トビオ、今頃は虹の橋をトコトコ渡っているのかなあ、仲よしさんと会えたかなあ・・・
などと思いを馳せつつ、前回からのブログ後編を簡単に。
8月24日(土)
午前の子ども教室中、機嫌を損ねた○君が部屋を飛び出し外へ出て行ってしまった。
朝から土砂降りだった雨は、もうほとんど上がりかけていたが
濡れた道路をバシャバシャと音を立てて走るクルマの音が気になる。
レッスンの無かった私があわてて追っかけて道路へ出るが、すでに影も形もない。
とりあえず駅まで走ってホームと改札口を確認するが見つからず。
そのあと、(あ、もしかして図書館!?) とひらめき、児童室を覗くが見当たらず。
一般スペースも念のため、忍者のように素早く静かに、書棚の間をひとつずつ見て回る。
が、やっぱり姿はない。
(家へ帰っちゃったのかなぁ・・大丈夫かなぁ) と思いつつトボトボ家へ戻っていると、遠くの方に黄緑色のシャツが見えた。
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ホッとしながら、思わず 「○○くーん!」 と叫ぶが、結果的にこれが良くなかった。
声に気づいた○○君は、とたんに背を向けて逃走。
「待ってえー、○○くーん!!」 叫びながら追いかける私をチラチラ振り向きつつ、さらに大きな道路へ向かって駆けて行く。
むかし飼ってた犬(ゴン)が逃げるのを必死で追いかけた時の記憶がよみがえる。
ゼエゼエ言いながらなんとか追いつき、(ここで会ったが百年目!) と腕をのばし、えり首をムンズと掴む。
バタバタ振り払おうとする小さくて柔らかい腕は、汗と雨に濡れ、まるでウナギのようにヌルヌルだ。
片手に傘を持ちながらヌルヌルの腕とシャツのえり首をつかみ、大丈夫だからと必死に言い聞かせるが
すでにパニックに陥ってる○○君は何も聞いてくれない。
真横をビュンビュン駆け抜けてゆくクルマに私もパニック寸前。
一刻も早くケータイでNに応援を求めたいのだが、両手は○○くんをつかまえているため使えない。
仕方ないので、そばで測量かなにかをしていた男性グループに、ちょっと助けてくださいと声をかけるが
えり首を引っつかまれてギャーギャー泣き叫ぶ●●くんを見ながら、ちょっと困ったように顔を見合わせている。
まあこの時代だから、児童虐待か何かと思われたのかも知れない。
超カンタンにわけを話すと、やっとそばへ来て協力してくれた。
急いでケータイを取りだして連絡。
「モシモシっ! 今●●の✖✖にいるから。 ひとりじゃムリだから、すぐ来て!」
やっと安心して、測量の人達にお礼を言ってNを待つ。
が、目と鼻の先なのにも関わらず、なかなか現れない。
泣き続け、ますますヌルヌルになってスベリそうになる●●君の腕を何度もつかみ直し、イライラしながら待っていると
ようやく姿が見えた。
「遅いよ~
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安堵と怒りでホッとしながら●●君を引き渡し、グッタリしながら手足をさすっていると
あっという間もなくNの腕をすり抜け、再び走りだす●●君。
もうっ!!!
何してんだ! バカN~~~!!!!!
今度は大通りとは逆の方向へ逃げて行ったので少しは安心だが、道路は道路なので気が気でない。
●●くーん、●●くーんと叫びながら走るが、もう足はあがり心臓はバクバク。
直線、ムチで叩かれながらも沈んでゆく競争馬の気持ちがよくわかる。
それでもフラフラになりながら走っていると、前方から、傘を持って(もう降ってないのに)シャナリ、シャナリと歩いてくる中年女性を発見。
(ああ、地獄にほとけ) と思いつつ、「スイマセーン! その子、つかまえて下さーい!!」 と大声で叫ぶ。
が、私の意に反し、傘を持った女性は 「あら?」 という感じで、片手を20センチほど伸ばしただけで
そんなのもん屁とも思わぬ(下品で失礼)●●君はスルリと身を交わし、ますます速度を増して逃げてしまった。
ヌオ~~~~~~~~~ッ
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(なにお上品にやってんだっ!)
(私だったら、自分の傘なんか放り出して協力するぞ!!)
と言いたいのをグッとこらえるが、●●君は、もはや点のように遠ざかってしまった。
心臓バクバクの私も、これ以上はムリと判断して帰宅。
そのあとものすごく気分が悪くなってしまい布団に臥せる。
教室解散後、しばらくしてお家の人からtel。
無事帰っていたようで心底ホッとする
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もうもうもうもう、こんなことはこりごりだ。
でも、何ごともなく済んで本当によかった。
教訓
「逃げる子どもは追うほどキケン」
そのあとも、お隣りのダ●キンさんがザクロの枝を切りにきてくれたり
午後の教室に宝塚ジェンヌのような美女が現れたり
なんだかんだと慌ただしい半日だった。
3時過ぎからは予定していた落語会へ行くことに。
宝塚でお花を見たが、気に入ったのが仏花しか無かったのでどうしようか迷ったが
それはさすがにマズイだろうと言われお菓子にする。
子ども達ばかりの落語発表会はこれで2回目だが、今回は 「ちりとてちん」や「子ほめ」「鶴」 など
好きな作品が多かった。
どの子もそれぞれに味があり、半年前とは比べ物にならぬほど上達している子もいる。
客席の雰囲気も温かく、昼の騒動やトビオのことで疲れていた頭が少しずつほぐされていく。
私も、もう30年ぐらい若かったら、乗馬と共に、ぜひ挑戦してみたい世界だ。
あと、以前の生徒、N山E子ちゃんのお母さんから声をかけられたのにも驚いた。
夜、E子ちゃんと20年ぶりに電話で喋る。
うれしかった。
8月25日(日)
朝から級位者研究会。
きょうからiさんも参加。
愛媛母から、コロコロと小さいミカンが届く。
午前中はSさんレッスン・・・・・・のつもりだったが
きのうの●●くん逃走劇のダメージがまだ残っていたので
申し訳ないがオシャベリ会に変更。
2時間があっという間に過ぎ、楽しい気分転換ができた。
台所でSさんから頂いた栃の実煎餅を食べていると、金太郎がジッと見ているのでひとかけらだけやる。
珍しくサッと奪い取り、それはそれは大事そうにカリカリカリとオイシそうに齧っていた。
8月26日(月)
N、午後から詰将棋の会へ。
トビオの具合も日増しに悪くなっているのだが、こちらも息抜きもしないとやっていけない。
9時ちょっと過ぎに帰宅。
楽しいひと時だったようだ。
おわり
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