蜜ロウワックス日記

小川耕太郎∞百合子社をとりまく日々あれこれ

マニアックな一枚板。

2012年01月30日 11時06分21秒 | 一枚板
日曜日のお昼前、伊勢の萩原建設様がお施主様と一緒に一枚板を見に来てくれました。
お施主様は森林組合にお勤めの方で、大黒柱や梁などはご自身の所有林から切り出した材を使っています。
建築中の写真を拝見しましたが、平屋で大きなタイコ梁が見える天井の高い素敵な家でした。


カウンター材(約420cm×60cm)と食卓テーブル材(120cm×85cm)を探しているとのことでしたので
タモ材、クルミ材、ケヤキ材などを提案していました。


すると、奥様が奥に立てかけてあった超レア材を見つけ、
ご夫婦でじっと見つめています。


12月13日のブログでご紹介した「物凄い杉」です。



すぐに、この杉の説明をしました。

「高知県大栃というところで取れた杉で、1,000年近く立っていたと思われる材です。
 展示会の朝礼の際、奥でキラキラ光っている材を見つけ、そっくり買ってきました。
 まだ乾いていないので割れなどが生じる恐れがあります。」


こちらの盤も見ていただきました。






お二人とも「これを半分に切ってつなぎ合わせて食卓テーブルにしたい。」とおっしゃる。
下の写真の一番左側。



マニアックな中でも一番の極みです。
「割れや反りが出たら、再度削り直すから。」とのこと。


萩原さんも良いのではないかということになって、
この板に決まりました。


カウンター材はおとなしくしようということで
ヒノキ柾目積層材になりました。


いや~、分かってくれる方がいるのですね。
私がこの盤を見つけた時と同じような興奮状態でした。


私もドキドキです。
どうか素敵なテーブルになりますように。


近々、萩原さんが取りに来て加工されます。
出来上がったテーブルの写真をくださいとお願いしたので、
完成した家に収まった写真が届いたら、またご紹介します。



長勝監修チップソー 英訳バージョン

2012年01月27日 22時21分03秒 | 新商品_長勝さんノコギリ
昨日、長勝さんがデザインしたチップソーの復刻版が届きました。

後は、パッケージ・・・・・。

予算はかけられないので、従来のケースにこちらで制作したシールを貼る予定。

しかし、問題はパッケージの色です。

あまりにもドギツイ色なので、

メーカーさんに無地で他の色がないか探して頂いています。




シールは取り扱い注意など基本的なものを明記し、印刷するだけですが

今、英訳バージョンもいれてみようかな?と考えています。

早速、海外でチップソーをとりつける本体は同じサイズかどうか?

主人に調べてもらっています。

これだったらネットでも販売できるし、梱包もカンタンに出来ます。

ちなみに日本人の木工マニアは、海外から輸入して糸鋸を購入している人が多いそうです。

糸鋸についている刃の考え方が、日本とは全く異なるそうです。




もし、仮に海外で売っているチップソーの本体のサイズが違っても

日本に住んでいる外国の方々も増えてきたので、これからは英訳もあってもいいんじゃないかな?

幸い、シールだったら一枚で印刷すれば、予算的にも問題ないので大丈夫。

それに外国の方って借家でも自分たちで改修して、自分たちの描いた空間にこだわって修繕しながら住む人多いですよね。





長勝さんのデザインしたチップソーは

切り進みながら、オガコを排出してくれるので

切っている間に、オガコが目に詰まることが無い!

だから作業効率も良いし、切り口もきれいです。





チップソーは、機械生産なのである程度量産体制ができます。

まずは導入口の間口を広げて、ゆくゆくは長勝さんが研いだ長勝鋸を手にしてもらえいたいと願っています。

長勝さんは、日本を代表する職人さんです。

日本人の技術力を知っていただきたいと思っています。

世界に羽ばたけ!長勝鋸

そしてこの技術を後世へ。




世界へ羽ばたく 長勝鋸

2012年01月26日 13時18分39秒 | 新商品_長勝さんノコギリ
イギリスの木工雑誌に記事として

長勝鋸について論文を書いている方が

ある方を通して「販売元は小川さんのところを載せて良いですか」と問い合わせをいただきました。




さてさて・・・・嬉しい反面、現実を振り返ると・・・・・改良しないとならない問題が山積み。

まずひとつの問題

日本語をわからない人が、弊社のH.Pをみても、理解できる仕組みになっていない。

まして!鋸に関しての文章は、ネット上で翻訳されても、たいてい意味が通じません。

弊社には英語が話せるスタッフがいますが、日本語でもかなり勉強しなういと理解しにくい鋸の世界。

まして欧米は「押鋸」が主流の世界。

果たしてお客さんと話し合えるか?



次は予算と木工仕事について翻訳をする人さえ探せば解決できますが・・・・・
 
▲英語用のバナー制作。果たしてどうやって訳すのだろう?

改めて、商品一覧だけでも英語バージョンのH.Pを制作するか?

いやついでも長勝鋸研ぎ理論も英語バージョンをつくるのか?

一番大事なことは、弊社の商品は買い物カゴに入れるお買い物ではなく

購入する前に、打ち合わせが大切。

話の焦点がずれないように、ヒアリングしやすいようなフォーマットをつくるか?




最後は梱包。
日本人は比較的丁寧な性分なので、大丈夫ですが、
海外だとどんな風に運ばれていくか予測し十分な梱包が必要になります。
そういえば蜜ロウワックスも中国やフィンランド、オーストリア?に発送したことあったな~。
まぁこれについてはなんとか出来るでしょう。




日本の職人技術を継承するには、海外も視野に入れないと!と思って

H.P制作をとりくんでいましたが・・・・準備は全くしていません。

話によると・・・・イギリスの木工家の間では、日本の道具や材料は、あこがれの的となっているようです。


▲イギリスじゃなくてもドイツの木工雑誌にも「削ろう会」の活動が記事になっています。

 この記事の一部に長勝鋸の話がかかれています。


そもそも長勝さんは、ヨーロッパを中心に海外でも研ぎワークを実地されている職人さんです。





昨日は家族で夕飯を食べながら

私「英会話くらい勉強して置けば良かった」

主人「お前英会話習うか?俺はフランス語とイタリア語だったら大丈夫だけど(冗談です)」

私「そういえば時計会社のデザイナーをしている同級生は、

 「今は「中国語と英語」が喋れる技術者が基準となっているからね~。私は上司からいい加減に英会話ものにしろ!って言われ続けながら子育てと仕事をしてきたんだ」

 今の若い子は凄いよ。入社前から英語も中国語もできるからね。」って話していたよ。」





確かに、日本の職人さんの技術は調べれば調べるほど凄いものだと思います。

世界へ羽ばたけ日本の職人技術!を実行するには

職人技術を翻訳する人も必要です。

長勝さんがデザインしたチップソーも近日発売予定になってきたし

本腰入れて、英語習おうかな?

せめて鋸と和紙の世界だけでも英語で表現できるようになりたい!

えっ?そんなに予算かけて手仕事が採算になるのかって。

その前に何年かけて英会話を取得するんだろう・・・・・。

いやいや・・・・これがキッカケで進展する可能性もでてくる!

準備は大事。



幸い、昨年から長勝さんのお弟子さんが入門されたし

岩野市兵衛さんにも後継者がいらっしゃる。

ダルビッシュに続け!羽ばたけ、日本の職人技術。

頑張れ、小川耕太郎∞百合子社!




長勝チップソー  ~鋸の革命児 長津勝一さんがデザイン~

2012年01月25日 14時00分02秒 | 新商品_長勝さんノコギリ
やっと、やっと「出来た」との連絡が入りました。
長勝鋸の長勝さんがデザインしたチップソーです。


昨年6月7日のブログ
昨年6月8日のブログでお話していたものです。
本当に作っちゃいました。



これからチップソー本体に名前を入れ、正式に販売開始です。
その名前とデザインを考えてくれとのことでした。


早速、名無しのチップソーを2枚ほど送ってもらって、
百合子にデザインさせます。


さあさあ、これからが大変です。
どれくらいのスペースが必要なのか分かりませんが、
かなりの嵩、重さの在庫になります。
置いておく場所も大変なので、売り歩かなければなりません。


チップソー行商のためのリュックと大風呂敷を手配しなきゃ。


でも、待てよ。
チップソーってどういうルートで売ればよいのだろうか?
分かりません。調べてもいません。
どれくらいが常識的掛け値なのかも知りません。


何も考えず、調べず、作ってしまう私ですが、
それが何か?


本当に「良い商品」かどうかということに関してはトコトン吟味しますが、
「良い」と確信できたら後はやっちゃえば良いのです。


最初から既存のルートに頼るつもりはないので、ルートも掛け値も全部自分たちが決めます。
後は売るだけですから、それでいいのだ。


「僕の前に道はない。僕の後に道はできる。」のです。













寸法の取り方によって、空間が変わる!オーダメイド木製ブラインド”こかげ”

2012年01月25日 05時38分16秒 | 新商品_国産柾目ブラインド
   今、弊社が取り扱っている 蜜ロウワックス仕上げの木製ブラインド”こかげ”のH.Pを制作しています。

   このブラインドは受注生産で、其々の住空間の窓にあわせつくります。

   しかし・・・一般にはブラインドというと既製品のイメージが強い。

   カーテンをオーダメイドする人は増えましたが、ブラインドはまだまだです。




   
ということで「ブラインドの選び方」というweb紙芝居を制作中しています。

   
   ▲こんなイメージでスライドショーを制作中です。


   

   H.Pを制作していく中で、ブラインドってどうやって寸法をとったら効果的なのか?

   何を基準に選んだらいいのか?など

   色々な質問がでてきました。そういった質問を熟知していくと

   ・・・・そっか!もしかしてこれがこのブラインドの特徴かも知れない!と気づきました。




   

   ▲このように掃きだし窓は縦型の方が、ブラインドの開閉も楽で、空間全体もスッキリします。

   [縦型ブラインドの場合]
   縦:窓枠より縦長に寸法をとり、天井から取り付けています。
   横:ブラインドをたたむ時の幅も考慮し、窓枠より横長につくっています。

   [横型ブラインドの場合]
   腰窓にとりつけるブラインドは、スッキリと窓枠の寸法に納めています。

   同一空間を 木製ブラインド”こかげ”の縦型と横型で揃えています。

   ちょっとしたことですが、

   このブラインドをどうやって効果的に魅せていくか考えると

   とても心地よい部屋に変わります。

   取り扱い商品ではありませんが、奥のデスク部屋にある、

   ロールカーテンの色も部屋全体のバランスにあっていますよね。




   
webでも空間や生活導線を考慮した、ブラインドをお客様へご提案できればと思います。

   このブラインドは小細工しなくても、厳選さえた木目の美しさが際立つシンプルなデザインなので

   自然光がとても美しくみえるのが特徴です。



   
   ▲このご家庭は、サンルームに食卓を置かれています。サンルームはほっこり気持ち良いですが
    日差しが強すぎるときもありますので、天窓と縦型ブラインドで調光することで、心地よい日差しに変えられます。



   
   少しでも木の良さをお伝えしていきたいと思います。

   様々なご要望にお応えすることにより、国産材の需要の幅を広げていきたいと思っています。

   今後共ご指導のほど宜しくお願いします。






ボランティアグループ チーム日光 と 南三陸町歌津伊里前のドア

2012年01月24日 04時56分31秒 | 東日本大震災復興支援活動


入りたくなるドア」

「開けたくなるドア」

まるで扉が自ら引力をもっているかのような・・・・・

今日はそんなドアや扉を製作+空間プロデュースをされている

幾何楽堂の小阪さんを中心としたボランティアグループ「チーム日光」と南三陸町のドアをご紹介します。


▲竪穴式集会所のドア


チーム日光」は、東日本大震災後、ほとんどボランティアが入っていなかった南三陸町歌津伊里前に入り

半年間かけてガレキやゴミなどの撤去及び片付けをおこないました。

その後「今後の住民が集まり「自分たちの町について考え、行動を起こしていく場」となる「竪穴式集会所」を作り上げています」




▲竪穴式集会所の全体図
チーム日光のリーダ小阪さんは、自ら北海道にいき、アイヌの方に直々竪穴指住居について学びにいったそうです。



 
▲内装はこれからです。


この建物は、弊社のスタッフでもあり山林家でもある竹村さんからご協力をいただき

尾鷲林業関係者が一丸となり山から搬出し、南三陸町へ納品させていただきました。

今年の秋予定している、小川耕太郎∞百合子社の総合カタログ「山SUN通信」でも

竹村さんに記事をかいてもらう予定です。

木は非常に長い歳月をかけて育て、手入れをします。

とても根気のいる作業ですが、その作業を黙々とやってきた、竹村さんの想いも少しは伝わるといいなーと考えています。

竹村さんにしか書けない記事を楽しみにしています。





私の家族でもある主人は

動き出したら止まらない性格なので

隣人だと、とても素晴らしい人かも知れませんが、家族としてはかなり泣かされています。

小さな支援活動ですが、小さな会社としてはかなり無理して頑張りました。

まー泣かされた分、スピリチュアルなこの建物を写真で拝見することができました。

しかし、夫婦の情だけでは、経営としては生きていけません。

今後も、小川耕太郎∞百合子社がおこなう、ボランティアグループ「チーム日光」の支援活動を

また日本の山林を維持、循環していくことの意義も

地道に皆様にお伝えしていきたいと思っています。

そしてそんな会社の商品をお客様に選んでいただけるよう

山SUN通信やH.Pの制作及び編集も頑張ります。





「起業家の社会貢献のあり方」が注目されるようになり

色々な起業家が、色々な活動をしている組織に

支援して良い世の中になるといいな~と思っています。甘いですか?

現実は厳しい、しかし無理だと思ったら何も動かない。

「しかし人と人が力を合わせることで不可能を可能にする。」

チーム日光の活動を拝見していると、そんなことを教えていただきました。

スピリチュアルな生き方とその行動力には、頭が下がる想いでいっぱいです。






近日、テレビでもチーム日光の活動が紹介されます。

興味のある方は是非ご覧下さい。


1月25日 am11時05分~11時54分の間で約8分間
NHK総合テレビ 「こんにちわ いっと6けん

南三陸町歌津伊里前に建築中の「竪穴式集会所」が紹介




寄付について

一人でも多くの方が被災地で活躍できるように、
御協力お願い致します。

銀行口座も開設致しました。
名称・チーム日光  足利銀行・日光支店
普通預金3041981



連絡先 幾何楽堂0288-50-1066FAX/TEL
norimasa@io.ocn.ne.jp
日光森と水の会 代表 小坂憲正




南三陸町竪穴式集会所

2012年01月23日 11時25分39秒 | 東日本大震災復興支援活動
年が明けてもう20日以上経ってしまった。
新年早々、奥歯が痛くなって、右奥の歯を2本抜かなければならないかもしれない。
顎や頭まで痛くて、毎日が憂鬱です。


私が、年始早々愚図愚図していても
我が愛する「チーム日光」は、竪穴式集会所をドンドン作り上げ、
今は、このような状況になっています。


また、紹介が遅れましたが、上棟式の際には
生活アートクラブ様にお酒の飲むための「一合枡」を安くご提供いただき、
生活アートクラブ様、タジマヤ様共同で、被災者の皆さんにお配りするための「豪華なお菓子セット」を
寄付していただきました。ありがとうございました。


上棟式前日に「チーム日光」のメンバーが、被災者に枡とお菓子セットを届けました。
当日には、多くの被災者が上棟式に参加してくださり、大変喜んでいただけました。


さて、上記ブログでも紹介されておりますが、1月25日、NHK総合テレビ、11時05分~11時54分の間で約8分間
「こんにちは いっと6けん」の中で
南三陸町歌津伊里前に建築中の「竪穴式集会所」が紹介されるそうです。


一都六県の情報番組なので、先ほど「整体人」の奥様にビデオ録画をお願いしました。
DVDが送られてきましたらここでも紹介しますが、
一都六県にお住まいの方は、是非生でご覧くださいませ。


これからも「チーム日光」の活動は続きます。
引き続き「活動資金の寄付」をお願いしておりますので、
協力してやろうという方は、下記口座までお振込をお願いいたします。


『むすび募金』
活動資金と石巻・南三陸を復興しようとしている
友の夢の手伝いを目的に募金を始めました。

日光霧降高原 幾何楽堂と鹿沼市常陸屋呉服店に
募金箱を設置しました。生きたお金の使いかたを示します。

銀行口座も開設致しました。
名称・チーム日光  足利銀行・日光支店
普通預金3041981


一人でも多くの方が被災地で活躍できるように、
御協力お願い致します。

連絡先 幾何楽堂0288-50-1066FAX/TEL
norimasa@io.ocn.ne.jp
日光森と水の会 代表 小坂憲正



何卒 宜しくお願い致します。

神業 ~九代目岩野市兵衛 本藍染めの漉き返し~

2012年01月19日 05時08分17秒 | 草木灰越前生漉奉書
昨年末、会社のビデオを整理していたら、

なんと!岩野市兵衛氏が漉いた越前生漉奉書藍の漉き返し作業の動画がありました!

主人に聞いたら「え?言ってなかった」と・・・・・

私は岩野さんのインタビューテープを

少なくとも50回近く聞き、H.Pを制作していたのに!全く制作の立場の苦労をわかっていません

しかし非常に良い動画を撮ってたので、今後少しづつご紹介させていただきます。




神業ともいえるこの技を動画でご覧ください。





今日は、草木灰越前生漉奉書の《薄藍》の色味を決定する予定です。

これが決まると、いよいよ岩野さんに奉書を漉いてもらう

→藍染め工房で染めてもらう

→再度、岩野さんの藍の奉書を漉き返しする

この作業を発注します。といっても発注してから出来上がるまで

もの凄い時間がかかります。

秋には商品が出来上がると思います。

もうしばらくお待ちください。






日程が決まり次第、

主人が草木灰越前生漉奉書作業や、薄藍の漉き返しの見学にいく予定なので

良い写真を撮ってきてもらえるよう、祈るような気持ちです。

経費を考えなくて良いなら、本当なら一緒に同行取材したい!




岩野さんの紙は、国際的に広めていこうと考えています。

本気です。






蜜ロウワックス仕上げ+国産杉+柾目の木製ブラインド。有料リメイクサービス

2012年01月18日 11時38分35秒 | 新商品_国産柾目ブラインド

昨年の秋、小川耕太郎∞百合子社の発送室に、木製ブラインド”こかげ”が取付けられました。

日差しが強く、エアコンが効きにくい発送質でしたが、ブラインドを取付けてからは快適になりました。

今日は、蜜ロウワックス仕上げ木製ブラインド”こかげ”の有料リメイクサービスについてご紹介します。




▲オランダアムステルダムにある120年前の木製ブラインド。メンテナンスを施しながら、今も現役で使われています。




今回は、ブラインドメーカさんが

10年前の縦型ブラインドをリメイクしたお話をさせて頂きます。

木材は今は廃番となってしまっている集成材の無塗装品です。

仕上がりは思った以上に美しく、メンテナンスによって新品同様に蘇りました。





リメイク前
スラットには傷や、雨がかかった水滴の跡が残っています

▲長さの違う羽(スラット)は、電源コードに当たるため、若干短くしてしています。

 




▲この3枚は同じ窓に吊ってあったスラットです。どれも10年が経過しています。
 右の1枚は、一番端に吊ってあったため、他の2枚と比べて日焼けも少なく、水滴の跡も少なく、比較的綺麗でした。



リメイク作業

▲上部の金具を外します。

 
▲羽(スラット)の表面をやすりかけします。


▲左:ヤスリがけの終わった状態
 右:2枚がヤスリがけ前の状態です。
 ヤスリがけをするだけでも、こんなに綺麗になりました。


次は、蜜ロウワックスで塗装をします。


▲蜜ロウワックスをよーく伸ばします。


▲塗った塗料をよく拭き取ります。塗装は1枚1枚、スタッフが丁寧に仕上げていきます。



▲手前が塗装済み、奥側が塗装前の状態です。蜜ロウワックスを塗ると、全然違いますね。


リメイク後

塗装完了です。
傷や水のかかった跡もスッカリ綺麗になり、
蜜ロウワックス塗装を施したことにより、木目もハッキリ、美しい仕上がりとなりました。
まるで新品同様!!
 
▲ビフォー

▲アフター




▲ビフォー


▲アフター

新品同様になりました。水滴の跡がスッカリ綺麗になったのが分かります。



蜜ロウワックス仕上げ木製ブラインド”こかげ”は、決して安いものではありません。

しかし、このように10年経ってもメンテナンスを施すことにより、

使い捨てではなく、長く長く使っていただけます。

これは良質な素材だからこそ出来ることです。

また、無塗装ないし、木の呼吸を妨げない自然系塗料による塗装だからこそ

何年後でも塗ることができるのです。

石油系の塗料で塗られたウッドブラインドでは、

このような塗り直しメンテナンスは出来ません。


このようにブラインドメーカーさんでは、

「真に価値のあるものを末永くいつまでも使って頂きたい」という願いを込めて

"100年ブラインド リメイクサービス"を行っております。



只今、木製ブラインド”こかげ”のH.Pを制作中です。

UPしましたら、また改めてご報告させて頂きます。




▲木製ブラインド”こかげ”H.Pの絵コンテになります。










藍染奉書

2012年01月13日 11時30分22秒 | 草木灰越前生漉奉書
人間国宝・岩野市兵衛さんに漉いていただいた「草木灰越前生漉奉書」を天然100%の藍で染め、
再度漉きかえして作る「藍染奉書(薄藍)」の試作品がようやく出来てきた。


昨年漉いていただいた「藍染奉書(濃藍)」は、
滋賀県にある「紺九」さんで染めていただいたものだが、
今回の「藍染奉書(薄藍)」は、京都にある「雅織工房」で染めていただいた。


届いた紙は6枚。
色味を確認するものなので、紙の漉きムラは目をつぶってください。
A・Bの意味は、まだ確認していません。




近々、「藍染奉書(濃藍)」、「草木灰越前生漉奉書」、「藍染奉書(薄藍)」を並べて、
この6枚の中から1枚を選ぶことになる。


そしてこの冬、「草木灰越前生漉奉書」を200枚程度「雅織工房」に送って藍染し、
再度、岩野さんに漉きかえしていただいて「藍染奉書(薄藍)」が出来上がる。


昨年漉いていただいた「藍染奉書(濃藍)」は岩野さんのところに預けっぱなしになっていて、
やはり手元に置いておかないと何も動かせないと気づき、
和紙を保管するための「桐箱」も先ほど発注した。


この春には、「藍染奉書(濃藍)」約50枚、「草木灰越前生漉奉書」約200枚、「藍染奉書(薄藍)」約200枚を手に
本格的に和紙業界に殴り込みです。


蜜ロウぴかるん(仮称)」、「長勝鋸」、「長勝チップソー」、「替刃式長勝鋸」に
「藍染奉書(濃藍)」、「草木灰越前生漉奉書」、「藍染奉書(薄藍)」が揃って、
今年も突っ走ることになりそうです。


頭の中では、クイーンの「ドント・ストップ・ミー・ナウ」が鳴りっぱなしの小川耕太郎でした。