ルンルンピアノ

ピアノ教室の子どもたちとの楽しい毎日。。。。。。

769         タイから帰国

2007-08-31 22:20:35 | Weblog
※ 派手すぎて着れそうもないTシャツ
  何処ででも売っていそうな象のヌイグルミ
  40年ぐらい前のレトロな味わいのチョコレート
  いかがわしい写真の載った新聞
  
  以上、川崎三段から貰ったありがた~いタイみやげ
 
(へへ、本当はぜーんぶ気に入っております♪ ) クリック♪


朝から天気が悪く家でグズグズしているところへ川崎三段からtel。
今宝塚駅で、これから清荒神へ来るとのこと。

「おかしいなあ・・・川崎くんは確か28日の深夜からタイへ行くってブログに書いてあった筈やけど」
「ええっ? そんならたった2泊??」
「そんな事ないと思うけどなあ」
「ホントに宝塚からだった?」
「うん。 今から来るってゆうとったで」

どちらにせよ、このひどいリビングを片付けなければならない。
急いで洗面所へ入り、ソッコーでお化粧を済ませて出てくると・・・
あ~らフシギ、さっきまであんなに散らかっていたリビングがスッキリ♪
久しぶりのサザエさん方式だ

しばらくして川崎三段が来る。
黒いリュックに半ズボン姿。
「タイから直接ウチへ来たの?」
「はい。 どこにも寄らずに来ました」

タイまでは飛行機で5時間、時差は2時間。
あんまり眠れていないとの事だった。
ボロボロになった 『地球の歩き方』 を広げながらオミヤゲ話に耳を傾ける。

「1番よかったのは何処?」
「うーん・・・チャイナタウンですね。 工場とか働いてる人達とかがいっぱいで面白かったです」
「食べ物はどうやった? 辛い?」
「ああ、辛いですね。 基本的にはどんな具でも同じような味付けでしたけど」
「ひとつだけ、どーしても食べられない物があったんです。 いやあ、あれはヒドイ!」
(地球の歩き方のカラーページを指しながら) 「この、‘マンゴーの香辛料がけ’ なんですけど、本当にメチャクチャまずくて食べられなかったですよ」
あと、目の前で白人男性が車(ダンプカー)に轢かれた話。
公園でハトにえさをやっていたオバサンからぼったくられた(お財布を奪い取られてお札を抜かれたらしい)話など。
デジカメで撮った写真も見せてもらう。
売春宿のようなところも写しており、ちょっと危ないなあと思った(彼は行っていない。 念のため)
「あっちはオカマが多かったですよ」
「なんで??」
「さあ、よく分かりませんけど・・・とにかく多かったです」


川崎三段が帰ってからピピア売布へ行き、その後ミニドライブ。
行き先を決めぬままに走っていくと、先日行った 大坂峠 へ出た。
その後、三田スケート場跡まで行ってクルマを降りる。
フェンスの一部が破れており、そこをくぐって中へ入った。
背の低い松や雑草の生い茂る中、赤茶色にさびた手すりが残っており、そのずっと先には、建物の跡と思われる敷地が無言で広がっている。
夏休み最後の、寂しい静かな夕暮れ時・・・・・


家へ帰る途中あれこれ話す。
とにかくきょうは何よりも、川崎三段がタイから真っ直ぐ我が家に来てくれた事がウレシカッタ。
Tシャツもガマンして着ることにしよう


おわり
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

768        デート券

2007-08-31 00:35:01 | Weblog
※ こうやっていつも仕事の邪魔をする2人。
  クリック♪


午前中、洗濯物を干し始めた途端に土砂降りの雨。
首まわりの伸びたTシャツが何度もハンガーからはずれ、地べたに落ちてイライラする。

きょうは、4月の祝賀会で ‘ルンルン・スペシャルプレゼント’ が当たった0さんとNのデート
PM7時に連盟で待ち合わせとかで、夕方のレッスンが終わると居なくなっていた。

夕食は、オムレツにラタトゥイユをかけたもの。
サークルの中の源さんも、バシッバシッと音を立てながら食べ始める。
1人ぼっちの寂しさが少し紛れた。

夜はユーチューブで昔のロックバンドの動画をたくさん観る。

Jeff Beck、The Runaways、Suzi Quatro、The Eagles、Queen、Deep Purple・・・・・

11時半頃にNからtel、「今 清荒神に着いたから」
暇だったので途中まで迎えに行くと、シュークリームと冷たい麦茶を抱えて眠たそうな表情で歩いてきた。
きょうは 更科食堂 へ寄ったあと北新地へ連れていって貰ったらしい。
当選したOさんは歯医者さんとの事なので、出掛けに、 「ねえ、歯医者さんが虫歯になった場合は誰に治してもらうのか聞いてきてね」 と頼んでおいたのだが、案の定すっかりと忘れていたようだ。



おわり
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

767       奇妙なバスタオル

2007-08-29 23:52:51 | Weblog
※ 滝先生から頂いたバスタオル。
  ちょっと可愛い過ぎ。  クリック♪


昨夜、兄弟子の滝七段と半日過ごして帰ってきたNが、「これ、滝先生からのオミヤゲ」 と言いながら
阪急の大きな紙袋をテーブルの上へガサリと置く。
「なーにそれ?」
「バスタオル。 奥さんには絶対コレがいいからって」
「フ~ン・・・(だから滝先生って大好き) 」

袋を開けると、キリンとヤマアラシの刺繍入りのバスタオルが2枚出てきた。
(わ、 カワイイ~♪) と思ったが、次の瞬間 (アレ??) 
裏は確かにフワフワしたタオル地なのだが、刺繍の入っている表側が、なんというか、フキンのような手触りなのだ。
広げたり引っくり返したりしてみるが、「バスタオル」 というよりは 「赤ちゃんの肌掛け布団」 という雰囲気。


「これ本当にバスタオル?」
「そうやで」
「なんか手触りがヘンなんやけど」
「でもちゃんとバスタオル売り場で買ったんやで」
「なんかさー・・・これバスタオルっていうより、赤ちゃんの肌掛け布団みたいな雰囲気なんだけど」
「え~??  でもちゃんと 『これバスタオルですね?』 って聞いとったで」
「そしたら何て?」
「 『はい、バスタオルです』 って」
「それもしかして赤ちゃん売り場だったんじゃない?」
「違う違う。 最初にバスタオル売り場を聞いて行ったんやから」

タグには亀の子のデザインが描かれており、裏には‘シマシマガーゼ’ と書かれている。
そうか、表地のフキンのように感じた生地はガーゼだったのか。
もう1度タグの表を見ると、亀の子の下に ‘accototo’ と書かれている。
キリンの下にもヤマアラシの下にも ‘accototo’ の文字が入っているので、この商品のブランド名なのだろう。
とりあえずネット検索を試みる。

すると、『うしろにいるのだあれ』 という人気絵本(愛子さまのお気に入りらしい) の作家夫婦が立ち上げているブランドだった。
とりあえずバスタオルであることも判明したので、さっそく今夜から使うことにする。
滝先生、疑ってゴメンネ


きょうのお昼過ぎ、源さんの姿が急に見えなくなった。
「源さん」  「源さーん」 と2人で叫ぶが返事がない。
一体どこ行っちゃったんだろうと心配になっていると、廊下の向こうから 「あ、いた!」 とNの声。
急いで行ってみると、源さんはお風呂場の中にジッと立っていた。
「何してんだろう」
「もしかして水浴びしたいんじゃない?」

洗面器に水を浸し、Nが源さんをダッコして入れてやった。
イヤがらないか心配だったが、気持ちよさそうにジッと浸かっている。
そのうちに何度も頭を水につけてはブルブルと羽を震わせ、余裕のよっちゃんで楽しんでいた。


きょうのレッスンは2人欠席。
1人(4歳児) はお昼寝から起きないため、もう1人は夏休みの宿題がどうしても終わらないのでとの事だった。
空いた時間に、借りていたビデオ 『宇宙大戦争』 を観る。
古いのでなく、トム・クルーズ主演の方。
内容はまあまあ。
きのう観た 『マグダレンの祈り』 のほうが面白かった。

ビデオを返しに行った帰りガストへ寄る。
私はシャーベット、Nは豆乳のムースとドリンクバー。

帰宅後、『サラダ小僧(山盛堂本舗)』 というすごくオイシイおかきがあって全部食べてしまった。
「1つぐらい残してくれたっていいのに」 と、珍しくNからブーブー文句を言われる。


おわり
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

766        プルーン狩り

2007-08-28 20:23:53 | Weblog
※ さあ、バーベキューの始まりです。
  中央は95さん御夫妻。  クリック♪


「庭のプルーンが鈴なりです。 採りにいらっしゃいませんか?」
95さんからのお誘いで、久方ぶりの綾部行きとなる。
高速に乗って10時に95邸到着。
部屋で一服したあと、お目当てのプルーンの木を見せてもらう。
庭には様々な果樹が植わっているので、どれがプルーンの樹なのかサッパリわからない。
「どれかなあ」
「あれかな?」
「イヤちがうで」
「どれやろう・・」
しばらくしてNが 「あ、コレや!」

家のすぐ入り口近くの樹を見上げると、濃い青紫色した大粒のプルーンが、枝もしなるほどタワワに実っている。
「わあ~♪♪」
早速Nが脚立に登り、あぶなっかしい手つきでプルーンをもいだり写真に撮ったり大忙し。
きのう2時間しか眠っていないという三平さんも途中から参加。
95さんが大きな魚のタモを振り回し、バッシバッシと実を落とす。
あっという間にザル何杯分かの大収穫。

部屋へ上がると、95さんの奥様お手製のプルーンのコンポートが出される。
「赤ワインとお砂糖で作りました」
ブドウ酒色に染まったひんやりと冷たいプルーンを一口ほおばると、ほどよい甘さと深いコクのある旨みが口中いっぱいにジワジワと広がる。
「オイシ~♪ オイシイですコレ!!」
早速作り方を教えてもらってメモする。
生のプルーンもかじってみたが、こちらはサッパリしたリンゴのような味だった。

「それでは次に野菜の収穫に行きましょう」 と、95さんからザルを渡される。
「近くですか」 と聞くと 「ええ、すぐ近くですよ」
なんの事はない、道を挟んですぐお向かいの家だった。

「こんにちわー。 畑を見せてくださーい」
95さんが叫ぶと、かわいいアッパッパを着たSさんがニコニコと現れ、さあさあドーゾと招き入れて下さる。
家の横手へ回ると、そこはまさしく‘夏の庭’だった。
金色いろに輝くマリーゴールドのそばに、ゴーヤ、ピーマン、オクラ、ミニトマトが楽しそうに実っている。
黄色い花をお尻にくっつけた、5センチほどのキュウリも可愛い。
「あ、ヘチマだ」
「ワ、うまそうやなあ。 1つ貰っていいですか?」
「え? ヘチマ食べるんですか??」
「ヘチマ旨いですよ。 知らなかったですか?」
「聞いた事ありませんよ・・・ あ、もしかしたら95さん、また騙そうとしてるんじゃ」
「イヤ違う違う、本当に食べれるんですよ。 輪切りにして油で炒めて食べるとオイシイんですよー」

帰り際、ナスやきゅうり、ミニトマト、オクラ、つるむらさきなどドッサリ頂く。
つるむらさきは初めてなので調理法を聞くと、「ゆでて刻んで、おしょうゆなんかでサッパリ頂くとオイシイですよ」
ほうれん草のおひたしと一緒の要領らしい。
お礼を言って95邸へ戻る。

「さあ、次はKさんの農園へ行きましょうか。 もうお昼を作って待っておられる筈ですから」

以前95邸でもお会いした、ロゴス神学校そばで農業をしておられるKさんだ。
きょうは珍しく学校の仕事が休みの奥様と、野球少年しゅうちゃんも一緒だ。
95さん運転のクルマに6人で乗り込んで出発。

20分ほどで瑞穂町に到着。
3年ぶりで見る畑の中のロゴス神学校がなつかしい。
Kさんの家は、そこから少し離れたところにある神社のふもとにあった。

「やあ、お久しぶりです。 よくいらっしゃいました、どーぞどーぞ!」
Kさんの元気な声に迎えられ緊張がほぐれる。
ふと玄関先を見ると、真っ赤に熟れたトマトがぎっしりとカゴに詰め込まれていた。
「わあ! すごい真っ赤なトマト!!」
「旨そうやなあ」
「Kさん、これは売り物でしょ?」
みんなが口々に叫ぶと、「いや、これはみーんなダメなやつ。 商品にならん捨てるやつですわ」
それでも皆1つづつ取ってガブリガブリ・・・
(ヒェ~! お、オイシイっ!! これの一体どこがダメなんだろう??)
庭の木の根元に、これも真っ赤なおいしそうなトマトがいくつか転がっている。
「あ、アレもおいしそう」 と叫ぶと、「アレもうダメなんで捨ててるんです」
(ひゃあモッタイナイ
誰も見ていなかったらバッグへ入れているところだ。

どこか懐かしい畳の部屋へ上がると、Kさん自家製のスイカが登場。
これがまたナンとも美味しい!
こういうのが有機農法にこだわって出来る味なのだろうか。
決してくどくない素朴な甘さだった。
食べ終わったスイカの皮は、そのまま庭にポーイポーイと投げ捨てる。
「こうすると3週間も経てば消えて無くなるんですよ」
まさに自然農法なのだ。


「きょうは暑いけど、バーベキューの用意をしました。 95さん、悪いけど火をおこして下さい」
玄関先に用意されたバーベキューセットの極太の炭に火をつけている間、三平さんと95さんの奥さんがオニギリを作って下さる。
バーベキューの材料はナス・オクラ・玉ねぎ・シシトウ(もちろん全部Kさんが育てたもの)、あと猪肉と牛肉。
ちょっと暑かったけど、お肉も野菜も美味しくていくらでもパクパク食べられる。
エゴマの葉のしょうゆ漬けを巻いたオニギリも初めての味だった。

すっかり満腹になり畳の部屋へ戻る。
試作品だというミニメロンを出されるが、私はもうお腹ポンポンで一口だって入らない。
そのそばでNが1人、口のまわりを汁だらけにしながらムシャムシャかぶりついている。
「いやあ、普段あんまりオイシイものを食べてないんでねえ」



みんな畳に寝そべったり、縁側に座ったり、タンスにもたれたり、思い思いの格好でくつろぐ。
話題豊富なKさんを中心に興味深いテーマが次から次に展開して、黙って聞いているだけも楽しい。
「でもこういうところで暮らしていると、4,5日、誰とも喋らないような時もあるんですよ」
付近は1人暮らしのお年寄りが多いとの事。
昼間はいいとしても夜はやはり寂しいだろう。

「黒豆のエダマメの季節にはゼヒいらして下さいね!」
Kさんに何度も言われるが、エダマメの季節でなくってもまた来たいなあと思った。
真っ赤なトマトをダンボール箱いっぱい頂き、夢のような心持ちでKさん宅を後にする。
Kさん、本当にお世話になりました。

「さーて、これから琴滝へ行きましょうか」
15分ほどで船井郡京丹波町の琴滝に到着。
途中、鳥インフルエンザで大量に死んだ鶏達を埋めた公園横を通り過ぎ、大騒ぎだった当時をチラリと思い出す。

滝近くでクルマを降りる。
うっすらと暮れかかった山道を7,8分登ったところで琴滝が姿を現した。
「ウワ~、大きい滝だなあ!」
あとで調べてみると高さ40メートルとの事。
滝の脇にはオレンジ色にライトアップされた小さな祠が1つ。
小泉八雲の 『幽霊滝の伝説』 を思い出した。
「滝の上には登れるのかなあ」
「クルマで行けますよ。 行ってみましょう」

「ボクここ登って行ってくる」
滝沿いに続く山道の小さな階段へシュウちゃんが走り出した。
「シュウ、あぶないからヤメとき」 お母さんが叫ぶ。
「なーに大丈夫や」 と95さん。
「でも危ないやん」
「平気平気、だいじょーぶ」
「ダイジョーブって、自分で登った事あるの?」
「あるよ」
「でもなあ・・・」
「大丈夫大丈夫」

しゅうちゃん以外は全員クルマに乗りこみ滝の上へと向かう。
「なあ、自分本当にあの道を歩いて登った事あるん?」
「いや、ないで」
「あ、やっぱり! 私はそれを聞いたんやん! どうするん、辿りつけんかったら」
「・・・・・・・」

男親はこれだから怖い。

あっという間に滝の頂上へ到着。
しゅうちゃんは無事に到着しており手を振って待っていた

周辺は公園になっていて大きな池があり、滝の水はそこから流れているようだった。
滝の流れ落ちるすぐそばまで行ってみた。
柵がついているがやっぱりコワイ。
帰りは全員クルマに乗って琴滝をあとにした。

95邸へ帰り着くと、もう6時を回っていた。
原稿書きで忙しい三平さんは一足先にご帰宅。
私達も冷たいお茶を頂いたあと、Sさん宅で収穫したお野菜、袋いっぱいのプルーンをクルマに積み込む。
「鮎の塩焼き、オイシイのになあ・・・」 95さんが名残惜しそうに呟いた。

お礼を行って綾部を出発する。
暑かったけれど、温かい気持ちにたくさん触れ合えたステキな1日だった。
今回は黒川和尚さんがいらっしゃらなかったのが残念だったが、また次の機会を楽しみに参ります

トマトや野菜の香りに包まれながら満ち足りた気分で帰宅。
晩、早速プルーンのワイン漬けに挑戦。
結果は明日発表。


おわり
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

765      日盛りの篠山

2007-08-26 23:32:37 | Weblog
※ なんか笑えてしまったお雛さま。
  平安時代の美男美女。  クリック♪


きょうは土曜研究会。
欠席の電話が2本あったが、それでも18名の参加だった。
10時開始後間もなく、サークルの中の源さんが暴れだす。
Nは伊丹教室で留守だったのだが、子ども達の誰かの低い声に反応してしまったらしい。
サークルから出して欲しい時いつもするように、バサバサと羽を震わせながら激しくジャンプする。
敷き砂がバラバラと舞い散り、みんなビックリした顔で源さんのほうを振り向く。

「だめよ! 源さん」

いちおう言ってはみるが効き目はない。
(オーイ オーイ!  はよ来いN~!!) とでも言うように、再びバサバサッとジャンプ。
サークルの真下に座っている島田6級の背中に、パラパラと砂が降りかかる。
再び皆がいっせいに源さんを振り向く。

「コラッ 源さんダメ!!  Nは今いないのっ!」

理解したのだろうか。
その後しばらくはムッツリと押し黙ったまま、ジッと皆の姿を見下ろしていた。

そのあとお昼までは順調に時間が経過する。
途中、トイレ使用中の竹内二段が坪井5級に開けられるというハプニングがあった。

12時半にNが帰宅。
カレーが売れてしまったので外食となる。
中山台コープセンターの王将に入り 「冷やし中華」 を注文。
きょうもカンカン照りで、みなウンザリした表情だ。

その後ドライブ。
西谷~三田と抜け、12R (川西篠山線) の古坂峠に入る。
「いい名前だなあ」
間もなくトンネルに差しかかる。
入り口には 『城東トンネル』 と書かれている。
暗く狭いトンネルで息が詰まりそうだ。
‘心霊スポット’ という文字が頭に浮かぶ。

トンネルを抜けると、そこはもう篠山。
右手に何やら立て札が見えたので、停車して車を降りる。

立て札には 『四十九院跡』 とあり、以下のようなエピソードが書かれていた・・・


“明智光秀は、織田信長の命令で、丹波の国八上城を奪い取ろうしました。
天正7(1579)年6月20日、八上城を囲み食べ物と運ぶ道をふさぎ、兵糧攻めにしようと考えました。
ここ数日もすれば兵糧はなくなるので城から二人、三人と逃れて出てくる者があるだろうと監視の目を光らせていました。
 ところが、十日たっても二十日たっても、一人も出てきません。
不思議に思った明智軍は八方に探りの手を伸ばし見張っていました。
 その時、曽地村の寺々から、山の尾根づたいに兵糧を運ぶ修業僧を見つけ、取り押さえました。
 明智光秀は、怒って放火隊をくり出して、まず四十九院に火を放ち福山寺から真如坊、長福寺、池の坊、観音寺と次々に焼いていきました。
何分、民家とちがって寺はどの寺も大屋根ですから、炎は天を焦がし、猛煙が立ち上りました。明智軍は、寺寺から兵糧を運んでいたお坊さんの首を次々にはねて、その場に掘った穴の中へ葬りました。
 四百有余年もの昔の出来事ですが、八上城の危機を救おうとしたお坊さんの霊を慰めるため、今も、曽地の人々の手によって、四季の花が供えられ、線香の煙が立ち上っています。
 八上城の武士たちは、天正七年八月九日八上城から打って出て、全員戦死しました。しかし、八上城城主秀春の次男甚蔵は乳母に抱きかかえられ味間へ落ちのびました。その後、波多野定吉と名を改め、篠山藩の役人となりました”


立て札のそばには 『仙童窯』 と看板の揚がった民家があり、中からはテレビの音が洩れてくる。
庭先には立派な登り窯があり、すぐ裏手には小さな川が流れていた。
そこから先は 『弥十郎ヶ岳 登山口』 となっており、濃い緑の山がそびえている。
別世界の入り口に立っているような気分になった。

クルマに乗り込みホッとする。
そのまま行くと 「日置」 という場所に入った。
カーナビを見ると、日置小学校のすぐ横手が 『日置のハダ カカヤ』 と出ている。
「なに?! ハダカカヤって」
「さあナンヤロ、降りてみようか」

篠山市立日置小学校の前でクルマを降りる。
狭い校庭に人影はなく、すぐ向かいには 『わかば美容室』 と書かれたパーマ屋さんと電話ボックスがあるだけだ。
どこからか奇妙なメロディーが聞こえてくる。
音のするほうへ歩くと、それは1軒の民家の軒先にぶら下げられた大きな風鈴で、水琴窟のような何とも不思議な音色を奏でていた。
結局 「ハダカカヤ」 の意味は判らぬままクルマに乗る。

その後372Rに変わって間もなく、黄金色に染まる田んぼの延々と続く、いかにも篠山らしい風景が現れる。
道の途中でクルマを停め、Nが田んぼの景色を撮りだした。
私はきょうカメラを家に置き忘れてきてしまったのでツマラナイ。

もうしばらく行くとカーナビに 『般若寺』 の文字が現れ、立ち寄ってみることになった。
見渡す限りの田んぼの中を探すが、それらしきお寺は見つからない。
般若寺というのは、どうもお寺でなく地名のようらしかった。
がっかりしてクルマへ戻る。

青山台ゴルフクラブの看板が建つ107Rを通り過ぎると、すぐ左手に広い川が見え出し、ほどなく 『河原町 妻入商家郡』 へ着いた。
細い通りをそのままクルマで通り抜けるが、観光客の姿はまったく無い。
暑い盛りとは言え、あまりにも寂しい光景だ。

四つ角の駐車場へクルマを停めたあと、以前行ったことのある 『天然酵母のパン屋さん 白殻五粉(しろからごふん)』 へ行く。
食パンが売り切れていたので、店主に勧められるままに、イチジクやオレンジピールの入ったカンパーニュを買う。
「スライスして、霧吹きで水をひと吹きしてから焼いてください。 焼きたてと変わらないオイシサになりますから」
明日の朝が楽しみだ♪

その後、雀荘の廃屋を見たりしながら元来た道を戻る。
六瀬のお稲荷さん脇にクルマを停め、5分ほど仮眠してから帰宅。

家へ着くと橋詰君達と坪井5級が残っていた。

今夜は坪井5級が最後の宿泊。
そばでNが 『犬神家の一族』 を観ているので、ブログがなかなか捗らず苦労した。


おわり
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

764       不愉快なおじぎ

2007-08-26 00:18:11 | Weblog
※ 思わず目が点になってしまったトマトジュース。
  な、ナンダこの値段は・・・・クリック♪


きのう母からもらった梨をコンクリートの地面に落っことしてしまった。
きょう見てみると、ひび割れたところが茶色くなってしまっている。
どうしようかと考えた末、ブドウと一緒にミキサーにかけてジュースにした。
おそるおそる飲んでみると、これがビックリするほど甘くてオイシイ♪
「わあ、甘いな~
「これお店で飲んだら1杯800円だよ」

お昼を食べ終わり、午後の将棋教室が始まりだした頃に家を出る。
きょうは逆瀬川に行くのだ。 用事は別にない。
宝塚駅ホームから今津線に乗り換える。
目の前のドアから中へ入ると、なんとなくノンビリしたムードが漂っている。
ひなびた雰囲気というのだろうか、妙に気持ちが落ち着く。
発車のベルが鳴り、ふと向かいの窓枠の上を見ると 『電源OFF車両』 の文字が目に入った。
(ああ、だからか・・・)

座席へ着くなりケータイを取り出し、延々とメールを打ち続ける人々の姿にいつもゲンナリさせられていたが、この車両ならばその心配はない。
改めて車内を見回すと、座っている人は皆どことなくノホホンとした雰囲気で、どこか時流に乗り損なった人々というイメージを漂わせている。
こういう場所には化粧女などもまず現れる事はないだろうし、キモチの良い旅(?)をしようと思えば、これからは電源OFF車両が穴場かも知れない。

あっという間に逆瀬へ到着。
久しぶりでアピアの本屋さんをのぞく。
あれこれ手にとってパラパラ見てみるが、別に欲しい本はない。
もう出ようと思って歩きかけると、ふと ‘インド式計算’ という本が目に入った。

(なんだ? インド式計算って??)

近づいてみると、その棚はインド式計算関連の本でいっぱいだった。

●脳をきたえるインド式数学ドリル
●インド式で算数脳を作る
●インド式魔法の計算トレーニング
●脳力がみるみるアップするインド式計算練習帳 etc etc

(な、なんだコレは??)

ちょっと見ない間にインドの大ハヤリだ。
百ます計算ブームもすごかったが、それに比べるとインドは静かなブームなのかも知れない。
思わず手に取ってペラペラとめくってみたが、数字恐怖症の私は5秒でリタイア。
時間と興味のある方は1度書店でご覧下さい。

1階のスーパーで買い物。
鶏ミンチ、アジの開き、塩秋鮭、白菜、じゃがいも(1こ) 生椎茸、れんこん、薄皮つぶあんぱん、レーズンクロワッサンを買う。
野菜の棚を見ている時に写真のトマトジュースが目に入り、思わず 「えーーっ!!」 と叫んでしまった(本当に声が出た)
ウ~ン・・・500ml 2730円はさすがに高いなー。
濃縮還元というワケでもないし、一体どんな人が飲むんだろう。
やっぱり社長さんとかかなあ (発想が貧困過ぎ)
ちなみに、トマトの季節外で私が愛飲しているのは、コープの 「食塩無添加完熟トマトジュース 800ml 299円」 
ゼロが1つ違います

スーパーを出て、1階下の100円ショップへ寄る。
久しぶりなのでアレもコレもと欲しくなり、ポイポイと店内カゴへ放り込む。
途中でものすごくお腹が空いてきて倒れそうになり、‘五穀たっぷりクラッカー’というのもカゴへ入れた。
レジで支払いを済ませると、レジ係の女性がおへその辺りに手を重ねながら 「ありがとうございました」 とおじぎをする。
(うぬ! なんだその手はっ!!)

実は最近あまりショップチャンネルを見ていない。
理由はひとつ。
番組中に登場する素人女性が、最近やけに手をおへその上あたりで組むからだ。
これが司会者やモデルなら全然構わない。
プロだから自然に見えるし様になっているからだ。
ところがここ最近、巷ではなぜかこのポーズが大流行中のようで気味が悪い。

最初に気づいたのが今年の春に見たピアノ発表会。
出てくる子ども達全員がおへその上に両手を重ね、妙に気取ったおじぎをするのだ。
最初はそう気にも止めなかったのだが、出てくる子出てくる子がみんなそうなので、段々キモチが悪くなってくる。
もちろん先生の指導でそういうお辞儀をさせられているのだろうが・・
とにかく、初めて目にする光景だった。

それがショップチャンネルでも登場し、きょうこうして100円ショップのレジで遭遇することになるとは夢にも思わなかった。
(ああ不愉快だ不愉快だ・・・

空腹で倒れそうになりながらドアの外へ出る。
ベンチに腰を下ろし、先ほど買ったばかりの五穀クラッカーの包みを開けムシャムシャと食べる。
(どうか知った人が通りかかりませんように) と、心の中で祈りながらパクパク食べ続けた。
それでもどうにも物足りなく、子ども達用に買った明日のパンにまで手をつける。
モグモグモグ・・・・ウ~ン、おいしい
もう1つモグモグモグ・・・・

何かのシーンに似ているなあと思っていたら、過食症の人が真夜中に冷蔵庫を開けて色々なものを貪り食うシーンだった。


夕食に 「浅草肉団子」 を作る。
たくさん作ったが、子どもの人数が増えたので(6人) Nと私は外へ出る。
きょうは久しぶりの 「てん川うどん」 で、Nは 『ナスとトマトのカレーうどん定食』
私は 『冷たいぶっかけそば』 を注文。

きょうは藤原初段、来海4級、坪井5級、島田6級が泊まり。


おわり
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

763        ○ッ○の館

2007-08-24 23:35:09 | Weblog
 
 ※ 『○ッ○の館』   クリック♪


きょうは気分転換で外出
先日辿り着けなかった 『○ッ○の館』 を目指すことになった。
数日前に信用できるサイトを発見したので、今回は恐らく無事に行き着けるだろう。
天気予報では猛暑とのことなので、お弁当は持たずに出発する。

西谷を抜けS市へ入った。
前回来た場所のけっこう近くだったが、途中でまったく分からなくなる。
そばのガソリンスタンドへ入り、コピーしてきた地図を見せながら目印の建物名を告げるが、よく分からないようだった。

「○○○ですかぁ。 うーん・・聞いたことないんですねえ」
「この住所はここら辺ですよね」
「ええ、そうなんですけど・・・あ、でもこの上を少し登ったところに大きな池はありますよ」

地図上の池を指差しながら店員さんが元気な声をあげる。

「近くですか?」
「この道をまっすぐ登ればすぐですよ」

言われたとおりに進むと、目印の建物はすぐに現れた。
まだ出来て間もないような新しい建物だったが、掃除のおばさん以外に人影はない。
とりあえず駐車場にクルマを停めて中へ入る。

そこは市の公共施設で、1階にはダンスが出来るような大部屋や喫茶店などがあった。
すぐ裏が大きな池になっていて、張り出したデッキには、ビーチパラソルの立てかけられた白いテーブルセットが並んでいる。

入手している情報では、この施設のすぐ近くに 『○ッ○の館』 があるようなのだが、誰もいないのでは確認しようがない。
どうしようかと思っていると、入り口の小さな事務所に人影が見えた。

「あのォ、ちょっとお尋ねしたいのですが・・」
「はい、なんでしょう」 にこやかな表情の女性が小窓を開けてくれる。
「この辺にアトリエがあるらしいんですけれど・・」 

言い終わらぬうちに、女性の表情がサッと険しくなる。

「ああ、あそこは実はもうずいぶん前からやっていないんですよ」

面白半分の心霊スポットマニアと思われてもマズイので、極力 ‘まじめな人っぽく’ 見えるよう振舞う。

「ええ? もう無いんですか?」
「はい。 実はもうずいぶん前に持ち主の方が亡くなられてしまって、そのあとは手入れもされてないので、今はもう入れない状態なんですよ」
「え~、そんなんですか。 実は○石○一さん(館の主)の絵にすごく興味があって、それでこの辺にアトリエがあると知ったので楽しみに来たんですけど」
「ああ、そうなんですか。 実は持ち主さんが亡くなられてからは親戚のかたが管理されていたんですけど、その方も今は東京へ行ってしまわれたようで。 私もずーっと行っていないですけど、多分ロープもはられて立ち入り禁止になっているはずです」
「はあ・・そうですか。  庭にはおもしろい彫刻なんかもあるって聞いて、見れたらいいなあって思いながら来たんですよ」

ここで女性の表情が再び硬くなり、声のトーンが落ちる。

「実は、最近ネット上でこの建物が若い人たちの間で話題になって・・それが元で火をつけられたりする事もあったんです」
「ええっ? 火を?!」
「それでしばらくは立ち入り禁止になっていたんですけど・・多分今も入れない状態だと思いますよ」
「ハァ~・・・」

「実は私はS市生まれでね、40年ほど前には小学校から遠足で行ったこともあるんですよ。 歳がバレちゃいますけどね」
「へえ! 遠足で」
「キレイだったですよ、その当時は。 中も広くて色んな絵もあったと思います」
「いいなぁ・・・・・外観だけでも、チラッとだけでも見えないですか?」

女性は私の顔をジッと見て、「そうですよね・・ここまでいらしたんだったら外からだけでもご覧になられますか?」
言いながら、1枚の小さな紙切れを差し出してくれた。
それは付近の地図をコピーしたもので、『○ッ○の館』 の名前も載っていて赤マルがつけられている。


「この道をまっすぐ行って、2つめの角を曲がってナンタラカンタラ・・・」
地図を指差しながらていねいに教えて下さった。

「じゃあ今から早速行ってみます。 せっかく来たから、入れなくても外からひと目見れるだけでもいいです」
「そうですか、じゃあ気をつけて行ってきて下さいね」

心からお礼を言って駐車場へ戻る。

実は、この 『○ッ○の館』
最初は単なる心霊スポットとしての興味しかなかったのだが、調べるうちに色々なことが分かってきた。
この持ち主というのは、実はかなり文化的な生き方をしていた画家で、「S川」 には氏の建築で有名な喫茶店がつい最近まであったらしい(阪神淡路大震災により崩壊)
ネット上には、いかにもフランス風な、魅力的な近代洋画が何点も公開されており、今はもう亡きこの作家に段々と親近感が沸いてきたのだった。


早速クルマに乗りこみ、渡された地図をたよりにワクワクしながら出発。


地図上の道は単純なのだが、ハッキリした目印がないので意外とわかりにくかった。
細い道をノロノロと進む。
赤いトンガリ屋根のサイロ風の建物や牛舎の横を通り抜ける。
「オ~イ」 と窓をあけて手を振ると、柵から顔を突きだしていた1匹の牛が、こちらをジッと見つめた。

もうちょっと行ったところで、背の高いヤナギの木をバックに石碑が建っている。
降りてみると、「有坪佐兵衛(天保11~大正元年)」 という、田舎相撲で人気のあった人の碑だった。
 
『○ッ○の館』 は、そこからわりとすぐそばの、さらに細い道を入ったところにあった。
うっそうとした雑木林の入り口でクルマを停める。

あたりは一面、茶色い枯葉や木の根、朽ちた木の枝だらけで、1歩踏みしめるごとに小さなカエルや虫が飛び出しビクッとする。
なにかよくわからない石造りの建物部分や、短い詩が書かれたレリーフなどがあちこちに無造作に置かれている。
すぐそばに、『○ッ○記念碑』 と彫られた大きな碑が建てられていた。

ザクッザクッと枯葉を踏みしめながらさらに奥へ進むと、辺りはいよいよ重苦しい雰囲気に包まれている。
ほどなく右手に、苔むした古い門柱が現れた。

勇気を出して中へ入ると、そこはほとんど竹薮状態になっており一段と薄暗い。
倒れた木や周囲の雑草に埋もれるように、お蔵のような建物がポツンとあった。
屋根はカヤブキ風で、白く塗られた壁とのセットは、どこか和洋折衷の趣がある。
中央の木造のトビラは壊され、それが気味悪く半開きになっており、奥のほうは真っ暗で何も見えない。
茶色い葉っぱが厚ぼったく重なる地面をミシミシと踏みしめながら、マムシや毒ヘビが出ないか心配になってきた。
ブーンブーンとしつこく寄ってくるのはアブだろうか。

さらに進むと母屋らしき建物があった。
建物の半分には、汚れた青いビニールシートがだらしなく掛けられている。
固く閉ざされた小さなドアの前には、膝丈ほどまで伸びた葉ランが生き物のように生い茂り、壁に打ち付けられたベニヤ板には黒マジックで
‘S警察防犯巡回中’ と書かれている。

敷地は想像以上に広く、他にも幾つかの建造物が残されていた。
マムシの危険を忘れ余裕を持ってじっくり眺めてみると、どれもかなり斬新でハイカラなデザインだ。
全盛期の頃はどんなにステキだっただろう。
主亡きあとの打ち捨てられた庭や建物を眺めながら、複雑な思いが込み上げる。

それでもさすがにいつまでも居たいとは思わなかった。
ムシムシした湿気と共に、心霊スポットと呼ぶにふさわしいブキミな空気が、ネットリとまとわりつくように漂っている。
マムシも怖いし、なんだか得体の知れない虫もガサガサとうごめいている。
「もう帰ろうよ」
さすがの私ももう十分だ。

うす暗い雑木林の細道を抜け、ゴッホ記念碑の建つ入り口へたどり着く。
‘炎の人’ と彫られた小さな石版が転がるそばに、こんな詩の書かれた碑があった。


‘バン・ゴッホよ
 燃ゆる如き意力をもつ汝よ
 汝を思う毎に我に力わく
 高きに登らんとする力わく
 ゆきつくす処までゆく力わく
 あゝ ゆきつくす処までゆく力わく

            
               昭和三十八年五月九日  実篤’



帰り道、牛舎へ立ち寄る。
何度か声をかけるが誰もいないようだ。
仕方がないので、そのまま巨大な扇風機が回る牛舎へ入る。
ここの牛達は人慣れしていないようで、手を出すとみんなサッと後ずさってしまう。
あまり驚かせてお乳の出が悪くなっては大変と思い、その後は眺めて歩くだけにした。
牛の目は優しい。  でも本当は何を考えているのだろう。


12時前だったが、先ほどの公共施設へ寄ってお昼を食べる。
小さな店内は意外にお客さんが入っていた。
2人とも日替わりランチの 「野菜ハンバーグ」 を注文する。
久しぶりの洋食でオイシカッタ

まだ12時過ぎだったがそのまま帰宅。
午後2時をまわってU君から2次試験合格のtel。
その後ソファーで眠りこけてしまったが、Nはずっと起きていたようだ。

夕方、いつものように奨励会の報告の電話ラッシュ。
その中でH・M君からのウレシイ結果報告。
目の前がパーッと明るくなる。 

夜、HIROで祝杯。
帰ると、きょう泊まりの坪井5級と島田6級が来ていた。


おわり
コメント (12)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

762       野菜

2007-08-24 00:08:22 | Weblog

※ 聞くのも見るのも初めての 「シカク豆」
  造形的にはちょっとエグイ・・・クリック♪


トマトをゲットするため、きょうは朝1番で 「道の駅」 を目指す。
本当は能勢の 「くりの郷」 へ行きたかったのだが、出足が遅れたので 「猪名川みちの駅」 になった。

着いてみると10時の開店時刻まで15分ほどあったので、となりの建物 「地域農業情報センター」 で時間つぶしをする。
焼き物やしいたけを見ているそばで、早速Nが、『木喰せんべい(もくじきせんべい)』 というのを衝動買い。
どことなく‘旅の仙人 水津さん’ に似ているユーモラスな明満上人の焼き型が押してあり、思わず微笑んでしまった。

木喰 明満上人

2,3分前になったので外へ出てみると、農産物販売センターの前には長蛇の列が出来ていた。

私 「なにこれ?!」
N 「早よ並ばんからや」

自動ドアが開くと同時に人波がドッとなだれこんでいく。
波のゆくえを見ると、大事な大事なトマトの辺りに殺到しているようだ。
(ウム・・負けられないぞ!) と、戦闘準備完了の心境でドアを入る。

盛りの時期を過ぎたトマトは少々小ぶりだったが、それでも赤くて安くてオイシソウ
結局5袋ぐらい買ってしまった。
ついでに ささげ と、今回初めて見る 「シカク豆」、あとビッグ玉ねぎも購入。
青い店内カゴはたちまちズッシリと重たくなる。

その後はおとなしく帰宅。
きょうは奨励会試験2日目の日なのだ。

帰宅後、どこか昆虫の羽を思わせる 「シカク豆」 をネット検索してみると、沖縄で作られている豆のようだった。
張り紙のレシピにしたがって、塩ゆでしたあとゴマ和えにする。
美味しくもマズくもなかった。


夕方のレッスンが終わってリビングへ入ると、テレビの画面からギャーオギャーオと怪獣の声が響き渡り、その前でNが寝そべって詰め将棋を作っている。
「なにそれ?」 と聞くと、顔もあげずに 「ウルトラマン・・」 と答える。
疲れているようだった。

夕食後HIROへ行く。
私は日替わりのマンデリン、Nはケーキセット (プリンショートケーキ) を注文。
HIROは心の洗濯場なのだ・・・


おわり
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

761       クモ・お化け・カミナリ

2007-08-22 23:50:24 | Weblog
※ 先日通りかかった 『三田(さんだ)スケート場跡』
  いい雰囲気だが、看板以外はもう残ってないだろう。
  クリック♪


午前中、お風呂のそうじをしようとフタを取ると ●● (クモ嫌いなかたは開けないで!) がいて失神しそうになる。

午後からは久々のレッスン。
例の4歳児がカワイイ格好でお母さんとやってきた。
「わあ、○○ちゃん。 涼しそうな服着てるね~」
「涼しくないよーだっ!」
相変わらず手ごわい・・・・

レッスン室に入るとアイサツだけはするものの、いっこうに楽譜を見ようとしない。
「じゃあね、ヒヨコの曲からしようね。 きょうはどれぐらい上手に弾けるかなー、ハイ、こっち見てね○○ちゃん」
 
まるっきり無視してピアノの低いほうをバンバンしている。

「○○ちゃん、ホラ、上手にできたら好きなシール貼れるよ」

やっと楽譜に目を向ける。

「じゃあ始めはオヒザタタキからね。 覚えてる?」

無視してパラパラとページをめくりだす。

「アノネー、コレトコレワヤッタヨー。 ソレデネー、コレワマダ、コレワマダ、コレワマダ・・・」

あきらかにヤル気がない気配だ。

なんとか楽譜に目を向けさせたいが、きょうはなかなか手ごわい。
やっとなんとか説き伏せ (ヤレヤレ) と思いながら、「ハイ、じゃあ行くよ。 タンタンタンタン・・」 と始めると
今度はなぜか急にイスから降りて、スタスタと本箱のほうへ行く。

「どうしたの、○○ちゃん」
「くまちゃんのご本よんでっ」
「え~? ご本はピアノが済んだあとでしょ?」
「イヤっ。 今読むの」

ここはキッパリと断る。
「○○ちゃんがチャーンと出来たら読んであげるからね」

その後もなかなかチャッチャと進まず、あっという間に時間となる。

玄関で待っていたお母さんに、「きょうはなかなか集中できなくて・・やっぱり暑さのせいでしょうかねえ」 と言うと
「ああ、そうですか・・・実はきょうスイミングだったので、ちょっと疲れてたかも知れません」

それを先に言って欲しかった・・・


夕食のあと、昨夜半分まで観ていた 『「親切なクムジャさん」』 を最後まで観る。
ちょっとエグかった・・・・・。

夜、ネットで心霊スポットの検索をしていると、和室のドアがガタガタいう。
(誰か来たのかな?) と耳を澄ますが、それらしき気配はない。
再びPCの画面に視線を戻すと、またもやガタンッと音が鳴る。
今度は立ち上がって和室をのぞいてみた。
もちろん誰も居ない。
今夜は8時から××ちゃんのレッスンだが、外のドアを開ける音も聞こえていないし、玄関にはカギもかけたままだ。

再びガタガタッと音がする。
(まさか・・・・・・・オバケ?) 
勇気を奮い起こして廊下に出る。

「××ちゃん?」

呼びかけるが返事はない。
今度はどこかでバタバタいう音が聞こえる。

××ちゃんっ?!

もう半泣きになって叫ぶと、ドアの向こうから小さく 「ハイ」 という返事が返ってきた・・・

大急ぎでカギを開けると××ちゃんだった。

「ああ、もう怖かったんだよ~
ポカンとした顔の××ちゃん。

レッスンの途中から急にカミナリが鳴り出してきた。
(アレ? 今頃カミナリ?)
窓をあけると、月は出ているのにカミナリだけが鳴っている。
最後の練習曲 『グノーのアヴェマリア』 の頃にはかなりひどくなっていて、窓の外がパッパッと何度も明るくなる。
バリバリッ ドォーン

レッスンが終わってもカミナリはいよいよ激しく鳴り響き、土砂降りの雨まで加わる。
「これじゃ帰れないねー」

家へ電話させるとお姉ちゃんしか居ないようだったので、レッスン室でしばらく待機して貰うことにする。
「これでも読んで待ってて。 帰れる頃になったら呼びに来るから」 と言い置いて、「ちびまる子」 と 「楳図かずおの怖いマンガ」 と 「猛禽類の飼いかた」 とを渡してリビングへ戻る。
30分ほど様子を見ていたが一向によくならない。

バリバリッ ドォーーーン!!
メリメリッ バシャーーーン!!!

近くにいくつか落ちたようでドキーンとする。

しばらくして電話が鳴った。

「もしもし、あっN? 今どこ?・・・ エ、もう清荒神? カサ持って行こうか?」

2階へ上がって××ちゃんのお母さんに電話すると、「たった今、主人がびしょ濡れになって帰ってきまして、スイマセン、今からすぐに迎えに行きますので」

××ちゃんをマンションの駐車場に待たせ、私はカサをさして駅へ急ぐ。
空一面を照らしだす白い閃光の中、身をちぢめながら走って駅の改札口へ辿りつくと、会社帰りの人達がたくさん待機していた。
「ハイ、傘」 と手渡した途端、ベガホールの真上にものすごいイナビカリが走った。
「ああっ! すごいや今の!  あ~あ、カメラ持ってくるんだったなー」
「ボク撮ったで。 何枚か撮れてると思うわ」
「いいなぁ・・・あ、また光った!!  すごーい、大きい

Nも再びデジカメを取り出しパシャパシャ。

自宅近くまで来たとき、障害物のない駐車場の向こうに、今まで見たこともない天まで届きそうな大きなイナズマが走った。
大あわてで、転がり込むように玄関へ入る。


きょうは 「クモ」 「オバケ」 「カミナリ」 の3点セットでスリルいっぱいの1日だった。


おわり
  
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

760       夜昼トンネル

2007-08-21 10:11:49 | Weblog
※ 清荒神参道にある、胡本○平さん経営の古道具店。
  ハイアースの看板って、一体いくらなのだろう。
  クリック♪


この数日、ジョーバの振動を最高モードにしていたためか、両足太ももの裏側がスリ切れて痛い。
ちょうど、おろし金で自分の指まで一緒にすってしまったような痛さだ。
(お風呂の入るのイヤだな、やめとこうかな) と思いつつ、(いや、そんな事ではいけない。 勇気を出さないと、明日もあさっても同じだぞ) と考えるが、どうしてもコワイ。
そこで、久しぶりで関羽を思い出すことにした。
私は痛いことやツライことを我慢しなければならない時、三国志で有名なこの名武将、関羽の ‘矢傷の治療’ のシーンをよく思い浮かべる。
(あのときの関羽のツラサに比べれば、こんな事ぐらいどーって事ない) と、自分を奮起させるのだ。
(よーし!) と思い立ってズカズカとお風呂場へ行き、歯を食いしばってジャーーッとシャワーの栓をひねる。
(・・・・よし、大丈夫だっ。  なんともない)

「艱難汝を玉にす」  「心頭滅却すれば火もまた涼し」  の文字が頭に踊る。


きのうは朝からH君たちの特訓。
昼ごはんの時、Nが何十回もため息をついているのが気になる。
大変なんだなあと思った。
特訓は夕方まで続き、その後、NとH君父は○イヤル・ホストへ (肉を食べたらしい)
残った我々おんなこどもは、阪急のおにぎりとパンで貧しい夕食。

男性陣が戻ってきてから、なぜかコワイ話となる。
「夜昼トンネルってご存知ですか?」 とH君父。
「よるひるトンネル? 聞いたことないなあ」
愛媛出身のNがくわしく聞いてみると、愛媛県の大洲(おおず)市と八幡浜(やわたはま)市の間にあたる夜昼峠にあるトンネル(全長2870m)で、心霊スポットとしては有名なところらしい。
バイクで走っていた少年の首が無くなっていたり、(オヤ、こんなところに石が・・) と思って近寄ってみると人間の首だったり・・・
ネットでは、前後に車両のない時に限り、白装束の女性が体当たりしてくるとも書かれてあった。
四国は ‘霊場’も多く、なんとなくオドロオドロしいイメージがあるが、実際、ふしぎな話、言い伝えも多いのだろう。
私は ‘夜の海沿いの道’ というのもかなりコワイ。

それにしても、となりの部屋でこんな話ばかり聞かされていたH君達も気の毒だったかなぁ・・・


おわり
コメント (11)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする