ルンルンピアノ

ピアノ教室の子どもたちとの楽しい毎日。。。。。。

610        尼崎散策

2007-03-06 22:20:22 | Weblog
※コーヒとみつ豆 「大衆 玉一喫茶」
ウ~~ン、入りそこなってしまった、冴えん・・・クリック♪


前々から行きたかった 「尼崎競艇場周辺散策」 へ向かう。
本当はバスで行きたかったのだが、軟弱なNが 「クルマでないと行かない!」 と言うので仕方なく言うことを聞いた。
行く途中でグルグルパンを買い、ガソリンを入れて尼宝線に乗る。

天気は上々。
プリントアウトしておいた地図を頼りに、大島の四つ角を左折して2号線へ入る。
と同時に急にお腹が痛くなってきた。
「ウウッ、お腹が痛い」
「ええ? (迷惑そうな声)」
「どっかトイレ~」
「なんでさっき行っとかへんの (尼宝線に乗ってすぐラーメン屋さんへ入った) 」
「だってさぁ、ああいう店のトイレって何だか入りにくいんだもん」
「ああ、分かるわ」
「なんで入りにくいのかなぁ」
「店の中とトイレが近すぎるからやろ」
「ああ、そーか」

などと言ううちに本格的にヤバくなって来る。

「ウーーーーン、痛い~ もうダメかもしれない」
「ええっ?  困ったなぁ」

カーナビの画面を見ると少し先に○ーソンがあるようだった。
(ああ助かった♪ もうすぐだぞ、ガンバレ!) と必死で自分自身を励ます。
あと500メートル・・・300メートル・・・もうちょっとだ。

ところがどこにも○ーソンの姿はない。
(なんでぇ???)
目を皿のようにして探すが影もかたちも無い。

「ないよぉ
「アレ、何でないんやろう」
「もうダメだ・・・私」

Nも一生懸命努力して右折など試みるが、いよいよダメっぽい道になってきてしまった。
(もはやこれまでか) と思った頃、左前方にチラリと○ドリ電気の建物が。
「あっちに○ドリ電気があるっ!  あそこに停めてっ!!」

屋上の駐車場までもちそうもないので、私だけ途中で降りてトイレへダッシュ。

         

丁度いいので、ここにクルマを置いて散策を開始することになった。

すぐそばが 「阪神電車 出屋敷駅」 だった。
駅前ロータリーではハト達がノンビリとくつろいでいる。
地図を見ながら 「寺町」 方面目指して歩くことになった。

歩き始めてすぐ商店街に突き当たった。
入り口に 「出屋敷中通り商店街」 と書かれている。
中の通路はかなり暗い。
入って歩き出すと、案の定ほぼ 「シャッター街状態」 だ。
それでもわずかに開いている店もあり、ひなびたイイ雰囲気を出している。
時代物の美容院、間口の小さな鶏肉店、宝来湯・・・こういう場所へ来るとナゼか麻薬を打たれたようにトロンとなってしまう。

商店街を突っ切ったところで、ふと以前に母から聞いていた 「三和市場」 の話を思い出す。
なんでも、かなり古い昔から相当賑わっている市場だとの事。
確かこの辺だったと思い、ちょうど通りかかったオバサンに聞いてみるとスグそばだった。

「三和市場」 と書かれたアーケードを入ると、そこは先ほどよりも一段とシャッター街化している恐ろしく閑散とした市場だった。
「大安売り」 と書かれた赤い短冊が天井のアチコチからぶら下がり、それがかえって侘しさをかもし出している。
下ろされたシャッターには時々移転のお知らせの貼り紙がしてあり、読んでみると、他の商店街へ移っている店が多いようだった。

市場を抜けて外の空気を吸うとホッとした気分になった。
薄汚れたショーウィンドウに熊やペンギンの剥製が飾られた漢方薬局、小さなホルモン焼きの店、貫禄のある四軒続きの長屋などを通り過ぎ、いよいよ寺町に入る。
ここは尼崎築城にちなみ、散在していたお寺を集めて出来た寺町で、全部で11ヵ寺が揃っている。
まっすぐに伸びる静かな佇まいの細い一本道に、様々なお寺さんが順序よく並んでいる。
きょうは 「如莱院」 「長遠寺」 「大覚寺」 「甘露寺」 「廣徳寺」 「本興寺」 と、6つのお寺を巡った。
本当はもっと見たかったのだけど、かなり疲れてしまってムリだった。
きょうの中では、「 廣徳寺 (臨済宗大徳寺派) 」 が1番よかった。
小さな納骨堂や古灯篭の脇に咲いている赤や絞り、白のツバキがことの他美しかったからだ。
特に、清楚な白い椿はタメ息が出るほどの美しさだった。

ずいぶん歩いたので足が痛くなってくる。
(どこか一服出来る場所は) と思っていると、ちょうど目の前に喫茶店があった。
早速入ってNはコーヒー、私はミルクティーを注文する。
しゃべりながら待っていると、不意にカラオケの伴奏が鳴り始めた。
ビックリして辺りをキョロキョロすると、店の奥に小っちゃなミニステージみたいなものがあり、その上にはキラキラ輝くミラーボールが1つ。
(ホェ~!)

ほどなく運ばれてきたミルクティーを飲みながら、60過ぎぐらいの女性店主に話しかける。
「ここ、カラオケが出来るんですか」
「そーよ、1曲50円で歌えるねん」
女性店主はとても気さくなオバチャンで色々なことをしゃべってくれた。
コーヒーと一緒に出て来たロッテチョコパイをかじりながら拝聴する。

「この仕事もキツイねん。 お客さんの中には操作もよう出来へん人がいて、そのたびに ‘キーが低い’とか ‘ボリュームもっと上げて’ とか、曲の番号を探して入れてやったりとか・・・そのお蔭ですっかり疲れて身体を悪くしてんよ」
寺町という場所柄、夜は人通りもなく物騒でずいぶんコワイ思いもされているようで気の毒だった。

オバチャンの笑顔で送り出され、少し元気を取り戻した私たちは駅の方向へ向かって歩き出す。
古いアパートや朱塗りの大鳥居 (倉持戎大宮) を抜けズンズン歩く。
またヘタばる前に、なんとか早く駐車場に着かなければならない。
住所は 「神田南通」 から 「建家町」、「汐町」 へと変わる。

再び大きな鳥居が現れた。
地図にあった 「貴布祢神社」 だ。
神社のすぐ目の前に大きなエントツが2本そびえ立っている。
大通りの向こう側は、尼崎の一大工場地帯なのだ。

「ねえ、工場見に行こうよ」
「ええっ? ちょっとムリやで (Nは工場に興味がない)」
「でもすぐ目の前じゃん、ネ、ちょっとだけでいいからさ」

大きな道路を渡ってすぐが 「旭硝子」 の工場だった。
神社から見えていた大きなエントツが目の前にそびえ立ち、青空に白煙をたなびかせている。
感動しながら写真をパチパチ撮っていると、とつぜん敷地内から男性が現れた。

「あの、何かありましたか? 先ほどから写真を撮っておられるようですが」
言葉はていねいだがメガネの奥の視線がキツイ。
私たち2人はかなり怪しまれているようだった。
内心 (アチャ~) と思いつつも、出来るだけノーテンキを装う。

「あのエントツを撮ってたんです」 と、ニコニコ顔で空を指差す。
男性はチラと煙突を見上げるがまだ硬い表情のままだ。
Nの援護射撃が出る。
「ここを真っ直ぐ行ったらどこに出るんですか?」
「Kubotaに出ますけど」
「海はあっち側ですか?」
「そうですよ」
ここで私が 「エッ? 海ィ~?!」 とワザとらしい演技をする。

男性はようやく詰問をあきらめ工場へ戻り、我々は何とか事無きをえた。
スリル満点の工場巡りなのだ。

Kubotaの前を横切って大通りへ出ると、とつぜん強風に襲われ寒さに震え上がる。
海からの風がモロに吹きつけるせいかも知れない。
こちらには 「サンゲツ」 「新潟輸送」 「山村硝子」 「ほっかほっか亭 HOKUO 楓の木」 などの大きな工場が立ち並んでいた。

工場街を出て普通の町並みに戻る。
小さな居酒屋やラーメン屋さんが並ぶ通りを歩くと、ほどなく 「出屋敷駅」 に出た。
○ドリ電気の駐車場へ入り駐車料金を払って外へ出る (1050円もしたのでNの目玉が飛び出た) 

帰宅すると6時だった。
ご飯を炊くあいだに、久しぶりで粕汁を作る。

尼崎がこんなにオモシロイところだとは知らなかった。
次回はゼヒ競艇場へ行ってみたい

おわり
コメント (6)
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