完全無欠な「もうすぐ前期高齢男」日記

「もうすぐ前期高齢男」に進級「老いの自覚」を中心にUpしていきます。

年末に間に合った!  ~「功名が辻」読み終わりました~

2006年12月30日 | テレビ
私は中年である。
安倍内閣は二人目の閣僚辞任者を出した。
本音を言えば、安倍氏に閣僚個人の細かい部分の責任があるとは、
私も思っていない。

しかし、前回のブログでも書いたように「任命権者」として何かしらの
責任を取る形でなければ「シメシ」がつかない。そこでシメシをつけておかねば
信頼が揺らぐ。(もっとも今の政治家の信頼なんて、揺らぐどころか「0ゼロ」
っぽいけど)

思えば安倍ゾウリも運の無い人だ。第一あの若さで大した実績も無いのに
「総理大臣」なんてのになってしまうのは、不運以外の何ものでも無い。

父親の「安倍晋太郎」氏は、タイミングが悪く総理になる前に鬼籍に入ったが
息子の「安倍晋三」も、タイミングが悪く総理になってしまった。

しかも「小泉純一郎」なんぞという稀代の「変人総理」の後に・・・。
人生何事も「タイミング」だと思う「中年」である。


さて、年内に間に合ったのである。

何が間に合ったかというと「功名が辻」全四巻(司馬遼太郎著)を、
読み終わったのだ。
いわずと知れた今年の大河ドラマの原作である。

前にちょっと触れたかもしれないが、今回の大河ドラマは主人公の二人
(上川隆也と仲間由紀恵)があれだけのそうそうたるメンバーの中では
いかにNHKのお気に入りとはいえ、かわいそうだ。

何か、なりふりかまわず演技力とネームバリューでその他のキャストを
決めていった感じがする。

本の方も、私の思っていたような重々しい内容ではなかった。
司馬遼太郎という人は、不思議な本を書いた人だった。
若い時のいかにも物語り然とした本は、はっきり言って面白く無いし、
話の展開がいかにも「作り事」っぽかった。

それはそれなりに面白くはあるけれど、晩年の長編になると彼しか出来ない
「狂言回しは著者」という不思議な「ルポ」っぽい小説を書き、それによって
歴史上の人物が、いかにもそこにいるような生き生きとした文体を完成
させていたのだ。(私はその「不思議さ」にはまっている)

「功名が辻」はその晩年の文体になる随分前の、作り事っぽい本に
私は感じたのだ。

とすると、ドラマとしての「功名が辻」が女流作家の脚本によって
(大石静だっけ?)いかにも「それらしい大河ドラマ」なったのは
必然とも言える。

本の中では大きく取り上げられない「男と女の情」の部分も、脚本に
よって随分「重き」を置かれている。

非常な大事な部分が「脚色」されているのは、大河ドラマファンとしては
少々残念だ。

結局、大きな歴史の流れの中で中心を成した「織田」「豊臣」「徳川」の
中では「山内一豊と千代」の話は「サイドストーリー」の域を出ないの
である。

こうしたドラマと原作本を読んでしまうと「喰い足りない」まま、年の瀬を
迎えてしまった感じで、どうしてももっとボリュームのある本を読みたくなる。

そこで私は同じ司馬物の「関が原」(全3巻)に取り掛かり新年を迎えようと
思う。実は、この本は察しの通り「功名が辻」の後半部分を主流たる「石田
三成」を主人公とした物だ。

正月明けには今回の「功名が辻」と更に比較した内容をUpできると思う。
今年は今回のUpが最後になるかもしれない。

数少ないこのブログの読者の皆さん良いお年をお迎えください。

今回も最後までお付き合いいただきありがとう。
これを読んだみんなが、大いなる2007年を無事に迎えられますように。

今年はいい年だったな~~~あ?             may



コメント
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