今回の【実験台の家】のリノベーションの一番の目的は、「無節(ムジ)または無節上小(ムジジョウコ)のヒノキや杉の良さをお伝えすることです。
なぜなら、ここ20年節材(フシザイ)ばかりが売れ、無節(ムジ)や無節上小(ムジジョウコ)が売れ残っているという現状では
木材業界全体が大変なことになるからです
自然素材の場合、「節材だけをくれ!」というのはできません。
マグロに例えれば、粗ばかりが売れトロが売れ残ったらどうなるでしょうか?採算は合いませんよね
っで、自社サイトの蜜ロウワックス仕上げの内装材を見直したら・・・
自分達も無節と無節上小と節材の違いは、価格だけしかかいていませんでした。
先日のミーティングでは、
「例えば、セーターでもアクリル、ウール、アンゴラ、カシミヤの違いをファッションコーディネートで表現するように、
地域材もそのような表現の違いが必要なのでは??」
っと提案したら
「それ、やろう!」
ということになりました。幸い私の通っていたOBの方が、デザイン事務所を退職され
製作に加わっていただくことになり、タイミングはバッチリ
こういう表現は木材業界以外の人の視点も必要なのです。
小川社では、カジュアル路線以外の地域材の使い方もご提案する予定です。
っで、無節や無節上小が好まれる空間を探したところ「和モダン(和洋折衷)」の空間でした。
しかし、総ヒノキづくりの家という空間では・・・・現代の需要には合わない。
そこで、畳→国産栃のフローリング に変え、和洋折衷の提案をしようという流れになりました。
昨夜、主人が出張から戻ったので、早速リノベーションの件ででた疑問を相談しました。
▲ヒノキの根太(ネダ)
「現時点でヒノキの根太(ネダ)が全く問題がないのに、わざわざ根(ネダ)太を栗に変えるのはどうだろうか?
それに我が家は築80年だけど、6年前に床下にコンクリート打っているからね。」
「確かに・・・」
「木もちeーデッキのバルコニータイプで栗の根太(ネダ)を使っているから、栗の根太の耐久性を自分の目で確認したい人は、あのデッキの裏をみせればいいんじゃない?」
▲栗の根太をつかった バルコニータイプのウッドデッキ
「あそこだったら、高さが5cmくらいしかないから、耐久性としては説得力はあるな。栗材は、電車の枕木に使われていた耐久性の高い材だし、あの根太は無塗装だから栗材だけでどのくらい耐久があるか実験できるな」
「そうだね」
っということで、【実験台の家---栃のフローリング編---】では、栗の根太(ネダ)を使うのは辞めました。
栗の根太を見に来てくれた方が気持ちよいように
デッキもお掃除しました。(我が家には17歳の犬がいて抜け毛が舞っています
)←ここが展示場とは大きく違う点です。キズはつくは抜け毛が落ちるわ・・・)
▲一か月に一度のデッキ掃除。
以前、名古屋のエクステリア業者様が我が家に見学に来られた時
「最近、フリーメンテナンスの建材が増えて、{フリーメンテナンス≒掃除しなくてよい}と勘違いされ、全く庭の手入れをしなくて良いと思い込んでいるお客様が多くてね・・・・そういう方がクレームになって困っているんですよ。
いくら新建材でも定期的にお掃除をすればかなり長もちしますよ。」
と教えてくれたので、デッキ周りもお掃除しました。
庭の場合定期的なお掃除をするのと同じで、ウッドデッキや屋外のエクステリアは定期的にお掃除した方が良いそうです。
月曜日から、リノベーションがはじまります。今回は根太(ネダ)の間に断熱材をいれて、防水合板をひき、栃のフローリングを打ちます。また、和室の掃き出し窓に石を置き、
見学に来られた人が和室からも入れるように考えています。和モダンをコンセプトにした提案なので、どんな材を使ったのか、見取り図をつくり、木のご説明ができるようにする予定です。
「工事現場で記録しながら山SUN通信やH.Pの絵コンテを考えると頭が冴える
でも、ハード」
っと話したら娘が
「お母さん、それ更年期だよ。養命酒を飲めば」といわれました
(文:小川百合子)
【実験台の家】--国産栃のフローリングでリノベ
【実験台の家】畳みをひっくり返す。根太には国産栗をつかう?
無節や無地上小のヒノキや杉の良さも伝えたい。
国産栃のフローリングで和洋折衷---仏壇を置いても相性よし---
完成!国産栃のフローリングで和モダン
築80年の家をリノベーション【実験台の家】
P.S 本来なら木材に詳しい 小川耕太郎か木材担当者が書いたブログの方が的確だと思いますが、
今回はH.Pやカタログ製作に加わっている私の視点で書かせていただいています。木材や建築に関
し、勉強不足のところがあり、間違えもあるかと思いますが、修正をしながら書かせてもらいます。
微力ではありますが、逆に木材業者様と違う視点を組み入れることにより、様々な広がりがでるよ
うに、試行錯誤しながらレポートいたします。今後とも宜しくお願いします_(._.)_(小川百合子)