普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

朝日ジャーナルの「日本破壊計画」

2011-03-31 12:07:13 | 外交・安全保障
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 本屋で「日本破壊計画」と言うおどろおどろしい表紙の朝日ジャーナルを見ました。
 未曽有の東北・関東大災害の真っ最中にこんなタイトルで売り出す無神経さ!!!
 驚いて中身を見ましたが何が言いたいのかさっぱり判りません。
 ネットで見ますと、同誌の発行元の朝日新聞 がその意図を説明していました。
 「怒りの復活」と銘打たれた復刊号は、格差や貧困に象徴される、日本型社会システムの破綻をテーマに、評論家の柄谷行人氏や作家の高村薫氏、ジャーナリストの斎藤貴男氏が論考を寄せる。
 また、「新人類の旗手たち」に登場した秋元康、辻元清美、中森明夫の3氏が「同窓会」と題して対談する。

 この他には湯浅誠さんや堀江貴文さんを含めて、金子勝さん、山口二郎さんを除いては評論家として余り知らない人を並べています。
ざっと見るとこの雑誌の言いたいのは、日本破壊計画の犯人は小泉さん、それを助けているのは菅さん、そして民主党議員懺悔録・民主党は「脱皮」すると称する反菅さんの立場の原口一博・中村哲治・川内博史さんの鼎談を見ると、民主党はマニフェストの原点に戻れと言いたいようです。
それで同誌寄稿者の中で一番の論客(マスコミの露出度の一番多い)の金子さんの主張を纏めてみました。 (正確にはこのような雑誌を買うのは勿体ないので金子さんのブログ の中で雑誌の書いてあると記憶にある部分を取り上げています。)
小泉「構造改革」路線がとられている間の日本の1人当たりGDPが急速に落ち込みました。小泉政権誕生直前の2000年には3位でした。しかし、小泉政権とともに落ち込み、小泉政権が終わった翌年の2007年には19位、08年には23位にまで急落下しました。
現実は小泉さんの改革のころから新興国、特に膨大な人口と極端に安い賃金の中国の台頭→圧倒的に安い中国製品の流入→同製品を作っていた日本企業の縮小・破綻と日本企業の競争力低下→低賃金の非正規社員の増加→貧困化が進んだのです。
金子さんは自分の主張に都合の悪い事実を書こうとしません。
そして、小泉「構造改革」が創り出した格差と貧困と書いていますが、小泉さんの総てが悪いことではありません。

・民主党はマニフェストを掲げて政権を獲得しました。戦後初めての本格的な政権交代と言ってよいでしょう。ところが、2010年を通して政権交代への期待が失望に変わっていきました。実際、民主党政権がマニフェストを次々と後退させ、党内抗争ばかりが目立つようになりました。
・菅政権の外交安保政策は、「東アジア共同体構想」から遠ざかり「日米同盟」重視へますます傾いています。
・自公政権時代の普天間基地の辺野古移設案への逆戻りも、米国主導のTPP(環太平洋連携協定)推進を打ち出したのもその一つです。
・内政でも、八ツ場ダム中止は「コンクリートから人へ」という政策の象徴でしたが、馬淵澄夫国交相は、一切の予断を持たずに再検証する」としました。ダム建設見直しの見直しです。
・環境エネルギー政策でもひどい後退は続いています。国連気候変動枠組み条約第16回締結国会議)で、日本政府は米国と中国が参加しないかぎり、京都議定書の延長に絶対反対の立場をとり、顰蹙を買いました。
・期待が大きかった分だけ、人々を覆っている民主党への失望感は巨大な喪失感へとつながっています。

[私の意見]
金子さんへ

・金子さんはマニフェストの後退と言いますが、マニフェスト自身の批判がありません。
特に経済学者の彼なら、民主党の経済政策の半分以上が中小企業救済策ばかり、日本経済をどのように持って行こう書いてない公約を経済学者の眼から見れば一考の値もないと思うはずですが、この点も前に書いたように自分の主張に都合の悪いことは触れようとはしません。
・「東アジア共同体構想」、「日米同盟の見直し」の基本にある日本の安全保障の在り方に就いてもマニフエストに何も書いてありませんし、金子さんも触れていません。
・「コンクリートから人へ」で公共工事を廃止した経済への悪影響に就いても触れていません。
・「温室効果ガス25%」削減、社会保障政策の強化もいずれも良いことですが、金がなければ何も出来ません。
 私は民主党のマニフェストは野党としては通っても、政権党としては瑕疵だらけ、穴ダラケの公約だと書いて来ました。
 然も民主党政権発足時の前から前述のような問題で不況が続いていたときに、国民受けの良い、現実には達成難しい公約を掲げてもなにもできないのは当然です。
 私どものような無責任な人と違って、自分の意見を通さねば飯の食い上げになる評論家や学者としては、自説にこだわるのは当然ですが、自分の意見とは違った拙い現実でも取り上げ無ければ人を惑わすことになると言う責任も感じるべきです。
朝日新聞へ
「怒りの復活」でこの種の特集を出すのは良いですが、その怒りはまず自分自身に向けるべきです。
 頼り無い民主党政権を産んだのは、安陪さんや麻生さん時代に猛烈な反自民キャンペーンををした朝日を中心とするマスコミにも大きな責任があります。
 もし朝日が自分の産んだ、または産まそうとして民主党を支援するのなら、選挙前から政権党になるかも知れない民主党の公約の拙い所を正すように論陣を張るべきだったと思いますが、そうしたのでしょうか?
 もし民主党に批判染みた記事や社説を書けば目の敵にしている自民党に利すると思って書かなかったのとすれば、朝日にも責任があると思います。
 「怒り」方向を自民党や菅政権に向ける前に、頼り無い民主党政権を産むのに一役勝った自社の方にも向けなければ、朝日新聞本体自体が朝日ジャーナルのような衰退の方向へ向かわせることになるように気がします。


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大災害の中の日本と日本人

2011-03-30 16:52:26 | 外交・安全保障
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 これに就いては前日の「大災害の中の日本人」でも一部触れましたが、私の属する英字新聞輪読会で同じような資料を見つけました。
 後日その元のAFPの資料のIn tragedy, Japan impresses the worldをネットで見つけましたので紹介します。 (訳が硬過ぎて読み辛いところもあると思いますがご了承下さい。)
・日本は広く評価を受け、ブランドともなっている国の回復力で恐ろしい津波の破壊のなかから立ち上がるだろう。
・愛する人達や生活必需品を(瓦礫の中から)探している日本人の冷静さ。
・半分空になった店に並んでいる住民から略奪や暴力のかけらもない。
・英語のブログの世界では日本人のことを”stoic"(禁欲的な、感情に左右されない)と評し、西欧諸国で似たようにマグニチュードによる災害が起きたときどのような反応をするだろうかと書いている。
・途方もない悲劇だが、この悲しい出来事は日本の魅力的な特徴をいくつかを示すものだ。
・A氏:その災害が産んだ同情に加えて、この様な災害起こるかも知れない他の先進国の様に、その災害に備えて安定した行儀の良い社会があり、冷静にきちんとした対応をしていることを示している。 (以下一部省略)
・B氏:今回の地震が僅かな経済成長、高齢化と回転ドアの政府として知られてい日本が何年かの後に回復した国の一つに変えるかも知れない。
・C氏:問題は日本が必要なことを処理できるのか、その経済を刷新し回復出来るのかに掛かっている。予想するには早すぎるが、遠くから見ていて日本国民は危機に当たって回復力を見せるだろう。
・然し日本は福島原発の爆発依頼、原子力産業の安全性について厳しい視線が注がれている。
・批評家は今回の危機は原発推進の動きを止めるだろうと指摘している一方、米国の中途半端な支持者はす安全策の見直しを求めている。
・ドイツでは何時原子炉を廃止するかの日時伸ばすかの計画の延期を決定した。
・米国では推進派の一人は、日本の地震対策に感銘を受けたと語り、日本人が大災害を避ける驚異的な仕事をすることがいずれ判るかも知れないと言った。
・原子力問題を除けば多くの新聞は日本人の対応を賞賛している。
・カナダ紙は日本の先見の明が何十万と言う数知れぬ生命を救ったと言っている。
・Wall Street Journalはその社説で日本人は混乱の中で冷静を保ち多くの救援・救助活動を組織し世界から大きな賞賛を浴びたと評価している。


 輪読会でこの資料を読んだ後、同僚達の間で、若しこの種の災害が首都圏から東海に掛けて起こったら、外国紙が賞賛される程の住民の対応が出来るだろうかと言う話がでました。
 理由として、
・東北程のコミュニティーが出来ていないこと。
・日本の固有の美風がまだ残っている東北と違って、戦後以来の教育で自分の権利ばかり追求して、自分の責任を忘れている人が僅かながらでもいること、
・東北ではコミュニテイーがまだしっかりしているので、仮にそう言う人達がいても自己規制するのに。
と言う意見と、
・同じ東北の女川で事故が起こらぬのに、何故福島が事故ったのか、この原発事故が無ければ、日本の評判が一気に上がったのに
と言う意見が出ました。
 私は地震の対策に就いては、阪神淡路地震などの多くの経験が活かせるが、少なくとも首都圏以南の地震に依る津波の長期的且つ広範囲な被害が予想される地域での、住民の自治会への参加をある程度強制的に加入させ、コミュニティー意識の育成とその活動の習慣付けの訓練が必要と思います。
 何故なら避難先で一人でもモンスター**に類する人達が自分勝手なこと言い始めれば、避難先全体の平和や団結が一気に崩れるかもしれないと思うからです。
 福島原発の問題では、今日始めて会長が出て謝罪し1~4号炉は廃止するしかないと言っていましたが、問題の大きさに対してその謝罪が余りに遅すぎます。
 新聞に依れば賠償問題のために国有化が考えられているそうですが、私がかねてから主張するように、東京電力のお役所的体質改善のために、トップの総入れ替えし、本店と現場が遊離しない組織を作るのが前提だと思います。


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今こそ救国内閣を

2011-03-29 11:11:00 | 外交・安全保障
 ネット上では今回の大震災では菅内閣の対応の拙さを就いて今すぐにでも退陣しろと言う意見が多いようです。
 中でも某有名ブログまで民主党政権のことをコテンパンに書いています。(私は基本的には他のブログの批判をしない積りですので、この程度の表現で勘弁して下さい。) 確かに菅さんの対応は拙くパーフォーマンスも目立ちますし、今になっても政権維持を図っていると言う批判も当たりますし、私も民主党のばら蒔き政策や経済無策について書いてきました。
救国内閣の必要性
・民主党の唯一の希望は起訴は絶対確実な小沢さんのだけの様です。
 然し一昔の自民党の金権政治の申し子のような総理として小沢さんが国会に立てば審議そっちのけで、「政治のと金」の問題の追求は必至。それを避けるために、マスコミから批判を浴びた自民党末期の政権のように小沢さん以外の人を立てて後ろで彼が操るのか?を考えるとこれも実際的ではありません。
・それとも今の国難とも言うべき日本で、諸外国の注目を集めているときに解散総選挙をしたら、日本の信頼は一挙に奈落迄落ちるでしょうし、また選挙告示、選挙運動、開票のような悠長な時間はありません。
・第一に民主党は(党としては公には言えないでしょうが党勢回復の絶好のチャンスに)折角得た政権を衆議院任期のが終わるまで譲らないでしょうし、また今政権を放り出したら民主党の未来はないでしょう。
・それとも選挙も経ずにいきなり自民党内閣が成立するなど議会制民主主義の基本に反しますし多分憲法違反にもなるでしょう。
・それとも自衛隊によるクーデター???
・唯一考えられるのはかっての自民党が社会党の村山さんを担いだように、形は民主党政権ですが、例えば自民党の安陪さんを首相に迎え入れるか。(党より国を優先の路線に切り替えた)小沢さんならやれるか知りませんが、このような思い切ったやり方が出来る人は他にはいないと思います。
 然し民主党政権の目の前には、一刻もあらそう災害地の復旧や、福島原発問題があります。
 復旧も現状通りの復旧は考えられないので、住居を地域をどう再配置するのかなど新しい街づくりをどうするか、各地域毎に生活の糧となる産業復興、そのために竹中さんが言ったように10兆円にも達するかも知れない国債の発行など難しい問題が控えています。
 これを原発問題処理でも手一杯のように見える現有の民主党内閣が単独で処理出来るでしょうか。
救国内閣の体制
 それで現実問題として考えられるのは救国連立内閣です。
・総理とは菅さんか(野党が絶対認めない)小沢さん以外の民主党から
・官房長官は民主党から。(理由はこれくらいは民主党が取らねば民主党政権といえないから。)
・後は適材適所で与野党から選択。(次の個人名は私が適当に考えたもので、他にも適任がの人がいると思いますが。)
・経済関係は現職の与謝野さん。
・自民党からは麻生、石破の各氏のような企業経営や地方問題に詳しい人。
・学者から実行力のある竹中さん(のような必至の大量の国債発行に伴う金融環境の変化に対応できる人)
・みんなの党渡辺喜美さん行政改革担当。
 そしてこのような人達を思い切って要職に据えるなどなど。
・政策は野党から批判を浴びているばら蒔き政策は総て棚上げ、災害からの復興に総てを注ぐ(国難だからと言う理由を表明すれば、今までさえマニフェストの変更を認めていた優しい国民から批判が起こることはないでしょう。また菅さんに取っても今までのように現実路線に切り替えるよいチャンスになるでしょう。)

この提案の問題点(この提案の良い所は書くまでもないので省略します。)
・民主党の立場
 民主党政権らしさが無くなるので次の衆院選には負ける。
 震災前の状況でも負けるのは必至。第一に誰でも考えるように小沢チルドレルと呼ばれる人の大半、党内野党と言われる人の少なくとも半分以上は落選確実、となれば民主党が勝てることはないのはほぼ確実です。
 日本全体としても、民主党としても、この際下野して、政権党としての失敗例を今後の教訓として、政権党、野党としての在り方を考え直す良い機会になると思います。
・自民党の立場
 今まで追い込んできた民主党政権を今更助けては次の衆院選に不利になる。
前に書いたように民主党の敗北はほぼ間違いないでしょう。
 逆に今のような国難に党略を捨てて民主党政権に協力することは自民党が大人の政党であると言う国民に良い印象を与えるプラス面もあると思います。
 それよりも谷垣さんは、石破さんのような実務的な人を民主党政権に協力させる一方で、党内では衆院選後にまたも国民からの総スカンを食った自民党政権に戻ったと言われないように、政権誕生後の党内の体制の根本的な見直しを早急に進めるべきだと思います。


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福島原発事故・それでも原発は必要

2011-03-28 06:02:37 | 外交・安全保障
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 最近ネット上では少数のようですが、今回の福島原発の事故を取り上げて原発廃止を訴える人が居ます。
 私も17日に「福島原発のトラブルと東京電力の体質」から何度もこの問題を取り上げました。
 然し基本的に「前向きの提案」を目指している私としてはは、前者と似たような東京電力の体質の批判をしていすますが、将来の向けての提案であって、今回の事故があっても、それを教訓にして現有の原発もフールプルーフとはとわ行かずとも、より安全な原発に改善されるべきだし、必要あれば日本にもさらに原発を作るべきただと言う考えで書いてきました。
 理由は太陽光・風力発電の容量が小さいこと、火力発電所の化石燃料の資源枯渇が眼見えていることなどありますが、どなたも判っておられることなので省略します。
 今日の「たかじんのそこまで言って委員会」で内閣府原子力安全委員会の委員をしていた、中部大学教授で武田邦彦さんが、今日本では原発は何が何でも必要、いや何がなんでも不要という原則論が盛んだが、私は壊れない原発の推進論だといっていました。
 私も元設備保全に担当していた立場から言えば、地震、津波になどの災害に強い設備なら、考えられる最上のメンテナンスをされなら、そしてより安全のために現場からの提案を取り入れて、常時より良い設備に改善されるなら、と言う条件で賛成です。
 同番組で田嶋陽子さんが原発反対を言っていましたが、この種の人達は平和主義者と同じく、自分に不利なことには目をつぶってしまう習性があるようです。
 それに対して、も元経済産業省にいた岸博幸さんが同省でも検討の結果、現有の化石燃料の発電所、太陽光、風力に頼っても、最終的にも原発にも頼るしかないと言う結論になったと言っていましたが当然の意見です。
 なお岸さんは経済産業省から見た目では東京電力は官庁以上にお役所的だと言って居ました。
 何しろお役所に勤めていた岸さんが、役所自身の批判も込めてそう言うのですから間違いは内でしょう。
 私も保全の立場から過去から現在の一連の事故と、その対応から見て東電にお役所的な体質がありはしないかと批判して来ましたが、残念ながら私の心配は当たっているようです。。
 このような体制にドップリ坐った人達が原発のような危ない設備を持つ会社のトップに立ったのが、そして多分彼らが現場の運転、メンテナンスの人達の意見を無視してきたのが、今回の大事故に繋がっていると思います。
 前回も書きましたが原発のように超がつくほど危ない設備の耐用年数が来ているのに、定期検査の周期を逆の伸ばそうなど、そんな設備を毎日扱っている現場の人達が賛成する筈がなく、その意見を無視する会社幹部などもっての他だと思います。
・私は
・福島原発の事故がなるべく早く解決されること、
・そして同じ東北の原発でも女川原発が無事シャットダウンした理由の解明と、その情報の他の原発や関連メーカーへの提供、必要あれば現有設備の改造、
・そして何よりも早急に東電の体質を見直し、やはり頭の柔軟な、現場の運転や保全の人達の意見も良いものは直ぐ取り上げるトップや、技術陣の幹部に入れ換えるなど、体質の刷新
されることを祈っています。


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元保全技術者が見た福島原発内の被爆事故

2011-03-26 08:59:51 | 電力、原発

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 福島原発内の関電工の人達の被爆事故に就いては、現役の時設備保全に長年従事し、その関連で玄海の原発の内部まで見せて貰った経験があるだけに私にとって見捨てて置けないような気がしています。
 中でも某ブログに危ない仕事は下請けにさせて東電の社員は安全な所にいるのは差別だと言う書き込みを見て今回の問題を纏めて見ました。
被爆事故の概要
・被爆者:関電工の原子力部の社員2名、下請け会社の社員1名
・服装:関電工社員2名は短靴、下請け会社の社員は長靴着用(勿論全員防護服は着用)
・被爆経過: (テレビ報道では暗闇の中で?)3人は3号機の発電用タービン建屋で作業をしていたさい水たまりに踏み入れ、靴の中に入った水から被曝
・3人が付けていた放射線量計すべてのアラームが鳴ったが、誤作動と思い込み作業を続けた。
 この間の理由に就いて朝日新聞 は次のように報じています。
 東電によると、(前日の)23日午後5時に同じ現場で作業した作業員の被曝量は0.5ミリシーベルトと低く、水も水たまり程度だった。そのため、作業員が放射線量の低い場所だと思い込み、線量計の警報が鳴っても誤作動と思って40~50分間作業を続けて被曝したという。
 保安規定に基づく内規では、現場の放射線量を測定して指示する放射線管理員が同行する。しかし今回は同行していなかった。東電福島事務所の担当者は、会見で「通常とは違う状況なので、管理員の被曝を避ける判断が入ったのかもしれない」と説明した。

[私の意見]
・危ないことは下請けにさせると言う批判について
 電力会社では運転以外の設備の保全、改修などは下請け会社にさせるのは普通です。
 そして重要な工事は殆ど総て子会社(九州電力の場合は九電工)か関連会社に任せ、余り重要でない工事や定例的な工事は直接発注するか上記の会社経由で下請け会社に発注することもあります。
 今回事故を起こした工事はその例に従ったもので、一部ネットで言われているように危ない仕事だけ下請けにさせると言う批判は少し厳しすぎます。
・安全確保専門の人がいない作業
 一番問題なのは危険作業に対して社員やその指示を受けた安全確保専門の下請け社員の立ち会いが無かったことです。
 もしおれば3人の線量計のアラームが鳴れば(勿論安全専門の人も持つ筈ですが)必ず退避を指示するはずです。もしそうせずに事故が起これば自分の責任になるからです。
 私たちが良く眼にする線路工事では必ず安全確保の人が就いています。
 何故なら工事する人はその作業に没頭するから(またそうして貰わねば困ります)、第三者の立場で安全の確保をする人がいるのです。
 まして電車の方が危険か、トラブル続出の原発の中で目に見えない放射能が危険か言わずとも判ります。
 東電の担当者は、会見で「通常とは違う状況なので、管理員の被曝を避ける判断が入ったのかもしれない」ととんでも無いことを洩らしたそうですが、そうでなくても運転や保全担当のスタッフが忙しければ、関電工に安全専門の見張りを付けることを指示すべきだったのです。
・安全な工事のための制度の問題
 それと作業者が靴を履いていた問題です。
 朝日の報道では前日も水溜まりがあったそうです。
 製鉄、石油、石油化学などの可燃物、危険物を取り扱う現場では、時々刻々と状況が変わる現場での安全作業のための保全担当者が指示書を発行し、それを業者の責任者が運転現場に提出して作業許可を貰うのが普通です。
 その時現場の責任者は水溜まりのある所で作業するのに、指示書を持ってきた短靴を履いた関電工の責任者に注意はするのは当然です。
 東電では「現場の放射線量を測定して指示する放射線管理員が同行する」制度一本槍で現場の事故は防げると思っていたのでしょうか。
 それともこの制度があるのに、作業許可を出す前に現場の確認を怠ったのでしょうか。
 それとも関電工の社員が前日も安全だからと言って、東電の内規も安全作業指示書の制度を無視してそのまま現場に直行したのでしょうか。
 私は何度も書くように、東電のプライドだけは高い、本店と現場の遊離、お役所的な体質が、今回の原発事故を起こしまた今回の被爆事故を起こした一因と思えてならないのですが。


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追記:今日発売の週刊文集の「御用メディアが絶対に報じない東京電力の大罪」で、非常用電源停止が過去にもあったのに放置したこと、東電が副知事を脅迫、などの例を並べているのを見ると私の東電の体質に対する心配が当たっているようです。中でも設備の耐用年数がきているのに定期検査の期間を伸ばすなど、現場の人なら怖くてできないことを幹部が決めるなど、本店の現場の離反を示しているような気がします。 (16.00記)


原発の事故現場で頑張る人達と東電の首脳部

2011-03-25 07:33:05 | 電力、原発

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・「俺が行かないと回らない」と家族に言い残して現場に向かった父。
・地震後、一度も帰宅せずに事故対応を続ける夫。
・「被曝してない?」と尋ねる妻に、「少しだよ。現場は戦争状態だ」と返事した夫。
・イスを並べてようやく仮眠するような状態で、食料も少なく、口にするのは栄養補助食品や缶詰ばかりと言う現場の人達。
・事故後、現場に向かう際には「とにかくやるしかない」と短い言葉を残し、寂しがる二人の小学生に「パパも一生懸命頑張ってるから」と言って出た父。
・「作業員の被曝のニュースを聞くと、もう逃げてほしいと思ってしまう」としながらも「懸命に働く姿を想像して、あとは祈るしかない」と言う主婦。
・地震発生直後、「俺が行かないと現場が回らないから」と家族に言い残して、自宅を出た父。

と読売新聞は 「祈るしかない」原発修復作業を見守る家族で事故現場で頑張る現場の人達とそれを支える家族の心情を伝えています。
 それにつけて思うのは、このような生命をかけて原発の復旧に頑張る人達がいるのに、平常時に彼らの意見がどれだけ、取り上げられたのだろうかと言う事です。
 原発の基本的な企画や設計は経営者と本社の技術者の力に頼るしかありませんが、その周辺の技術的なことは、現場人達のアイディアが十分に活かせる筈です。
 製造現場では改善活動から生れた提案を大いに取り上げて、自動車、電子機器など世界に冠たる企業として発展して来ました。
 福島原発は海岸に面しています。
 東北地方は地震、津波の被害が頻発する所です。
 当然にその所で働く人達、そして原発の怖さを肌で感じている人達は、設備の弱い所に気づいている筈です。
 例えば津波の被害に就いて言えば、津波が襲ってきたときの、
・原子炉建屋、タービン建屋、中央制御室、安全機器類を始め、換気空調設備、非常用電源設備を入れた建屋とうの防水対策は完全か、
・建屋外に置くしかないタンク類や付属のポンプなど津波の圧力に耐え得るかなど、
・また鉄塔などが地震に耐え得るか
などは特別の高度の知識がなくとも、そして現場にいれば誰でも心配になり、上司に提案されている筈で、普通の製造現場なら直ぐにそれを取り上げている筈です。
 そして今現場で働いている人達は社外には言えずとも、彼らの提案が取り上げられなかったことに、心の中で悔しい思いをしている人達も多くいるような気がします。
 私は東京電力の福島や柏崎の事故とその対応仕方のトラブルが他の原発に比して際立って大きいことから、経営陣や本社の設計陣と現場の運転やメンテナンスに当たる人達のコミュニケーション不足がありはしないかと何度か書いて来ました。
 そして最近公表された、もう一押しの設備の改善があれば、事故が防げたのにと思わせる事故後の福島原発の写真を見て、そして菅さんが怒鳴り込んだと言う事故の首脳部の対応の仕方、お役所的な計画停電のやり方を知って、原発の現場と本社の離反と言う私の心配が益々当たっているような気がしています。
 この事は同じ東北の女川原発の無事故停止の現実とともに、いずれは検証されるべき問題と思います。
 後は読売が書いたように現場で働く人達やその家族、周辺の被災者の人達のために一刻も早い原発修復の成功を祈っています。


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東北関東大災害とコミュニテイー

2011-03-24 17:12:40 | 政策、社会情勢
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 今回の大災害で被災者の救援に当たって情報不足に伴う大きな問題や支援の在り方が問題になっています。
 それで私が住んでいる北九州地域周辺の例を取り上げて、コミュニティーの在り方について考えて見ました。
平常時の組織と運営 (市町村を総称して市と書いています。)
・組織:県→市→自治会→隣組
 自治会の加入者率政令指定都で平均約78%
・市民の情報
 県、市:住基ネットによる住民基本台帳(市民の住民票コード、氏名、生年月日、性別、住所)
 町内会:独自に政策した住民台帳、但し町内会に入っていない人の記録はなし、入っている人でもプライバシーに関わるとして情報の提出を拒否する(私の町内会ではそのような人は居ませんでしたが。)
・市民への支援
 市:介護保険関係の活動、生活保護者や家庭内暴力への支援
 町内会:民政委員が上記情報の他緊急連絡先のリストを持ち、定期的または随時訪問、
  寝たきりや介護などは市と家庭まかせ
・災害時の組織と運営(今回の報道による)
組織:県→市→被災者救援センター→家庭にいる避難者
→個々の避難所(または事実上孤立)
       →家庭にいる避難者(または事実上孤立)
支援のNPOなどのボランティアは県、市、センターのどの組に入っているかまちまち?
・市民の情報
  県、市:場所により散乱、死者、自主的に避難した人なと被災者の情報が系統的に入らない
  避難センター、避難先:避難した人達の名簿作成が限度
・市民への支援
従来の仕事に加えて衣食住の生活の支援
 然も内容は多岐に亙り、時々刻々変化して来る
 支援先は上記のように多岐に亙り人手が要する
交通機関の途絶や燃料問題で支援先との連絡に時間を要する
 以上、大雑把に纏めて見ましたが、平常時の市の組織とその市民支援の範囲と、災害時のそれらの大きな差とインフラの崩壊がが報道であるように、色々な難しい問題を産んでいるようです。
[今後考えた方が良いこと]
・少なくても地震や津波の被害を受ける可能性の高い地域では、半強制的に自治会の加入を義務付けること。
 その内報道されて居ませんが、避難所の人達は居住に適していない所の狭い空間でプライバシーもない中で暮らしているのに、自分の家でぬくぬくと暮らしていて、援助物資や食事のときだけ来るのに強い違和感。
 避難所の人達のの自分の家に住んでいる人に対する意識しない差別。一方の家に住む人達の疎外感と差別感。
 勿論東北の人達の中には、自分の家も開放して、他の被災者の人達を受け入れてぎゅうぎゅう詰めの暮しをしている人達も多いと思いますが。
 東北地方の場合は割合にコミュニティーが残っているから、表立った問題を起こすどこらか、海外からの賞賛を得て居ますが、共同体意識の薄い地域で同じ場面に遭遇したときの混乱が起こるかも知れません。
 連絡手段が途絶した所で、災害時にと当然自治会が中心となって動くと思いますが、市から連絡がない限り会員外の人達の名前も人数も判らないことも多いでしょう。
 そして災害に遭ったからといって、今更自治会の世話になれるでしょうか。自治会の人も善意で受け入れると思いますが、他の会員のように快くとは思えないでしょう。
・組織と情報の流れの一本化
 県→市→被災者救援センター(複数)→避難所(多数)→家庭に留まる人
   ↑ (自衛隊、ボランテイア等はセンターの組織の中に入る)
  県外組織 
・上記の組織に添った被災者の移動の報告の義務化(平常時から教育しておく)
・非常用パソコンの活用
 市、被災者救援センター、出来れば避難所で使用出来る非常用パソコンを市か県に常備、被災時に配布、停電にの備えて充電池への随時充電
 理由:被災者の管理、氏名、健康状態、介護の要否、支援物資のリスト、安否情報などなど被災者の管理に要する情報が余りに膨大で然も、時々刻々に変わるので、この管理を紙上で行うの事実上不可能。
 特に書かなくても判ることですが、例えば市や被災者救援センターに避難者の名前のリストが無くても、市や県から住民基本台帳の所要部分をコピーを修正、被災者の名前の検索、データの修正、人員数、支援物資の数の集計など。
・手不足の解消に主として自衛隊の活用、NPOの食・住の能力の向上(参照:東北関東の大災害と自衛隊 )
・被災者を含めて関係者は基本的に自立心を持って動けるたけ動く
 以上素人の思いつきを書きましたが、要は今回の大災害を教訓に、
・ただでさえ混乱する現地組織は出来るだけすっきりした体制を取り、
・パソコンなど省力機械の活用を図ること、
・そして事が起こる前に十分に計画し準備しておくこと
が大切なような気がします


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東北関東大災害と群集心理と朝日の社説

2011-03-23 12:07:06 | 情報、マスコミ
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私の新聞の遍歴と微笑ましい群集心理
 私は親の代からの朝日新聞でした。然し投稿欄に反日の丸、反国歌など朝日の主張に添った投稿ばかり載せて、反論を載せないことに憤慨していましたが、当時の米国の農産物輸出の圧力に対して、農業関係者から「我々は工業製品輸出の被害者だ」と言う投書ばかり載せて、その反論を載せない朝日のやり方に見切りを付けました。誰が考えても生産効率の悪い農家の人達が、製造業の従業員と同程度の生活が出来るのは、後者に高い米や農産物を買わせる政府の農家の保護政策のお蔭と分かりきっているのに、反日の丸と同様に自社の主張に反する投書を載せないことで朝日に見限るを付けました。
 そしてその代わりになるものとして直ぐ読売新聞を考えついたのですが、アンチ巨人の私は巨人の記事が多い同紙をが嫌いで、地もと紙の西日本新聞にしました。 (当時北九州地域には産経新聞は売られて居ませんでした。) 正確に言えば巨人の監督や選手でなく、金に糸目をつけず優秀な選手を集めた強い巨人を贔屓にする巨人ファンに抵抗があったからです。
 巨人ファンの人達は皆が応援するから私もと言う(付和雷同する?)寄り集まりと私が勝手に感じていたからです。
 西日本新聞の投射欄は割合公平で、当時から関心があった政治関係の投書も多かったのですが、当時住んでいた北九州市の跨線橋の多さを田舎だと決めつけたり、北九州版、長崎県版に博多向けの広告しか載せない新聞の「博多の中華思想」に憤慨して、やむを得ず巨人の記事の多い読売新聞に変え今に至っています。 (現在はスポーツ欄も各チームとも均等な記事が増えているようす。)
 勿論これは私の好みですから、誰が巨人、阪神、ソフトバンクのファンであろうと、群集心理であろうと個人の好みであろうとどうでも良いことで、好きなチームを皆と一緒に応援するなど微笑ましいことだと思います。
・良く判らない群集心理
 首都圏で良く気づくのはトイレへの長い列ですがその理由は良く判ります。
 開店、店仕舞い、正月のお年玉セールの長い列も判ります。
 然し食べ物屋やケーキ屋での長い列には、旨い拙いしか判らない味音痴の私には首を捻るばかりです。
 非常に旨い、少し旨いの差だけて唯でさえ忙しい都会の人達が一時間近くも並ぶ価値があるのか判りません。
 長い列の人の中には人が並ぶから並ぶ、話題作りや人の話しにから外れないために並ぶ人がいるのかも知れません。
 然しこのような現象に就いて味音痴の私がとやかく言う筋合いではありません。
・困った群集心理
 首都圏では福島原発の事故の影響で買いだめ現象が起こっているそうです。
 前にも書きましたが、私のような北九州在住の眼から見れば、福島原発に割に近いこと、一部の液状化現象などの地震の被害、計画停電で不便を強いられていることなど、不安に駆られての行動はある程度理解できます。
 これに対して政府もマスコミも物資も豊富にあるからと言い、被災地の支援に皆熱心なのに、買いだめをして結果的には物資不足に悩む被災地を困らせていると、ネットやマスコミから批判されています。
 テレビではスーパーやコンビニの空になった食べ物の棚を写し、築地では野菜や魚介類が豊富に並び、売り上げ減少に嘆く店主を写していました。
 増しておかしいのは、福島県や茨城県産のほうれん草に放射能汚染の報に、それ以外の県産のものさえ売れなくなったそうです。
 被災地から遠い北九州からみれば、報道で知る限りでは一部の人達が冷静な判断を失って皆が言ったり、したりするから自分もと言う群衆心理が働いているような気もするのですが。
 被災地と違って情報が溢れるほどある首都圏です。
 厳しい環境にあればあるほど、情報を良く読み取り、自分でしっかり判断をして行動してはどうでしょう。
・群集心理を煽る朝日の社説
 ただ一つ心に引っ掛かったのは、最初に少し触れた朝日新聞がその社説の
放射性降下物―長い闘いを覚悟しつつで最初から最後まで国民の不安を煽るようなことを書いていました。
 私が昔から経験している、朝日の何時ものやり方で自社の原発反対の主張のために、ただでさえ神経過敏になっている首都圏の人達の不安を煽るような社説を出して一体どうしようとしているのでしょうか。
 政府も朝日系列のテレ朝を含むどのマスコミも、国民に余計な心配をしないようにと言っているのに。
 最初に書いたように自社の主張のためには手段を選ばぬ朝日が、自社の原発反対の主張を通すために、前後の見境もなくこのような社説をだすなど。
 今日の読売の編集手帳「農水産物が安全基準を満たしているかどうかを調べる政府機関であって、ほかの誰でもあるまい。理性をもって正しく怖がる――放射性物質への対応はそれに尽きる。」と纏めていました。
 朝日は全国有数の有力紙として、主張は主張として、これくらいの国民の対応の注意くらいの配慮をするのは当然だと思うのですが。


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東北関東の大災害と自衛隊

2011-03-21 14:55:04 | 外交・安全保障
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 今回の未曽有の大災害の中で自衛隊の活躍が一番目立っていますが、これについて拓殖大学教授の森本敏さんが震災機に緊急事態基本法整備をの≪展望欠いた陸自の定員削減≫の中で概要次のようなことを書いています。
 次に自衛隊の活動についてである。結局、大規模災害が起きてみると、自衛隊の能力に大きく依存するほかなかった。今回、東北方面総監が指揮して初めて陸海空部隊の統合任務部隊が活動し、その活躍は目覚ましかった。国土の防衛態勢を維持しつつ他地域から派遣できる要員には限界があり、予備自衛官が招集された。
 背景には自衛隊の要員数不足があるわけで、新防衛大綱を作る際になぜ、防衛省内の反対を押し切って陸上自衛隊の定員を削減したのか理解に苦しむ。政権に国家の安全や防衛について知識と展望が欠落していたといわざるを得ない。

改めて知らされた自衛隊の役割
新防衛大綱は平和ボケ?の鳩山さんの時に発議され菅さんの時に決定したそうです。
 しかも自衛隊の災害の援助で一番の適役の隊の陸上自衛隊を削減してしまいました。
 災害時の自衛隊の役割は阪神淡路大地震のときから見直されました。
 しかも阪神淡路の場合は大阪と言う大都市が近くにあるために、民間のボランティアが活躍しましたが、今回の場合は多数の民間のボランティアの参加を地方自治体が、ボランティア自身の受け入れ態勢がないからと断っているそうです。
 その対案として衣食住の提供やボランティアの活動をしやすい、遠方の都市に被災者に移動して貰うことも検討され一部では実施されているようです。
 然しこれには資金の問題もありますが、一番問題なのは地方の人々の土地を離れたくないという気持ちです。
 然し自衛隊の場合は隊員の衣食住は勿論、人員の移動や援助に必要な物資の運送まですべて自力で出来ます。
 今問題になっている援助物資の輸送も、もし自衛隊に余力があればこの問題の一部も解決できます。
 しかもこれ等の計画は、今回の場合で言えば防衛省から東北方面総監部への指示一本で各地区に対して割合に公平な援助ができます。
 今回の場合で言えばもし自衛隊に余力があれば広大な被災地の瓦礫を分けての救出もなお早くできますし、道路破壊で孤絶した地域に隊員が徒歩で到達しその無線で地域の本部への連絡が出来ます。
 そしてこれらの活動は自衛隊の本務である国の防衛面の訓練にも役立ちます。
 緊急時の政府の政府→防衛省→駐屯地の各隊→必要あれば予備自衛官への連絡→派遣部隊への指示と、逆に報告などの上部へのフィードバック。
 そして今回のように緊急時の陸海空3自衛隊の統合部隊やそれを指揮する方面総監部の設置などなど、緊急対策の絶好の訓練になります。
自衛隊アレルギーを無くしてもう一度自衛隊の在り方を考え直そう
 専門家や気象庁などが東海大地震の確率が高くなっていると言っています。
 私も森本さんの言うように自衛隊はその本務の防衛だけでなくて、このような緊急時の出動おも考慮して、自衛隊の在り方を考え直すべきだと思っています。
 問題は仙石さんの言う暴力装置発言に類する自衛隊アレルギーです。
 私も元日教組の活動家から「日本が戦力を持てば戦争をしたくなる」と言う話を聞いたことがあります。
 私は今の政治家は頼りないけれど、かってあれだけ大失敗した日本が、また自ら他国を攻撃するほど馬鹿ではないと思っています。
 自衛隊の人達は自国の防衛力の限界を良く知っていると思います。
増して他国への攻撃能力の殆ど無いことをを知っていると思います。
 日本は詰まらぬ自衛隊アレルギーから脱却して防衛の最低限の戦力と今回のような緊急時の対応能力のバランスを考えて、もう一度自衛隊の在り方とその能力の適正化を考えるべきだと思います。


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東北関東大災害と菅さん

2011-03-21 09:54:50 | 菅内閣
 新聞やテレビでは各国から評価されている被災者、自衛隊、消防の人達の頑張りと、被災地域の広大なための情報不足による混乱を報じています。
 未曽有の大津波に加えて福島原発の大事故で、内閣の中枢を占める首相と官房長官は特に後者の対応に追われているようです。
 然し今の日本には、被災者の支援、物流の混乱、首都圏の計画停電、円高・株安など政府のやることがあり過ぎます。
 ここで政府がやらねばならないことは、災害対策を中心とする(日本人の弱い)組織の体系化と、その為の情報管理のシステム化です。
 そしてそれを作る中心となる人は首相か官房長官です。
 然し当面の最大の課題の原発事故の対処に官房長官が抜けられるとしたら、菅さんが中心として緊急の体制づくりに当たらねばなりません。
 菅さんのやるべきことは
・以下のことに集中するためにべく官邸から動かぬこと
・官房長官はじめとする閣僚と緊密な連絡を取り、指示を与えること
・総合的な体系作り、情報のシステム化を図ること
 特に緊急事態に即応する対応できるし、また安全保障面からもその必要のある自衛隊の体制の見直しを中心にすべきだと思います。
・官僚達の能力を100%発揮させること
・そのための必要なら人員を補強すること
などなどでしょう。
 然し報道から見て実際に菅さんがやったことは
・自ら東京電力に乗り込んだこと
・仙石さんの登用など内閣を強化したこと
・蓮舫さんに節電啓発担当を兼務させたこと
・自民党の谷垣さんに直接入閣を要請して断られたこと
・小沢・鳩山・前原さんなどの元民主党代表と会談したこと
・枝野さんの発表を補足して国民に訴えたこと
などなどでどれだけ成果が上がったか、またこれから上がるか首を捻ることばかりです。
 最近の報道では
官僚を積極活用?仙谷氏、次官に連携強化を指示したことと、
日比野靖氏、山口昇氏を学界から内閣官房参にし
参与を三名にしたことが僅かのプラス評価ができる動きのようです。
ただ心配性の私は、この前の学者の受け売りで「消費税増税→社会福祉施設増強→雇用の増大→景気回復」の発表のように、また専門家の受け売りで他の閣僚や官僚達と相談無しに新政策を発表しはしないかと心配しています。
 菅さんはばら蒔きの民主党政策のボロが続出、その見直しに伴う党内野党の反対で青息吐息の所に在日の人からの献金問題(現実問題から考えると同情するとこもありますが)の発生でであわやとどめかと思われた時に今回の大災害が発生し、一命を長らえることになりました。
 菅さんがこの機会に一挙に民主党政権の失地回復をしたい気持ち、市民運動の経験、大学の理系出身の自信(外野からみれば自惚れ)から緊急の原発事故に直接タッチしたい気持ちは良く判りますが、緊急の場合だからこそなお一層にどっしり構えて大局を見誤らないようにして欲しいものです。
 小さいことですが谷垣さんへの閣僚の要請の前に事前に自民党に手を回して置くのが普通なのにそうせずにの失敗したのが良い例です。
 マスコミでは阪神淡路大震災の時の社会党の村山さんを持ち出して、また左翼政権のときに大地震が起こったと言っています。
 菅さんも民主党政権が今回の災害でマイナス評価を受けないように、日本のために頑張ってくれることを祈っていますが、果たして私の願いは届くのでしょうか。


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大災害の中の日本人

2011-03-19 22:52:52 | 政策、社会情勢
外国紙から絶賛を受けた被災者の評価
 大災害で海外から注目を浴びる日本、そして外国のメディアから冷静な対応をする日本人に対して絶賛の言葉を貰っています。
・非の打ち所のないマナーは、まったく損なわれていない、巨大な災害に見舞われたにもかかわらず、思いやりを忘れない日本人たちを称賛
・泣き叫ぶ声もヒステリーも怒りもない。日本人は黙って威厳を持ち、なすべき事をしている
・日本はこの災害に対し尊敬すべき忍耐力で立ち向かっていると賞賛
・商店などの略奪行為について、ショックを受けるほど皆無だ、なぜ日本人はこれほどの惨事のなかで、暴動も略奪もなく冷静、沈着に行動できるのかと賞賛
 昨日のテレビでも同じような外国メディアの日本賞賛の声を放送していました。
現場・各地で頑張る人達
・暴力装置と言われながら災害地で中心となって活躍している自衛隊の人々
・自らも被災しているのに被災者の救援に当たる中学生から高齢者までの人々
・生命の危険を冒して原発内で復旧に当たる現場の人々、自衛隊、消防
・原発の復旧で参加してたいと申し出た元原発の関係者たち
・東京電力の計画停電に納得しなくても被災者のことを思えばと大混雑の中を清々と行動する通勤者
・福岡県からも現地の人達に暖かいものを食べさせたいと1トンもの米などを積んで数台の車に積んで出発した「ほか弁」の業者
などなどなど、書き尽くせないほど大きな支援の輪が拡がっています。
・福島原発で働く人を支える妻
 昨日のNHKの「あさイチ」で災害現場で役立つ情報の後、局に届いた投書の紹介。キャスターの有働由美子さんが、福島原発で働く人の奥さんからの手紙を読み始めました。「本音では原発に帰る夫を送り出したくなかったのですが・・・」ここでベテランの有働さんが言葉に詰まり、メモを隣の男性のキャスターに渡しました。「しかしこのような夫を持つことを誇りに思っています。そして是非頑張って欲しいと願っています。]
 原発の現場で頑張っている人達にもこの様な大きな家族の支えがあるのです。
教えを護って全員生き残った中学生たち
釜石の災害現場を視察にきた防災専門の群馬大学の片田さん。彼の予想外の大災害の中で彼が是非みたいと訪れたのは、かって津波の際の避難の方法を教えた中学校。彼の避難の方法や、避難の時は隣接する小学校の生徒と手をつないでやるなど中学生としての仕事があると言う講義を熱心に聞き入る生徒や教師。片田さんが訪れたとき学校は瓦礫が詰まったまま。指定避難先へ急ぐ片田さん。途中は6mに近い水害の跡。途中で会った人にから見せられた写真には先生の言った通りに小学生と手をつないで急ぐ中学生の列。避難先も水害の後で生徒の姿はなし。話ではそこでは山崩れの後があり、危ないとさらに先に進んだ。その後30秒後に津波の襲来したと地もとの人の話。そして感激の生徒達と教師の再会。中学生が全員助かったのは生徒達の講義を真剣に聞いて実行したからだと言う片田さん。
 過去の映像を上手く組み合わせて編集したNHKの報道で、少し出来過ぎの気もしないことはありませんが、将来の津波避難の在り方を考えさせるものでした。
 このように被災者の方々もそうでない人達も他国から賞賛されるような行いをしています。
 そう言う私も年金者と言うしがない者ですが、なけなしの臍繰りを吐き出して貧者の一燈ですがいからかでお役に立てばと思っています。
然しこの様な大事故には残念ながら拙いことも付き物です。
それが同じ地域の女川原発が無事シャットダウンしたのに、福島原発が休止している炉 まで事故を起こしその処理について世界の批判を浴びています。
この点に就いては前のエントリーで書きましたので省略します。
後は関係者の頑張りで福島原発が立ち直り、この点でも世界から評価されることを祈っています。


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首都圏での買いだめのが意味するもの

2011-03-18 13:11:47 | 情報、マスコミ
 昨夜のテレビでは食料品や生活必需品の買いだめがコンビニやスーパーに集中している報道が流れ、消費者相の蓮舫さんが、東京都内のスッカラカンになった小売店を視察し「首都圏の皆様が必要な量だけ買っていただければ、被災者への生活関連物資の支給につながる」と言っていました。
 一方では築地の市場では物が溢れ売れ行きの減少を嘆いていました。
 確かにいずれは東京湾に来るかも知れない大津波の情報、人災とも言うべき東京電力の福島原発の事故に伴う放射能洩れとその拡大の恐れ、その東電の計画停電で起こった猛烈な交通ラッシュを見れば、買いだめしたい気持ちになるのも当然です。
 これに対して、産経新聞は専門家の
・「国や自治体などの発表によく耳を傾けてほしい」
・「国などの発表と報道を見比べるなど、複数の情報源を持つことが大事。インターネットの風評など1つの情報だけを頼りにしないで」
・「普段の7、8割程度の暮らしを送ろうという心構えが共有できれば、過剰反応は収まり、異常ともいえる品薄は解消されるのではないか」

と言うアドバイスを紹介しています。

 最近のこの種の動きで気づいたことがあります。
 昔はマスコミ情報に動かされた人達が国の政治を左右することもありましたが、最近は産経が言うように、インターネットの情報に動かされる人達がいること、そしてその情報を基にして特定のグループを作ることです。
 今回の首都圏の買いだめの要因の一つはそうかも知れません。
・マスコミの情報を信じた人達
 産経が出している「正論」で「これが日本再生の救国内閣だ」と保守論客の50人の提言が載っていました。
 その中で安陪さんが1位、石原さん2位の成績に対して某ブログが「あれだけの失政をした安陪さんが1位など」と批判していました。
 私は驚いて「安陪・失政」でネットを検索して見ると
自民党の大敗は安陪さんの失政に厳しく審判した神聖なる国民の声ですよね」と言うQ&Aがありました。
 そのベストアンサーに選ばれた回答の一部です。
 安部さんは何を失政したのでしょう?何も嘘言ってませんよ。久間発言も赤城さんの問題も違法なら法律に則って罰すれば済む話。でもそれも無い。という事は「その程度の問題」だったのです。違法な事なら逮捕なり起訴なりされてるはずです。それを恰も犯罪者のように扱ったマスコミ。そのマスコミにまんまと乗せられた大衆。戦前と同じ未熟さです,マスコミも国民も。
 私は安陪内閣に対して、「小泉改革継続」で無くて「見直し」か「脱却」にすべきと書いたことがあります。
 然し、事実は安陪さんの小泉改革の地方の疲弊、社会保障の悪化などの部分を小沢さんに突かれて大敗しました。
 安陪さんの失敗はこれだけで、その他は教育基本法、国民投票法案など最近でも評価の高い法案を成立させました。
 安陪さんのもう一つの失敗は「テロ特措法の再延長」について議論するため民主党の小沢さんと党首会談を打診したが事実上断られ、国会の所信表明演説の直後に総理の地位を放棄したことが国民に強い印象を与えたことです。
 安陪さんの参院選大敗の原因は先に書いた理由以上に、先のベストアンサーにあるようにマスコミ特にテレビの猛烈な反自民キヤンペーンによるものです。
 安陪さんの功罪を見れば遥かに功のほうが大きいのに、失政だらけと言う某ブログを書いた人はマスコミの反自民キャンペーンに踊らされ、そうと信じ込んでいると思います。 (なおついでですが私は安陪さんの在職中から一度野に下ってもう再起をするほうが良いと書いていたのですが、あのような突然の下野とは思いませんでした。)
 マスコミのキャンペーンに踊らされた民主党を大勝させた結果が、文藝春秋の「これが私たちの望んだ日本なのか」で125人の識者の殆どがの民主党政権批判となっています。
・ネット情報を信じ込む小沢さん支持グループ
 小沢さんを支持する人達は、マスコミの世論調査では反小沢一色だが、ネットでは真反対の結果が出ていると言っています。
 然し彼らは(民主党を助けた)マスコミの反自民キャンペーンの厳しさに比べれば、反小沢の批判の方が遥かに優しいことに眼を瞑っています。
 安陪さんの時は閣僚の事務所経費の単なる書き間違いと言う他愛のないものでも自殺者をだしました。
 小沢さんの場合は取り扱い金額のケタ違いの大きさ、然も刑事事件までなっていること、その他にも十億以上の不透明な政治資金の流れも言われています。
 彼らは検察が自分達に不利な時は批判し、有利なときは支持するなど全く一貫していません。
 彼らの中では小沢さんの総理待望論が強いようですが、小沢さんが総理になった時の国会の審議のことを考えているのでしょうか。
 誰が考えても国会の審議の大半は小沢さんの「政治と金」の問題の追求に費やされるのは間違いありませんが、小沢さんは総理としてそれから逃げる訳にはいけません。
 その時小沢さんがそれにどう対応するかを考えたことがあるでしょうか。
 それなら小沢院政で操り人形の首相をリモートコントロール?
 これこそ国民から総スカンを食った自民党政権のやり方の再来です。
 小沢さん支持の人達は(そして私たちも)産経の専門家の言うように、マスコミの「報道を見比べるなど、複数の情報源を持つことが大事。インターネットの風評など1つの情報だけを頼りにしないで」頭を冷やして自分達の頭で良く考えたら良いと思うのですが。


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福島原発のトラブルと東京電力の体質

2011-03-17 05:40:16 | 外交・安全保障
 最初にお断りして置きますが、これは過去、設備保全を半世紀に渡って仕事をしてきた私の、東京電力の首脳陣と原発の計画に当たった設計者たちへの批判です。
 そして現場で生命を賭して頑張っておられる運転やメンテナンスの方々へ深い尊敬と同情を、そして津波に加えて今回の事故で避難されている方々へ心からのお見舞いを申し上げます。
 私は13日の福島原子力発電所の事故に就いて のエントリーで、「Wikipediaの原子力事故」によると過去の原子力発電所の事故は特定の原発に発生していること、特に福島原子力発電所が際立っていることの理由を突き止めること書き福島原発に事故が多いことは単なる偶然か、先発の原発だからか、それとも他に理由があるのか、関係者の方達は判っているのかも知りませんが。と注記しました。
 そしてその後の情報で判ってきた「他の理由」を考えて見ました。
・女川原発は無事で何故福島原発がトラブル続出か
 東京電力の人は今回の事故は想定外の津波によるもので、地震には十分に耐えているといったそうです。
  然し福島より津波の被害の多い東北電力の女川原発は無事にシャットダウンしたそうです。
 報道に依れば、高さ十数メートルの高台にある女川町立病院の1階部分がほぼ水没したそうでこれから見ると海辺にある女川原発の主要部分は完全に冠水しても無事運転停止できたのに、何故福島原発だけが、1~3号機だけでなく、最初から停止していた4号機までトラブルを出したのでしょう。
 無事停止した女川原発の報道がないのは致し方ありませんが、早い時期にマスコミが将来の教訓として、女川が如何にして津波に耐えたか、その防災設備の状況や運転、保全のやり方の違いを報道して貰いたいものです。
・周波数の問題
 私が現役の時50Hzの九州電力や受電している全ての企業はは多大の犠牲を払って、より運転効率が良いとされる関西圏の60Hzに変更しました。
 Wikipediaによれば、一国内に50hz地域と60Hz地域が混在する例は極めて珍しく、地方によって厳然と周波数が違うのは日本くらいと言ってよい。
 このために周波数変換所によって東西間の電力供給は可能だが大規模災害などの場合を除いて需要に投資が見合わないとされ変換できる電力は100万kWと少ない
 とありますが、これが今回の首都圏の人達や企業に大きな影響を与えている計画停電の原因となっています。
 何しろ東京電力の電力不足を補うべき、50Hzグループの東北電力までが計画停電をしなければならないのですから。
 私は周波数問題統一の話が出た時、東京電力が大きな政治的な力を発揮し、それがまた自分の首を締めることになったのではないかと思っていますがどうでしょうか。
・政府の対応
 今回の事故で官房長官の枝野さんの原発事故の発表の仕方が悪いとネット上で批判されていますが、完全な密室状態の中の事故発生とその処理なので、原発では素人の彼が原稿を読むだけで終わるのは仕方がないと思います。
 マスコミが指摘するようにそれより東京電力が如何にその情報を公開するかの方が問題だと思います。
 もっと問題なのは、本来なら大津波の被害者の対策に専念しなければならない政府の労力が殆ど(おまけと言うべき)原発問題に注がれているように見えるのも東京電力の責任です。
・防災関係者が想定したシナリオ外の原発のトラブル
 今回の一方的な計画停電のやり方や、突然の変更など東電のやり方、首都圏の人達や企業に大きな損害を与えながら、副社長は出ても社長のお詫び会見がないことなど私が前に薄々感じたように、何か東電内の体制に問題があるような気がして成りません。
 テレビでは厳しい避難生活に頑張っている人達、奇跡的な救出、涙の再開など感動的はな様子を報道され、世界各国からも賞賛を浴びています。
 その一方では、「計画停電自衛の朝」、「説明不足東電に怒り」、「30キロ圏住民呆然」、「原発危機とんでもないこと」「自治体パニック」、「原発、停電、情報発信力不足」、「冷却水制御手探り」、「原子力冷却対応後手」など大きな暗い見出しが新聞の紙面に躍っています。
 これは本来なら防災関係者が想定したシナリオ外のトラブルです。
 海外からの今回の原発事故が大きな関心を呼んでいます。
 それは原発の海外輸出の国策に大きな影響を与えるのは間違いないでしょう。
・東京電力トップの責任
"「福島原発事故を招いた東電の暗い体質
によると、東京電力の社長コースは事務畑の人に限られているそうですが本当でしょうか??
 何処の技術関係の大企業でも事務・技術畑から交代に社長を選ぶのが普通です。
 それが事務畑の人が独占する害が、運転や製造現場にどれたけの影響を及ぼすのか、その経営がどれだけ偏より固定化して来るのか長年製造の大企業にいた私からみれば容易に想像できます。
 昨夜のNHKでは福島原発の担当者が現場からの報告は詳しいが、本店の報告はさっぱりだ、両者のコミュニケーションは旨く行っているのかと言っていました。
 運転や保全などの現場からの設備や運転の改善提案が本店のトップや設計陣に反映しているのでしょうか?
 その欠如が今回の事故の原因の一つになっいるのではないでしょうか?
 東電は民間企業ですから外部の人達がとやかく言うことも出来ませんが、日本の為にも企業の為にも、今回の大事故の落ち着いたとき、技術的なことに加えて、実情がよく分かりすぎている程判っている企業内からの東京電力の体質改善の動きがでることを期待したいのですが。


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立ち上がれ日本・東北、関東地震と大津波

2011-03-15 07:16:11 | 政策、社会情勢
東北地方太平洋沖地震と大津波の多くの被災者の方々に改めて心からお見舞い申し上げます。

 今回の大地震と大津波は大きな痛手を東北地方と関東に残しました。
 そしてその痛手の回復は長期戦になるのでしょう。
 私はこんな時だからこそ(非常に難しいと思いますが)なるべく前向きに考えて見てはどうだろうかと思っています。
・日本の動きを見ている世界
 幸か不幸か今回の大災害で日本は世界の眼を集めています。
 その第一の反応は中国・韓国などからの被災者の方々の規律正しいことの評価です。
 確かに水や食料へ整然と長い行列を作っています。こんなことは多分他国では考えられないことでしょう。
 頼り無い政治家達も今回の大事故対策最優先の方針を決めたそうです。
 とかく批判の多いマスコミも、新聞は日曜日も臨時に夕刊を発行、被災者の情報交換の場所を提供しています。
 多くの民放も商売抜きで被災地の報道や、事故の解説に大半の時間を割いています。
 銀行は通帳を無くした人達でも本人の確認ができれば、10万円を限度に払いだすそうです。
・気になる金融機関の動き
 ただし金融機関に就いては注文があります。
 私も素人考えで今回の大事故が日本経済に大きな悪影響がでるかも知れないと前回に書きましたが、読売も昨日の「日本経済痛撃 復興急ぎ景気の後退を防げ」の社説で日本経済は、突然の震災ショックをはね返せるほど足腰は強くないと見るべきだ。
 復興のための財源確保で国債が増発されるとの思惑から、国債が売られ、長期金利が上昇する展開もあり得る。株価下落も金利の上昇も、景気回復の足かせとなるだけに、経済界の懸念は強い。
と指摘しています。
 たまたま「週刊ポスト」が、銀行が本業の貸し出しはそこのけで、無利子に近い資金の提供を受けて国債を買い、その利子の差で素人でも出来る殿様商売をしていると批判記事を載せていました。
 今回の大事故で国を挙げて、そして諸外国からの応援を得て対処している時、金融機関が被災者に対して本業の貸し出しを再開するのか、日本経済に大きな影響を与えかねない国債の処理をどうするのか、多くの国民が注目していると思います。
 彼らの出方次第では国も日銀も今までのような殿様商売を許さないと思いますが、果たしてどうでしょう。
・国とは何かを考えよう
 そこで私の提案です。
 被災者の方々の多くは家も家財も無くした方がおられます。
 中には肝心の生計の手段を無くした人達もいるそうです。
 それに比べれば、国民の平均月収が減ったと言っても、被災者の方達の暮しに比べれば私たちのそれとは天と地の差があるでしょう。
 国民総てがそれぞれに、金、衣服、寝具などの寄付、ボランティアなど出来ることをしたらどうでしょう。
 勿論こんなことを私が偉そうに書く前に日本の人達は皆同じことを考えていると思います。
 私が言いたいのは
・この様国難とも言うべき大事故に対して国民が心を一つにして動くこと。
・そして今回の事故に注目をしている外国の人達に、何か事があれば日本人が一致団結することを見せること。
 それが紛争解決に武力を使えない日本の安全保障に少しは貢献すると思います。
・それともう一つ大切なのは日本人が心を一つにすることが、義務・責任と言えば、直ぐに軍国主義化に繋がると思っている人達へ平時でも大切なことを教えること
・一昔(多分中にも今でも)我々は日本人より地球人だと言う人も居ました。
 その人達はヘッジファンドのお蔭で韓国始めとするアジアの人達が壊滅的な打撃を受けたこと、それを実質的に自国が処理しなければならなかったことを忘れて居ます。
 今回の大事故で国債の大増発に伴う経済状況の悪化で彼らがどうでるか判りません。
・そして国民にグローバル化の波のなかで国民に日本とは何か、そして日本人としてどう動くべきかを改めて考えることです。
・安陪さんが国を愛する教育を提唱したとき、軍国主義に繋がるとして反対したマスコミがいました。
 昨夜の自分が属する英字新聞輪読会では、新聞そこのけで今回の大惨事の話ばかり、そして(他国の地震や津波などでは話しにも出なかった)被災地に金を寄付するのどこか良いのか、キリスト教信者に今衣服の寄付を受け付けているのかと言う話しになりました。
 皆言わずとも多数の日本人の被災者に心からの同情をしているのです。 
 その意味で今回の大地震と大津波の事故を契機に、国とは何かを考え直す絶好の機会だと前向きに考えてはどうでしょうか。


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福島原子力発電所の事故に就いて

2011-03-13 08:34:13 | 電力、原発

 今回の大地震と大津波に就いて日本に大きな衝撃を与えました。
 生来の詮索好きな性格と半世紀に渡り設備保全業務に携わって来た経験から今後の対策を考えて見ました。
 その中で私が一番心に引っ掛かったのは福島の原子力発電所の事故です。
 最初にお断りして置きますが、事故解決に当たっている関係者、避難されている住民の方々のご苦労が続いている中ですし、外野からみた目で考えたことなので、批判する資格も意志もありませんので参考程度に読んで頂ければ幸いです。
事故の経過
・太平洋三陸沖でマグニチュード8.8の大地震により運転中であった1~3号機停止
・冷却水を循環するための交流電源を喪失、緊急用発電機のオイルタンクが津波によって流出したため発電出来なくなる
・炉心冷却のために冷却水を循環させるための電源をバッテリーに頼る状態となる
・1号機周辺でセシウムが検出され、核燃料の一部が溶け出た可能性があると発表
・1号炉付近で爆発が発生
・海水注入開始
今後検討されるべき点
・今後予想される大地震は太平洋周辺の地域に集中している。当然に地震に伴って起こる津波は太平洋沿岸に起こる可能性が高いのでこの地域の原発の立地は避けるべき
・地震、津波を予想される地域では、緊急用電源、同発電機(オイルタンク、ポンプ、配管などを含む)などの安全装置は原子炉本体と同様の十分の保護をして置くこと
 例えば発電機はしっかりした建屋に入れてあると思いますが、オイルタンクは機器並みの基礎を打ち、十分な強度のあるアンカーボルトでしっかり固定するとか(この種のタンクでは9~12mmのボルト4箇所で止めてあるのが普通です。)配管は振動に耐え得るようにフレキシブルな構造にする必要があると思います。
・原子力発電所の事故は特定の原発に発生していること、特に福島原子力発電所が際立っていることの理由を突き止めること(参照:原子力事故 wikipedia)(福島原発に事故が多いことは単なる偶然か、先発の原発だからかそれとも他に理由があるのか関係者の方達は判っているのかも知りませんが。)
・逆に事故らしい事故は殆どない後発の原発も多いことをPRすること。
今後の問題
・海水注入に就いては読売は社説爆発という異常事態に、東電は、原発のすぐ近くにある海水を炉内に注入し、完全に冷却することを決断した。塩分などを含む海水の利用は運転再開を困難にするため東電はためらってきた。 と書いてありますが私の経験からも、海水程取り扱いの難しいものはなくて、特に高温の流体を取り扱うときは、通常では千数百度迄使える高温材料が塩分を含む流体の場合7~800度近くで溶けるなど多くの問題がありますので、東電の使用をためらった理由は良く判ります。
・今回の事故で一番問題になるのは、反原発の人達の動きが激しくなること、そして日本企業の海外への原発の売り込みに大きな支障が出てくることです。
 九州に住む私としては玄海、川内の原発のように他地域にも、地震の可能性も少なく、津波の被害も多分全くなく、然も殆ど事故なしに運転している所も多いことを、政府も電力業界もPRすべきだと思うのですが。


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