ルンルンピアノ

ピアノ教室の子どもたちとの楽しい毎日。。。。。。

483       内海の輪

2006-10-30 20:55:37 | Weblog
※「スケキヨ君ストラップ」 
 こんなん欲しい人いるのかな  クリック♪


きょうは丸1日何のスケジュールも無い2人。
で、12時からピピア売布でまたまた映画を観る。
きょうは 『内海の輪』 (原作 松本清張、 監督 斉藤耕一、1971年制作)

なんかノッケから岩下志麻と三國連太郎のどぎついシーン(しかもけっこう長い)でアセる
入場前に、映画を観に来ていた将棋教室の生徒のお母さんとアイサツを交わしていた事もあり
ナンとも複雑な思いだった

最初から最後まで、松本清張特有の暗く重たい空気が流れる。
中尾彬のあいまいな笑顔がたまらなく恐かった。

ロケ地は 「倉敷」 「尾道」 「仙酔島」 と飛び、クライマックスに、有馬の 「蓬莱峡」 がタップリと映る。
最近までやっていた病院送迎の空き時間を利用して、よく有馬方面へ出かけたが
いつもこの蓬莱峡のすぐそばを通っていた。
車から降りて写真を撮りたいなぁと思いつつも、なかなか車を乗り入れる道が見つからず
いつもクヤシイ思いをしながら通り過ぎていたのだった。

映画のパンフレットにロケ地の事が紹介されているので、ちょっと書き写してみる。

『 「内海の海」 の終盤に登場する蓬莱峡。 ゴツゴツとした岩肌がむき出しのその地形は、遠くからでもハッキリとその独自さが分かる。
岩の表面は素手で触ると簡単に崩れるほどで、とても柔らかい。
蓬莱峡から周囲を見渡すと、不思議なことに、異国の地にいるような気になってしまう。 それもそのはず、朝鮮半島の蓬莱山に似ていることから、その名がついたというのも納得。
日本であって日本ではない風景。
この不思議な風景を求めて、多くの映画・TVドラマがロケを行なった。
映画では古くは黒澤明監督の 「隠し砦の三悪人」 、最近では北村龍平監督の 「あずみ」 にも登場している。
現在では六甲山地へ抜ける登山口の一つとして、有名なハイキングコースになっている。』

お時間のある方はどうぞ蓬莱峡の写真をググッてご覧下さい♪




おわり
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482      サザエさんの脱線奥様

2006-10-29 23:01:09 | Weblog
※ダイエーの食堂でNが注文した、新商品 「カレーチャンポン」
 世にもマズそう・・・クリック♪


一門研究会で16名参加。
大石三段が、修学旅行で韓国へ行って来たとかで、赤トウガラシ入りのチョコレートを持って来てくれた。
ちょっとイヤだったが、せっかくのオミヤゲなので我慢して1つ食べてみる。
食べ始めはナンとも無かったが、後半カァ~ッと口の中が熱くなった(やっぱりなァ・・)
一緒にもらった 「韓国のり」 は大好きなので明日楽しみに食べようと思う


11時から、ピピア売布である 「第三十六回 めふ乃寄席」 へ行く。
林家竹丸さん、桂阿か枝さん、林家染左さんら3人による 『開演前座談会』 が楽しく、涙が出るほど笑ってしまった。
皆それぞれに人柄の良さがにじみ出ていて、3人のやりとりの中に知らぬ間にスッと入れられてしまった感じだった。

本日の演目は・・・

☆林家染左 『看板の一』
☆桂阿か枝 『七度狐』
☆桂林家竹丸 『まんじゅう恐い』

色物も楽しいが、落語の世界に浸るのも幸せなひとときだ。
きょうの演目はどれもわかりやすい話ばかりで、思う存分楽しめた。

帰りしな、出演者3名のサインが入った 『上方落語家名鑑』 という本を購入。
落語家名鑑の他、上方落語の中から代表的な噺180本が紹介されているのが嬉しい。

上方落語家名鑑 ←クリック

帰宅後、笑い疲れたせいかひどい眠気に襲われ、布団に入って一眠り。
夕方、Nが起こしに入ってきて (ハッ!!) と目覚める。

久しぶりに会うH君兄弟のお母さんを誘ってお茶に行く。
季節もいいので、喫茶店に入らず、ベガホール広場のメタセコイヤの根元のベンチに座る。
ミニコープで買った温かい飲み物を手にアレコレと世間話に興じるが、5時半を過ぎるとアッという間に辺りは暗くなった。
いつもなら余り外へ出る事のない時間帯なので、日の短さにちょっと驚く・・・

家へ戻ると、増田五段と竹内1級がAクラスの決勝の最中だった。
しばらく眺めていると竹内1級が勝った。
増田五段が勝つと思っていたのでビックリした(エライぞ♪ 竹内君)

皆を送り出したあと、ピピア売布である 『サザエさんの脱線奥様』 を見に行く。
始まる前、「バグダッドカフェ」 のママさんが、以前おすそわけしたスダチで作ったというスダチ酒をコップに少しついで勧めてくれる。
アルコール超弱い私は、3口ほど飲んだだけで胸がカァ~ッとなり顔がホテッて大変だった

映画は、1959年 東宝の古い作品。
突如出て来た柳家金語楼は、小さな頃見ていた 『ジェスチャー』 と同じで懐かしかった。
名前は知らないが、どこかで見た事のあるような顔ぶれも多い。
サザエさんや周りの登場人物達の素朴なオッチョコチョイぶりも素直に笑えた

映画の最後・・・
奈良公園のシカが5,6頭アップになり、それを幸せそうに眺めるサザエとマスオをバックに、エンディングテーマと 『終』 の字がかぶさるラストシーンがだった。


『サザエさん脱線奥様』

キャスト(役名)

江利チエミ エリチエミ (フグ田サザエ)
小泉博 コイズミヒロシ (フグ田マスオ)
藤原釜足 フジワラカマタリ (磯野波平)
清川虹子 キヨカワニジコ (磯野フネ)
白田肇 シロタハジメ (磯野カツオ)
猿若久美恵 サルワカクミエ (磯野ワカメ)
花菱アチャコ ハナビシアチャコ (西野万造)
浪花千栄子 ナニワチエコ (西野チエ)
頭師正明 ズシマサアキ (西野ノリ吉)
竹野マリ タケノマリ (西野タマ子)
環三千世 タマキミチヨ (西野百合子)
雪村いづみ ユキムライヅミ (花村むつみ)
森川信 モリカワシン (花村専務)
津川アケミ ツガワアケミ (花村夫人)
宝田明 タカラダアキラ (久地良太)
丘寵児  (良太父)
汐風享子 シオカゼリョウコ (良太母)
柳家金語楼 ヤナギヤキンゴロウ (山中老人)
一の宮あつ子 イチノミヤアツコ一ノ宮敦子 (多胡夫人)
由利徹 ユリトオル (梶木)
南利明 ミナミトシアキ (鯖江)
八波むと志 ハッパムトシ (雲丹)
大江真砂夫  (大岩)
長谷川みのる ハセガワミノル (可児)
妻紀一平 サイキイッペイ (海老博士)
茶川一郎 チャガワイチロウ (一松)
芦屋小雁 アシヤコガン (小松)
大村崑 オオムラコン (崑松)
芦屋雁之助 アシヤガンノスケ (雁七)
佐々十郎 ササジュウロウ (キザな男)
柳沢真一 ヤナギサワシンイチ (新婚の夫)
深山しのぶ フカヤマシノブ (新婚の妻)
中田ダイマル ナカタダイマル (男A)
中田ラケット ナカタラケット (男B)
谷村昌彦 タニムラマサヒコ (男(社宅附近の道))
平凡太郎 タイラボンタロウ (先頭の男(バス停留所))
久野四郎 クノシロウ (後の男(バス停留所))
逗子とんぼ ズシトンボ (後の男の後の男(バス停留所))





おわり

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481       ミニコープのブタまん

2006-10-28 23:37:22 | Weblog
※筑豊銘菓の 『成金饅頭(特大 5千円)』
 中身は白あんでズッシリと重い。
 大きすぎて、持ち上げる時にふちが少し崩れてしまいましたが。
 決してトビオがかじったワケではありません!
 青いコップは沖縄みやげに頂いた琉球ガラス
 クリック♪


午前中ミニコープへ買い物。
ショウガと小松菜と鶏ミンチとお豆腐をカゴに入れてレジに並ぶ。
私の目の前に並んでいた女性が、レジそばの蒸し器に入ったブタまんをジッと眺めていた。
ブタまんを注文すると、蒸し器から出したり袋に入れたり、「カラシはどうなさいますか」 と聞かれたりなどヤケに手間ヒマがかかるので、最近ではよほどレジが空いている時以外は買わないように心がけている。

案の定、目の前の女性の番になるとブタまんを注文していた。
後ろを振り返ると、幸い私のうしろに並んでいる人はいない。
(まぁ、なるだけ早く済ませて欲しいな・・) と思いつつボンヤリ眺めていると
なんと、ブタまんを蒸し器から1コ出しては袋に入れ、また1コ出しては入れしている。
(あれェ) と思っているうちに、1コづつ入ったブタまんの袋がレジの前に6つほど並んだ。
それでもまだ終わる様子がなく、レジ係の人が一生懸命蒸し器の中のブタまんをトングで掴んでいる。

そっと後ろを振り返ると、いつの間にか4,5人の買い物客が並んでいた。
皆ジッとブタまんの成り行きを見守っている。
目の前の女性をチラリと見ると、こわばった表情のままピクリともしない。

(うん? 1つづつ袋に入れて貰う事になんか文句でもある??  チャンと理由があっての事なんだから構わないでしょっ?!) と開き直ってるように見えてしょうがなかった。


午後からピアノ発表会でも覗きに行こうとベガホールへ行くが、土曜日だというのに珍しく何の催し物もやっていなかった。
電車に乗ってどこかへ遊びに行きたかったが、さすがに発表会の曲決めに精を出さないとマズイと思い家へ戻る。

山積みした楽譜と2時間ほど格闘するがなかなか決まらない。
結局決まらないまま布団に入ってグッスリ眠ってしまった

きょうはT君、I君、SⅡ君が夕食を食べていく。
私のカン違いでご飯が足らなかったので、Nと2人でサイゼリアに行った。
サイゼリアも、ひと頃に比べるとだいぶん値段がアップしたが、以前があまりにも安過ぎたのだろう。

斜め前の席の高校生グループ(男ばかり)が超ウルサかったが我慢した
何があんなに嬉しかったのかなぁ?

きょうはT君、I君が泊まり


おわり

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480       成金饅頭とトビオ

2006-10-27 23:25:48 | Weblog
※伊丹の昆陽池(こやいけ)にて、 白鳥とキンクロハジロ。
  クリック♪


気分がスッキリしないので、昼前から昆陽池公園へ行く。
公園前にある 『赤い中華』 へ入って中華ランチを食べ、おみやげ用のギョーザを包んでもらう。
ここのギョーザは <5個(1人前)100円> という安さで、昔から有名なのだ。
1人で40個50個と買っていく人はザラである。

食べ終わって店を出て、ギョーザだけ車内に入れてから公園へ入る。

鳥の数や種類はまだずいぶん少ないが、そのぶん静かに落ち着いて見れるのが良い。
池の端で日向ぼっこを楽しんだり、逆立ちしてエサを捕るカルガモ達。
まっ黒な体でスイスイ泳ぐ、目の回りに金の輪があるキンクロハジロ。
カモに投げられたエサを抜け目なく横取りするスズメ達。
意外に慎重なカラス。

池のすぐそばの土手では、小学3年生くらいの子達がお弁当を広げていた。
秋の日差しの中、どの子も楽しそうな表情に見える。
早く食べ終わったらしい男の子達が数人、何か幼稚な替え歌を歌いながら池の縁を駆け回っていた。
扉を閉めて通れなくしていたので、ニコッと笑いながら 「開けてネ」 と言うと、照れたような表情で素直に通してくれる。
「アリガトウ♪」 と言うと、また変な替え歌を歌いながら元気に走り出していった。

何となくホッとした気分になった


心の洗濯をして駐車場に戻る。
車のトビラを開けて中へ入ると、プ~ンとギョーザ臭かった。

夜、実家へ行くと、知人から送って来たという特大の 『成金饅頭』 があった。
珍しいので、写真に撮ろうと思い家へ持ち帰る。

テーブルに特大成金饅頭を置き、Nがトビオを抱っこしてイスに座らせた。
眠っていたのをムリに起こしたせいか、ちょっとボ~ッとしている。
出来上がった写真を見ると、ツマラナそうな表情で写っていた。
明日のブログでアップの予定 

夜はあんまり食欲が無かったので回転寿司へ行く。
カッパ巻きとオイナリさんのお皿を取ると、Nが鼻先でせせら笑った。
よっぽどシャコのお皿でもつかんで突きつけようかと思ったが、シンドイのでやめる。

きょうの〆は2人とも茶わん蒸しだった



おわり
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479       じんさん源さん

2006-10-26 23:14:29 | Weblog
※ 仙人の手相。 Nと大変似ているとの事。
  Nは手相見が出来るので(当たるかどうかは別として)
  見て貰いたい方があれば是非ド~ゾ♪ 


きょうは、ブログのコメントでもお馴染みの <じんさん> と会う日。
以前、当ブログで出したクイズの賞品(沖縄みやげ)をワザワザ持って来て下さるという事で、清荒神のお好み焼き屋 『清』 で12時に待ち合わせる。

3人とも 「お好み焼き定食」 を頼むが、じんさんだけマヨネーズ抜きの注文。
聞けば、かなり好き嫌いが多いとの事。
「なすがダメ」 とおっしゃるのでワケを尋ねると、「食感がニガテなので・・」 との返事。
「食感だったらナスよりもナタデココの方が気持ち悪いでしょう」 と言うと、2人(Nとじんさん) の猛反対にあってタジタジ

お好み焼きを待っている間、Nがクイズ優勝賞品の包みを開ける。
何枚もの新聞紙で厳重にくるまれた包みを開くと、美しい藍色をした琉球ガラスのコップが出て来た
私は 「琉球カスタネット」 というものを頂く。
3枚の小さな板が合わさったカスタネットだが、使い方がよく判らないので、沖縄料理ツアーの時に持参しようと思う。

お好み焼きを食べた後は、となりの喫茶店 「キヨ」 に入った。
沖縄の話を始め、じんさんの意外な素顔(たくさんの素顔がある)も垣間見る事が出来、ますますじんさんに親しみを持ってしまった

その後は我が家でティータイム
あらかじめ 「サザエさん方式」 でリビングを片付けておいたのは言うまでも無い。

源さんとトビオとクロを紹介したあと、昔じんさんが飼っていたという伝書鳩の話になる。
タマゴを生んで羽化してずいぶん増えたらしいが、ある日、一羽残らずネコにやられたとの事。
先日、凶暴なニワトリ君のいる上林禅寺の黒川禅師から聞いた話
「お寺の庭に出て来たウサギに犬が飛び掛り、2匹がかりでで引っ張るとウサギが2つに裂けまして・・」 という、世にも残酷な話を思い出してしまった

和やかな時はアッという間に過ぎ、レッスン時間が来てじんさんとはお別れ。

またいつでも遊びにいらして下さい ( 「もう来ないよ~だ!」 とは言わないでネ )



おわり

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478       浴室のニオイ

2006-10-25 23:55:37 | Weblog
※暮れなずむ 「私市円山古墳」 と、4人のシブい男  
 クリック♪


昨夜帰宅したのが遅かったので、朝急いでブログを入れる。
バタバタしているうち、堺へ出発するのが12時前になってしまった。

高速へ乗る前、尼崎へ入った辺りでマクドへ寄る。
今朝は忙しくて朝ごはんヌキだったので、ハンバーガーを2つと、ポテトと飲み物のセットを注文する。
本当はハンバーガーを3つ食べたかったのだけど、Nに 「2つ食べて、様子を見てから注文すれば?」 と言われたので (ナルホド・・) と思い、とりあえず2個注文したのだ。

「ベーコンレタスバーガー」 と 「ダブルチーズバーガー」 を注文したのだが、ちょっとカン違いをしてしまった。
「ダブルチーズバーガー」 の 「ダブル」 は、チーズがダブルと思っていたのだが
出て来た商品を見ると、ハンバーグ自体がダブルだった。
お陰でお腹は満腹、3個同時に注文しなかったのは大正解だった

病院に着くと、仙人がパジャマを持ったままベッドの上で座っている。
(アレ? きょうはずいぶん具合がいいんだナ♪) と嬉しくなった。
Nが 「何してるんですか?」 と尋ねると、「今から家に帰って洗濯しようと思って」 との返事。
一瞬、(?????) と思い、「・・・家へ帰るんですか?」 と聞き直すと
「そう・・洗濯しに、丁度今から戻ろうと思っとったところですわ」

一瞬、空気が凍りついた。

Nが穏やかな口調で、「水津さん、帰るのはムリですよ。 洗濯は下のコインランドリーでやるから大丈夫ですよ」 と諭すように言う。
水津さんはほんのちょっと不思議そうな顔をしたあと、やっと状況が理解出来たようだった。
「やっぱり頭に来とるんですなぁ・・今から洗濯しよう思ってベッドを降りようとしたら・・降りられんのですわ。 アレ? 一体どうなっとるんやろうと思ってたところですわ」 と、苦笑混じりで説明して下さる。
Nが即座に 「あぁ、ずっと病院の中にいたら誰だってそうなりますよ」 と力づけていた。
私もあまり気にしてない風を装い、たまっていた洗濯物をまとめ1階のコインランドリーに急いだ。

階段を下り、管理区域室と書かれた部屋の前あたりに来ると、お風呂のニオイがする。
シャボンの香りとかでなく、「お風呂のニオイ」 なのだ。
明かりの消えた電気浴室からほのかな湿気と共に漂っているのだが・・・なんか胸がしめつけられるような感覚に襲われる。
赤や青のボタンのついた電気風呂をチラッと見ながら足早に通り過ぎる。

コインランドリーの洗濯機は1台しか無いのだが、いつも空いているので助かる。
百円入れて軽くひとかかえほどの洗濯物を放り込んだあと、元来た廊下を戻る。

病室に着くと、Nが買って来たアイスクリームを仙人が美味しそうに食べている最中だった。
Nがちょっと席をはずしている間、カーテンで仕切られた隣りのベッドから 「痛い、痛い」 と苦しそうな声が聞こえてきた。
仙人は気にしていない風で、先日送ったパグの柄の絵ハガキをヒラヒラさせながら
「これは面白いハガキですなぁ♪」 などと喜んでいる。

「ユーコン川はいいですなぁ・・元気やったら是非ユーコン川を渡ってみたいです」 と、目をキラキラさせながらおっしゃる。
その表情を見ながら、(水津さんは根っからの旅人なんだなぁ) と感心してしまった

Nが戻ってしばらくしてから、再びコインランドリー室へ向かう。
1階への階段を下り最初の角を右へ曲がると、すぐにあの 「お風呂のニオイ」 が漂って来た。
少し胸がドキンドキンとする。  赤と青のボタンがついた浴槽を見ながら通り過ぎた。

ランドリー室の向かいの部屋に、白衣姿の人が2人ほどいるのを見つけホッとする。
洗い終わった洗濯物を乾燥機に移し100円を入れ、ゴトンゴトンと動き出すのを見てから部屋を出る。

病室へ戻ると、少し込み入った話をしているようだった。
やはり、来る日も来る日もベッドの中だと色々な事を考えるのだろう。
でも、考える事は悪い事ではないと思う。

「私には家族はおらんけど、周りの人達に比べればこうやってしょっちゅう色々な人が訪ねて来てくれる。 アリガタイ事だと思ってます」 と、実に嬉しそうな顔でおっしゃる。
こういう言葉を聞けるのは本当にウレシイ♪

そろそろ乾燥機が終わる時間になり1階に下りる。
あの廊下を通るたびごとに、少しづつイヤな気持ちが増して来る。

管理区域室の角を曲がり、無人の廊下を見てお風呂のニオイを嗅いだ途端、胸がギュッとしめつけられる。
今度は浴室を覗かないようにしてランドリー室へ飛び込んだ。

乾燥機はまだゴトンゴトンと回ったままだった。
扉を開けて洗濯物をさわってみると、まだほんの少し湿っているようだったので、もう10分ほど待つ事にする。
乾燥機のフタを再び閉めて、病院の外の空気を吸いに行こうと思ったのだが
どうしてもあのニオイを嗅ぎたくなかったので、しばらく乾燥機の前でジッとしている事にした。
乾燥機の窓からグルグル回る洗濯物を眺めているうち、恐ろしいシーンが思い浮かんで来る。
普段こんな事は滅多にないのだけど・・・やはり、「病院」 という特殊な環境がそうさせるのだろうか。

10分が待ちきれずに乾燥機のフタを開ける。
まだ乾ききっていない洗濯物もあったが、急いでたたんで袋につめこんだ。

覚悟を決めて廊下を歩き出すと、あのニオイはすぐに漂ってきた。
先ほどよりも、いっそう強く匂ってくる。
軽い吐き気がして、下を向きながら足早に通り過ぎた。

細い階段を急いで上って2階のフロアに出ると、現実の世界に戻れたようで心底ホッとする。
水津さんに洗濯物を渡し、「またすぐに来ますから・・洗濯はちゃんとするから大丈夫ですよ」 と言い残して病院をあとにした。

ちょっと疲れたので、きょうはここでお終い。


さあ、何が出て来るでしょうか??←クリック


おわり
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477      N、講演会

2006-10-25 10:31:45 | Weblog
※講演会後、何とか終わりホッとひと息の楽屋。
 クリック♪


綾部の黒川禅師の肝いりで企画された 
『第10回綾部市仏教講習会 ‘将棋 勝負を超えて’』 の講演会のため、綾部へ向かう。
青空のもと高速を走るが、途中 「六人部(むとべ)」 でひどい大雨。
(これは幸先が悪いなぁ・・) と気持ちもしぼみがちになるが、2,3分走るとまた青空が広がりホッとする。

約束の11時半に少し遅れて95邸へ到着。
少し風邪気味という、セーター姿の95さんが出迎えて下さる。
Nが着替えをした後、三平さんの家に寄ってそのまま4人でお昼を食べに行く。
本町商店街の一角にある 『ぐう』 というお店で、古い木造家屋を利用したステキなお店だった。

店へ入って間もなく、ザーッと音を立てて本格的な雨が降ってきた。
目の前に広がる中庭の草木や大きなカエルの置物が、あっという間に雨足に洗われる。
(キレイだなぁ・・) と思って眺めていたが、10分も経つとサーッと止んで青空が顔を見せた。
その後運ばれてきた古代米のお赤飯も鯛の味噌漬けも大変おいしく頂けた

店を出て講演会場へ向かう。
到着した 「中丹文化会館」 は、山の中腹にデンとそびえる大きな建物だった。
車を降りると、衣姿の黒川禅師を始め、数人の御住職から迎えられる。
とんでもなく恐れ多い気分になりオドオドしてしまった

楽屋裏の控え室で20分ほど休憩。
むかし神戸商船大の将棋部で腕を磨いていらっしゃったという 「浄泉寺」 の御住職の話がおもしろかった。
講演前の緊張した空気も、知らぬ間にずいぶん和らいでいた。

開演5分前になったので控え室を出てホールへ向かう。
(お天気ももう一つだし・・もしかしてお客さん50人くらい、いや20人くらいかも知れないなぁ) と、急に不安になる。
将棋ファン相手とは違い、きょう集まるのは日頃から信心深い善男善女の方々なのだ。
Nの話しがどこまで通じるかわからないが、ここまで来たら運を天にまかせるしか無い。

広い会場へ入ると予想外の人の多さだった。
とりあえずホッとしながら、95さんと共に会場の端っこへ座る

先ほどの浄泉寺御住職の司会で始まり、黒川禅師のあいさつへと続く。
将棋の世界や棋士というものに関してほとんど知識のない方々へも非常にわかりやすい説明をして下さり
あとのNが続けやすいよう最善の配慮して下さったのが有り難かった。

いよいよNの番になった。
落ち着いているように見えるが、やはりずいぶん緊張しているなと感じる。
(後で聞くと、観客席が暗く、聴衆の表情が見えなかったのがちょっと不安だったらしい)
前半はずいぶんたどたどしく、客席で聞く私も手に汗握る思いだった。
前方の10人ほどの女性グループが早くも舟を漕ぎ出している(きゃあ、マズイ~
目の前のおじいさんも大きく揺れ始めた (頼むよォ~

(万事休すかな・・) と思い始めた頃、村山さんの話題に入る。
すると、あちこちでうなだれポーズだった人達が急にシャキッと背筋を伸ばして聞き入り始めたのだ。
私も初めて知る、当時のNの胸のうちもいくつか聞く事が出来た。

自分ひとりガン再発の兆候を感じつつ、「サッカーを観たい」 「運転免許を取りたい」 とノンキな理由で休場を申し出る村山さんの心中を語る場面で、思わず声が詰まってしまったN。
こんなNを見るのは初めての事だった。

講演は、予定の1時間20分を少々オーバーして終わった。
決して上手な語りではなかったが (これで良かったんだ・・) というのが正直な私の気持ちだった。

控え室に戻り皆ホッとした表情で、再び浄泉寺御住職を中心に将棋談議に花が咲く。
その後、きれいなお花を頂いてお見送りされながら中丹文化会館を後にした。

そのまま皆で、前々から行きたくてしょうがなかった 『私市円山古墳』 へ行く。

私市円山古墳←クリック

後から合流した大槻さんと5人で土器に囲まれた古墳のてっぺんに立つと、まるでお山の大将になった気分だった。
早くも暮れかかる西の空が美しく輝き、はるか向こうには幾重にも折り重なる山々がボーッとかすんで見える。
眼下にはキラキラ輝く由良川が流れ、その周りには市松模様のように並んだ田畑が広がる。
「あっちに三段池公園も見えますよ」 と西の方をゆび指して教えて下さる三平さん。

まるでおとぎの世界にでも迷い込んだような、心地よくフシギなひと時だった。

古墳を降りたところで大槻さんだけ仕事に戻られる。
次のお餅つき大会の約束をしてお別れした。

少しお腹も空いてきた。
ここから車でさらに20分ほど走ったところにある一軒の料理屋さんの前で停まると、
作務衣に着替えられた黒川禅師が迎えて下さる。
中の広いお座敷に通されウーロン茶で乾杯する(みんなドライバー)

マツタケの土瓶蒸しなど、ぜいたくな秋の味覚が次々と運ばれ、目と口の両方で有りがたく味わう。
特に、油ののったカマスの味噌焼きは、これがカマス?と思うほどの絶品だった。
茹でたムカゴも初めての味だった。

むかご←クリック

お腹いっぱいになって、沢山しゃべって笑って、最高の打ち上げだった。
最後にお店の方に頼んで記念撮影をする。
記念撮影の時というのは、いつもなぜか一抹の淋しさを感じる。

黒川禅師にていねいにお見送りをされ、95邸に戻った。
綾部で収穫された、『鹿ケ谷南瓜』 という珍しい京野菜や、糸引き南京、タコをおみやげに頂いて10時頃おいとまをする。

きょうの講演会に向けての皆様のご苦労を心から感謝をしつつ車に乗り込み95邸をあとにした。

お世話になりました皆様方に改めてお礼を申し上げます。
ありがとうございました。

おわり
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476      西宮散策

2006-10-23 23:16:47 | Weblog
※津門神社境内のキツネとネコ。
 クリック♪


きょうもNは1日外出。
涼しそうなので、私も楽譜を買いがてら 「西宮北口」 へ行く事にする。
どうせ行くのなら近辺でも散策してみようと、出がけにネットで調べた場所をプリントアウトして持っていった。

電車に乗り、降りる直前に中吊り広告に目が止まる。

『始皇帝と彩色兵馬俑展 10月19日~12月3日 京都文化博物館』

北口で降りて外へ出る。
目指す神社群はJR西宮駅の近辺なのだが、JRの表示が全く出ていない。
(不親切だなぁ) と思いつつ、バスターミナル付近にいたオバサンに聞く。

「あの、JR西宮の駅はどっちですか?」
「JR?」
「はい、どっちに歩けばいいかと思って」
「歩いて行くんですか??」
「ええ・・あの、遠いんですか?」
「遠いですよぉ、30分くらいかかるんじゃないかなあ・・・」
「ええっ!! そんなにかかるんですか」
「バスに乗れば3つ目なんですけどね」

親切なおばさんに教えられ、ほどなく到着したバスに乗った。
バスに揺られながら、(確か以前も同じようなカン違いをしてバスに乗った事を思い出す

JRにはすぐ到着した。
思っていたより繁華街で、どちらに向かって歩き出せば良いかわからない。
道行く人2人ほどに神社のありかを尋ねるが 「判らない」 との事。
スーパーの買い物袋を提げた、いかにも地の人そうな小柄なオバアサンを見つけて聞くと
私の差し出す簡単な地図を見ながら、「ああ、この神社だったらスグですよ。 一緒に行きましょう」 と言ってくれた。

大通りを渡ってすぐ、西宮東商店街というアーケードがあり、そのすぐ横の細い道へ入る。
静かな落ち着いた佇まいの道だったので、「古い町なんですね」 と言うと、「本当に古くってねぇ・・」 と、バツの悪そうな顔をされた。
褒め言葉のつもりだったんだけど・・・何だか悪い事を言ってしまったようで申し訳なかった。
以前、Nとどこかの町を歩いていた時に、私が 「ずいぶんひなびた所だねぇ」 と言うと
「あんまりそんな言葉を大きな声で言うもんじゃない」 とたしなめられた事があった。
その時には (何で? いいじゃん) と思っていたのだけど・・・
やっぱり人によっては気になる言葉かも知れない。

少し歩いたところに、朱塗りの柵に囲まれた 「松原天神」 と書かれた大きな石碑が見えた。
おばあさんにお礼を言って別れる。

境内に入ると大きな 「えごのき」 があった。
人影の無いひっそりとした境内の奥に黄色い実のなる木があって近づいてみるが
何の実かわからない。
ここは、九州の大宰府へ流される途中の菅原道真が、美しい白砂青松を見ながら休憩したと伝えられる場所で
それが所以で、その後、道真公が祭神となった神社らしい(昔は天満宮と呼ばれていた)

境内を出ると細かな雨がポツポツとしてきた。
神社を出たすぐ脇に赤いトリイが並ぶ細い道があったが、雨も降り出してきた事だし先を急ごうと思って通り過ぎる。
が、なぜか気になり引き返してみた。

いくつも並んだ鳥居の下をくぐる。
傘をさしているので、ぶつからないように背中をかがめて通っていると 「通りゃんせ」 をしている気分だった♪

狭い敷地の行き止まりには、小さな古い祠が1つあるきりだった。
(なぁ~んだ・・) と、ちょっとガッカリしながら辺りを見回すと、祠の後ろに看板が立てられていた。
読んでみると 『染殿池(そめどのいけ)』 と書かれている。
何でも、応神天皇の御世、呉の国の工女、綾織(あやはとり)と呉織(くれはとり)がこの池で糸を染めて布を織ったという事で、
我が国では初めて機織り、または染物が伝わった地という事になるらしい。

へぇ~と思いながら看板の後ろの小さな池を見る。
池と言っても本当に小さく、水もかなり澱んでいる溜め池なのだが、何か不思議な空気に包まれているようだった。
フェンスには、この池について書かれた新聞記事のコピーも貼られていた。

鳥居をくぐって広い道へ出る。
地図では 「津門(つと)神社」 というのが近そうなので行ってみたいのだが、通行人の姿が見つからない。
やっと歩いて来たのは、30歳くらいのサラリーマン風男性二人連れだった。
(男か・・・ヤダなぁ) と思いつつも、仕方がないので尋ねてみる。

「神社ですか」
「さあ・・・ワカラナイなぁ」
「JRはあっちの方角ですけどね~」

トンチンカンなのであきらめる・・・・・

適当に歩いていると体格のいいオバサン (私とドッコイドッコイくらい) が歩いていたので
すかさず追いかけて聞いてみると、よく知っていたようで詳しく教えてくれた。

言われた通り目の前の二股に分かれた道を左に進みそのまま真っ直ぐズンズン歩くと 「こばと幼稚園」 に出た。
「幼稚園の東側が神社ですよ」 と言われていたのでグルッと回ってみると、そこが神社の裏手だった。

小さな裏門を入ると、少し新しい感じの拝殿があった。
そばの茂みに石碑がある。
近寄ってみると、 『人生是努力  西宮市長○○』 とあった。

何だか、お説教される昔の子ども時代を思い出してしまった・・・

境内は広々と清潔だが、もうひとつ面白みが無い。
しめ縄のかかる大きな樹を見るとクスノキで、これは見事だった。

出口付近まで歩くと、奥まった狭い一角に小さな古い祠があった。
クモの巣に気をつけながら近づくと、キツネの置物がたくさん並んでひっそりしている。
写真を撮っていると、突然ゴトッと音がした。
ビックリして音のする方を見ると、大きなネコらしきものが一瞬ボンヤリと見え、すぐ居なくなった。
静かに様子を伺っていると、今度は祠の陰からしっかり姿を見せた。
白にカフェオレ色が少し混じった太ったネコだった。
ネコはかなり神経質そうで、ちょっとでも動くと逃げそうな雰囲気なので、カメラを思いっきりズームにして撮る。
何枚か撮って、(少しくらいなら・・) と1歩近寄ると、途端に身をひるがえして
そばの高い木に駆け上り、そのまま姿を消してしまった。
ネコが木に登るのは初めて見たが、そのあと何度見上げてもネコは見つからない。
祠の周りに思い思いに佇むキツネの置物を見ながら、文字通り 「キツネにつままれた」 心境だった。

津門神社を出る頃には、雨足もずいぶん強まっていた。
Gパンのすそを折り曲げてJR西宮駅へ向かう。

その後、無事 西宮北口の楽器店へ行き楽譜を2冊買って帰宅。

晩9時前に糸谷四段から 「きょうの対局勝ちました。 王座戦です」 のtel。



おわり

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475      ストリートライブと中学生

2006-10-22 23:34:50 | Weblog
※梶井基次郎のレモン。
 クリック♪


きょうもNは1日中外出。
仕方がないので、来年の発表会用 (4月最終日曜予定) の曲選びをする。
本当はもっと早くするべきなのだが、例によってグズグズと1日延ばしにしていた。
今回は高学年が少なく小さな子が多いので曲選びもムズカシイ。
特にあの例の3歳児などは、直前になって 「出ない!」 とも言い出しかねないキャラクターなので要注意だ。
1時間ほどすると激しい睡魔が襲ってきたので、下のリビングへ降りてソファーへ横になる。

目が覚めると辺りは薄暗くなっていた。
時計を見ると4時半。
買い物があったのを思い出し、トビオ達に少し早目のエサをやってから家を出る。
夕方からの外出は何となくドキドキワクワクする

本当は梅田へでも出たいところだが、最近とんと出不精(デブ症!)になってしまい、結局 「川西能勢口」 で降りる。
『ジャ○コ』、『阪急』 と回ったが、どちらも店員さんが仁王立ちになっていてお目当ての品を見る事が出来なかった

仕方がないので、阪急地下の 『北海道うまいもの市』 を覗く。
本当は 『海鮮弁当』 が欲しかったのだけど、きょうは1人だし勿体ないので、『イカ飯』 を1つだけ買った。

他にちょっとだけ買い物をして阪急を出る。
駅へ向かう途中の広場で若者がライブをしていた。
きょうはNも遅いし他に用事も無かったので、ちょっと座って聞いていくことにする。

丁度メンバーが入れ替わるところで、それまで歌っていた女性がマイクで紹介をしていた。
「それでは守口のカリスマヴォーカリスト! ○野×男さぁ~ん!!(名前は聞き取れなかった)」

ギター1本で演奏が始まる。
ちょっぴりR&Bっぽいシブイ前奏が始まり (オオッ!) という感じだ。
歌声もハスキーでなかなかいい雰囲気なのだが・・・・・
音響がもうひとつなのと、すぐそばでやっている 『足長募金』 の声が大きくて演奏に集中出来ない

「灼熱の太陽がナンタラカンタラ~・・・・ウォウオ~♪」

ベンチのすぐ隣りでは、暗い顔した中年の女性が、連れの母親らしきお婆さんの背中を一生懸命さすっている。
急に具合でも悪くなったのだろうか。
反対側では、ひと目中学生とわかる男女のグループ。
皆思い思いの服装をして、何やら楽しそうにはしゃぎ回っている。

「♪ レコードは回るぅ~、振り返らずに回るぅ~・・・」

隣りに体の大きなおじさんが座った、と思うとタバコを取り出して吸い始めた。
風に乗ったけむりがモロ顔に当たる。
(ウゥッ・・) と思ったが、小心ゆえ、こういう時は咳き込みたいのさえガマンしてしまう
しかし、そのおじさんはすぐ事態に気づいてくれたようで、ベンチの向こう側に移動してくれた(おじさんアリガトォ~

「♪ 今宵もバーボンを~・・・・シェイク! シェイク!」

歌声は相変わらず足長募金の声にかき消され、ほとんど聞き取れない。
聞こえない演奏を聴いていても面白くないので、自然、目の前の待ち合わせ風中学生グループの方に神経がいく。
先ほどから変わらずキャッキャと楽しそうだが、一体こんな時間に何をしているのだろう。
内わけは女3人、男2人で、明らかに女の子の方が舞い上がっている感じだ。
しばらくして駅の方から女の子が5人、「ゴメ~~~ン」 と叫びながら走ってきた。

(そうか、ここで待ち合わせをしていたのか・・・それにしても時間を守らない子供達だな)

「♪ 世界中にたった一人の君だけを抱きしめていたいんだ・・・優しい君の瞳でボクを見てナンタラカンタラ~・・・ 」

段々寒くなってきて (もうそろそろ帰ろうかな・・) と思ってきた頃、
「イエ~! 愛してるぜぇ!!  おおきにぃ、また会おうぜぇ」 と、ギターのお兄ちゃんが叫んで演奏が終わった。
取り巻きの2,3人の拍手がパラパラと聞こえていたが、それなりのステージに立てば
なかなかカッコイイ演奏なのではないかと思った。
ガンバレ、○野×男クン

さて私もと腰を上げると、又しても駅の方から中学生が4人やって来た (合計14名、内わけは男2、女12)
これでやっと全員揃ったのだろう、JR側に向かってゾロゾロ歩き出して行った。
ミニスカートにブーツの集団を見つめながら、(あぁ、私も今頃中学生だったらあんな風なのかも知れないなあ・・) と思いつつ後姿を見送った。


おわり
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474      「韓くにの人と風」

2006-10-21 21:41:26 | Weblog
※我が家の玄関ドアに貼ってある切り抜き。
 朝青龍の顔がなんともラブリー?


暑過ぎもせず寒過ぎもせず丁度いい天気だったが、少し風邪気味なので家で過ごす。
きょうはNが近大の日で1人だったので、PCで遊んだり写真集を見たり布団に入って寝たり
ダラダラとした1日を過ごす。
写真集は、母が15,6年ほど前に買っていたという 『韓くにの風と人  藤本巧』 というものだった。
毛糸の帽子をかぶった、地蔵様のような子供が写った表紙に惹かれてページをめくると
古いモノクロの韓国の世界が、圧倒的な迫力を持って迫ってきた。
大島渚監督の序文も魅力的だったのでちょっと引用してみると・・・


「生活が露出しているという感じというものは、どうして人をこんなに惹きつけるのであろうか。
いのちが露出していると言ってもいい。
そうした感じは、人間の生のいとなみが住居の中と外で截然と分かれてしまった場所では味わうことができない。
住居の中も外もすべて人目にさらされている場所においてだけ、人は自分のいのちを実感することができるのである。
さらされている他者の生とおのれの生の交感といおうか (以下省略)」

初版1979年6月15日のこの写真集も、ネットで調べてみると、再版になってから表紙が変わっているようだった。

夕方7時前にNが帰宅。
きょうは夕飯の用意が出来なかったので外食。
お気に入りの 「安倉食堂」 へ行くが満員で、近くの 「めしや食堂」 へ入った。
Nは相変わらず 「たまごやき」 を注文。
私は 「クリームコロッケ」 「イカと大根、里芋の炊き合わせ」 「マカロニサラダ」 「きんぴらごぼう」 
それにご飯の 「中」 とお味噌汁を頼んだ。 (満腹~

帰りにミニコープで明日のパンを買う。
飴を探していると、チョコレートの棚に 「チロルチョコレート」 を発見!
よくコンビニのレジ前などに置いてある小さなひと山チロルでなく、横7,5センチ縦2,5センチの
あの懐かしい長方形のチロルチョコだった。
うれしくて思わず買ってしまう (ランラン♪)

家に帰ってNに 「ほらっ! 懐かしいでしょ?  チロルチョコだよォ」 と見せると

「なにそれ?」
「だから チロルチョコだってば」
「なに? チロルチョコって・・・」
「エー???  チロルチョコ知らないのォ~???」
「知らん・・・」
「ウッソ~!  昔から有名やん!! <♪チロルチョコレ~トッ> てテレビでもCMあってたやん」
「・・・・・・」
「中になんか白いのが入っててさ、私あれがニガテだったんだ~」
「・・・・知らん」

チロルチョコレートを知らない世代とは・・ちょっとしたカルチャーショックだった


あと、玄関に貼ってある朝青龍の切抜きのことで文句を言われた。
「意味が無いだろう」 と言うのだ。
言われる通り特別な意味は無い。
前髪を引っ張られる朝青龍の顔が、ただただ 「面白い」 から貼っているのだ。
自分も含め、我が家の玄関を出入りする人達が 「ハハ・・おもしろい写真やなぁ」 と思えるのなら良いではないか。

ずっと以前には、来客の靴の中敷部分に気に入った写真の切抜きを貼っていたが
これは気味悪がる人が出たのでヤメる事になった。
玄関のドアに写真を貼るくらいのササヤカな楽しみは大目に見て欲しいものだ・・・


おわり
コメント (19)
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