蜜ロウワックス日記

小川耕太郎∞百合子社をとりまく日々あれこれ

助かった。

2011年03月22日 12時19分04秒 | 小川耕太郎
昨日、ACTIONというTV番組をつけていた。(日本TVだと思う)
気仙沼の様子を放送している中で、
ある女性がぐしゃぐしゃに壊れたスーパーマーケットに入り、
使えそうな洗剤や飲料水のようなものをかごに入れ持ち去るところを映していた。


TV番組の記者が、「持ち去るつもりでないのなら良いのですが・・・。」
というようなコメントをした後、
「TVが撮影していることに気が付き、かごを置いて帰りました。良かった。」という放送をしていた。


怒髪天を衝くとはこのようなときに言うのだろう。


ぐしゃぐしゃになったスーパーから使えそうな物を持ち出して何が悪い。
10日以上、満足な食事も水もない状態なんだ。
正義面するんじゃない。馬鹿野郎が。







以下に石巻にいる知人を助けに行った人からのメールを転載しました。
無事助けることができ、現在は東京の病院に入院させたそうです。
本当に良かった。







私のわずかな地震体験ですが、石巻の現状を知ってもらいたいとメールします。

私は11日の震災の時、徳島にいました。ニュースを見てその日の夕方、予約していた夜行列車で東京へ行き盛岡へ変える予定でしたが、電車が運休し、その日は神戸までバスで出て、そこで1泊せざるを得ませんでした。

翌日は何とか沼津まで行き着き、情報収集し、14日に東京に行って盛岡へのルートを探しましたが、公共交通機関では行けないことがわかりました。結局その日も東京で足止めされ、知人宅に宿泊。そこで盛岡の知人と連絡が取れ、秋田経由で大曲までは行けるので、そこまで車で迎えに来てくれることになり、16日の夜、何とか盛岡の家族の元にたどり着きました。

盛岡は大きな被害もなく安心しましたが、沿岸部の被害は甚大で、何かできないものかと思っていました。そんな時、友人から電話がありました。

友人の母親が石巻で自宅非難しており、体調を崩して助けてほしいとSOSを受け、ほかに頼む人もなく私に連絡をしたというのです。そして、友人は東京から秋田に飛行機で入り、開通したばかりの秋田→盛岡間新幹線に乗り、18日の午前中に私と合流しました。

ガソリンがほとんど手に入らない中、前日から友人知人の協力で軽自動車に燃料満タンにして、何とか出発しました。東北道(4号線)は開通しているので、宮城県古川まで行き、そこから石巻に。古川は震度7ということで、道路が陥没していたり、橋が土手からずれていたりと、地震の被害が目に付き始めましたが、倒壊した家はほとんどありません。

ただ、石巻に到着し沿岸部に近づくにつれ、津波の被害の大きさに驚きました。石巻の中心地は壊滅状態で、ヘドロと無残に転がっている自動車など、見る影も無いと友人は悲しんでいました。

現地では治安状況も悪く、支援物資を載せた個人の自動車で入るのは危険との情報を受け、安全な場所に駐車し、歩いて商店街まで行き、その夜は被災地で1泊しました。

とにかく寒くて、電気もガスもなく、自宅避難者へのフォローはほとんど手が回っていない状況です。避難所には家をなくした被災者が優先され、自宅非難の方々も、避難所に行くことを控えているため、この状態はしばらく続くようです。

避難所には支援物資も届くようになり、ある程度改善されたようですが、自宅避難者はかなり厳しい状態です。

そんな中、外国人やよその地域から流入した窃盗団などにより、強盗や破壊行為も発生しており、地域住民が自警団を作って対応するも、みな被災者のため疲れ果てて、ほとんど機能していない状況です。

報道でもやっと自宅避難者のことを報道し始めましたが、街中の混乱や強盗などの情報はほとんど聞こえてきません。

道路や目に付くところにあった遺体は、おおかた片付けられたようですが、まだまだ倒壊した建物の中や、折り重なった自動車の中には、多数の遺体があるそうです。これがいつまで続くのか・・・。自動車の撤去はガソリン爆発などの危険もあるため、簡単には進まないようです。これから気温が上がる中で、ヘドロが土ぼこりとなり、回収されない遺体が腐敗するなど、生活環境はさらに悪化することはまちがいありません。

今後の支援については、自宅避難者へのケアが急務です。備蓄した食糧も底をつき始め、水、食べ物が不足しています。それと、ガソリン、灯油がないために、支援物資が滞っているとも聞きます。避難所ももちろんですが、ぜひ自宅避難者への支援をご検討ください。

私たちは翌日、友人の母を連れて、何とか石巻を離れ、仙台までたどり着き、仙台の親戚宅に非難をさせましたが、その時点で燃料がほとんど空になったので、私は開通したばかりの仙台→盛岡間のバスで家に帰ってきました。

以上、簡単ですが現地の情報をお知らせします。


救援活動はどうなっているんだ。

2011年03月18日 11時21分08秒 | 小川耕太郎
宮城県石巻で震災にあった知人がいる。



電池式充電器で携帯に充電し、東京の知人のところに電話をかけてきた。



3階建の建物で流されはしなかったが、津波にあい、周りはまだ水浸しで外にも出れず、
救援物資も届いていないそうだ。



おまけに、1階には二人の死体があるという。



流れているペットボトル飲料を拾って飲んでいる。



食べ物の奪い合いも起きている。



助けてくれ。



という内容だったという。



助け出すため、その人の弟と東京に住む知人が盛岡に飛んだ。



盛岡からなら何とか車で入れるかもしれないという。



助け出してくれ。祈るしかない。







今、何をすべきなのか?

2011年03月16日 13時16分22秒 | 小川耕太郎
東北・関東大震災の報道が続いている。福島原発も切羽詰った状況になってきている。
TVを見るたびに震えが来てしまう。
「今、何をすべきなのか?」一生懸命考えても分からない。
まずは、被災した人たちの食料・水・毛布などが必要なのだろうが、
通行が規制されている状態らしく、運ぶために必要なガソリンも手に入らなくなってきている。



当面は、政府による援助の状況を見守るしかない。
それでは、その後は何が必要なのだ。
これだけ広範囲の大災害では何をしたらよいのかも分からない。
原発の問題がはっきりしない限り動くこともできない。



だから、現時点では、私には寄付をすること以外に思い浮かぶことがない。
無力を感じるばかりである。



現在、2010年6月期までの「社会コスト」残高が27万円ある。
2011年6月期決算ではおそらく1億5千万円の売り上げがあると思われるので、
その0.3%が45万円になる。
本来は植林などに寄付するお金であるが、皆様にご容赦いただいて、
まずは、72万円と私や社員個人による寄付金を合わせた金額を復興のために寄付しようと考えている。
(寄付先を見極めないといけない。)



7月には決算の内容が分かってくるので、その内容を確認次第、寄付金を追加するつもりである。
来年の植林に資金を回せない可能性があるが、未曽有の災害なのでご了解いただきたい。

地震に伴う、受注・出荷体制について

2011年03月15日 10時15分51秒 | その他
3月11日(金)に発生した三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震により
亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますと共に、
被災された皆様、その家族の方々に対しましてお見舞い申し上げます。



また、被災地にて救助活動をされている方々の安全をお祈り申し上げます。
何とか命だけでもお守りくださいませ。


微力ですが、弊社としても何らかの形でできることがないかと動いております。
それらに関しましては、また改めてご報告させていただきます。




このたびの地震に伴いまして交通事情により、
一部発送の受けられない地区、
時間指定、クール便を受けられない地区がございますので
ご理解とご協力のほど、宜しくお願いします。



①発送及びメール便を受けられない地区
青森県・秋田県・岩手県・宮城県・山形県・福島県・茨城県一部

②時間指定・クール便を受けられない地区
東京・茨城。栃木・群馬・埼玉・千葉・神奈川・山梨




現時点では、下記の場合も予想されますので、お早めのご注文をお願いします。
関東行きの荷物については遅延する場合がございます。

木もちeーデッキ・木もちeー外壁・蜜ロウワックス内装材などにつきましては
 荷物の長さがあるため、トラックの都合により、配送が遅れる場合がございます。



日々状況が変わりますので、わからない場合は会社へご連絡ください。

(有)小川耕太郎∞百合子社 0597-27-3361


何かとご迷惑をおかけしますが、どうぞ宜しくお願いします。

現実に学ばずして真実はみえてこない~鋸研ぎ職人 長勝さんから学ぶ~

2011年03月08日 10時13分51秒 | その他

▲昨日のブログでもお伝えした長勝さんの鋸(のこぎり)
 
長勝さんは「よりよい大工道具を目指し」
独自の理論と実践に裏づけされた技術で、従来考えられてきた鋸の説とは
逆説の理論を打ち出し、
ドイツ・フランス・チェコなどヨーロッパを中心に
海外では国から招待され、
同国の職人さんに技術指導や講演活動に取り組み
「長勝流鋸研ぎ(ながかつりゅう のことぎ)」を普及されている職人さんです。



長勝さんは15歳で親元を離れ、丸三東商店(大工道具販売店及びノコギリ目立て業)の師匠のところへ
住み込みで弟子入り。ノコギリをはじめ道具についてはすべて師匠から学ばれたそうです。
修行時代に師匠がおしえてくれたことでも「これは違うのではないか」と疑問に思ったことはあったそうですが
修行中は一人前ではないので我慢して当然と思い
「耐える」ことによって
じっくり自分の中で個性をため、独立したら自分の思うとおりに試してみよう。と思い
5年の修行を経て20歳で独立し
北海道札幌で「丸長長勝」を開業されました。(大工道具販売及びノコギリ目立て業)




当時、電気カンナ、電気みぞ切り、電機マルノがではじめよく売れたそうです。
しかし出始めということもあり色々と不具合が多く
大工さんが持ち込んでくることが度々あったとか。
そうした修理やアフターサービスをやりながら
電動工具の欠陥や改良の必要に気がつき
そこで各メーカーに「御社のこの機械はこういう点で欠陥があるから、このように改良したら良いのではないか」
と提案されるようになり、メーカーによってはいつの間にか社外顧問のような形になったことがあるとか。



また当時の電気カンナのセッティングが難しく、大工さんはセッティングに大変神経を使い苦労していた姿をみて
ワンタッチで刃の高さをそろえられるような仕組みを考案し、特許をとったそうです。
この「刃高調整器」は後の工具改良に繋がる画期的なことでした。


常に現実に学び、どうしたらよりよい大工道具が提供できるかを考え、
取り組まれた長勝さんだからこそ生まれた技術なのでしょう。



長勝さん曰く「小学校に出会った理科の先生から
いろいろな実験を通して、物事を基本から積み重ねて考えるという習慣
をつけてくれたので、社会にでてからどれほど役に立ったかしれません。」



会社の方も北海道で売り上げトップの成績となり
弟子、職人共に一番多いときで7人そろって
ノコギリを研いでいたこともあったそうです。



そんな経験を経て、「長勝流鋸研ぎ(ながかつりゅうのことぎ)」
といった従来考えられていた説とは異なる鋸研ぎ(のことぎ)を考案。


目立てではなく鋸研ぎという言葉にこだわるのも
ノコギリの目は目ではなく一本一本の小刃と考え
小刀のように研いだ左右の刃で
木材の繊維を両脇でカットしながら
切り進み、切断する。
従来は、木材の繊維を引きむしるような考え方とは
まったく逆のノコギリができたのです。


長勝さんのノコギリは木材を切断するというもので
挽く時に抵抗が少なく余分な力がいらず
切り口がサンダーでかけたようにスベスベしています。

だからノコギリを挽く時は、ギコギコではなく、滑らかな音になるのです。



何事にも挑戦する長勝さんは、自分のノコギリが通用するかどうかを試すために
各地の名人が研いだものを比べ研究を続けています。
長勝さん曰く
「自分を甘やかずに客観的に技術の向上を目指し、
人に喜んでもらい、社会に役立つような研鐟を積んでいます」




長勝さんのノコギリはオーダーしてからつくりますので
お手元に届くまでに時間がかかります。
このノコギリを見たい方は是非
東京ビックサイド 建築建材展へおこしください。
金曜日まで出展しています。
会場には小川耕太郎と藤井大造がいます。
お気軽にお立ち寄りくださいませ。

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フィンランドから研究論文のため、小川社へ。~長勝さんのノコギリを体験~

2011年03月07日 14時08分50秒 | 新商品_長勝さんノコギリ
1月のお話になりますがフィンランドから
学生さんが卒論の研究論文のため
小川社に取材にきてくださいました。




取材のお話をさておき
話の流れで長勝さんのノコギリで
硬いケヤキの角材を切って頂くことになりました。



 
▲女の方でも硬いケヤキがスーッと切れました。


▲みてください!この切り口。まるでサンダーで磨いたようにピッカピッカです。


▲驚嘆するお二人


長勝さんは、フランスでは文化庁から招待、またチェコでは企業から招待され、
同国の職人さんに技術指導されるほど
国際的に評価されている目立て職人さんです。
せっかくフィンランドに留学されているので
是非!日本の職人をみていただきたいとの流れで始まった
ノコギリ体験。学生のお二人もとても感動されました。




なぜ、長勝さんのノコギリはこんなに切れ味が良いのか



①長勝さんは「ノコギリの目」という発想ではなく「一個一個が小刀の役目をする」と考え目立てをされています。
 だからよくみると、一本一本刃の角度が異なるのです。

②ノコギリは木の繊維を引っ張って切るという発想がありますが
 長勝さんは、木の繊維を一個一個の小刀が裁断するという発想で目立てています。
 だから裁断する音「ギコギコ」といった音がでません。長勝さんのノコギリで切ると非常に滑らかな音がします。
 スーッと力を要れず切った小口がこんなにピッカピカなのです。


③長勝さんは非常に謙虚な方で、いつも色々な職人さんたちがつくったノコギリを研究されています。
 通常、達人になると自分以外のものをみないことも多いかと思いますが
 国際的に評価されているプロ中のプロは違います。
 人の技をみてさらに自分の腕を磨かれています。

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今日からビッグサイト「建築建材展」にもこのノコギリを持っていっています。
興味のある方は是非!展示会場へご来場くださいませ。
会場には小川耕太郎とスタッフの藤井がいっております。

建築建材展 詳細




会場では、蜜ロウワックスの木製ブラインド「こかげ」も展示しております。


どうぞ宜しくお願いします。

仕事に集中したい

2011年03月03日 11時51分16秒 | 小川耕太郎
最近、出張に行ってばかりで妻が私の代わりにブログを書いていました。
忙しく出張していても、ここのところ感じていた違和感は今も無くなりません。
仕事以外の「政治のこと」「中東などで起こっている革命のこと」「アメリカのこと」などが
気になって仕方がないのです。


仕事の方は忙しく、新商品、新しい取り組みなどいろいろなことが起こってきています。
どれもワクワクするようなことで、早く実現したいと動き回っているのですが、
そんなこと言っている前に「日本そのものは大丈夫なの?」というところに心が戻ってきてしまう。
困ったものです。


そんなこんなしながらも、8日から「建築建材展」に出店です。
その前には、「東急ハンズ渋谷店」への営業にも行きます。
東急ハンズが「長勝鋸」を取り扱ってくれるかも?


しばらくの間、ネットもニュースも新聞も見ないようにして
モヤモヤ、イライラから遠ざかろうと思います。
仕事に集中したい。


でも、その間に「日本革命」みたいなことが起こるのかも?
あー、どうしよう集中できない。


いやいや、たったの一週間だから仕事に集中しよう。


もしかしたら「世界が破滅に一歩踏み出すような、そんな出来事が起こるかも?」
あーキリがない。どうすればよいのだろうか?

内と外の連続性をつくる木もちeーデッキ。

2011年03月01日 11時00分35秒 | 小川社の商品を使った施工例
今日、木もちeーデッキで施工してくださったお客様から画像が届きましたのでご紹介させて頂きます。


まず最初は滋賀県大津市に所在する山手工房様が手がけた物件です。
山手工房様は職人さんの手仕事よる仕事が多いとか。襖ひとつとってもとても素敵です。

▲2階のバルコニーがきもち良さそうですね。


▲今は冬なので、葉が落ちていますが、春になったらウッドデッキからお庭に植えた若葉が楽しめそうです。



▲続いて東京都世田谷に在住する自然食品及びオーガニック惣菜のケータリングなどをされる「オーガニック七菜」さん
外部はすべてウッドロングエコを塗布した外壁です。

七菜さんは小さな頃からオーガニック食を食べ育ったそうです。
本人曰く「だから脳天気で元気なのよ。」
無農薬野菜、無添加食材、天然水の宅配をしながら、36歳から次々と一年おきに子供を自力・自宅出産。授かった子どもは4人。

七菜さん「自分の中の自然を信じ、無謀とも思えることもやってしまう。都会にいながら田舎暮らしのようなスローな毎日をおくり、
     先のことは殆ど考えず。今・今・今の連続をなるべく楽しく生きたいと願う。」


電話でちょこっと七菜さんとお話しただけでも、こちらまで元気になります。



▲肝っ玉母さんの七菜さんがつくるオーガニックフードのケータリングです。





先日と同じ画像ですが、ご好評のためもう一度。
茨城県に所在するモリハウジング様の物件です。

▲まるでcafeのような空間です。モリハウジングの社長さんの趣味はカメラ。この写真も社長さんが撮影して送ってくださいました。
 写真の構図が決まっています。




同じく前回ご好評だったロハスガレージ
湘南に所在するミワランド様の物件です。

▲こちらは店舗ですが、自宅でも遊び心のあるガレージほしいです。
 写真右の蔓をはった植栽が伸びてきたら、また印象が変わりよりナチュラルになるのでしょうね。
 


▲上の写真は、車に隠れて植栽が見えなかったのですが、蔓の植栽はこんな感じです。
 蔓が延びた頃にもう一度このガレージをみたいものです。
 ミワランド様はオーガニックショッピングモールecomoを経営。
 ecomoでは自然素材の家に関するワークショップを定期的に行われているそうです。



お忙しい中、画像を送付していただき有難うございました。