迷信深い方ではないが、走行開始が13日の金曜日であることが、心の隅に刺さった小さな
棘であった。
しかも、天気予報はジェット気流に乗った低気圧が次々にスロベニアの方向に流れてきて
この数日は雨の予報。大いなる期待と、色々な不安をかかえザグレブをバスで出発した。
こんな不安を打ち消すには、なにか儀式をすることだ。そこで、いつもやっているように、
スタート前の安全に関する注意事項の復唱と、準備体操を充分おこなって、ザグレブ近郊
のZapresicを全員元気に出発した。
1時間走って国境の町Harmicaに到着、さあクロアチアからスロバニアに入国と意気込
んで、パスポートを取り出し、前を行く我々のバスに続き国境を越えようとしたら、バスは
OK、我々は国境を越えられないことが判った。
この国境は地元の関係者用のEUの国境(スロベニア:EU、クロアチア:来年EU加盟?)
でEUおよびクロアチアのパスポート所有者はスタンプナシで通過OKだけれど、日本人は
通過申請、スタンプ押しが必要なので通過できないのだ。
そこで、延々国境沿い=川沿いに走り、通過可能な検問所を目指すこととなった。
川沿いなのでラクチンだろうと思うとあに計らんや、結構上り下りがある。
でようやく、2時間かかってKumrovecの町に到着。
この町はなんとあのチトーが生まれた町なのだそうだ。しかし、幹線道路沿いには、
大きな銅像とか個人崇拝に結びつきそうなものは見当たらず、かって共産主義教育に
使われた学校が目立つ程度であった。
丘の上には、今も変わらず教会が聳えたっており、「えっ、ここがチトーの生まれた町?」
と驚かされた次第。(でもこれが多分国境検問所がある理由?)
川の対岸をまた2時間近く下り、Breziceの町に到着。
郊外のレストランで2時過ぎに腹ペコの一同はおいしくトルコ風ステーキ?を頂いたので
あった。
食事中についに雨が降り出したのを口実に、初日でもあり、13日の金曜日でもあるので
これ以降バス移動に切り替え、観光旅行。
まずはスロベニア唯一のクルスコ原子力発電所。
なんとタービン建屋から数百m、開閉所の遮断器や変圧器の直ぐ近くまで、一般の旅行
者が入れる。ゲリラに襲われたら、20人も居れば、冷却機能を麻痺させること可能であり、
恐ろしい。
原発の見学の後は、Krka川の中洲の町、Kostanjevicaを散策。
常緑樹、新緑、まだ芽吹いていない木が入り混じった美しい風景は、曇り空の下、
色調をあまり誇張しない私のカメラでは、捕らえきれていないかも。
本来この町は自転車で通過するだけのはずだったのだが、良い雰囲気の町で、歩いて
見学で正解であった。
中州の町と対岸を結ぶのは木製の橋。そこを車がどんどん走っていく。
バスはまたkrka川に出たのだが、橋が狭くて渡れない。ここからホテルにお歩きください
となった。
これがそのOtocecのホテル、、、豪華、お城の跡ジャン、、、
の訳が無いよね、貧乏旅行だもの、、、、
でホテルは丘の上の同名の、多分同一資本のホテルOtocecスポーツ、つまりスポーツ施設
併用の近代的な一般のホテルであった。
詳細地図と写真集はまた後で、