畑のつぶやき

畑や田んぼの作物の生育や農作業の報告
農家の暮らしの日記
田畑を取り巻く自然の移ろいの描写
食、農への思い

由比

2009-05-20 20:25:21 | 暮らし
5月20日(水) 

ハッチクの収穫と、出荷。ソラマメは、ほぼ終わる。自然食品店への出荷は、今日が最後。後は、畑の整理程度に、残った豆を、取る位。ハッチクも、今がピーク。旬のものは、本当に短い。だから、美味しく食べられるのだろうが。

18日。さった峠で、しばらく、富士山に癒されたのち、再び、由比の街へと、細い道を下る。下りは、助手席は、山側。悲鳴は上がらない。
「下りは、どんどん下りて行くから、安心感がある」と、のたまう。
街並みに帰り、お寺に向かう。由比の町は、海岸線から、すぐに山が続いていく。そこを利用して、ミカン栽培が盛んだった。今もミカン畑は多いが、ミカン農家も、非常に苦しい環境に置かれ、専業でやれてる農家は少ないだろう。街並みから、少し、上った所にお寺はある。
由比町の白井沢という集落は、連れ合いの母親の生まれ育ったところだ。旧家の農家で、大きくミカン畑を経営していた。戦時中は、両親は、子供達と共に疎開していたという。その後、家族は、清水市に住んでいたが、子供たちは、よく、祖父母の所に行ったという。とくに、連れ合いは、休みのたびに訪れ、従姉妹たちと遊び、祖父母に可愛がられたという。連れ合いの、「農」の原点は、この、子供の時の、ミカン農家での暮らしに、あるらしい。
そんなことから、私も、会社を辞め、農的な暮らしを始めるにあたり、実際の農業の現場を経験するために、白井沢を選んだ。叔父が、営んでいるミカン農家での、作業を経験させてもらった。会社を辞めてすぐ、10月から、三ヶ月。その次の年も、何回か。約、6か月位、白井沢に暮らした。草刈、肥料の散布、消毒作業、そして、ミカンの収穫。その貯蔵、出荷作業。ともに汗を流し、仕事を学んだ。夜は、ともに、一杯飲みながら、いろいろと教わった。
その叔父も、今はいない。
私にとっては、初めての、叔父の墓参りでもある。

由比のお寺


祖父母や叔父たちの眠るお墓も、奥の方にある