると、或る学者の言うように農村が突然に崩壊するかもと言うのも現実性があるような気がします。
 それと言うのに政府の農業再生会議で一番の焦点と一つのなる農協問題のテーマが消えたり、また登場したりしているそうです。
 あと10年と言うのはあっと言う間に来ます。
 政府も農協を含む農業関係者も危機感はないのでしょうかね。)
・結局、現在の戸別所得補償制度(国際化に対応するものでないのであれば、“バラマキ”と批判されてもやむをえまい)のような「守り方」を続けているだけでは、日本の農業から「供給力」そのものが失われていく可能性もある。そして財政負担の限界から、最後は「守りきれない」という話になってしまいかねない。まず、この状況を客観的に直視すべきである。
(自民党の石破さんが経済効果のない政策をばら蒔き政策と言っていました。
 農家の戸別所得補償制度で著者も触れていました農地の有効活用どころか、兼業農家が大規模農家に貸していた田んぼの貸し剥がしが起こっているそうです。
 政府は批判に応えて大規模農家の保障を増やす優遇処置を考えているそうですか、財政が厳しい中で兼業農家も、専業農家も社会主義的な平等な補助金を支給しておれば、著者が言うように、財政面から「守りはれない」ことになるかも知れません。)
・日本の農政について、問題点ばかりを挙げてきたが、私は必ずしも日本農業の未来が暗いと考えているわけではない。むしろ、農業経営者が「創意工夫」への意欲を失うようないまの仕組みを改めれば、日本の農産物および農業技術が海外を席捲する「強い農業」復権の日も、そう遠くはないと考えている。
(正に平等に補償金を支給しておれば、ぬるま湯の農業が「強い農業」復権の日も遠くなるばかりでしょう。)
・(日本の農産物は輸出競争力があるが)今後は輸出先の相手国で、日本の農産物の鮮度を保つための基礎的インフラづくりが重要である。それに加えて、知的財産権の分野において「日本ブランド」をきちんと守っていくような方策が求められる。じつは、新潟の「コシヒカリ」を中国で販売しようにも、かの地ではすでに商標登録が行なわれているのだ。莫大な使用料を払わないと「コシヒカリ」という名称を使えないという、頭を抱えるような現状がある。このような輸出の基礎的インフラづくりや知的財産権の管理はとても一農家では対応できず、今後、官民挙げて取り組んでいくべき、まさに戦略的な課題である。
(著者が言うようにするためには勿論まず政府が動くべきですが、大規模農家と言っても製造業で言えば中小企業で、国相手や外国企業との交渉には手が余り過ぎます。
 どうしても農業団体が製造業みたいな大企業になるか、大企業の商社が介入するしかないと思います。
 その点でも農協の在り方の見直しは避けられないようなに気がするのですが。)
・さらに、日本の農業の強みとして、じつはこの国の製造業の存在が挙げられる。日本はITやロボットの先進国であり、これらの技およそ300カ所に小分けされた農地を、携帯電話を使ってサーバーで一元的に管理するようなシステムを開発した。
  著者の言う製造業の技術の農業への応用も必要ですが、私は製造業の管理手法を農業に応用すべきだと思います。
 例えば、工業の生産性向上専門の日本能率協会などに農業の生産性に突いて査察して貰えば、
・耕作放棄地や休耕田は勿論、一年の半分しか使われていない田んぼ、一年に数日しか使われていない高価な農業機械などの生産資材の極端に低い生産性を指摘するでしょう。
・それと農業従事者の農業従事の時間大きすぎる変動
・農産物の価格の事実上の決定権が大規模な流通業者にあること
・農業技術の研究機関が公的な機関に頼り過ぎて農業団体の研究能力の不足か欠如
・大福帳式の農業の経理システム
などなど数えきれない程の点が指摘されるような気がします。
 製造業との協力に就いては、農業自体の作業の変動を無くす農業技術の開発などと共に、製造業の工場の農村地帯への増設で、避けられない農業従事時間の変動の吸収なども考えるべきだと思います。
 詰まり相対的に言えば今までの農業の保護から「強い農業の育成に切り替え」→「儲かる農業」→「若者に溢れた農村」のように前向きな体制作りが必要のような気がするのですが。
 そして農業主体の大型化に就いては、農村と長い結びつきのある農協の体質や体制の見直しが欠かせないと思うのですが。
 そして当然の話しですが、この動きに対して着いて行けない高齢化の農家、零細の農家には別途の支援策を合わせて考える必要があると思います。

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その場凌ぎの政策さえ出来ない民主党政権(2)・農業改革

2011-01-06 12:55:22 | 農村問題

 昨日「何を話すか菅総理・「報道ステーション」」を書きましたので、責任上?実際に聞いた感想を書きます。
・良かったことは、昨日書いたNHKの麻生さんのインタビューで漢字の読み違いなど些細な事ばかりで時間をつぶされたのに比べると、今度は大半の時間が政策問題に費やされたこと
・残念だったのは、菅さんが折角のチャンスに自分の意見を国民に訴えようとしなかったこと、古館さんの質問に明らかに逃げの姿勢が目立ったこと(私は民主党政権の政策の殆どがピンボケしているからと思いますが。)
 そのため読売が消費税に意欲ととりあげた以外は各紙とも無視またと内閣改造以外は取り上げられなかったのは、全て菅さんの責任で、普天間基地問題では沖縄県の人達始め、全国民にも訴えるべきだったと思うのですが。
 TPP参入に伴う農業改革の問題で、古館さんから「これに付随する関係者の負担をこの際はっきりこの場で訴えては」とのしつこい質問と言うか要請に対して菅さんは言を左右してとうとう、テレビを通じて関係者へ話しかけることはありませんでした。
 古館さんは「農水大臣の反対は判るが経済産業大臣まで反対しているのはおかしい」と言っていましたが、菅さんが煮え切らないのは、小沢グループを中心とする党内の反発が大きいからでしょう。
 菅さんが番組で言った、農業改革の基本的な考えは、米作りの大半は兼業農家で高齢化が進んでいる。 それでそいずれ田んぼを手放すだろうからその時に、農業の大型化を進めれば良い。これらのことを考えてTPP参加の条件として、党内で農業改革を検討していると説明していました。
[農業の問題点]
 ここで今まで言われていることと私の考えた農業の問題点を列記してみます。
米作の場合
・小規模農業が多い、全体の86%が兼業農家だ
・米作の場合その生産性が非常に落ちる
 休耕田、耕作放棄地、年に半年しか使わない田んぼが多い、年に一度しか使わない高価な農作機
・それを可能にした保護行政
・人為的な米価の吊り上げで負担を消費者に押しつけ、それをまた米作者は当然として生産性向上を怠ってきた
・1,8兆円の生産額のコメが日本の主力の製造業の足を引っ張っている(農業総産出額は約8兆円)
・コメ余りによる価格の下落
農業全体の問題
・農地の転用の規制
・大型流通業者に主導権を取られた農産物価格の決定権
・自然現象の影響は避けられない
・農家の戸別所得保障制度のために大規模農家への田んぼの貸し渋り、貸し剥がし、流通業者によりこの制度があるからとの値引要請→その分の国庫負担の増加(そんな馬鹿な)
・若者の都会指向、高齢化の進行、10年後には農業従事者の平均年齢が76歳になる(都会の場合は高齢者の能力を活かせる場所があるが、肉体労働が避けられない日本農業は崩壊状態になる?)
[日本の農業の強み] (畜産は紙面の都合で省略)
野菜・果実の場合
 ・野菜農家は輸入野菜にその品質と安全性で善戦
・優良野菜・果実の輸出
・野菜・果実の加工で付加価値を付けている
・異業種の参入で生産性が向上している
・道の駅等、産直販売で流通コスト削減、農家による価格決定
[農業改革の方向]
問題点を並べてみましたが、それだけで誰でも思いつく対策です。
・米の生産量の適正化とコメの需要の拡大
・農業の生産性の向上→大規模化、田畑を年間を通じての活用、全国的に使い回しての農業機械の生産資材の活用、農産物加工→製造業のノウハウの導入→異業種の企業の参入and/or農協の改革・株式会社化→金融から生産・農産物のの加工への回帰
・大流通業者の値下げ圧力に負けない農業の大規模組織設立and/or農協の業務の見直し
・その為の農地使用の規制の緩和
・農業団体による消費者への直接販売
・儲かる農業の確立と若者の参入
・農村部への製造業の進出→若者の参入
・農産物のブランド化、輸出拡大を目指す
・新農業団体による品種改良、生産性向上など地方自治体の試験場に頼らないの自主的な研究開発
・これらの動きに就いて行けない人の救済策を講じる
・改革反対のグループには農村改革の対案を求める、単なる反対の意見は全て無視する
上記のことを達成するための問題点と対策
・もし農家の戸別所得保障制度を続けるとしたら、兼業農家の農業以外の所得も考慮した所得保障にし、その減らした分を専業農家、特に大規模農家の所得保障の強化に当てる。  (民主党のばら蒔きとは違う表向きの精神(多分平等)の精神に反しますが、子ども手当ての同じこと(菅さんは子どもは国が育てる(?)方針なので所得による仕分けはしないと言って居ましたが)でそのような精神的な問題を考慮する財政的な余裕はないと思うのですが。)
・異業種の参入もより農家の長い付き合いがあり、農村の実情も良く判っている農協の改革の方が良いのは当然が、何故か農業改革会議での農協問題は外された。(圧力団体と化した農協の反発が怖かったのでしょうが。然し農協改革を外しての農業改革の成果はしれたものになるような気がします。)
 このような難しい問題が起こると必ず起こるのが政治家得意の先送りです。
 民主党内では小沢支持グループを中心とするTPP反対、古館さんも呆れる経済産業大臣まで慎重姿勢、自民党でもTPP問題は選挙に影響するからと、とりあえず統一選までは封印して置くことを決めたそうです。 (もし大畠さんが今度の内閣改造で外されたら菅さんの意欲も判るかも知れません。)
 然し高齢化に伴う農村崩壊の危機は十年以内にあるかもしれないと言われています。
 10年と言うのはあっとて言う間に来ます。
 心配性の私が心配するように、政治家特に民主党政権はその場凌ぎの政治でなくてきっちりした対策を立てて、その時になって慌てふためくことのないようにして貰いたいものです。

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農政改革・韓国の農業政策に学べ

2010-12-07 16:00:57 | 農村問題

 今日の日経は米韓FTA 見習うべきは政治決断だで概略以下のように主張しています。
  米国と韓国が難航していた自由貿易協定(FTA)交渉を決着させたが、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)参加の基本方針さえ決められずにいる。
 このままでは多くの対米輸出品が競合する韓国に後れを取ってしまう。政府は、強い危機感を持って韓国の政治決断を見習い、貿易自由化をめぐる交渉を強力に進めていかねばならない。
 しかも、日米FTAは、両国とも交渉のテーブルにさえついていない。
 現在の民主党政権も、マニフェストでは日米FTA推進を掲げていたが、農業関係者の反対で腰砕けの状態にある。
 韓国は米国以外でも欧州連合(EU)など有力なFTA締結国・地域は多い。
 韓国の場合、米国とのFTAを最終的にとりまとめたのは李明博現政権だが、農業市場の開放などを政治決断し、署名にこぎつけたのは盧武鉉前政権時代である。農業関係者の反発など日本と共通の事情がありながら、盧前大統領は、強い指導力でFTAを推進してきたのである。
 それに比べて日本はどうだったか。国内農業への打撃を懸念して過剰ともいえる慎重論が先行し、農家の規模拡大や生産性の向上など競争力のある強い農業への転換も脇に追いやられてきた。
 TPP参加各国による会合への日本の担当者派遣が断られたのは当然だ。
 日韓FTA交渉もたなざらしのままだ。交渉再開はTPPへのアプローチにも役立つ。これも首相の決断と実行力次第である。

 それで私もネット上で韓国の農業改革の状況を調べて見ました。
[日本と韓国の農業の比較](%)
                        日本  韓国
第一次産業の占める割合     5.1    10.9
総人口に占める割合         8.2   8.6
高齢者が占める割合         24.5   24.4
第1種兼業農家数           15.0  14.7
第2種兼業農家数                   66.8  18.2
   韓国後進地域・農村活性化に対する取組みより)
  これで見ると韓国に比べると
農政改革で日本全体として受ける影響は半分に留まること
 ・日本の兼業農家農家数が飛び抜けて多い のは、それへの対策が農政改革の対象の一つであることが判ります。
  具体的な韓国の農業改革の骨子は、大泉一貫さんの韓国の開放政策と韓国農業 によると次の通りです。
・金大中政権:農産物輸出促進政策を取る
・盧武鉉政権:FTA推進のための経営育成政策を断行、「韓・米FTA」交渉妥結 (基本的方針に署名)
・李明博政権:儲かる農業、効率性を強調する市場競争の促進、農業への参入規制を緩和、農業分野に大企業と外国資本を誘致
(「韓・米FTA」決着)
  そして大泉さんは日本は
・財政保護で、農業を安楽死させ、壊滅させるか、
・市場開放で、農業従事者は減少するなかで、少数の経営への選択と集中し、輸出をも射程に入れて農業生産額を維持拡大するか
の選択に迫られている。
と指摘しています。
 韓国の農政改革の中で、外国資本を誘致以外の、農産物輸出促進、儲かる農業、効率性を強調する市場競争の促進、農業への参入規制を緩和、農業分野に大企業の参入など、素人の私でも指摘してきたことばかりです。
   問題は民主党政権の実行力だけです。
  韓国の政策以外では前にも書いた兼業農家の処理、具体的には大規模、生産性の高い団体、個人へ重点的に投資すること。
 大規模農業団体や大企業による流通部門への参入などが考えられます。
 そしてその為には既存の農協の改革は避けて通れません。
 流通と言えば、JA総合研究所
は韓国の農政改革に対して何故か流通部門に限った調査をしていますが、「産地流通の改善」中で次のように書いています。
 しかし、当初の(韓国の)総合農協は信用事業がほとんどで、ごく限られた販売事業しか経験していないため、政府の大きな支援にもかかわらず、赤字を出していた。
 まさに現在の信用事業に辿っている日本の農協の現状そのままです。
 今や先に書いたように農家の多数を占める兼業農家をJAバンクに組み込むことで農協加入者を殖やしているそうです。
 これを見ても農協を株式会社化し、一般企業並みに、農産物の生産から流通、販売まで手がけてその効率化や生産性向上を図らせるとともに、兼業農家への支援する金を大規模、生産性の高い農業団体や個人に振り向けるべきだと思います。
 然し民主党政権は「食と農林漁業の再生推進本部」では、 (農協の政治的圧力を恐れて)改革の中心となるべき農協の改革のテーマは外されたそうです。
 また農家の戸別所得保障制度ではやっと大規模農家に特別に金を廻すことになったようですが、所得格差無視の一律の子ども手当てのように、まだまるで日教組並みのみんな横にならえの考え方から抜けきれそうにありません。
 これで折角の韓国と言う身近な手本があるのに、民主党の農業再生の方向は何だかお先真っ暗のような気がします。

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TPPと農業再生の道

2010-11-30 15:15:33 | 農村問題

 今日の読売新聞は次の様な社説を出し、紙面の1・3面の大きなスペースを割いて上記の問題を取り上げています。
農業開国 攻めの農政へ体質転換を急げ 
 環太平洋経済連携協定(TPP)への参加問題をきっかけに、農政の抜本改革が菅内閣の大きな課題に浮上している。
 農業団体などは「参加すれば、農業は壊滅する」と危機感をあおっているが、TPPを云々する以前に、日本の農業が衰退の一途をたどりつつあるのは明らかだ。
 日本の農業は長い間、巨額の補助金や高関税という内外の手厚い保護によって守られ、すっかり足腰が弱くなってしまった。
 政府は、その現実を直視し、今こそ生産性が高く国際競争力を持つ農業に生まれ変われるよう政策転換すべきだ。それがTPP参加の前提条件となろう。
 国内農業は危機的状況にある。農業総産出額は8兆円あまりで、ピーク時より3割減少した。農業人口は20年間で半減し、平均年齢は66歳に達した。耕作放棄地も増大する一方だ。 
(東大大学院教授の生源寺さんは「今の様に昭和一桁の人で支えられ、後継者がいない日本の農業はここ10年の内に思いがけない形で急激に崩壊する可能性がある。」と言っているそうです。)

読売が提案する対策
・まず意欲のある農家がビジネスとして成り立つ農業を展開できる環境を整えること
(自民党政権が進めていた)農地を集約して大規模化を進め、生産コストを下げる。
・資材購入や販路拡大を容易にする流通改革で、農家と消費者の結びつきを強める。 (道の駅などに象徴される農家の直接販売、農家から消費者への通信販売など)
・高品質を武器に輸出を目指す。
・こうした対策に伴う財政負担は、農業構造改革につながる事業に対象を限定する。
・コメ農家を対象に始まった戸別所得補償制度は、農業以外に安定した収入がある6割の兼業農家でなく、中核的な専業農家に支援を絞り込む。 (乏しい財源の中から安定収入のある兼業農家まで保障する余裕は無いはずです。)
 農業が課題に上がるたび、選挙を意識した族議員や農業団体が政策をねじ曲げ、改革を阻んできた。政治が重視すべきは「水田」であり、「票田」ではない。

[私の意見]
農業問題
・コメ中心の補助政策は耕作放棄地を増大させ、日本古来の二毛作で米と麦を作る田んぼがすっかり減ってしまいました。
 普通の製造業で言えば貴重な生産資源である田んぼを遊ばせるなど考えられないことです。
 生産資源と言えば高価な農業機械を年に数日しか使われていません。日本は東西に長い国ですから、リース制度などで全国レベルでの有効活用ができる筈です。
・自民党政権は農地法を改正して法人の参入をしやすくしましたが、なお50%の出資制限が大規模化と生産性向上の足を引っ張っているようです。
農業団体の責任
・農地法の基本は異業種の法人の撤退による農地の減少を防ぐ狙いもあったそうですが、ここで直ぐ浮かぶのは農家と長い間の結びつきがある農協などの農業団体です。
 今回のTPP反対運動の中心は農業団体ですが、彼らが農業の生産性や技術向上に、どれだけ貢献してきたか、また貢献できるかに就いては全く議論されていません。
 マスコミに彼らの名前が出るときは、今回の反対のように圧力団体としての活躍だけです。
 もし彼らがその総力を上げて製造業の様に生産性や技術の向上に努めたら、農業問題の可なりの範囲が解決に向かうような気がするのですが。
 農協が株式会社化して、農業技術の向上を国や地方自治体だけに頼るだけでなくて、自分たちが現地の即した技術の研究機関をつくり、私が書いたような農業機械の全国レベルの使い廻しをしたり、大手のスーパーと互角に値段の交渉にあたったり、農協が全国レベルでの産直方式の販売をするなど、もし法の規制があればそれを改正して貰うなど、やろうとすれば出来る筈です。
 それが出来ないのは農協の古い体質と、圧力団体をその使命の考えから抜け出せないためです。
自民党・民主党の責任
 今の農業を弱体化させたのは自民党政権による数々の保護政策です。
 最近でこそその体質強化にも力を入れ始めたようですが、自民党はその責任を逃げることなく背負って、農業の体質改善に努めるべきです。
 民主党政権は読売新聞の指摘をするようにとりあえずは農家の所得保障制度の適用範囲から一定の収入がある兼業農家への保障を止めるべきだと思います。
 しかし子ども手当てのように所得無視して一律に給付すると言う、どう言う思想に立っているか知りませんが、馬鹿なことを先ず止めるべきで、とりあえずは自民党政権の農業の生産性向上政策を追随しより良い物にするべきだと思います。
TPP反対者の責任
 TPPを反対するのなら自分たちは日本と農業の将来をどのようしようとしているか対案を出すべきです。
 TPPが無くても読売が指摘し、学者が指摘するように農村はこのままでは衰退と消滅の危機に曝されています。
 そしてこれからの討議には、反対者から対案が出ないときは、賛成者も司会者もその対案を出すことを要求すべきです。
 私は反対者からの建設的な提案と賛成者が考える改革案は十分に討議、妥協の余地があるような気がします。
政治家の責任
 これは農業に限ったことではありませんが次のように面倒で票にならぬことは先送りしてきました。
・公務員制度改革:民間企業ではその競争力強化のため戦後50年の間に営々として合理化を進めて来たのに、公務員制度に就いては殆ど進展がありません。その間コンピューター、コピー機械の進歩と言う物凄い省力機械が取り入れられたのに。。
・その他国会の定数削減、憲法改正と安全保障の見直し、途上国並みの膨大な国
政治家は長期的な視野で日本の在り方を考え、面倒なことを先送りせずに、一歩一歩着実かつ前向きな政治をして貰いたいものです。
・今回の農業問題も過去の反省を含めてもっと前向きな議論をし、そしてその結果の実行をして貰わねば日本の将来はないと思います。
参照:カテゴリー→農村問題

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管政権とTPPと農協

2010-11-16 14:28:06 | 農村問題

 「週刊ダイヤモンド」でTPPは危機ではなく好機(とする)農協の逆襲にすくむ菅政権と言う記事(括弧内は私の注記)がありましたのでその一部で表題に関する記事を紹介します。 黒字は私の意見です。)
(同紙のTPP推進の主張の前文省略)
 民主党政権は、農家から農協を通じてコメを政府が高値で買い上げる自民党が築いたシステムを、事実上、戸別所得補償制度にすげ替えた。これは農家の赤字を補填するもので、主食用米ならば10アール当たり1万5000円が生産者に直接支給される。減反にさえ参加していれば、零細兼業農家にも支給される。つまり、中間業者の農協を中抜きした農家への直接給付への切り替えで、米価によって手数料収入が左右される農協にとって、それは大打撃だった。農家の農協離れは深刻で、組合員数は年々減少傾向にある。民主党は集票マシンとして期待するどころか、「全中は敵対団体に指定され、政府首脳との面会もままならなかった。たとえば鳩山内閣で農水相を務めた赤松広隆氏と全中首脳の面会がかなったのは、就任から半年たった今年3月に入ってからだった。しかも6月の交代まで、わずか2回だけだった」と、全中幹部は認める。 (つまり民主党は自民党支持団体である農協をバイパスして農家に直接に金を支給することで支持層を拡大したいのでしょう。)
 政権与党に見捨てられかけた農協は、勢力維持の苦肉の策として、貯金や保険商品の勧誘を通じた准組合員の増殖に躍起になった。 (これで思いだしたのですが、農協は農家に金を貸し付けて、農協が売る高額の農業機械を売りつけ、その借金で農家が農協から離れられないようにするのは、現代的な小作農制度を作ったと批判した記事を見たことがあります。
 私の提案のように農協が農家の味方なら、農業機械を戸別の農家に売りつけるのでなく、リースで貸し付け全国レベルで農業機械の稼働率をあげるとともに、農家の経費節減に資するのが当然と思うのですがが。)
 そこに、降ってわいたようにTPP論議が持ち上がった。全中にとって、これは危機ではなく好機だった。「TPPの破壊力をあえて声高にあおり立てることで、農協離れを起こした農家を再度囲い込もうとしている」(官邸筋)というのだ。この逆襲に、支持率が急低下する民主党政権が疑心暗鬼になり始めた--。
 じつは戸別補償制度は、自由貿易論者である小沢一郎氏が民主党幹事長時代に公言していた政策であり、市場開放を前提としていた。
 戸別補償制度の意義は、不透明な価格維持制度による消費者負担から、透明性の高い財政負担に切り替えることだ。だから、TPPによる自由化で農家の損失が拡大した場合は、その補償額を増額することによって対応できる制度なのである。 (戸別補償制度の透明性の高いのは良いとして、折角、自民党政権が農家の生産性向上のために大規模農家の育成をやっと始めた時に、兼業農家は大規模を目指す農家へ貸した田んぼを貸し剥がし始めたそうです。)
 しかし、民主党政権が自由化を放棄すれば、この制度は農業世帯数163万戸、なかでも約60%を占める零細兼業農家票を狙った単なる“バラマキ”であるとの誹りを免れまい。 (マスコミからそうでなくてもばら蒔きと批判されていますし、私もそう思います。)
 減反による生産調整を上回るスピードでコメの需要は減少しており、米価の下げは止まらず、戸別補償制度はそれを補填しなければならない。今年度5600億円の予算が付けられたが、(現状でさえ)財源枯渇が懸念される。 (まして農業改革なしにTPPを推進し安い米が入ってくれば、補償制度の財源は何処から出てくるのでしょう。)
  与野党の区別なく、政局への思惑も絡みTPP参加、不参加で議員は真っ二つに割れた。象徴的だったのは、茨城県選出の日立製作所労組出身で、先の代表選では小沢氏を支持した大畠章宏経産相である。大畠経産相は、支持母体である労組の要請を顧みず、TPP参加反対に回った。本来開国派であるはずの小沢グループは、反政府に回った。 (小沢さんの今までのやり方からすれば、小沢さんは自分の自由化の主張を捨てても、野党相手でなくて、管政権を得意の「政局に持ち込もう」としているとしか思えません。)
 開国か鎖国か--。この判断は、農業に対してだけではない。資本、人材、あらゆる観点で今後、日本がグローバル資本主義のなかで生きてゆくのか、国を閉じつつ特異性を増していくのか。「国のかたちを決める」最後の選択である。

 日本は今後どう言う方向に進むかも知れませんがグローバル化の中で生き抜くためには、鎖国と言う選択肢は無いと思います。
 自民党、民主党を含む日本の政治家はややこしい農業の生産性向上について、膨大な国債と同様に問題の解決を先送りにして来ました。
  戸別所得保障制度は貿易の自由化を前提にしているそうですが、今でもその財源確保に苦しんでいるのに、安い米が入って来だしたらその額は遥かに大きくなると思います。
  そして農業の生産性向上も今までの形こそ違え政府の補助金に慣れた来た農家や農協など気持ちの切り替えが大きなネックになりそうです。
 またややこしいTTPがでて来ましたが、また今まで通り先送りにしてしまうのでしょうか。
 そんなことで日本はどうなるのでしょうか。

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TPPと農村再生への道

2010-11-09 07:36:09 | 農村問題

 菅さんがTPP加盟の話しを持ち出したためまた急に農業問題の議論が活発になりました。
 農業団体を中心とする反対集会、菅さんに反対する鳩山・小沢グループの政局に直結させようとする動き、自民党内でも賛否両論に別れているそうです。
 私は農業問題にも素人ですが、主として米中心の農業に就いて、一般の製造業の比較から考えて見ました。
農業の問題点
・農業の生産性が低い
 経営の規模が極端に小さい(自家経営が殆ど、製造業の中小企業の規模もない)
 生産資源の効率化が低い
  田んぼで遊んでいる期間が長い(高齢化。米作だけは補助金が出るため、兼業農家も田を遊ばせていても何とかやって行ける。) (昔は二毛作、菜の花栽培、蓮華による土壌改良、畦道での大豆の栽培などは普通の光景でしたが。)
   休耕田、耕作放棄地などが増えている
 農機具の使用時間が短い (一年で使うのは僅か数日)
  
製造業で言えばこのような非効率な使い方で競争に勝てる訳はありません。
・価格決定の発言力が小さく、不安定
  経営規模が小さいためため大資本のスーパーなどから価格を下げされられことが多い。
  豊作・不作による価格変動が激しい
・農協とうの農業団体の問題
  農業の技術や生産性向上に就いては一部を除いて殆ど寄与せず、圧力団体になっている
  自分達の研究所を持たず技術の向上は府県の農事試験場とう公共機関まかせ
・農家の消費者の距離が開き過ぎているは
  農業従事者は農協、仲売りなどの中間業者、スーパーなどを介してしか消費者に接しないので、消費者のニーズに応えるのが不十分
・高齢化と、若者の都会への流出で今のままでも日本農業は破綻
  東大大学院教授の生源寺さんは「今の様に昭和一桁の人で支えられ、後継者がいない日本の農業はここ10年の内に思いがけない形で急激に崩壊する可能性がある。」と言っている
・2007年の農業就業者数は総就業者数に占めるシェアは3.8%、GDP(国内総生産)515兆円の内、農業総生産は4兆4430億円で0.9% (これを見ても農業の生産効率が如何に低いか判ります。)
日本の現状
・内需拡大しろと言う話しがあるが、飽和社会の日本、勿体ない精神がまだ生きている日本(物を買うにも家が満杯状態でも捨てられぬの私の家がそうです)、そして環境問題の点から物を捨てて新しいものを買うと言う米国型の消費生活による需要増は望めない
・中国などの新興国、輸出指向の韓国企業の台頭で追い詰められている日本の輸出産業
 
民主党の農家の戸別所得保障制度
  大規模農家へ田んぼを貸し出していた人が取り返す事例の増加→生産性向上の逆コース
  農業に熱心な人達の意欲低下
  大手スーパーから強引に値引された分まで国が保障することになる
  全体から見て生産性向上に繋がらないどころか下げる方向になる

最近の農業の動き
・道の駅などの農産物取り扱いによる農家と生産者の直結による物流コストの削減→農家の収入増加、消費者とのコミュニケーション向上によるニーズの把握
  博多と北九州市のほぼ中間点にある宗像の道の駅は、午後までには殆どの農産物や魚介類が殆ど売り切れ状態となっています。
・農産物の優れた品質と安全性で海外進出の動き

私の提案
・農業の生産性向上
 田んぼ、農業機械などの生産資源を最大限に活用(全国規模の農業経営)
・農業の大型化
・農協の株式会社化、一般製造業のような経営に体質を改める
・他業種からの大手業者の参入促進
・大規模な農業会社化により大手スーパーなどとの買価交渉力強化
・製造業などの他業種の会社・工場を農村に誘致
・道の駅などのように小規模の農業団体も流通に参入
・優れた品質の農産物の輸出
・兼業農家支援を中止、大規模農家の支援に集中する
・上記の方策で若者を農村に呼び戻す
・棚田などの大規模農業不向き地は観光農業、畜産、養鶏などへ転用(少なくとも福岡県では大規模の養鶏の大部分は丘の上で行われています。)
・それも出来ない所は自然林に戻す
・上記の動きに就いて行けない高齢者や、TPP、FTAなど参加により農家への一時的(恒久的ではない)被害にたいしては特別の支援をする
・TPP・FTAなど反対する政治家や農業団体から国全体の立場で考えた対案を提出される  
 以上の提案は農業の生産性向上、農協の株式会社化、棚田の処理などを除いては、昔から言われてきた所です。
 然し農村票に頼ってきた自民党政権は過去からのしがらみに抜け出せぬ一方、農業団体は圧力団体に変貌して来ました。
 最近になってやっと農業の生産性向上のために大規模化を始めたところで、民主党政権になり農業の大規模化に逆行する農家の戸別所得保障制度を導入しました。
 農業に限りませんが、保護政策には対象の団体の弱体化が付き物です。
 日本の政治家は膨大な国債のように、面倒なことを先送りする習性がありますが、それでこれからの日本そして農村は果たして生きて行けるのでしょうか。
 政治家の責任、日本を束ねる立場の菅さんの責任は大きいと思うのですが。

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参照:カテゴリー→農村問題
 文中の数字はTPP参加のキャスティングボートを握る日本の農業はGDPの0.9%、就業者数の3.8%の極小産業
を参照しました。

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専門家から無視された農家の戸別所得保障制度

2010-02-23 10:35:23 | 農村問題

 日曜日のNHKの教育放送で[日曜フォーラム「“農と里”未来をどう支えるか~コメづくりを中心に~」]の放送がありました。
番組の概要
 日本農業の危機が叫ばれるなか、政権交代に伴い「戸別所得補償制度」の導入が決まり、農業・農家支援のあり方が、大きな関心を呼んでいる。大規模から小規模に至るコメ農家の厳しい現状、農業補償の先進国・フランスの事例、そして消費者による国内農業支援の新しい事例をみながら、“農と里”を将来にわたって支えていくために何が必要なのかを話し合う。(番組紹介より、以後青字は番組の内容、コメントはアンダーライン黒字は私の意見、緑字は私の注釈です。)
 出席者は日本の農業経営が専門の生源寺さん(東京大学大学院教授)、経済と物流専門の柴田さん(丸紅経済研究所所長)、山間地農業問題を抱えている古口さん(栃木県茂木町町長)とタレント業のかたわら、新潟県で農業に従事している大桃美代子さんです。
農家の戸別所得保障制度は欧米の先進国で既に実施している農家への直接給付の線に沿ったものだ
 フランスでは農家収入の8割、アメリカでは3割が政府からの補助金だ。
・複数の人:同制度は今の状況では農家への激励費くらいの効果しかない
 日本の場合は全国一律の定額補償が10アール当たり1万5千円が支払われることになっているので日本の農家の平均耕作面積は約70ヘクタール(ネット情報なので正確でないかも知りませんが)とすると150万円となります。
 フランスのように600万円前後なら若い人達も農業に戻るか参入するのでしょうが。
 日本の場合は勿論財政上の問題や、他の職業とのバランスのための制限もあるでしょうが、今の儘では焼け石に水、悪く言えば選挙対策ようのばら蒔き、小規模農業の固定化、政府依存体質の農家の固定化、といわれても仕方がないと思います。
・生源寺さん:今の様に昭和一桁の人で支えられ、後継者がいない日本の農業はここ10年の内に思いがけない形で急激に崩壊する可能性がある。
 言われて見れば彼の意見は日本農業の本質を突いている重大問題ですね。
・同:家の戸別所得保障制度は欧米でも行われているが完成まで10数年掛かった。
 前記の発言と併せて考えると農業の崩壊を避けるためには同制度一本槍ではとても間に合わないよう気がします。
日本農業の実情
 米価の低下の一方農業機械のローン返済のため生活に喘ぐ農家
 農業機械と言えば、年にたった一度しか使わない田植機や稲刈り機を各戸で持つなど製造工業からみれば、これほど生産効率の悪い使い方はありません。
 地域内や全国的な使い回しを考えるべきです。
 非効率的と言えばもう一つの生産資材である田んぼですが、九州では一昔では、米と麦の二毛作、そして畦道には大豆が植えてありましたが、今では稲刈りから田植えまで遊んでいる田んぼが如何に多いことか。

 兼業に頼るしかない農家
 豪雪地帯などがそうですが、兼業する他ない地域で、若者を呼び戻すにすためには気候に関係なく操業できる工場の誘致するしかないような気がします。
 棚田耕作への高齢化に対してたった一人で奮闘する若者
 米作と牛や豚の飼育なので頑張っても成果の上がらない専業農家
・生源寺さん:増加する休耕田はその隣の田んぼに害虫で荒らされることになる

フランスの農業の状況
 フランスの農家保障は大規模経営と保障の透明化がセットになっている
 政府の潤沢な保障のもとで大規模経営営む若者とその許嫁
・古口さん:農家では若者がいないし嫁がこない。フランスが羨ましい
 若者が国の環境保全を担っていると言う自負
 多大な保障費の透明化のために国の指導のもとに各農家がその経営状況を公開
・大桃さん:年寄りばかりの農家ではパソコンを使えない
 民主党政権は農家の戸別所得保証制度の代わりに自民党政権が進めてきた大規模化のための法案を廃棄し野中さんが進めている土地改良事業予算を半減しました。

今後の対策
 産直など農家と消費者の協力、消費者の農業への理解
 飲食店の地域の農産物を使った証としての緑の提灯制度
・大桃さん:消費者は農業に理解をもっているが、スーパーに行くと直ぐに安い農産物に飛びついてしまう
 (農家から見て)低い米価は(安売りに走る)大手資本のスーパーから一方的に決められている傾向があるようです。
 これに政府が介入するのは問題があると思いますが、大手資本に対抗する農家側の組織が必要と思います。
 これで直ぐに思いつくのは農協ですが、その方針は通常ルートの仲買経由となってその米価決定に巨大な組織力が活かさないようです。

・学校給食へ強制的な日本産の米など農産物の使用
・米を御飯として使用するだけでなく、米粉としての使用の拡大や飼料用としても考えるべき
・野菜や果樹への転換
[私の意見]
 既に個々の例について書きましたが、鳩山政権の農家戸別保障制度は上記のように、「制度は欧米の先進国で既に実施している農家への直接給付の線に沿ったものだ。」と評価された以外には殆ど無視されています。
 その理由はEUや米国のやり方の都合の良いところだけ取り上げ、中途半端な農家への直接給付という選挙対策に終わっているからだと思います。
 筋論から言えば、農業の生産性向上、農産物の流通制度の見直し、農協組織の見直しなど、大所、高所から見た農業政策が殆ど見えないからです。
 そして今回のバネルは、鳩山政権のマニフェストの農家戸別所得保障制度は殆ど無視され、生産者と消費者が如何に連携するかと言う、政治の動き無視の結論(またはそのように見える)に終わって仕舞いました。
 「ニッチ市場」とか「隙間産業」と言う言葉がありますが、昨日の書いたように民主党の公約は自民党政権の穴を突いただけの公約で言わば「隙間政策」です。
 そしてその隙間政策が鳩山政権の政策の殆ど全てと言うのが、色々の大きな問題を引き起こしていると思います。
 民主党は政権を取った今こそ、本格的の政策、農業に就いても将来を見据えた政策の見直しを行うべきだし、そうしないと農業経営が専門の生源寺さんが指摘したように、ここ10年近くの間に日本の農業の崩壊がことに依れば起こるかも知れないような気もします。

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参照:これで良いのか民主党の農業政策

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これで良いのか民主党の農業政策

2010-02-12 15:29:20 | 農村問題

 昨夜のNHKでNHKスペシャル「ランドラッシュ~世界農地争奪戦~」をやっていました。
番組案内
 
インドや産油国がアフリカで、韓国がロシアで、農地を囲い込んでいる。穀物価格再上昇で新たな食糧危機が懸念される今、アフリカや東欧の農地を外国企業が囲い込む「ランドラッシュ」と呼ばれる争奪戦が激化している。韓国は、国内需要の4分の1を賄う食糧基地を国外に建設しようと、ロシアなどに大農場を建設している。食糧不足の時代に備え、先手を打つ各国と、遅れをとる日本。食糧安全保障をめぐる争奪戦の実情を描く。

[食料調達を軸に海外に伸びる韓国] 
  番組では主にお隣の韓国の動きを伝えていました。
 韓国大統領を中心としたロシヤでの大型農業の売り込み、現代(ヒュンダイ)財閥始め異業種の電子関係の企業などを含めて10社近く企業のシベリヤ進出など、食料資源開発でロシアを中心に韓国企業が進出している様子を流していました。
 見ている内に行き過ぎやすい韓国人のことで何か起こりはしないかと感じていましたが、思った通り韓国がマダガスカルで大規模の土地を取得したのに反発した現地の人達の暴動で同国政府が倒れたことを伝えていました。
 そんな困難やロシヤ人との考え方の食い違いなどの困難を克服しての農場の拡大を着々と進める一方、韓国はロシヤの農産物の輸送のため同国の地に港湾設備を整備し、李明博大統領は農場の大規模化に伴うインフラ整備までロシヤに約束していました。
 正に実業界出身の大統領を長とする「韓国株式会社」の海外進出です。
 番組では触れて居ませんでしたが、中国は更に徹底して、資源確保のために大規模な海外進出を進める他、 (将来ウィグルと同じ問題を起こしそうな)漢民族の人を派遣、定着させて海外に華僑社会を広めようとしています。
 中国は韓国以上の一党独裁のもとの「大中国株式会社」になっています。

[官僚を使えない政務三役]
 韓国の海外進出の動きに対して農水省の幹部は「日本では自給率拡大のためには国内の農業生産拡大の問題や、海外進出に伴うトラブルもあるので」と、何かはっきりないことを言っていました。
 何しろ日本では農業に限っていえば、農業のことを殆ど知らない鳩山政権の政務三役が、政治主導といって自分達が作ったマニフェストを何十年も農政に携わってきた官僚に押しつけ、それに反する不規則発言を制限しているのですから、NHKから訊かれた農水省の人が当たり障りのないことしか言えないのは当然です。
 ろくに勉強しないで、官僚の言うことをそのまま聞くかっての自民党政権の一部の大臣も困ったものですが、(良く勉強している人も居るけれどやはり)素人の意見を公約だ民意だと言って官僚に押しつけ、その士気を低下させ、進言する意欲もなくさせる大臣も困ってものです。
 自分も会社を持つ麻生さんが官僚は巧く使うものだと言っていましたが、政務三役が庁内で仕事をするには、大多数の官僚の能力を如何に活かしながら、自党の公約を反映させるべきと思うのですが。

[ばら蒔きの公約と党利党略の農政]
 そしてその鳩山政権の公約も農業に絞ってみても、農業者戸別所得補償制度の導入、農地を持つ人に(委託を含む)耕作の義務化、生産から販売までの総合的の6次産業化以外にこれと言った具体的な政策は見当たらないようです。
 一番の売り物の農家戸別所得保障制度も、これと言って将来へ向けたビジョンもなく、弱小農家の固定化(詰まり所得保障依存の民主党支持農家の固定化)に繋がりかねないばら蒔き政策との批判も多い様です。
 実際の政策運営に当たっても、自民党時代の生産効率向上のための大型農業支援策廃止、元自民党の野中さんが会長を務める全国土地改良事業団体連合会が、半減とされた予算の復活を民主党に申し入れたのに対して、野中さんが自民党候補を推しているとして拒否するなど、韓国大統領の将来を見据えた大きな動きに比べると鳩山政権の農業の生産性向上無視した余りにも目先の、党の利益しか考えない、チャチ過ぎる公約や政治運営に見えてしかたがないのですが。

[民主党を勝たせ過ぎた国民]
 今朝の国会での「政治と金」の問題の集中審議で、自民党の後藤田さんが、国民が民主党を勝たせ過ぎたために、政治倫理審査会の開催提案に必要な委員の1/3の人員も集められないと嘆いていましたが、農業政策も同じ理由で上記のようないい加減な鳩山政権の政策がまかりとおって、日本の農業の将来はどうなるのでしょかね。
  話しが逸れますが、圧倒的な議員数を誇る持つ民主党は(自民党なら即、辞職なのに)鳩山さん、小沢さんの政治と金の問題でも、居直りを続けています。
 世論調査ではっきりしたように、国民自身も民主党に勝たせ過ぎたと思っているようですが、国民に愛想つかされた、そして何時までも立ち直れない自民党、余りにも反自民を煽り過ぎたマスコミも良く反省しなければ日本はとんでもない方向に行きそうな気がしてならないのですが。

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農家戸別保証制度について

2009-11-16 10:20:22 | 農村問題

 タイトルの農家戸別保証制度について既に何度か取り上げて来ましたが、今日の朝日新聞の社説の農家戸別補償―拙速を避け、本格案に で取り上げていますので、この問題に集中して考えて見ました。
(いつもの書き方ですが青字は引用文、黒字は私の意見、緑字は補記です。)

 民主党が総選挙で掲げた政権公約の目玉の一つ、農家への「戸別所得補償制度」の導入に向けて、農林水産省が動き出したがこのままだと日本農業の再生はおぼつかない。
 最大の問題は、日本の農業衰退の原因となった「減反政策」を温存していること。さらに、大半の農家を補償対象としてしまい、農地の集約が進まなくなりそうなこと、である。
  大半の農家を保障の対象にしたのは選挙に勝つためのばら蒔き政策だと言われています。
 制度の導入に伴い農水省が来年度に要求している予算は約5600億円。事業仕分け作業などを通じて予算削減に力を注いでいる一方で、これほどの巨額が結果的に農家へのバラマキと化さないようにしなくてはならない。 
  事業仕分けで折角産み出した財源を下記のように朝日の指摘する農家の弱体化に繋がる戸別保障につぎ込むなど考えられません。
  私が前にも書いたようにこの制度こそ事業仕分けの対象にすべきだと思うのですが、鳩山政権は自党のマニフェストはその対象にしないそうです。
 減反政策は、需要が減っても米価が下がらないようにして、農家経営を支える狙いがある。この政策は40年間にわたって続けられてきた。つぎ込まれた財政資金は累計約7兆円。国民は消費者として高いコメを買わされ、納税者としても巨額の負担を担わされてきた。 
  この政策は自民党政府の農村票の取り込み策だったのは明らかですが、強い輸出企業に支えられた一億総中流意識を持てた良い時代だったから成り立ってきた政策です。
 そして今日本の輸出企業は中国などの台頭のために苦戦を強いられて、国民の収入も大きく落ちて来ています。
  1世帯当たり平均所得金額の年次推移 
によりますと、平成10年655.2万円、19年は556.2万円で約百万円の平均所得が減っています。
 これからは農業、林業、漁業なども頑張って貰わねば日本の貧困化はますます進むことになると思います。
 農業で言えば、貴重な生産資材である休耕田の活用は勿論、年間を通じての田畑の有効利用、農機具の有効活用などによる、生産性の向上、米から他の農産物への転換など、工業製品と同様に競争力の強化を図るしか農村だけでなく日本の生き残る道はないと思います。

 安い輸入米が入らないようにと、コメに778%という高関税をかけていることの弊害も大きい。世界貿易機関での農業交渉や主要国との自由貿易交渉の足かせになっている。
  民主党公約は米国とFTA交渉を進めると言っていましたが、農家の抗議で農産物は除くと訂正しました。
 米国に取って日本とのFTA交渉のメリットは農産物さの自由化であり、この項目を除くFTA交渉など事実上成り立たないようです。

 これほどの代償を払ったにもかかわらず(正確にはこの代償を払って) 、減反は日本の農業の足腰を弱めてきた。農家の増産意欲が奪われた結果、後継者不足や耕作放棄地の拡大に拍車がかかっている。
 戸別所得補償制度は、農家の販売価格が生産コストを下回った場合、その差額に補助金を払って農家所得を補償する仕組みだ。欧米ではこの政策が生産拡大に効果をあげている。うまく生かせば、日本のゆがんだコメ政策の転換と農業再生につながる。
  フランスの例で言えば殆どが大規模農家であり、大規模化のために強制的に集約化する制度もあるそうです。 (日本の場合棚田など集約化に不便な制約がありますが。)
 民意尊重の鳩山政権で強制的な集約化などできそうにありません。

 だが、農水省案のように減反を続けつつ戸別所得補償を導入するのでは、農家の生産意欲は高まらない。
 農水省は補償対象を約180万戸と想定し、(ばら蒔き政策で)ほぼすべてのコメ販売農家に適用しようとしている。しかし、副業でコメを作っている農家が所得補償を期待して農地を手放さなくなれば、少しずつ進んできた主業農家への農地集約の流れが止まってしまう。

  事実、兼業農家による貸し出し田畑の買い戻しの動きが報じられています。
 自民党政権は過去の農政失敗の反省に立って農地の集約化に向けた農地集積加速化政策進めて来ましたが、鳩山政権はこれを無駄として廃止して仕舞いました。
 ここは補償対象を農業を主業としている数十万戸に絞るべきではないか。
  鳩山政権の今までのやり方から考えると、農村票の減少に繋がることはほぼ絶対にしないでしょう。
 
メの生産と輸入を自由化する。米価が下がって、主業農家の経営は打撃を受けるが、所得補償で支える。その先に、高品質の日本米を輸出する道も開けてくるだろう。政府はそういう農業の未来をめざしてほしい。
  私は米の生産自由化は考えられても、米の輸入も自由化しろという朝日の社説は乱暴過ぎると思います。
 勿論、鳩山政権がそんなことをするはずはありませんが、
 高品質の米だけでなく果物などの様に製品の転換で輸出の増加図るべきです。
 農政の抜本的転換となるべき改革を、あまりに短期間に進めようという手法にも無理があるのではないか。拙速でない案を練り直すべきだ。 
   朝日では取り上げられていませんが、農村を地盤とする巨大企業?であるJAなどの農業団体の改革、今まで巨大スーパーなどで独占的に価格を決められるなど、農産品の流通システムの見直しなどやるべきことが一杯あるとおもうのですが。

[全体的な感想]

  全体的に言えば、農家の戸別所得保障制度は、農村の再生への効果は限られていることを考えると、農村票獲得のためのばら蒔き政策、そして農村の疲弊の固定化の政策としか考えられない様な気がします。

 何時も思うのですが、政治主導の行政改革、良く勉強している大臣以下の政務三役の活躍や官僚の国会答弁の禁止など国民の評価の高い政策や進め方と、今、問題になってている普天間基地の国外または県外移設、国民から評価の低い高速道路無料化、暫定税率廃止(して後から環境税導入)、これも効果が限定的と言われる子ども手当てのような耳触りが良いが問題だらけの公約、貧弱と言うより殆どないと言われる経済政策(農家の所得戸別保障に加えて、上記の目玉政策がそうだと鳩山さんが言っていますが)など落差が余りにも大きいのが目立ちますが困ったものです。
 これも選挙のためなら何でもありの一方で、政治に関して理想主義者?の小沢さんの考え方が民主党の政策に大きく影響しているような気がするのですが、果たしてどうでしょうか。

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民主党の公約も事業仕分けしては?

2009-10-23 11:38:31 | 農村問題

[あの国谷裕子さんも首を捻る農家への戸別所得保障制度]
 昨夜のNHKのクローズアップ現代では「農業は再生できるか?~検証・戸別所得補償~」のタイトルで農林水産大臣の赤松さんとキャスターの国谷裕子さんの対談がありました。
 NHKの番組案内によると、新政権が打ち出した農家に対する戸別所得補償。農家の経営が安定するという評価の一方生産性向上など農業の効率化につながらないという懸念もある。制度の課題を検証する。という目的です。
 赤松さんの説明によると農家の生産コストの内容を大きく分けて、必要経費と労働費に分けられるが、生産コストと販売価格の差を、労働費に関する部分だけ取り上げて保障するとシステムになっているそうです。
 だから農家の収入の安定化は勿論、頑張って働けば働くほど収入が増えるから生産性向上にも繋がると言うのです。
 それに対してNHKは農家の大部分を占める兼業農家で今まで大規模農業に取り組む人達に貸していた農地を取り戻す動きが始まり、大規模農業志向の人達を困らせていること。 (これに対して赤松さんはノーコメント)
 同じように戸別所得補償を実施しているフランスでは、すでに農地の大規模化が進んでいること、しかも大規模化を推進するために、政府は農地の強制借り上げ制度を実施していることを紹介していました。 (これに対しても赤松さんはノーコメント。民主党の公約から考えられる国民に優しい(言葉を変えれば甘やかし)の態度からこのようなことはほぼ絶対にできないでしょう。)
 国谷さんはこの他、所得保障対象農家は減反政策に賛成している農家に限ること、米以外の農産物を生産する農家はどうするかなど質問して居ましたが、鋭い頭の持ち主の彼女も赤松さんの(特に農家の生産性向上に関する)説明に納得しているようには見えませんでした。 (前にこの問題を取り上げた私も赤松さんが何を言っているか良く判りませんでした。)
 この番組を見た限り、兼業農家や高齢化した農家の中には、折角の戸別所得保障制度を利用して、農地を手放さず、または取り返して、年に一度しか使わない高価な農業機械を使って、稲作だけをし、残りの半年は貴重な生産資材である田んぼを遊ばせる農家が増えることは眼に見えているようです。
 つまりこの制度の基本的な考えの中から、生産コストの内訳の必要経費と労働費の内、製造業に携わった人なら直ぐに考えつく必要経費の合理化の考え方が欠如しているのです。
 その制度の基本的な問題は農村の振興よりも、 (私の勘繰りですが )農村票獲得のためのばら蒔きと言う目的の方が大きかったことにあるのが、国谷さんも首を捻る様な制度になったと思うのですが。
参照:農業の衰退を招く農家戸別補償制度 

[民主党の公約も事業仕分けしては?]
 いよいよ話題の行政刷新会議による事業仕分けが始まりました。
 これに関して読売新聞はその社説の行政刷新会議 事業仕分けでどう無駄を削る

で概略次のように解説と批評をしています。
 「税金の無駄遣いの根絶」を目指す鳩山内閣の目玉組織が、ようやく始動した。
 政府の行政刷新会議が初会合を開き、当面、95兆円超にも上った来年度予算の概算要求の削り込みに取り組む方針を確認した。国会議員らによる3作業グループが200以上の事業を精査し、年末の予算編成に反映させる。
 民主党は、子ども手当、高速道路無料化などの新規政策に必要な財源の主要部分を、従来の予算の組み替えで捻出するとしている。この作業の中核を担うのが行政刷新会議である。
 事業仕分けは既に、一部の自治体で実施され、一定の成果を上げている。だが、短期間の作業日程の中、はるかに複雑な政府予算にどこまで通用するか。
 政府は、行政刷新会議が取り組む課題の工程表を早期に作成し、改革の全体像を示すべきだ。
 そして報道によると「見直し基準」は、
〈1〉公益性が乏しいなど、事業目的が妥当でない
〈2〉目標達成の見込みがないなど、手段が有効ではない
〈3〉他に低コストの手段があり、効率が悪い
〈4〉直ちに実行すべき緊要性がない
て4条件のいずれかに該当する事業は、廃止を含めて再検討するとしている。
いるそうです。
 この基準に照らしてみると農家への戸別所得保障制度は〈1〉、〈2〉、〈3〉に就いては該当しているかまたはその疑いがあるし、 (適切な政策ならともかく)このようなあやふやな政策を実行するには次期参院選の票集め以外〈4〉に示した緊急性もないと思うのですが。
 読売は民主党は、子ども手当、高速道路無料化などの新規政策に必要な財源の主要部分を、従来の予算の組み替えで捻出するとしている。と説明していますが、私は党の新規政策についても事業仕分けするべきだと思います。
 特に世論調査で17%の支持しか受けていない、そして温室高価ガスの25%削減の公約との整合性のない、高速道路無料化始め問題のありそうな公約で財政支出を伴うものも全て事業仕分けすれば、大幅な無駄を節約できると思いますが。  (例えば高速道路無料化予算の6,000億円は一発で削減できますし、農家への戸別所得補償制度の為の約3,400億円も当然見直しの対象になるでしょう。)
 それにしても無駄な金を削って、その金で余り役に立たないかも知れない公約を実行するなんておかしいような気がします。
 特に読売、産経は勿論、民主党寄りの朝日まで反対している高速道路無料化は事業仕分けの対象としては最適と思うのですが、鳩山さんは目玉政策として頬被りしてでもやる積りでしょう。
 何故ならこれも上記新聞が全て反対している(事業仕分けの対象とならない)暫定税率の廃止に加え、目玉政策の高速道路無料化、農家への戸別所得補償制度を除けば、 (これも批判はありますが)子ども手当てしか残らないのですから。

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