蜜ロウワックス日記

小川耕太郎∞百合子社をとりまく日々あれこれ

伝統を未来につなげる会

2010年02月17日 15時48分37秒 | 国産材啓蒙活動
伝統を未来につなげる会



昨年11月、NPO法人 伝統木構造の会、
      NPO法人 日本伝統建築技術保存会、
      全国建設労働組合総連合、
      全国森林組合連合会、
      NPO法人 新月の木国際協会の方々、
      著名な建築家・大工棟梁などの皆さん方が発起人となり、
上記会が設立された。



先日、弊社にも案内状が届き、入会することにした。



現在の建築基準法では、法隆寺も桂離宮も建築できないのだという。
不適格建築になるのだ。そんなバカな話は無い。
千数百年にもわたって受け継がれてきた日本の文化が途絶えてしまうことになるのだ。



大手住宅メーカーのような企画サイズのものを組み合わせて建てる家を優遇し、
大工さんの造る家を締め出そうという動きなのだ。



その動きを止め、伝統工法による家造りが今後も出来るようにしようというのが
この会の趣旨だと私は理解している。
また、そのような家造りをしたい人の受け皿になり、
技術を伝える会になると思っている。



2月22日には第1回目のシンポジウムが東京千代田区の学士会館で開かれる
詳しくは伝統を未来につなげる会
 





私の参加を申し込み、気合を入れて行くつもりだ。
お時間のある方、伝統工法に興味のある方、
小川三夫さん(鵤工舎)ら有名な大工さんに会いたい方、
ついでに小川耕太郎にあってやろうという方がいらっしゃったら是非ご参加下さい。



「えっ、なぜ気合を入れて」ですって?



講演の中に
「大工、工務店は何に困っているのか?」島崎工務店島崎英雄さん
「山と地域は何に困っているのか?」山形大学教授菊間満さん
というものがあるからだ。



「なぜ、その講演があると気合が入るのかって?」



「山と地域が困っていること。大工、工務店が困っていること。」
を解決するのがこれからの私の仕事だと思っているからだ。



山と地域が困っていることは、

山が再植林できるような値段で売れないこと。

材も生活できるような価格で売れないこと。

山林に従事する人間がいなくなっていること。

不在村林家が増えていること。

鹿などに山が荒らされること。

なのだ。



大工、工務店が困っていることは、

建築基準法のこと。

伝統工法で家を建てようという人がいないこと。

伝統工法に適した木材が手に入りにくいこと。

技術を受け継ぐ人間がいなくなっていること。

だと思っている。



今、私がやろうとしている「自然乾燥の梁桁材」は、

山林家、素材業者、製材所、木材業者と提携し、

伝統工法に耐えうる製品を作り、

それを再植林可能な値段で売っていくこと。

そのことで問題解決に貢献で得きる。


 
また、そのような家造りを望む人たちを

探し出してくる行動

生み出す行動をしようと思っている。

それで更に貢献できる。



材があり、

建てたいと思う人がいて、

建てられる技術を持った人がいて、

それらの情報が一つになって、

材が流通し始める。



その材が循環可能な金額で販売ができれば、

山を手入れしようという人も増え、

山林に従事する人も増え、

人が増えれば動物による被害は減り、

伝統工法に耐えうる材が手に入りやすくなり、

伝統工法の家が建てやすくなり、

伝統工法の家が増え、

伝統工法を受け継ごうという人も増える。

という好循環が生まれるというものだ。 



膠原病で山仕事や製材ができないなら、
その好循環を造る仕事をしようというわけだ。



その辺を確認するため、私は東京の講演会に参加するのだ。
気合が入らない訳が無い。



いいぞ、いいぞ。



こんな大法螺が吹けるようになってきたということは、
気持がイケイケになっている証拠だ。



「調子に乗ったときの耕太郎は相手にするな。」
学生の頃、マージャンをやる時そう言われていたものだ。
「そんな時の耕太郎だと阿佐田哲也も逃げ出す。」とも。



全てが私の想っているようになってきている。
後は、着実に、調子に乗り過ぎないように注意して行動すれば、
なぜか、全てが上手くいく。



そういう風になっているのだ。



不思議だけれども、いつもそうなのだ。



「必ず流れを作る。」



そう信じている。