普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

不安一杯の民主党政権の船出?

2009-08-26 10:34:01 | 民主党

 いよいよ衆院選の投票日も近くなり、読売、朝日、産経各社とも選挙絡みの社説を出しています。
 そのいずれも一応は自民・民主両党のいずれかが政権を取ったらと言う仮定の元での社説を書いていますが、その内容は300議席を確保する勢いの民主党の政策への懸念へ集中している様です。

・読売の社説のアジア外交 膨張する中国とどう向き合うでは、民主党への批判が中心で次のような疑問点をを上げています。
民主党は政権公約の「東アジア共同体」への疑問
a.FTA問題
  東アジアは政治体制の異なる多様な国々から成るので、経済連携を先行させるのは現実的な選択だが、日本と豪州、インド、韓国の自由貿易協定(FTA)交渉は停滞気味だが、具体的課題にどう取り組むか?
b.対中関係
 経済、軍事両面で大国化する中国とどう向き合うか具体策は?
  模造品の横行やDVDの違法コピーなど知的財産権の侵害をどうやって防ぐか?
  如何に「食の安全」の安全を確保するか?
  東シナ海のガス田共同開発に向けた条約交渉、レアメタルの安定供給確保は?
  中国軍の増強への対処?
  北朝鮮の核・ミサイルの脅威と中国との関係をどう処理するか?
(この問題に関する中国の態度は明らかに可笑しいですね。)

・朝日の社説の年金再建―対立超え安心の制度をでは基本的には民主党の政策支持の論調ですが、それでも次の様な年金制度の問題点を上げています。
a. 広がる保険料の未納問題への対応は?
 自営業者が中心の国民年金の加入者の4割が非正社員で、そのの定額保険料の負担感は大きく、保険料の未納が広がる一因
b. 無年金・低年金の人への手立ては?
 国民年金の平均受給額は4万8千円だが、現役世代が減って収入が減ったり、平均寿命が延びて給付総額が膨らんだりすれば、毎月の受給額はさらに目減りする仕組みになっていて、最低保障の底が抜けている状態だかその対応は?
 民主党の改革案では、自営業の人たちの保険料をどうするのか?新制度への移行期間中、すでに無年金・低年金の人たちをどうするか?みなあいまい。

産経の社説の総選挙終盤 立ち止まり政策見極めをでは次のような民主党の問題点を上げています。
a.民主党の外交・安全保障政策や公約財源の曖昧さ
b.これからの日本をどうするかの青写真が判らない
c.マニフェストの目玉としている子ども手当や農業の戸別所得補償などは、いずれもばらまき色が濃く、構造改革に逆行する
d.その財源を如何に捻出するかという疑問にはほとんど答えていない
e.日米同盟をはじめ外交政策もはっきりしない
f.「反米・反同盟」ともみえる公約を掲げ、海自の早期撤収を迫る社民党との連立方針も不安

[私の意見]
 私は何度も書いて来ましたが、政権交代論者です。
 半世紀も続いた自民党政権も一度下野して反省して貰い、今までの野党の民主党が新しい観点から自民党の仕残してきたことをやって貰いたいと思っています。
 今その時期が訪れそうですが、余り嬉しくありません。
 その一番大きな理由は小沢さん一流の政権獲得のためには何でもありのやり方が、政権獲得後に大きな影響を与えてきそうな気がするからです
 その第一が子ども手当て、農村への 所得保障、高速道路の無料化などの ばら蒔き政策と財源の問題と、余りにも下心見え見えの社民党との連携、支持団体の連合までは良いとしても問題の多い日教組、自治労へ閣僚など重要ポストをちらつかせるなどの特別の配慮の表明です。
 これらが民主党政権の行く先だけでなく、日本に大きな影を落としそうな気がしてならないのです。
  私もブログで民主党の子ども手当て、経済政策、官僚制度改革、高速道路無料化、教育政策と日教組の関係、マニフェストにない外国人参政権などなど、民主党政策の問題点や不安材料についていろいろ書いて来ました。
 そして寝言のように、
・民主党の政権奪取の可能性が高くなった今、民主党は本気になって政権成立後どのようにその政策を見直し、進めて行くかそろそろ考えるべき時期に来ていること
・官僚制度改革に如何に肝心の官僚を取り込むかなど、民主党の政策の具体的な取り組み方を考えて置くこと
・民主党は攻撃のときは良いが防御に廻ると弱いので、国会の審議を通じてベテラン揃いの自民党から追求されてボロが出ないように政策を練り直すこと。
など考えないと民主党は一日天下に終わりまた自民党政権が長々と続く かも知れないと書いてきました。
 民主党は今や政権獲得を眼の前にしているようです。
 民主党員は選挙でそれ所ではないでしょうが、少なくとも首脳部はもう一度原点に帰って、各社の社説が指摘する疑問点の解決など、その政策の再見直しをする時期にきていると思うのですが。
 何しろ選挙に勝ったら、直ぐに国会の首班指名→組閣→国会での所信表明演説と、考え直す暇など無いのですから。

 それにしても小泉さん大勝(多数の小泉チルドレン出現)→阿部さん大敗(捩じれ国会出現と政治の停滞)→麻生さん大敗?(大勢の小沢チルドレン出現?)など大きなブレは何とかならないのですかね。
 余りにも政治が軽薄化しているような気がしてならないのですが。
 その責任は政治家?マスコミ?それとも国民?またはその全て?

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