普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

党首討論を放送しなかったNHKの責任

2009-08-13 11:55:48 | 情報、マスコミ

[党首討論を放送しなかったNHK]
 昨日、麻生さんと鳩山さんの討論が行われました。
 私はマスコミの自民、民主両党のマニフェストの報道、解説が増えたこと、自民・民主両党へのホームページのアクセス激増が示すように、 (一時期の中断があっても)半世紀続いた自民党の一党支配が終わるかも知れないと、国民の関心か大きく高まっている今、少なくてもNHKは討論の全てを放送すると思っていましたが、番組を見て驚きました。
 討論が予定されている午後4時半からの一時間半の総合と教育テレビは、全国高校野球の放送と、おかあさんといっしょ「夏特集」、つくってワクワク「たのしいコマ」から「クインテット」まで子供向けの番組で占められていました。
 高校野球は夏恒例の番組で人々の関心が高く、実況放送をしてこそ放送の効果があるので局として切れないのは判りますが、子供番組は何時でも放送出来る筈ですし、今までもこの種の番組と他の重要な放送と切り換えられたことは何度もありました。
 国民の政権選択の参考となる、党首討論と上記のような子供番組のどちらかに放送価値があるか、改めめて言わずとも判っていることです。
 民放の場合は殆ど全ての番組がスポンサー付きですから、その調整と視聴率という局に取っては大きな問題があるので、1時間半と言う貴重な時間を特別番組へ割くのは一大事です。
 然しNHKはそんな心配は全くなし、NHKの放送を見ても見なくても受信料が入って来ます。
 その特典は国がNHKに公共放送の役割を期待して与えているのです。
 そんなNHKがやろうと思えば出来る党首討論の番組を何故入れなかったのでしょう。 強いて考えれば、当初報道されたように、「党首討論について、自民党は当初、テレビの地上波でノーカット放送することを条件としていたが、NHKと民放各局が応ぜず、最終的に同党が譲歩した」ことが尾を引いているのかも知れません。
 つまりNHKが与党である自民党の要求へ臍を曲げたのでしょうか。

[テレビ放送の責任]
 今までテレビのニュース報道で問題視されたものを上げますと、やらせ、捏造など完全に悪質なものは論外として、次のような問題が指摘されています。
・偏向放送をする
 最近で有名なのはNHKの台湾問題の放送
 郵政選挙のとき小泉さんの戦術に乗せられて、選挙中にも小泉さんや刺客などの報道中心の放送をし結果的に小泉さん大勝に導いた
 なお以下のことも改めて見ると皆、偏向放送です。
・つまらぬことを繰り返し放送する
 最近では、麻生さんの失言、中川さんの朦朧会見などの執拗な繰り返し放送→麻生内閣の支持率低下に貢献
 前回の参院選で、これも選挙中に赤城さんの「絆創膏報道」と政治の金を結びつけて報道し安倍さんの大敗の一因となった。
・放送すべきことをしない
 小沢さん、鳩山さんの政治資金問題は刑事事件にもなりかねない大きな問題なのに、軽く触れただけで放送しない。 (安倍さんの時の単なる事務所経費の処理間違いでも、自殺者まで出した閣僚への追求の厳しさと比較して見て下さい。)
 政府・与党の政策は批判しても、ごく最近までは次期政権奪回の可能性の高い民主党の政策には全く触れなかった。

[最近のテレビの動き動きとNHK]
 何日か前にも書きましたが、国会解散前後から民放の放送姿勢が変わってきたようで、今まで民主党のことを殆ど触れなかったのが、民主党のマニフゥェストの紹介や批判が出てきました。
 今までとかく批判の多かったテレ朝でも、昨夜の「報道ステーション」で古館さんとコメンテーターが、党首討論では鳩山さんが麻生さんに押され気味だったとか、自民、民主とも経済政策とか国の将来に対するビジョンをはっきりすべきだと、割合に公平なコメントをして居ましたし、今朝の「スーパーモーニング」の年金問題などの与野党の討論の中で赤江珠緒さんが、民主党へ厳しい批判めいた質問をしていました。
 この傾向の変化に関しては、支配者は悪、被支配者は善というマスコミ特有の思考回路から、政権奪回で支配者になりそうな民主党への批判が強まってきたと思いますが、いずれにしても日本の行く道を誤らせない意味で良いことだと思います。
(なお、テレビの姿勢の変化に関して訪問者の方から、今まで散々麻生さんや自民党を攻撃してその支持率を落としたので、マスコミに余裕が出来たのだろうと言うコメントを頂いたこともありますが、私は与野党、NHK、民放を問わず単純に良いことは良い、悪いことは悪いと評価するが私の基本姿勢です。)
 政権交代が起こるかも知れない重要時期に、民放でさえ報道姿勢が変わってきたのに、NHKが党首討論の中継をしなかったことにがっかりしています。
 その考えられる理由は
・前に書いたように自民党の全面中継の申し出に臍を曲げたのか?
・台湾問題の報道で散々叩かれて依怙地になっているのか?
・あるいは官僚的な考えで柔軟性を失っているのか?
判りませんが、放送すべきものを放送しなかった責任は大きいし、公共放送を担うNHKの存在価値を問われてもしかたがないと思います。
 党首討論の放送については「ニコニコ動画」がネット上にで動画をノーカットでで流し、午後10時半から再度流しました。 (なお私は見ませんでしたが、「日テレニュース24」でも動画を流したそうです。)
 このような大切なことを民間の動画サイトに流されて、NHKは恥ずかしいと思わないのでしょうか?

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