memories on the sea 海の記録

海、船、港、魚、人々、食・・・などなんでもありを前提に、想い出すこと思いつくこと自由に載せます。

これが海賊人生だ ソマリア

2009-05-24 01:27:26 | 海事
25歳のソマリア海賊がBBCのMohamed Olad Hassan に豪華な家々のあるソマリア中部のHarardhereからなぜ自分が海賊になったのかを、電話で語った。彼Dahir Mohamed Hayeysiは彼と彼の共犯者たちは金持ちの英雄とあがめられていると。(BBC NEWS)

・・・・自分は、かつては漁のみにたよる貧しい漁民だった。はじめて海賊に参加しようと思ったのは2006年のこと。漁民を中心に構成されたグループは自ら武器を調達した。その中の一人が我々の海の資源を略奪する船のハイジャックをしようと言い出した。
彼はこの仕事はしまいには多額の金を稼げる国家活動だといった。そこで自分は銃器をとり彼らに参加した。現在自分は2台のトラックと豪華な車を所有し、街中で自分の商売を始めた・・・・と、HAYEYSI。
・・・・・ずいぶん以前には魚はふんだんに獲れて自分たちの食べる分以外は市場で売った。ところが不法操業の漁船がやってきて操業したり有害な水を外国漁船が排出したりしたので、我々の生活や魚の資源に影響を与えた。仲間に加わる以外には選択の余地は無かった。 最初のハイジャックは2007年2月のことで国連食料計画が傭船した船を狙った。乗組員は12名だった。その船の名前はたしかROZENで、身代金を入手して2ヵ月後には人質を解放した。
これ以上詳しいことは語りたくないが、このほかに3件の海賊行為に参加した。自分の目的はよりよい生活のために、金を手に入れることだった。今や自分は2台の貨物トラックを所有、良い車も持ち街でのビジネスも始めた。自分としてはもう一度だけ海賊に参加し現金資産を増やしたい。その上で結婚したら、海賊は辞める。リスクや困難はあるが海賊をすれば簡単に金が手に入る。時には数ヶ月を海上で過ごさねばならない。悪天候にさいなまれ病気になったり死ぬものもいる。また、時には捕らえられ、いつも外国の海軍の脅威にさらされている。これは投機のようなものだ。
一例を話そう。あまた多くのやけっぱちのソマリアの若者が、より良い生活を求め不法移民として海を渡ろうとしている。同じ海で我々を見つけることも驚くことではないし、金のため海賊を働くこともかれらも大して変わりは無い。 我々には地元の支援もある。ほとんどの住民が直接あるいは間接的に海賊に支えられて生きている。つまり金を持てばそれが友人や親族にわたり、かつビジネスにも投じられるからだ。自分たちの活動は沿岸の村からも眺めることが出来、合法的であり英雄だとまで思われている。
海賊行為をやめさせるためには我々の魚を守ることの出来る有効な政府を確立するしかない。そうすれば我々は武器を捨てる。船は政府に渡し、本来の仕事に戻る。外国の海軍力は海賊を辞めさせることは出来ない。