memories on the sea 海の記録

海、船、港、魚、人々、食・・・などなんでもありを前提に、想い出すこと思いつくこと自由に載せます。

ソマリア海賊は世界に負担、だがインセンテイブでもある

2012-02-23 00:01:20 | 海事
最近の調査によればソマリア海賊の世界経済に与える負担は数十億ドル規模となる、しかし多額の金が海賊とソマリアの共同体にもたらされている(2月10日VOA)

米国の“一つの地球の未来財団”による報告はソマリア海賊に関連した負担についてより効果的にこうした活動を抑制する方法についての質問を促している。

報告書によれば海運業界と各国政府のソマリア海賊による負担は年間およそ70億ドルであり、船を速く走らせるためのコストや囚われた海員と船の身代金、治安活動などに費やされているという。この中にはアデン湾での諸国による海事ミッションの派遣などに充てられるがアラビア海やインド洋の管理は難しいという。

海賊についての第一人者のRoger Middletonは最近数か月は襲撃件数は減少、攻撃はその背後にある人々にとってより多くのよ収益となっているという。「海上活動の成功、中には非常に成功を収めているものもあり、昨年の海賊活動はそれ以前よりも儲かる仕事となっている。傾向としては身代金支払いが上向いているようだ」とMiddleton。いまや支払いの平均は500万ドルで、海賊のリスクに対して十分なものとなっているという。

「海賊一人当たり1万ドル稼げる、これがハイジャックに成功した場合の最低金額だ。海賊活動を年3回もすれば世界のどこに比べても要状況といえる」とMiddleton。 「こうしたことから推定するとソマリアの一人当たりGDPは年間600ドルとなる。多くの人々はこれ以下のレベルにある。経済的なインセンテイブは間違いがない。海賊は最良の経歴と言える」

ソマリアの半自治区のPuntlandでは海賊のような犯罪行為の蔓延を許容、行政機能は停止している。Middletonはアイルランドのダブリンで 行われた国際会議でコメントを発表した。先月英国のシンクタンクChatham が報告書を発表、Puntlandの人口密集地区は海賊による投資で利益を得ているといい、電力消費、家屋建設、車両などをあげている。

多くの下層海賊は以前は漁民であったが、家族を養うことができないからだという。過去20年間、世界各地からの漁船がソマリア水域に法的秩序がないことから集結した。大型漁船により、地元漁民の漁獲は極小化された。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿