ルンルンピアノ

ピアノ教室の子どもたちとの楽しい毎日。。。。。。

691      にあんちゃんの旅  その2

2007-05-31 21:06:55 | Weblog
※ 増田神社まで続く狭い石段。
  クリック♪


翌朝、カーテンから差し込む明るい光で目を覚ます。
Nも同時くらいに目を覚まし、サッと起き上がって朝風呂へ (旅のお約束)
戻ってきてから下の食堂へ行く。
シャケ、生卵、酢の物など、定番の朝食についてきたおみそ汁がオイシイ♪
帰り際に聞いてみると、 「西岡醤油」  というお店のお味噌を使ってますとの事だった。

8時20分、ホテルニュー伊万里を出発。
伊万里湾沿いの204Rをまっすぐ走る。
青い水田に憩う真っ白なサギ、小さな漁船が停泊する波多津漁港を越えてどんどん進むと、今回の旅のメイン 「肥前町」 に入る。
ここからはクルマもますます少なくなり、いよいよノンビリの旅だ。
入り江沿いには小さな段々畑が広がり、斜面のアチコチにだいだい色のビワが鈴生りになっており、ていねいに袋がけされている木も多い。
杉野浦でクルマを降り、小さな棚田の向こうに広がる入り江やビワの実を眺める。
何かわからないオレンジ色の南国っぽい花が風にゆれている。
ホトトギスの声だけが元気に響き、空の向こうではトンビが1羽、ゆうゆうと輪をかいて飛んでいる。

と、突然すぐそばで バァーン!! と、耳をつんざくような音がして飛びあがった。

(わ、ビワ泥棒と思われて撃ってきたのかな) と一瞬本気で考える。

しばらく身を硬くしていると、向こう側の斜面でも同じ音が鳴った。
どうやら、スズメや害獣除けのための音だったようでホッとする。

クルマに乗り込み先へ進む。
この辺から風力発電の真っ白い大きなプロペラが見え出してくる。
道は342Rに変わり大浦棚田付近に差しかかった。
この大浦の棚田は、「日本棚田百選」 にも入っている人気の棚田らしい。
さぞやカメラマンで賑わっている事と思いきや、着いてみると人っ子1人居ない。

素朴な石積塀でくぎられた棚田は青々と染まっており、辺りはビワや栗の木でいっぱいだ。
白いチョウチョがあちこちで嬉しそうに飛び回っている。

車に戻り、高串方面を目指す。

「にあんちゃん」 とは、作者安本末子さんのすぐ上のお兄さん高一さんの事だが、この高串というのは、にあんちゃんが中学生の頃、いりこ製造のアルバイトをしていた土地なのだ。
日記を読めば、それがどんなに過酷な労働だったのかがよく分かる。

道路工事中の人たちに場所の確認をして進んでいくと、風力発電の巨大なプラペラ機のすぐそばまで近づいていた。
車から降りてプロペラ機の20メートルほど手前まで進む。
タバコ畑の向こうにかなりの高さでそびえる巨大なタワー。 
真っ白なプロペラには小さくHIZENと書かれており、風に合わせてゆっくりと回っている。
あとで調べてみると、このタワー1機で800世帯の電力が賄われるらしい。
この日は12,3機ほど見かけただろうか・・・

車に乗り込み再び走り出すと、間もなく高串に到着。
『肥前町福祉センター 高串温泉』 と書かれた建物に入りパンフレットをもらってトイレを借りる。
すぐ目の前が湾になっていてたくさんの漁船が浮かんでおり、そのとなりが高串保育園。
水路沿いにひっそりと佇む石仏の向こう側には小さな小学校があり、姿は見えないが子供達の可愛い声が響いてくる。
そのすぐ横はひなびた床屋さんで、主人らしき男性が1人ヒマそうに店の外へ出てきた。
そこを折りよく通りかかった男性と早速立ち話しが始まる。
今となっては珍しい、なつかしい風景だった。

車に戻って地図を確認し、途中で偶然見つけたアコウ自生地に寄り道しながら 『増田神社』 を目指す。

ここは 「にあんちゃん」 の日記にも出てくる、日本で唯一の警察官を神様として祀っている神社なのだ。
高串魚民センターに車を停め、両脇に家が立ち並ぶ狭い石段を登っていく。
思っていたよりも登り坂がきつく、途中バテそうになりながらもなんとか到着。
年季の入った鳥居の入り口に、増田神社の云われがくわしく書かれた看板が立てられていた。

陽の差し込まない狭い境内に建つ、一見なんの変哲もない古いお堂をグルッと回ってみると、金網越しに制服姿の増田敬太郎巡査の像が見えた。
後日、小学生のこんな作文を見つける。

増田神社

帰りの石段の途中で2匹ほどネコを見かける。
旅の途中で見かけるネコには、どこかホッとさせられるものがある。

お腹が空いたので、魚民センターそばの小さなスーパーに入り、おにぎり1個とサンドイッチを調達して再び車に乗り込む。
時刻は11時半、日差しは強い。


まだまだ続く
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690       にあんちゃんの旅   その1

2007-05-30 09:28:57 | Weblog
※マッサージを受けるN。
 なんか情けない姿だなぁ・・・・クリック♪

念願だった ‘にあんちゃんの里’ を訪ねる1泊2日の小旅行へ出かける。
にあんちゃん

体調を戻せぬままでの出発となったが、宿も電車のキップも手配済みだったので仕方がない。
トビオ達と源さんの世話は近所の阪上3級に頼んで、28日の午前7時頃に家を出る。
 
新大阪に着いた頃からしんどくなってきて、新幹線に乗ったとたんにダウン。
咳が出るたびにオェッとなりかけるので何もしゃべれない。
半分死にかけたまんま座席に体を埋める。
あまりの苦しさに眠ることも出来ず、(ああ、来なけりゃよかった。 どんなに退屈でも我が家のソファーにひっくり返ってるのが1番) と、心の底から反省する。

11時過ぎに博多へ到着。
ゲッソリしながら地下鉄で 「筑前前原 (まえばる)」 まで乗り、その後おなじホームから、列車の先端とドアだけが真っ赤な 「JR筑肥線」 に乗り換える。
発車まえに、買っておいたサンドイッチを2切れほど食べると少し元気が出てきた。

ここからはヒナビた景色が続き、以前にも訪れたことのある 「虹ノ松原」 のすぐそばを列車は走る。
延々と続く松並木、海岸沿いに建つ見覚えのあるドライブイン。
海の見える景色はそれだけで旅情をかきたてられる。
単線のせいで急行待ちも多く、ゆっくりノンビリしたローカル列車の旅だ。
むかし風の小さな駅舎が多くなんとも癒される。

やがて 「唐津」 に到着。
想像していたよりは大きな駅だった。
すぐに駅レンタカー事務所に寄って手続きをする。
とても親切な女性事務員さんで、カーナビの設定まで手伝ってもらった。
「それではお気をつけて、よい旅をなさって下さいね」 の声に見送られ駅前ロータリーを出発。
目指すは伊万里の 「大河内山

大きく迷うこともなく30分ほどで到着。
車を降り、伊万里焼で装飾された小さな橋を渡ると、ほどほどの観光客で賑わっていた。
ここは廃藩置県になるまで鍋島藩の御用窯が置かれていた場所で、今もなお300年以上の歴史と伝統が息づいている。
眼前には緑の山 (青螺山 せいらさん) がそびえ、それに向かって伸びる細い坂道の両脇にはレンガ造りの煙突や窯元が立ち並び、独特の風情をかもし出している。
どこからか聞こえてくる涼しげな風鈴の音が細い坂道にコダマして、道行く人達の気持ちをさらに和ませる。

それにしても暑い。
さすがに九州だけあって日差しがかなりきついのだ。
坂道をエッチラオッチラ登りながら次第に汗ばみ、それにつれて足取りも重くなってくる。
慣れぬうちは店に入る勇気もなく、ただひたすら坂道を登るのみだ。

メインから外れた細い路地の先、緑に埋もれてひっそりと佇む窯元。
さり気なく置かれた青い手水鉢の水面がユラユラと揺れている。
そのそばには目の覚めるような真っ赤なアマリリス・・・

古い石塀沿いには純白のユキノシタが群生しており、それに誘われるようにさらに細道を入っていくと、うす暗い空き地の中に清正公堂と大銀杏の樹があった。
人の姿は見当たらず、何の物音も聞こえてこない。
ホッとしたのか、とつぜん疲れがピークに達する。
誰もいない公堂の古い石段に腰かけてしばらく休むが、一向によくなる気配がない。
仕方がないのでNと一緒に駐車場まで戻り、私1人だけクルマの中で待つことになった。

シートを倒し顔にハンカチをかぶせて死人のように横たわる。
開けた窓からは時折り涼しい風が吹き抜けてゆく、キモチがいい。
観光客らの声を間近に聞きながら時々ウツラウツラとする。

1時間ほど経ってNが戻ってきた。
オミヤゲを買ってきてくれる筈だったのに手ぶらなのでワケを聞くと、「やっぱり店に入りにくい」 との事。
勧めておいた喫茶店もやっていなかったらしい。
ゆっくり休んで気分も良くなったので再び一緒に行ってみる事にする。

時刻も4時を回り店じまいしているところも多かったが、すぐそばの 「太一郎窯」 へ入る。
思っていたより自由にゆっくり見れてうれしい。
Nが湯のみを選んでいる間、私はすぐそばの 「魯山窯」 をのぞく。
ここで気に入ったお皿を見つけたので旅の記念にひとつ購入。
やっと満足して駐車場に戻り、本日の宿泊場所へと向かう。

20分ほどかかって、ネットで予約していた宿 「ホテルニュー伊万里」 に到着。
4階 ‘白磁の間’ へ入る。
窓の外には伊万里川が広がり、小さなボートが5,6艘、静かに浮かんでいた。

6時半の夕食までにお風呂へ入る。
ここの宿を選んだのは温泉付きだったからだ。
そう広いお風呂でもないが露天があるのが嬉しい。
女風呂は貸切状態だったのでゆっくりと浸かれた。
あとで聞いてみると、男湯のほうは2,3人一緒だったらしい。

部屋へ戻ると間もなく食事になった。
ここの仲居さん達はなんでもアッサリパッパとやってくれるので気を使わなくて済む。
夕食はお造りの他、油紙にバターを乗せて焼く伊万里牛など。
あとで聞いた話だと、佐賀牛というのは伊万里牛のことらしい。

夕食後、Nがマッサージを予約する。
1時間ほど時間があるので、腹ごなしついでに少し辺りを散歩する。
伊万里川沿いに歩くと学習塾が1軒、大通りへ出ると 「ドラッグストア モリ」 と 「西松屋」 だけしか無かった。
ドラッグストア モリというのは初めてみるが九州のドラッグチェーンなのだろうか。
同じ名前のよしみで入ってみると結構大きな店だった。
咳止めが欲しかったので、丁度そばにいた若い男性の薬剤師さんに相談する。

「えーと、咳止めが欲しいんですけど・・・なんかイイのありますか?」
「 (無言で)・・・・・これなんかどうですか」

シロップの大びんを取り上げる。

「あーシロップですか・・・う~んと、出来たら錠剤かカプセルの方がいいんですけど、旅先なので」

「 (再び無言で)・・・・じゃあこれなんかは」 と錠剤の箱を取り出す。

「ふ~ん、これって眠くなるんでしょうね? やっぱり」
「 (黙って箱のウラの説明書きを見ながら) うーん、やっぱりリン酸ジヒドロコデインが入っているからナンタラカンタラ・・」 と呟いたのち、「じゃあ漢方系なんかはいかがですか?」

そう、それそれ!  それがイイ♪

ツムラの漢方製剤 『麻杏甘石湯 (マキョウカンセキトウ)』 というのを見せられる。
‘気管支ぜんそく、小児ぜんそくに’ と書いてあるが、今の私の症状では普通の咳止めよりもコチラのほうが合っているようだ。
Nの太田胃酸と一緒にお買い上げをする。

真っ暗な伊万里川沿いに戻って宿へ到着。
布団が敷かれてあったのでドターンとひっくり返るとキモチイイ。
ああ、上げ膳据え膳は最高だぁ~♪

ほどなく9時になりマッサージの係りの人が来た。
小城出身という、まだ30を越えたぐらいの男の子だ。
Nが夢うつつでマッサージを受けているあいだに色々とオシャベリ。
伊万里は農業、漁業、工業など仕事には事欠かないが、他府県からの出稼ぎ者が多く、実際の伊万里市民は1万人と少ないらしい。
デパートも1つ (玉屋) だけで、あとはジャスコのみ。
「クルマも皆さんゆっくり走るんでビックリしました」 と言うと、「ええ、そうなんですよ。 本当にみんなユックリ運転します」 とテレたように笑う。
そう言えば、昼間行った大河内山の窯元でも客引きみたいなのものは一切見なかったし、店内に入っても押し付けがましいセールスなどは全く無かった。
おおらかというか商売っ気に欠けているというか・・・よっぽどノンビリとした土地柄なのかも知れない。

「松浦漬け」 「鶏卵そうめん」 「佐賀錦」 「小城羊羹」 の話題も盛り上がる。
「ラララランララララーラ、松浦漬け、デュデュッデュワ~♪」 と 「なおや、なおやね? なんばしよーとね、用のあっときだけ」 「そうそう、佐賀錦を10個ね♪」 のCMは知らないようだった。
楽しくオシャベリするうちに1時間コースが終了、お疲れさまでした。

翌朝はなるべく早起きしたいのでサッサと寝る。




明日へ続く
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689      男の世界

2007-05-27 23:48:47 | Weblog
※ 坪井君がいるので和室に入れない源さん。
 慎重というか臆病というか・・・
 この後、坪井君がトイレに行ったすきにサッと入り込んでいた。
 クリック♪


きょうはNが珍しく坪井君の将棋をみる。
何局か並べ終わったあと和室から聞こえてきた2人の会話・・・

「ケータイ落としたんやな (奨励会当日落としたらしい)」
「はい」
「どうしたんや」
「はい、あの落っことしてしまって」
「どこでや」
「・・・・・ベンキ」
「エ?」
「・・・便器に・・」

ここでフキだしそうになったがグッと我慢

「濡れたんか」
「・・・ハイ」
「じゃあ、それはもう壊れて使えんのやろ?」
「いえ・・乾かせばまた使えるようになると思います」
「・・・フ~ン」

その後、再び黙って駒を並べる音。

私はお腹をかかえ、声の出ないようにヒイヒイ笑い転げていた (とても苦しかった)

こういう場面に遭遇すると、(ああ、男ってカワイイな) と思う。


きょうは体調不良なのでここまで。


おわり


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688      夕食は缶詰

2007-05-26 23:31:06 | Weblog
※ 哲学の道で買ったハガキ。  クリック♪


きょう久しぶりでご飯を炊くせいか、お米の研ぎ方を忘れていた。
途中、(アレ、なんだか変だな) と思ってハッと気づくと、いつもと違う研ぎ方をしていたのだ。

今の炊飯器に代える前までは、炊飯器の内側に直接入れたお米をグッグッと手のひらで押す研ぎ方をしていた。
食べ心地は悪くはなかったが、だんだん内釜のコーティングに傷がいってポロポロ剥がれてきだしたので、やむなく新しい炊飯器を買うハメになった。
同じあやまちは繰り返せないので、(どうしたもんか) と考えた末、それまでの 「押し洗い」 から 「拝み洗い」 に代えたのだ。

「拝み洗い」 は文字通り、両手のひらにはさんだお米を拝むようにすり合わせて洗う (研ぐ) やり方だ。
最初は (こんなんで大丈夫なのかなぁ) と頼りなく感じていたが、食べ出してみるとまあまあだったので、以後このやり方で1年以上続けている。

それがきょうハッと気づくと、手のひらでグッグッと押し洗いしているのだ。
しかも今のお釜は底が丸みを帯びているので研ぐときに力が入らず、その違和感で初めて (アレ?) と気づいたのだった。
たったの2日間ご飯を炊かなかったというだけで、こんな事があるのだろうか。
日々のダラけきった生活が、私を確実にボケの道へと急がせているのかも知れない。

ちょっと恐ろしくなってきたので、その後、洗たく機を2回まわしたり脱衣所の片付けをしたりする。
そのせいかひどく疲れて、ゴンゴン咳き込みながら半日ソファーで臥せってしまった。

で、今夜またまたNは 『さんまの蒲焼』  私は 『さば味噌煮缶』 の夕食となったのだった


今夜は坪井くん泊まり

おわり
  
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687       フレディ・ケンプ

2007-05-25 21:58:14 | Weblog
※ 雨上がりの虹。 もう消えかかっているけどかなり大きなものだった。
  クリック♪


朝からザンザン降りの雨。
干しっ放しだった洗たく物をあわてて取り込む。

昼前、デジカメのメモリーカードを買いに○ーズデンキへ行く。
一緒に探している途中、ふと奥のテレビコーナーに何気なく目をやった。
・・・と、その瞬間、目が釘付けになる

中央の1番大きなテレビの画面いっぱいに、ピアノの鍵盤をたたく手がアップで映し出されている。
かなり大きな手だ。 多分外人男性だろう。
しかし、その手の動かし方が尋常ではないのだ。
なんと言ったらいいのだろう・・・ 「押したり引いたり」 という表現が近いだろうか。
手首の体操といったオモムキもある。
すごく興味がわいて、吸い寄せられるようにテレビの大画面へ近づいていった。

店内には○ーズデンキのBGMがかなりの音量で流れているので、テレビの音はほとんど聞こえない。
それでもうんと集中して見ていると、どうやらベートーヴェンの 「熱情」 第3楽章のようだった。
弾いているのはまだずいぶん若い男性で、日本人っぽい外人のようだがよく解らない。
ピアノはヤマハで、会場も日本のようだった。

「3年・5年・10年間、 ケーズデンキは無料~保証 ♪」 のBGMの中、フォルテッシモの時だけしか聴こえてこないテレビの音に必死で耳を傾ける。
「いらっしゃいませ♪」 と寄ってくる店員さんにも、眉間にしわを寄せて追っ払うルンルン
かなりエネルギッシュな演奏で、顔面からは汗がしたたり落ちている。
小指のつめの端っこを使ったり、親指をやたら駆使したりと、テクニックもかなり個性的だ。

そのうちに終楽章が終わり、とてもていねいなお辞儀を何度もくりかえしてステージ袖へ引っ込んでいった。
画面に演奏者名が出るのを待っていたが、名前は出ず、アンコールの 『別れの曲 CHOPIN 』 に移る。
しかし、 「いけいけハッピー! いつでもお得っ♪」 と、とめどなく鳴り響くテーマソングのため、「別れの曲」 はま~ったく聴こえてこない。

「大型商~品 配送無料 ケーズで楽々お買い物っ♪」

何も聴けないうちに 「別れの曲」 は終わってしまった。
盛んに拍手を送る聴衆と、にこやかな表情でステージを去る演奏者。
そしてようやく画面にあらわれた文字は 「フレディ・ケンプ」 だった。

えぇ~っ!?  ケンプ~~!!

驚いてNのもとへ走る。

「ちょっとちょっと! あの人さ、フレディ・ケンプって名前だったよ」
「へぇ」
「ねえ、やっぱりケンプの末裔かなんかかなぁ」
「ああ、そうかも知れんで」
「だよねぇ。  ベートーヴェン弾いてたしさ」

帰宅後すぐにググってみた。

フレディ・ケンプ

なかなか清潔感漂う、好感のもてる青年だった

最近の音楽事情には恐ろしくウトいので、もしかすると、もうすでにかなりな有名人なのかも知れない。
それでも、久しぶりにちょっとルンルン気分になれて嬉しかった♪


Nが夕方からの歯医者さんをウッカリしてすっぽかす。
これで4回目だ。
もう知らん・・・・・


おわり
 
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686       デジカメを忘れるとツマラナイ・・・

2007-05-24 21:28:54 | Weblog
※ 言わずと知れた 『のだめカンタービレ』  クリック♪

最近ますます家の中の散らかり方がひどい。
ゴミの分別収集がきびしくなりだして拍車がかかってきた気がする。
今現在も台所の床にはプラスチック用ゴミ袋、ペットボトル用ゴミ袋がドサドサと乱雑に放置されたままでウットウシイしい。
早くこれらのゴミの上手い収納法を考えなければいけないのだが、こういう事がまた大の苦手のルンルンなのだ。
ホームセンターなどにズラリと並ぶ収納用具類を見ても、一体どれが我が家に適しているのか皆目わからない。
適当に選んで失敗するのもやっかいなので (これまでの人生でイヤというほど味わっている)、また今度来た時に買えばいいやと思い、結局そのうちに家はドンドコと果てしなく散らかり続けていくのである。

マンションから今の家へ移るときも、「今からカーテンとか食器棚とか選ぶのってメンドクサイな。 誰か代わりに揃えてくれる人がいたらいいんだけどなぁ」 と一緒にいた女友達の前で何気なくつぶやくと、「え~?? でも、そういうことを考える作業が1番楽しいんじゃない?」 とビックリした顔で言われたことがある。
そういう気持ちだって当然よく解るのだが、問題は、‘自分のセンスにイマイチ自信がもてない’ という事実。
アジアンテイストの籐の家具、優雅なネコ足のイスやテーブル、日本古来のちゃぶ台やコタツ、ギンガムチェックが似合うカントリー調の食器棚・・・・
どれもこれも好きで目移りしてしまうせいか、スッキリと気持ちよくまとまった部屋のイメージというのがまったく描けない。
私の妹なんかは、 『美しい○屋』 とか 『今すぐできる模様がえ600』 とかいう類の雑誌をこまめに図書館から借りてきては、日々の暮らしを色々と楽しんでいるようだ。
ブルーとグリーン系で統一されたリビングは狭いながらも清潔感に満ちており、空気までもがヒンヤリと澄んでいる。
床はツヤツヤと輝き、目障りなものは一切置かれていない。
(こういう心地よい空間で毎日を過ごせれば家族も癒されるだろうな・・・)
自分のグータラぶり、無能ぶりにほとほと愛想が尽きる。
が、そういう反省を糧に出来ないのがこれまたルンルンの特徴で、1日経つと又ヘッチャラでゴミの中に埋もれている。


きょうは久しぶりで 『ユニ○ロ』 へ行く。
開店まで少し時間があったので、すぐそばの古本屋さんに入ると 『のだめカンタービレ』 があったので、そこにあった12冊を全部購入する。
ユニ○ロでは夏用のTシャツを3枚買った (レディースは小さ過ぎるので普段はほとんどメンズばっかり)
ついでにボウシも買ったが、これはちょっと大き過ぎたようだ。

その後、久しぶりで 五月山動物園 へ行くが、到着してすぐデジカメを忘れてきた事に気づいて大ショック!!
でもいくら悔やんでも仕方がないので、キッパリあきらめようと努力して歩く。
それなのに、「バッグの中もういっぺん探してみ」 とか 「ボクのカメラで写してええで」 とか何度もしつこく言うNが、ちょっとうっとおしかった

帰りがけ、中筋の本屋さんに立ち寄って この本 を購入。
これについては、明日以降書きたいと思います。

夜はサイゼリヤでスパゲティ・ミートソースを食べる。
帰宅後、トビオとクロを連れて久しぶりの散歩。
寒いぐらい涼しくて気持ちよかった。


おわり

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685       トライやるウィークの季節

2007-05-23 23:28:25 | Weblog
※ ハトと犬、どちらにも分け隔てなく愛情を注ぐN。
  でもこれが結構大変なのだ。  クリック♪


カツオのたたきに使う青ジソ、ニンニク、ショウガを買いにミニコープへ行く。
きのうよりも日差しは一段ときつい。  もう半袖でちょうどいいぐらいだ。

買い物を終えてレジの列に並ぶと、体操服姿の男の子がカウンターに入っている。

(そうか、今年もトライやるウィークの季節だ)

心配そうに見守る店員さんのそばで、ちょっと緊張した面持ちでレジを打つ男の子。
1人済み、私の前に並んでいるおじいさんの番になった。
男の子は 「いらっしゃいませ」 と言って買い物カゴを引き寄せ、慣れぬ手つきで商品のバーコードを機械に読み取らせていく。
手間取りながらも何とか終えようとした瞬間、そばでジッと見ていた店員さんが、「それじゃあ全部2コずつの計算になってるよ。  ここをこうしてこうしないと・・・」

おじいさんが倍の金額を払わないで本当によかった

帰宅してリビングを見ると、源さんがひとりぼっちで窓際に佇んでいる。
こちらに背を向けたまま、外で遊ぶトビオ達をジーッと眺めているようだ。
私が入ってきたのに気づくとアワテテこちらへ向き直り、まるで何事もなかったかのように澄ましている。
あくまでもクールを装う源さんなのだ。  

お昼の伊勢うどんを食べたあと、大阪へ出るNについて天王寺動物園へ行く予定だったのだが、体調が悪くなったので残念ながらきょうは留守番。
まだ咳が残っているのに、ここ数日ちょっと遊び過ぎたかも知れない。
2時間ほどネットをした後、グッタリとなってソファーへ倒れこむ。
久しぶりに、 行ってはいけない! ニッポン 「不思議島」 異聞 を読んだ。

「民族学者たちも恐れる離島最大の禁忌」
「命を懸けても口外できない ‘掟’ 」
「謎の土俗集団 ‘クロ’ を追う」
「聖地・人魚神社と禁断の秘祭に潜入」

やっぱり面白い

読みながら、いつしか睡魔に負けて寝てしまう・・・・


4時半過ぎた頃Nから帰るコール。
まだシンドかったので晩御飯は 「太鼓亭」 へ行く。
Nは親子丼と天プラうどんのセット、私は親子丼だけ食べる。

帰宅後、『にあんちゃん』 の朗読をした。


おわり
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684        京都

2007-05-23 00:25:57 | Weblog
※  「哲学の道」 で見かけた味のある看板。
   外人さんも興味津々で近寄っていた。  クリック♪

朝起きるとNがバタバタと忙しく家事をこなしている。
(もうルンルンには任せていられません) と背中に書いてあるようで、ちょっとすまない気分になった。
パンを食べているとリビングのドアの向こうでバサバサと音がする。
Nが開けてみると源さんだった。
いつの間にか和室から廊下に出てグルッと1周してきたようだ。
バサバサしたのは 「ドアを開けてよ」 の意思表示だろう。
パンを食べ終わって顔を洗い2階へ行こうとすると、今度は玄関の上がりがまちでジーッと靴を眺めている。
行動範囲が広くなってきたようで注意しなければならない。

きょうは 「伊藤若冲展」 に行く。
正確に書くと、京都の相国寺承天閣美術館で開かれる 『釈迦三尊像と動植綵絵120年ぶりの再会 開基足利義満600年忌記念 若冲展』
きのう偶然に駅のポスターで知り、急遽出かけることになったのだ。
おとといの日曜日、図書館でたまたま若冲の画集を見ていたのは偶然だった。

阪急電車で 「十三」 から 「烏丸」 まで行き、地下鉄で 「四条」 から 「今出川」 まで乗り継ぎ、そこから徒歩で相国寺へ向かう。
思いのほかキツイ日差しの中、若冲展へ向かうらしき人の群れが目立つ (これは混雑覚悟だな~)

相国寺境内には ‘雁の寺’ として名高い塔頭 『瑞春院』 がある。
ここは 「水琴窟」 でも有名だが、きょうは残念なことに閉まっていた。

承天閣美術館へ着くとキップ売り場の前に列ができている。
平日の昼というのに珍しいことだ。
7,8分並んでキップを買って、建物のまわりをグネグネ歩いてようやく中に入る。
入ってみて (ゲゲッ) となった。
場内は鈴なりの人で、ひと目 (見られんわ、これじゃ・・) 状態。
係りの人の 「絵を前のほうでご覧の方々は立ち止まらずに歩いてくださーい」 の呼びかけにもビクともしない人の波。
仕方なく、人垣のあいだから部分的にのぞきながらサッサと進んでゆく。
「動植綵絵」 の前も相変わらずすごい人だったが、1番楽しみにしていた 「魚群図」 のタコの絵だけはなんとかしっかり見たいと思いガンバル。

「ねえ! タコの足の先のほうに子ダコが絡まっての見える?」
左どなりのNに大声で聞く。
「・・・・見えないで」
「ずーっと左の下のほうだよ。 すごい小っちゃなタコがいるはずやけど」
「・・・・・・・・・・あ、見えた」
「ホント?!  どこどこ?」

Nに体を寄せて左下のほうへ視線をずらすと・・・・想像以上に小っちゃい子ダコが親ダコの足に絡みついているのが遠巻きに見えた。
そばで泳ぐピンク色の鯛もあざやかでイキイキと見える。
水面近くに描かれているちょっとユーモラスなタチウオも印象的だ。

この 「動植綵絵」 は、明治維新後の廃物毀釈で存亡の危機にあった相国寺が、金1万円と引きかえに皇室へ謙譲。
以来、宮内庁三の丸館の所存となるが、今回120年ぶりの里帰りという事になるらしい。
それにしても、ここ最近の若冲人気は驚くべき現象だと思う。

ほとんど見られぬままに建物を出る。
図録と絵はがきを買って相国寺をあとにした。

次に目指すのは 『泉屋博古館 (せんおくはくこかん)』
ここは、きょう出がけに相国寺のアクセスを検索していて偶然知った美術館。
なんでも、住友財閥が運営する美術館で、館内には相当価値の高い美術品が展示されているらしい。
しかも、その素晴らしいコレクションの割には知名度が低く、地元民はともかく、ここを訪ねる観光客はほとんどゼロという状態らしい。
相国寺からはちょっと離れているがバスで向かう事にする。

同志社前から市バスに乗り込むと、車内は中高生でいっぱいだった。
さすがに学生の町だ。
車内で立っていると、前にいた女の子が突然 「ここの席へ座られませんか?」 とニッコリしながら私のほうを振り向いた。
いい子だなとは思ったが、私もまだ譲られる歳でもないと思い、作り笑顔で 「いいです」 と断った。
でもしばらく経つうちに段々シンドクなってきて、「やっぱり座る。 ゴメンね」 と言ってドッカリ腰かけた。
なんのかんの言ってもやっぱり歳なのだ。
「出町柳」  「百万遍」  「京大農学部前」  「銀閣寺道」  「真如堂」  などを経て  「東天王町」 で降りる。

「永観堂」 の看板があがる交差点でウロウロしていると、ピンクのシャツを着た60過ぎぐらいの男性が近づいてきて 「どちらまでいらっしゃいますか?」 と親切気に声をかけてきた。
泉屋博古館という名がとっさに出ずモガモガしていると、「センオクハクコカンですか?」 と理解してくれた。
「私もちょうど今から行くところですから一緒に行きましょう」 と言ってもらってついて行く。
なんでも、3人一緒だと2人が無料、1人が2割引になる券を持っているのだと言う。
「私も貧乏なんで助かりますわ」 と明るく笑っていた。

美術館や付近の解説を聞きながらダラダラ坂を5分ほど登る。
「あそこがそうですわ」
男性が指差した先に ‘泉屋博古館’ と、オシャレな筆体で書かれた小さな看板が見えた。
入り口に立つと、想像していたよりずっと大きく明るい雰囲気の美術館だった。

館内に入り、特別展 ‘住友コレクション 日本の近代陶芸~東西作家の競宴’ の部屋へ入る。
板屋波山、板屋玉蘭、板屋菊男、宮川香山に混じり、野々村仁清の作品も数点あった。
仁清はさすがに素晴らしい (水指?) が、板屋波山の花びんや香炉もそれ以上に魅力的だった。
まるで美しい絵画を見ているような気分になる。
(あとで調べてみると、陶芸家としてはメチャクチャ有名な人物のようだった)

次に隣りの建物で常設展を見る。
ここは中国青銅器の世界。
先ほどまでの部屋とは打って変わって、なんとなくオドロオドロしい雰囲気が漂っている。
ほとんどがお酒を入れたり温めたりする器なのだが、デザインや彫刻がいかにも中国的というか、ほとんどが想像上の動物や妖怪なのだ。
中でも、『虎卣』 というタイトルの、人が虎に食べられているかのような凄まじいデザインの作品が圧巻だった。

ネットでは 「知る人ぞ知る美術館」 と書かれていたが確かにそうかも知れない。
かなり濃い雰囲気の美術館だった。
近辺には有名どころも多いので、京のお寺めぐりとセットで行くのが良いと思う。

美術館を出て 「哲学の道」 へ向かう。
先ほどの男性と会った場所まで引き返しウロウロしていると、今度は40代くらいの女性が現れ、またもや哲学の道まで解説付きの親切な道案内をしてくれる。
この辺の人達はみんなこうなのだろうか?  なんだか不思議。

哲学の道は25,6年ぶりだ。
観光化を嘆く声も多くあまり期待しないで行ったのだが、想像していたよりそんなに悪い印象はなかった。
疎水沿いの小道には小さなサクランボがたわわに実り、白いシャクナゲもハッとするほど美しい。
外人観光客のファミリーやカップルの姿が目立つ。
言葉からするとフランス人が多かったようだ。
1年生ぐらいの少年がちょっと大きい声を出すと、前を歩いている母親が真剣な顔で振り返り少年に注意していたのが印象的だった。
日本のやりたい放題の子ども達、子どもなんだから少々の事はいいでしょう的な親達とはずいぶん違うようだ。
むかし入った栗塚旭さんのお店を見たかったのだが、残念なことにもう無くなっているようだった。

暑さのせいだろうか、銀閣寺参道に差しかかる頃から気分が悪くなってくる。
参道の両脇にはみやげもの店が立ち並び、たくさんの修学旅行生で混みあっていた。
銀閣寺は初めてだったが、気分が悪いのでほとんど死んだように歩いていた。

タクシーで阪急河原町まで戻って電車に乗り込む。
冷房の効いた涼しい車内に入ると、ほどなく体調が戻ってきた。
十三で乗り換えて無事帰宅。

後半はちょっとシンドかったけど充実した1日だった。
それにしても、若冲展はもう少しゆっくり見たかったな・・・


おわり

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683         デート

2007-05-21 22:19:02 | Weblog
※ 合格薬局。
  今度通ったらゼッタイに入って名前の由来を聞いてみよう。
  クリック♪


きょうはEさんと初デートなので朝シャンをする。
テレビのCMに一目ぼれして買ったシャンプー 「花王セ●レタ」 を使う。
使うのはこれで4回目だが使用感がどうもイマイチ。
手触りが悪いということもあるが、何より許せないのが、「洗った直後から頭がかゆい」 という点。
きょうだってかなりしっかり洗ったにも拘わらず、ブロウする時からもう痒い。
シャンプーの刺激とかいうワケでも無さそうだし (今Nに聞いてみると同じ状態とのこと)・・・こんなシャンプー初めてだ

Eさんとは西北で11時に待ち合わせ。
駅の外へ出て喫茶店をさがすが意外に見つからない。
しばらく歩くと 『合格薬局』 という変わったネーミングの薬屋さんがあったので、2人で笑いながら記念撮影をする。
そういえば、最近の薬局って色々変わったものがあるなぁとは思っていた。
今ちょっと調べてみただけでも 「オレンジ薬局」  「くらら薬局」  「ハト薬局」  「アジア薬局」  「こあら薬局」  「すくすく薬局」  「ユーカリ薬局」  「サフラン薬局」  などなど・・・・。
ただ、田舎の都市になるほど個人経営の薬局が少なく、大手ドラッグチェーンが幅を利かせているようだ。
薬局にも時代の波は押し寄せる。

で、結局なにを言いたかったのかというと、やはり 「合格薬局」 というネーミングの不思議さを上回る薬局は見つけられなかったという事だ。

Eさんとは河岸を変えながら、4時間ほどシャベり、泣き、笑いまくった。
最後に私の腹痛がなかったら恐らくもっとダベっていた事だろう。
まるで学生時代に返ったようにオープンな気分で過ごせたひと時だった。
Eさん、また会おうネ

夕方、Nとダイヤモンドシティーへ行く。
Nはカルビ定食 (カルビ好きだなぁ)、 私は 「ひばりグリル」 のオムライスを食べる。
ひばりグリル 

そのあと最上階のペットショップへ。
顔だけ真っ白の イングリッシュ・ブルドッグ の子どもがグッスリ寝ていて、もうなんというか、コトバに言い表せないほど可愛かった
その後バッグと枕を探すがいいものが見つからず。
特に何も買わずに大人しく帰った。


特報 たったいま検索してみたらこんなページを発見しました。
               ↓
             合格薬局


おわり
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682         竹下さんと伊藤若冲とドテヤキ

2007-05-20 22:13:35 | Weblog
※ 近所のロク。
  気の弱いオス犬だが、なぜかNだけにはエラそうに吠えかかる。
  クリック♪


咳も少し減ってきたので、午前中久しぶりでベガホールへ行く。
大野ギター学院の発表会をやっていたので入る事にした (ここの発表会は非常に多い)
60後半くらいの男性がたどたどしく演奏する 『♪ラ・パロマ』
久しぶりに聴く 『♪シャレード』
『♪花かげ (十五夜お月さまひとりぼち 桜ふぶきの花かげに 花嫁すがたのおねえさま くるまにゆられて 行きました)』 を演奏する着物姿の年配の女性。
転調部がかなり危なかった 『♪愛のロマンス (禁じられた遊び)』
どうやってもワルツに聴こえてこない 『♪ワルツ (ソル)』

一生けんめい笑いをこらえながら聴いていると、すぐ後ろで女性のヒソヒソ声がする。
「次の次が竹下さんよ」
「・・・・あ、ホント」
手元のプログラムを見ると、確かに 「竹下○○」 という名前があった。
ギター教室での知り合いなのだろうか、それにしてはあまり情のこもった言い方でないのが引っかかる。
あんまりいい人じゃないのかな。

『メヌエット』 と 『シャレード』 が終わり、いよいよ竹下さんの登場だ。
ちょっとドキドキする。
ステージへ姿を見せた竹下さんは、小太りでお腹が出っぱりぎみの、いかにも 「オッチャン風」 といった50代前半の男性だった。
そして後ろの女性達は、なぜか黙ったまま拍手をしない (ひぇ~、ナンナンヤロウ)
でもこの竹下さん、今までの出演者がすべて譜面を見ながらの演奏だったのに対し、堂々と暗譜 (楽譜を見ずに演奏すること) で挑戦のようだ。
譜面も譜面立ても無しでドッカと腰かける竹下さん、なかなか様になっている
演奏曲はタレガ作曲の 『♪ロジータ』
知らない曲だが、なかなか好調なすべり出しのようだ。
暗譜で挑戦するだけあって、やはりかなりの練習を積んでいるのだろう。
今までの、「ちょっと練習不足気味ですいません」 的な演奏とはあきらかに違う。
いいぞいいぞ竹下さん (ピーピー♪)

と思っていると・・・・・突然止まってしまった。
すかさず弾きなおす竹下さん、ララララララ~~~タラタラタラタラタラ (トレモロっぽい)
また止まる。

再びララララララ~~~タラタラタラタラタラ ・・・・・・・止まる


ララララララ~~~タラタラタラタラタラ ・・・・・・・止まる

ララララララ~~~タラタラタラタラタラ ・・・・・・・やっぱり止まる



ホール全体が水を打ったように静まり返る。
それでも相変わらず ララララララ~~~タラタラタラタラタラ をくり返す竹下さん。
こんな事を7,8回くり返すうち、ようやく先生らしき人物が譜面を持って登場。

(ハァ、これで一件落着) と思いきや、精神的ショックのせいか、その後の演奏はボロボロだった。
あんなによく鳴っていたギターも、まるで蚊の鳴くようにしか聴こえてこない。
それでもなんとか最後まで弾き終えると、恥ずかしそうにちょっと小首をかしげながらお辞儀をする竹下さん。
するとその瞬間、万雷の拍手がホール中に響き渡った。
私も胸が熱くなった。   感動だ!!
竹下さんの後姿に向かってあらん限りの拍手を送ったのは言うまでも無い。

ホールを出ると12時を過ぎていた。
あせってコープへ飛び込みコロッケとトンカツを買う。
走って家に戻るとなんとか間に合った。
トンカツを温めて豚汁と一緒に出そうとすると、食べ物の好き嫌いに関しては森門下ナンバー1の西田1級が
「あの・・・ボク豚汁はいいです」

「え? なんで? 豚汁もキライなん?」
「・・・・・・・・・あ、ハイ」
「でもそれだけじゃオカズ足りないよ」
「・・・・・」
「じゃあさ、具は入れないから出し汁だけ飲んだら?」
「・・・・・」

半ば強制的に ‘具なし豚汁’ を出すと、キレイに平らげていた。

その後、阪上3級が飲みものを買いに外へ出る。
流しの洗い物をかたづけた後、ふと和室をのぞくと西田1級の姿が見えない。
(あれ? おかしいな。 阪上くんと一緒にコープへ行ったのかな?) と思いつつ部屋へ入ると・・・・
電気のついていない薄暗い和室のすみっこで、西田1級が、まるで座敷わらしのように背中をまるめて座っている。
(ひゃ~、ビックリ!!)
よく見ると、耳になにかイヤホンのようなものまで付けている。

「何してんの」
「 ・・・・・・(ふしぎそうに顔を上げる)」
「それ何?  音楽?」
「・・・・あ、はい」
「誰の曲?」
「・・・・・・・・・・」
「ねえ、誰の曲よ」

言いにくそうにモゴモゴ口を動かす西田1級。

「あ、もしかして ‘サクランボ’ っていうの歌う人? 大塚愛だっけ?」 と言うと、うれしそうにコクリとうなづいた。
よっぽど好きなんだなあ、大塚愛っていう人が。

午後の教室が始まる前に図書館へ行く。
『片づけられない女たち』 という本が目についたのでザッと読む。
ちょっとツラクなってしまったので聖光文庫へ行く。
『昭和の洋画100選  朝日新聞社』 をゆっくりと眺める。
岡田三郎助の 「あやめの衣」  坂本繁二郎の 「壁」  須田国太郎の 「椿」 と 「犬」
藤田嗣治の 「猫 (闘争)」  野口弥太郎の 「セビラの行列」 はプルシャンブルーと白のコントラストが素晴らしかった。

その後 『伊藤若冲大全』 を広げる。
「動植菜絵」 のビワ、キノコ、インゲン豆、なす、栗、ぎんなん、南瓜、バッタ、カエル、セミ、蝶、ゲンゴロウ、猿、にわとり、オシドリ、雀、ヤマユリ、あじさい、アサガオなどに心癒される。

若冲は生涯、肉を食べず妻も持たなかったという。

<・・・若冲はつねに個でありつづけた人である。 徒党を組むという精神から遠く離れた地点で、生涯描き通した画家である。 
その生き方が濃密でありながらどこか清々しい印象を与えるゆえんである>

『老松白鳳図』  『仔犬に箒図』  『鶏頭蟷螂図』 も印象に残った。


3時半を過ぎて家に戻り、ひと休みしてからJR宝塚へキップの手配に行く。
レール&レンタカーというのを利用するが、初めてなので勝手がわからなく少し苦労した。

阪急でおかずを買って帰る。
525円と書かれているドテヤキ (牛スジ煮込み) があってNが買おうとしたのだが、グラムの値段だとわかり青くなる。
「ちょっと味だけでも見てって下さ~い」 とカップに注ぎ分けようとする店員さんを無視して飛んで逃げてしまった。

よっぽどビックリしたんだろうなァ


おわり
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