SAN DIEGO発:素人目にはCalexico国境でJason Jin Shun Xie が持ち上げたクーッラーは差しさわりのないもののように見えた。中国へ送り出す荷物、検察官は彼はその箱には乾した魚が入っているといった。あながちまっさらの嘘ではない(11月3日UTSANDIEGO)
その中身は事実Totoabaという魚の浮袋であり、中国で薬効があるとされるもの、このためこの魚はメキシコ水域では絶滅の状況に瀕している。
闇市でのTotoaba (toe-TWAH-bah)の取引は儲かるもので、たった一つの浮袋が5000~10,000ドルにもなる。検察官はXie(射)がそれを換金したという。現在米国はXieに対しメキシコ政府に対して300万ドルを返還するよう求めている。彼が密輸によりひとつ当たり$11,375というとてつもない儲けを出したというもの。Xieはサクラメントの住人であるがサンデゴの連邦裁判所は10月25日4ヶ月間の収監を求めた。この返還金の戦いで米国はTotobataの密輸業者に強いメッセージを送ろうとしている。
「この犯罪はたんなんる経済事犯ではない。これは絶滅危惧種に対する攻撃でもある。Tobataの浮袋の密輸は国境地帯では大きな問題となっており、こうした事犯の摘発が必要である」と米国検事補のMelanie Piersonが 量刑メモを記している。今年は少なくとも6人がTotobataの密輸で挙げられ、Calexicoのこの事犯とは別に国境で700ポンドの浮袋が摘発されたと米国連邦検事事務所所は言う。
そのひとつの例としてSong Shen Zhen は4月に27個の浮袋とともに国境で拘束された。当局がCalexicoの彼の家を捜索したところそこは魚が干され梱包され浮袋の加工場となっていた。米国魚類および野生生物局の特別エージェントLisa Nichols は宣誓供述書にそう記している。そのほかに214個の浮袋が押収された。
Totobataの商業捕獲は100年以上前に遡る。この魚はスズキやコルビナなどの仲間では最大のもので6.5フィートにも成長、産卵は年一度である。この魚はCortez海のみで見られ毎年産卵のためにコロラド河を遡る。釣り人にとっては狙いやすい魚である。この浮袋には尿はなく、ガスが充満している。これを使って浮力の調節を行うのだ、日干しにした浮袋はコラーゲンを多量に含み、不妊治療や肌の改善に良いとされ、数世紀に及ぶ中国料理のスープの材料である。
1900年代初頭でもTotobatano浮袋は硬貨でポンドあたり5ドルで売られていたと法廷の書類にはある。魚の身のほうはゴミとして捨てられ、堤防で腐ってゆく。米国人がこれを発見したのは1920年代で、このための市場が成長した。浮き袋のみを取り出し中国に売るのである。1946年には米国は280万ポンドの浮袋を輸出している。Totobataの資源は回復することがなく絶滅危惧種法により保護されている。(以下省略)