memories on the sea 海の記録

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乱獲で8割の中国漁民が破綻する

2012-11-18 12:13:30 | 水産・海洋
南シナ海の4大魚種であるサワラ、ウナギ、大型および小型のイシモチの漁獲が急減している(10月19日ChinaDaialog)

3ヶ月の禁漁期間が終わった後の中国沿岸、寧波の9月中旬はいつもと同様であった。2,000隻以上の鋼製漁船が出漁した。しかし楽観できるものではなかった。「過去2年間沿岸漁業の利益は薄かった」と海南漁業研究所の主任技師Chen Jimingはいう。「当初の推定では燃料と人件費の高騰によりおよそ8割の漁民が燃油などの補助金がなければ赤字となる」と。9月9日大連市で行なわれた第1回世界海洋会議で中国漁業者協会長のQi Jingfaは中国は世界の水産物生産とその貿易においてリードしてはいるが海洋漁業においては中国は他国に比して脆弱である、中国沿岸漁業の漁獲は何年も静的であったと。

南シナ海、東シナ海、黄海の禁漁は終了したが、これら専門家や漁船の船長らは乱獲と汚染により船が出漁しても今年は利益が薄いか、むしろ赤字だろうと予測している。

中国海洋研究所の研究者Mo Zhaolanは乱獲と汚染が10年前よりも大きな影響を与えているという。1950年代に4大漁業であった渤海、舟山、南シナ海、トンキン湾などはひどく劣化しそれらは名前が残っているだけに過ぎないとMo氏はいう。広東省沿岸で働くある船長は多くの漁業が失われたという。4大魚種であったサワラ、ウナギ、大型および小型のイシモチなどの漁獲は急落してしまった。過去には漁がうまく行けば数百キロの大型のイシモチを漁獲できた、しかし今やそれが少ないという。このことがこの魚の値段をキロ当たり100元から4000~5000元へと急騰させた。

元山東省海洋漁業研究所長のLu Shuxinは山東省沖合いの黄海の伝統的な漁業がひどく毀損されたという。漁獲は小型化し若年魚となった。中国のエビの生産量はかつて年間4万トンに達した。しかし最近の調査では7,000トンにすぎない。1970年代、中国のサワラの漁獲は3年魚であった。1990年代にはそれが2年魚となり、現在では1年魚となっている。威海漁業当局の報告によれば2012年第一4半期8割の漁船が港に綱が得てていた。こうしたことは以前なかったことで、漁業者らはいまや漁期終了前に操業をやめていると。(以下省略)


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