蜜ロウワックス日記

小川耕太郎∞百合子社をとりまく日々あれこれ

超高齢化の波を 自分事として受け入れる

2014年02月28日 10時57分26秒 | 介護生活を楽しむ!木もちeーデッキプロジ

▲(写真) 手前の花壇を全部つぶしてスロープにすることにしました。

ここの植栽は借家からこの花壇に移した木々なので、名残惜しい
でも狭いスペース条件の中、足が不自由な人でも行き来しやすいスロープになりました。


▲傾斜をより緩やかに見せるために楕円のラインにしました。室外機も建物と平行にしました。
手すりもつくので、かなり行き来が楽になると思います。




一般住宅をリフォームするだけで・・・・結構な予算がかかるので
自宅養生→老人施設の方が需要があり、年々施設が多くなっていくのがわかるような気がします。
施設によって助かること沢山ありますよね。
でも、助かっていたはずが 段々施設に対して文句ばかりがでてくるるのは
どこか自分事じゃなくなっているのでは???
感謝がベースにあってこそ意見が伝わるのでは←エラソー 




話が飛びます。
先週は娘がインフルエンザにかかったので
自宅で仕事をしていました。
たまたまテレビがつけっぱなしになっており国会中継が流れていました。ある議員さんが
「超高齢化時代に入り、福祉に関して見直す必要がある。例えば、後期高齢保健を1割→2割 介護保険も1割→2割・・・・・」
などの答弁がありました。
「ひぇ~」と思わず電卓をたたいていた自分
冷静に振り返ってみると・・・超高齢化の波を自分事として見れるようになったのだと思います。




日本の人口比率を考えると、どう考えてもアンバランス。
地方は更にバランスが悪い。
若者は都会へ移住しているのはなにも尾鷲に限らず
日本全国の問題なんだろう




40年前は地方8割、都市2割だったのが、今は逆転
地方2割、都市8割りだとか。
今後、少子高齢化の波が色々な形でやってくるんだろうな。
我が家でも
「今後、介護保険がどうなっていくかわからないし、消費税もあがる。家でできることはやった方が長い目みればいいのでは?」
という考えの元思い切ったリフォームを決断しました。




不思議なもので、決断したとたん車椅子のニューデザインなど目に入るようになり
最近の介護備品は、かなり変わってきています。
というのか今までの自分はそんなこと目にも留めなかったのかも



この仕事をやって良かったことは
大変なことも逃げずに目の前にある現実問題に悲観せず・・・淡々と向き合っていけば、ひょんなことで仕事に結びつくことです。
↑強がっている部分もありますがこれは本当です。



一週間後にパラリンピックが開催されます。
色々な立場の人たちと、コミュニケーションをとることで広がる世界ってあるんですよね
「国産材」も同じです。
ただ国産材買ってよ!じゃなく いろいろな取組や提案できる国産材商品が生き残っていけるのではないかと思います。
↑これは強がりではなく・・・信念です

デッキの床下構造を考え直す

2014年02月27日 12時30分45秒 | 介護生活を楽しむ!木もちeーデッキプロジ

今回行っている[介護生活を楽しむ!木もちe‐デッキプロジェクト]のように、

可能な限り通風条件を高める計画をしても、

立地条件に限界があるケースがあります。




▲鋼製束

今、デッキの床下構造は「鋼製束+根太」を使ったやり方で検討しています。

他にも様々なパターンの床下構造をつくり、実験していく予定です。





最近の傾向なのか???

均一的なウッド風デッキより、木の風合いを生かした 木もちeーデッキを使ったウッドデッキの質感が好まれる方が増えています。

リビング越しにみえるウッドデッキは、ある意味景観も兼ねるため

よりナチュラルな質感を好むのでしょうか。

様々な施工環境でもご提案できるよう実験を重ねていこうと思います。


デッキ下の通風計画が・・・・

2014年02月26日 17時04分06秒 | 介護生活を楽しむ!木もちeーデッキプロジ

▲先日までの打ち合わせ(図面は変更になります)


コンクリートでスロープをつけるとなると・・・・更にデッキ下の通風が悪くなってしまう
そのうえ・・・車いすの回転スペースも計算すると・・・・コンクリを打つスペースも大きくなってしまう。
バリアフリーというけれども・・・通風計画を考えると限られたスペースで考えると・・・けっこう難しい
「あ~もっと土地が広ければ・・・・(耕太郎)」
「こんな条件いくらでもありますよ!だからみんな共感してくれるんですよ(弓削)」
「う~ん。」



設計上では、スペースに限りがある中でデッキや小屋や母屋の通風を考えた。
このように通風条件が悪い物件もあるので、床下に鋼製束を使う例も実験したらどうか?」
という案がでてきました。


この地域はリアス式海岸の地形なので・・・・平地が少ない。
よって狭いスペースに家が密集しています
まして尾鷲は年間雨量が屋久島と日本一を争うほど
つまり湿度が高いわけです。



小川耕太郎と木もちeーデッキ担当の竹村が「どのような床下にすればいいのか?」
鋼製束を候補のひとつにいれ、サンドイッチ工法以外の床下の構造を考えています。





もし鋼製束を使ったとしたら
デッキが傷んだとしてもデッキ板を取り換えるだけなら、一般の人でも修繕しやすいですよね~。
湿度の高い日本で、どのようにして長持ちさせるか試行錯誤しています
独立型介護生活・・・理想を形にするまでファイト!



介護生活を楽しむ、木もちeーデッキプロジェクト///車椅子でも出入りができる

2014年02月24日 11時18分35秒 | 介護生活を楽しむ!木もちeーデッキプロジ

▲療養用の小屋は、デッキからスロープで入れるようにしました。
現時点では車椅子の必要がありませんが、将来的に車椅子でも行き来できるように考えました。
歩行器でも安心して行き来ができます。
この地区は人一人が通れる程度の狭い路地が多く、
車椅子や歩行器でも移動を考慮した(車は通れないため)
出入口があると、病院までの行き来が楽になります。



病気を患うと、ちょっと外へ出ることが気分展開になり、治療によるストレスも緩和になるそうです。
一人でも行き来できれば、気軽に散歩できます。
当たり前の日常だったはずが・・・病気になると難しくなることありますよね。
でもこうやって、デザインで解決できることってあるんですね
木もちeプロジェクトに加わってくれた弓削(ゆげ)さんの提案はとても細やかで非常に勉強になります。




最近は、老人施設や病院と公園が繋がっている設計が多くなってきました。
適度な運動や森林浴は大切です。


よく病気になると、「ずっと寝ているから、何もしていない」と自分を責める方が多いようですが
カラダは病気と闘っていますので
カラダに言わせてみたら、かなりハードな仕事をしているわけです。
だからこそ、気分展開やストレス緩和は大切です。
ちょっとした時間、自然と触れ合うことは
自己免疫を高め、治療に対し前向きな姿勢になるとか。



話は飛びますが・・・・
北海道に「そらぷち」という難病や障害と闘う子ども専用のキャンプ場があります。
ずっと病院にいる子ども達にとって
「自然と触れ合う時間」はとても大切なようで、自然により自己免疫を高め効果的な治療を行えるケースもあるようです。
以前、キャンプ場にツリーハウスを建てた
ツリーハウスクリエーターも小林崇さんのインタビューをさせていただきました。
宜しければご覧ください。(FACEBOOKの投稿になりますのでログインしてご覧ください)

小林崇さんインタビュー




母屋と玄関を別にすることにより、ヘルパーさんの行き来も母屋を通る必要がなくなります。
毎日、片付いていれば問題ないことですが
なかなかそうはいきません

働きながら介護生活や子育てをしていくなんて、、、欲張りすぎ!
と思われる人も多いかもしれませんが
介護は子育てと違いますので・・・長く続くことも考慮し
家計や家事に無理のない生活プランを考えないと、共倒れする可能性もあります
少子高齢化の時代では、「女性も働きながら・・・」というコンセプトは大切な要素になってくると思います。



▲療養用の小屋のエアコンの室外機設置場所を確保し排水計画を考えました。








介護生活を楽しむ、木もちeーデッキプロジェクト///母屋からのデッキへ行き来するところに段差をつける

2014年02月24日 10時30分56秒 | インターン生による、木もちeーデッキ一般
更新が滞っていました久々の更新です。

図面左をご覧ください。

今までは和室からもデッキへ、段差なしで行き来できるようにしていました。

現状で問題が2つ
新しく、療養用の小屋を建てるとなると、東側かたの通風がなくなり、さらにデッキの通風が悪くなる
和室のみ、木の建具(サッシではない)にしたため、デッキと和室は段差がなく、雨の際に雨水が跳ね返り、建具の溝まで水が流れ込むことがある。(雨戸を閉めれば問題なし)




解決方法
通風の問題→少しでも通風をとるために、和室からのデッキへ
段差をとり、デッキをはらない。

雨水の跳ね返り→デッキと段差を設けることにより、雨水の排水が確保できる

尾鷲は日本一二を争うほど雨量が多く、湿度が高い地域です。
通風計画、排水計画を考慮し、デッキ面積を割り出しました。

CSR活動によるビジネスの可能性

2014年02月20日 11時54分26秒 | 小川社のCSR活動

▲2014年2月20日 紀勢新聞
掲載ありがとうございました




CSR活動という言葉が身近になってきましたが・・・・
まだまだ、日本では寄付やボランティア活動と捉えられる方が多い?
東紀州は自然とこういう取組している事業者さんが多いように思います。


CSR(企業の社会的責任)についてわかりやすいサイトがあります。
よろしければご参考に↓
CSR今更人に聞けないこと




▲雑誌「オルタナ」
環境とCSRにフォーカスしたビジネス情報誌なども参考になりますよ。
環境ビジネス、企業の社会的責任、社会企業家、オーガニック、フェアトレードなどを推進するとともに、ビジネスの可能性を探れると思います。



▲元プロダクトデザイナーが考えた事業「ヒーローラッツ」。
地雷除去、結核の拡散予防等、人道的活動に貢献できるよう特別に嗅覚を訓練されたネズミたちを利用した新しい解決解決法を用いた事業です。

防災道具「カケモック(移動型椅子式ハンモック」を地域の小学校に寄贈させていただきました。

2014年02月18日 10時11分45秒 | 小川社のCSR活動

小川社ではCSR(1企業の社会的責任)活動のひとつとして1998年より[社会コスト]を実践してきました。




今回は、今まではずっと支援させていただいている、尾鷲市有林の植樹活動「漁民による森づくり」のほかに、

紀北町「手作り工房ワーイワイ様」が取り組まれた、移動式椅子型ハンモック「かけもっく」を

賀田小、三木里小、三木小(賀田小は後日)に寄贈させていただきました。





尾鷲市では、生きた防災教育に取り組んでいます。

子供たちが自ら描く防災マップ他、常日頃から子供たちに危機管理意識をはぐくむ授業を導入しています。

私たちの会社は、尾鷲市輪内地区にあります。

輪内地区の小学校は高台に建てられ、地域の避難場所とされています。

災害時には、怪我をされて避難所駆けつけていく人も予想されますので、

避難所生活でもこのような用具があればトイレなどの移動に助かるのでは?と考え、「カケモック」を寄贈させていただきました。





リアス式海岸の地形をもつ尾鷲では、急な勾配なため車椅子などの移動が難しく、

階段や坂道でも移動できる「カケモック」は防災だけでなく、介護、障害などの時も活躍できる道具だと思います。

カケモックの開発者 井谷様は、尾鷲市の隣町「紀北町」で、16年のヘルパーの経験と旦那様の両親の介護経験をされ

手作り工房ワーイワイ、東日本大震災のボランティアこのような商品を生み出されました。



昨日は、井谷様が直々使い方などの指導され、各学校の先生方も興味をもって説明を聞いてくださり、

「今後 学校だけでなく地域でも活用したい」など、喜んでいただきました。熱心に聞いてくれた先生方をみて私たちまでも元気をいただきました。

創業当時からこのような活動させていただけるのも、皆様のお蔭です。皆様には心より感謝申し上げます。

小さな会社ではありますが、今後もこの活動を継続していきたいと思います。




カケモックが身近にあることで

子ども達が「防災」「障害」「介護」などに関して

興味を抱いてもらえれば光栄です。

ウッドデッキスペースを削り、デッキしたの通風条件をあげる

2014年02月04日 14時56分15秒 | 介護生活を楽しむ!木もちeーデッキプロジ
先週末、新聞を読んでいたら「某大手住宅メーカーが介助住宅を発表」という記事がのっていました。
人口が減少する中、住宅着工数が減っているが高齢者向けの需要は伸びているとのこと。





さて、「介護生活を楽しむ!木もちe‐デッキプロジェクト」のお話です・・・・。

先週末も家で片付け(断捨離)しながら、巻尺を片手に計測をしていました。

平日は日中家にいないけど、こうやって片付けながら、一日中太陽の動きを観察していると

・・・不安がでてきました

「この敷地に小屋が建つとなると・・・ただでさえ日当たりが悪いのに余計悪くなる。少しでも日照がとれないかな

と主人に相談したところ・・・約3mの棒をもってきて

「このくらいの距離に建つけど・・・太陽見える?」

「全っく太陽がみえない。あー日中も暗くなるのか・・・・少しでも日差しが入るようになんとかならないかな」

と相談したところ、主人はアレコレ考え

「アプローチを広くとって、2階のデッキを狭くすれば、多少、日差しが入る!」

と考案


▲こんな感じ

このことにより

ウッドデッキの通風も多少改善され

更に車イスの移動も楽になる!

ということで早速、月曜日に木もちe‐デッキプロジェクトに加わっていただいているデザイナーの弓削さんと打ち合わせをしました





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2月3日(文:弓削)

▲打ち合わせのときに耕太郎からわたされたスケッチ

耕太郎さんから、母屋の日照とデッキ下の通風条件の向上を図りたいとの事で、見直しの打ち合わせが行われた。
アプローチの面積を広げてデッキ下への通風条件を良くする事
プライバシーウォールの高さを最小限にして日照を確保する事
生活している施主側の貴重な意見だった。

それに伴い離れのプランも提案して頂いた。
施主の要望は受け入れできない物もよくある事だが、
デザイナーは自己主張ではなく、出来るだけ施主の希望に沿ってその可能性を拡大する事だと思う。
今回の提案はとても良く出来ているので、これを基にデザインを進める事にした。(文:弓削)=========================================




リアス式海岸の地形をもつ三重県尾鷲市では、平地が少ないので、家と家が隣接し
通風面からいうと、良い環境とはいえません。

▲写真をみていただけばわかるように、すぐ裏に家が建っています。

木もちe‐デッキ担当の竹村によると
「3方角からまったく通風の無い家にウッドデッキをつくるのはよくあるパターンだから、
今回のようにデッキの面積を削り通風をとる・・・というようなプランニングは非常に役立つ」
との意見がでました。
小川社は、資材提供の立場でなので
アドバイスの一つとしてしかお伝えできないですが
色々な立地条件の中、より長持ちするデッキが提案できれば
結果的に国産材を使っていただける可能性が多くなります。


視覚的な面でも、
今回のように、母屋と介助住宅の間に木もちe-デッキがあれば
ある程度、本人の自立心を損なわず、
働き盛りの世代と暮らしてもマイペースで療養生活が過ごせるのではないかと思います。
また、すぐ近くに3m近くの壁ができても木もちeー外壁という素材であれば、他の外壁材よりは圧迫感が軽減できると考えています




「介護生活を楽しむ!木もちe-デッキプロジェクト」をキッカケに
社内での意見も活発になってきました
今日は、社内で「色々な工法で、ウッドデッキテストをしよう!」といった計画に向け具体的な提案もでました。
倉庫の一角に、いろいろな施工パターンのウッドデッキを作る計画がでてきました。
鋼製束を使った例、大引き方法の例、大引き工法にパッキンを使用した例
サンドイッチ工法の例 他



「無垢の木は、条件下や施工方法、施主様のお手入れによっても何年もつか異なるため」と「このウッドデッキは何年持ちます」といった断定的な言い方ができません。
ある意味、現代社会では「めんどくさい建材」でもあります。
一方、木の質感にあこがれ、木の家を建てたい!デッキをつくるなら木でつくりたい!と
希望される方も増えています。



無垢の木の使い方までご提案できるよう、試行錯誤しています