普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

慰安婦と奴隷

2007-03-30 21:17:16 | 慰安婦
私は3月28日の
慰安婦問題と拉致問題
を書く時念のために、これに関する英文のブログを調べてみた。

その中に私のブログでも書いたが、可なりひどい批判の中で、可なり公平(と著者は思っている?)で穏健な論評を見た。

彼は結論として、米国、日本の両国が、米国の奴隷制度、日本の抱える慰安婦の問題を互いに率直に認め合ったらどうかと言う提案をしていた。

私は今になって米国が日本のために、昔の自身の暗い過去をことを持ち出す訳はないと思って読み過ごしていたが、彼の発言の奴隷と慰安婦を比較したことが言葉が心に引っ掛かっていた。

確かにセックス・スレイブと書いた英文ブログの氾濫だ。

<<慰安婦と奴隷の違い>>
念のため、英文のWikipediaに記された奴隷制度の中にある「奴隷」と私の想像する「慰安婦」の身分と状況を比べて見た。

何故ならWikipediaの内容の投書を中心とした成立過程から考えて、その内容には英米人の考え方が大幅に入っているからだ。

奴隷の身分や置かれた条件(青字は私が考える慰安婦の場合) 
1.他の人や家族の財産として取り扱われる。
(全く該当しない)

2.彼らは捕まえられ、買われ、生まれた時から彼女ら自身の意志に反してその立場に置かれる。
批判する側は軍から強制的に連行されたと言っている。 軍が業者に指示し、業者が集めた。そのとき業者が軍の名をちらつかせたかもしれないが 、少なくとも買ったり捕まえたのではない。

3.奴隷は次の権利を奪われる
(1)職場を去ること。
(戦地の場合は事実上困難)

(2)仕事に対する報酬を得ること。
(報酬を受けている)

(3)働くのを拒否すること
(仕事としての義務がある)

なお広辞苑の奴隷の説明はそれ以外に売買の目的とされる人とあるが、これも明らかに慰安婦と違っている。

明らかに慰安婦と奴隷の身分や立場は別のものだ。

<奴隷へ使用者が課した懲罰>
1.上記 Wikipedia で鞭打ちのため背中一面がみみず腫れになった奴隷の写真を見た。

2.私が昔ブラジルの旧都のサルバドル(かっての奴隷移入の受け入れ基地)にいた時、教会や、小型の博物館で、昔の多くの奴隷への懲罰用具をみた。

首と両手を同時に拘束するもの。昔の日本の手枷に首かせを合わしたようなもの。

手かせに鎖を付けて丁度奴隷の足が床につく程度に天井から吊るし、立たせおくもの。

いずれもそのままの状態で、何日も飲まず食わずで、出るものは出させっぱなしにさせておくのだ。
これらは明らかに家畜以下の取り扱いだ。

慰安婦の場合、この様に非人間的な取り扱いをされた話どころか体罰の話など聞いたことがない。
多分韓国の当事者もまさかここまでの嘘はつけないと思う。

勿論セックス・スレイブなど、奴隷制度をよく知っている、米国の一部の人達やマスコミが、民心を煽るために暗黒時代の感覚を思い出させる言葉を敢えて持ち出した物だろう。

日本人は米国人の持つ奴隷と言う言葉の持つどす黒い感覚と、そのよう経験の全くない日本人の同じ言葉から受ける感覚は全く違うものだと言うことを考えて対処すべきだと思う。

少なくともセックス・スレイブと言う言葉を使ったマスコミや公的な立場の人に抗議すべきだ。

桜井よし子さんはそのブログで、自国に取って不利になる問題が米国で起こった時、それに対処した、トルコ政府の毅然として態度を取り上げ、日本も、
日米関係を重要視し、日本の国益を考えれば考えるほど、日本は慰安婦問題に関して、根本的な事実の誤りを敢然と指摘していくべきだ。
と言っている。
慰安婦問題と120兆円の対日企業補償

私は日本政府も是非そうあって欲しいと思うが、河野失言の重さや、今までの米国追随一辺倒の外交から一変することは期待薄だ。

それで、私の持論の、慰安婦問題が拉致問題解決に大きな障害になる かも知れない、この時期に、マスコミと批評家、それに大学教授などの専門家が日本の為に立ち上がって、強制連行の有無、奴隷と慰安婦の立場の違い等、正論を米国にぶっつけて欲しいと思う。

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慰安婦問題について「済みません」の国日本

2007-03-16 21:45:21 | 慰安婦

<<米国での慰安婦問題>>
米国で慰安婦問題を多くのメディアが取り上げていることは、多くのブロクで書かれている。
そして、これに対する安倍さんの発言が火に油を注いだ状況になっているそうだ。

これでは、横田さん達などの努力で、米国への拉致問題解決協力への努力も水の泡になりかねないどころか、日本の同問題解決が北朝鮮との、国交正常化への最優先の政策さへ批判が起こって来そうなことになりかねない。

読売新聞の社説はその原因と対策として、、
河野談話を発表した背景には、韓国側の圧力を前に「強制連行」さえ認めれば問題を決着できるとみた甘さがあった。政府は米下院決議をめぐり、再び、外交上の失策を繰り返してはならない。
と書いている。
(3月7日 読売新聞)

<<国際関係で謝って済む問題などない>>
私は前「済みませんの国日本」と言ういブログを書いたことがある。
この問題と大いに関連しているので是非クリックをして見て頂きたい。
 「済みません」の国日本

その中で、「済みません」の言葉は国内では通用し、時には必要なこともあるが、外国では絶対使ってはいけないことを書いた。

詰まり「済みません」と言えば物事が丸く収まると言う日本古来の考え方が、事を大きくしてしまったのだ。

それを胸に一物ある人達や国がそれにつけ込み、うまく利用しない手はない。
このことを忘れていたのだ。

世界中見回しても、余程決定的なことでも無い限り、謝っている国など見たことがない。

北朝鮮がまさにそうだ。

拉致、麻薬輸出、偽造紙幣、航空機爆破事件など明らかに同国のやったことと世界の国が認めたことでも、絶対に謝らない。

米国、韓国、中国など日本と関係のある国、イラン、イスラエルなど外国から非難されている国で皆そうだ。

一旦謝れば、後でそれ間違いだったと言うほど立場が悪くなってしまう。
まさに安倍さんの今度の慰安婦に関する発言がそうだ。

私は3月9日のブログに書いたが、
正確なことは判らないが、私のような戦前派から見れば、当時の軍部の威張り方から見て、この様な下賤なことをプライドの高い、軍人が直接関与する筈が無いこと、軍部の指示を受けた業者が、軍の名を持ち出して、無理やりに、連れていったかも知れないことくらい直ぐに想像がつくことだ。
それで、この問題が起きたとき、良く調べもせずに、容認発言をし、今になっていやそうでは無かったと言っても、何がなんでも事を構えようとしている国や人達に通じるわけがない。

北朝鮮の一方的な審議打ち切り

そのような誰でも考えることを調べもせずに謝ったのが、今の事態になったのだ。

あの時は日本には事実上の公娼制度があり、戦地での地方の人との問題を起こさないように、その制度を戦地に持ち込んだのは事実だか、もし政府も軍も知らないところで、業者がもし勝手に軍の名を借りて、強制的なことをしたのであればその人達に深い同情を申し上げる。
くらいの所で済ませておけば良かったのだ。

こうなった以上
は、読売の社説の言うように、「政府は米下院決議をめぐり、再び、外交上の失策を繰り返さない」ことしか出来ない。

その様な日本の困った事態になっていることを、良いことにして、日本に取って不利になる事を発言する一部政治家や批評家やマスコミがいるのは何故だろうか。

外交手段だけしか国際紛争の道を解決出来ぬ外交下手な日本。
その日本を代表する政府を擁護せよとは言わないが、少なくともその足を引っ張らないようにするのが、日本人と思うのだが。

それを「済みませんの国日本」そのまま、指摘された事実の間違いにも眼を瞑って謝れというのだろうか。

そして日本を今以上に不利な立場に追い込めと言うのだろうか。

今までの相手の国や人達にやり方から考えても、謝ればまたつけ込んでくるのも目に見えているのに。


<<謝る前に先ず考えよう>>
私の意見だが、今後、他国から謝罪の要求があった時は、日本古来の考え方で、日本の方が折れて物事を(一時的に)丸く納めようなど考えないことだ。

その場合は、日本自身の立場で、事実を良く分析して、謝るべき時はあっさり謝る、そうでない時はキッパリ断ることだ。

とにかく謝るときは、慎重にも慎重を期することだ。
今度のことを今後の教訓にすべきだと思う。

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