読書。
『そして、暮らしは共同体になる。』 佐々木俊尚
を読んだ。
「横へ、横へ」「文化を創る」「物語」「マインドフルネス」
「移動」「ノームコア」そして「ゆるゆる」。
そういったキーワードを貫いていく線がたどり着くのが「共同体というありかた」で、
そこが終着点になっている本です、かいつまんで書きますと。
その終着点もそこまでのプロセスも等価に大切というような内容です。
20世紀は、成り上がるために「上へ、上へ」と向かい、
そして、クールであるために「外へ、外へ」と向かいました。
これを著者は「反逆クール」と名付け、批判する。
そこに豊かさがなくゴールもないことを看破したんですね。
それでもって、「反逆クール」を乗り越えるものとして、
「横へ、横へ」のありかたに光をあてます。
それは、「移動」であり、つながりをつくっていく姿勢であり、
つまりは「ていねいな暮らし」をすることであるといいます。
「ていねいな暮らし」には「マインドフルネス」がヒントになる。
たとえば「マインドフルネス」とは、
自然の中にいるとき、青空を眺め、柔らかな風を感じ、緑の匂いを嗅ぎ、
鳥の鳴き声を聴く。そういった一連の体験をいっしょくたに感じて、
今そこにいることを全身で集中して感じてその時間に没入することであり、
その心地よさ、気持ちよさの実感、生の充実感などがそういったものです。
さらに、そんな「マインドフルネス」を内包するような「ていねいな暮らし」は、
「文化を創っていく」基本となったり、
「物語」が生まれるところと近しいところに居るようになったりする。
そんな「文化」や「物語」はどんな意味合いがあるのかといいえば、
それらは豊かに人々をつなげていくものとして機能します。
また、「ていねいな暮らし」はこの先、時代の潮流として、
「ノームコア」という価値観が浸透して作られていきそうだと、
著者は予見します。
ノームコアとは、ノーマルコアのことであり、普通でいることがいいよね、
というような価値観。ファッションでいえば、無理に派手になることなく、
気負いのない服を着ること。
転じて、というか、生き方にこそこの価値観が主流になっていくのではないか、
と見る向きがあり、昨今の体感的にもでたらめじゃないよなあ、と、
みなさん感じられるところだと思います。
こうして繋がっていく線の行き着く先が、「共同体」ではないかと著者は主張し、
昔ながらの共同体のマイナス点であるしがらみや、監視する雰囲気、
プライバシーの無さなどを克服させるためかのように、
「ゆるゆる」という態度を提示しています。
そうやって、共同体への理路は完結します。
もうちょっと言うなら、本書自体の構成や文体など一冊丸々、
ゆるゆる感を持たせて作られています。
体現しているわけです。
ふんだんに現実のエピソードが盛り込まれ、
情報の質も切り取り方も好ましく、
日常生活のお手本としても、
これからの未来予想図として自分の人生の指針としても、
ビジネスに役立てる参考書としても、
おもしろく読めるでしょう。
僕なんかが思うのは、
この本に対して信者になったかのように読まなくていいけれど、
みんなが冷笑的にならずにまず読んでみて、
各々の人生観や価値観に、この本の言うところのことを、
ゆるくくさびとして打ち込んでみたらどうだろうとうことです。
そこからいろんな考えをキャッチボールしあったら面白いのではないかなあ。
『そして、暮らしは共同体になる。』 佐々木俊尚
を読んだ。
「横へ、横へ」「文化を創る」「物語」「マインドフルネス」
「移動」「ノームコア」そして「ゆるゆる」。
そういったキーワードを貫いていく線がたどり着くのが「共同体というありかた」で、
そこが終着点になっている本です、かいつまんで書きますと。
その終着点もそこまでのプロセスも等価に大切というような内容です。
20世紀は、成り上がるために「上へ、上へ」と向かい、
そして、クールであるために「外へ、外へ」と向かいました。
これを著者は「反逆クール」と名付け、批判する。
そこに豊かさがなくゴールもないことを看破したんですね。
それでもって、「反逆クール」を乗り越えるものとして、
「横へ、横へ」のありかたに光をあてます。
それは、「移動」であり、つながりをつくっていく姿勢であり、
つまりは「ていねいな暮らし」をすることであるといいます。
「ていねいな暮らし」には「マインドフルネス」がヒントになる。
たとえば「マインドフルネス」とは、
自然の中にいるとき、青空を眺め、柔らかな風を感じ、緑の匂いを嗅ぎ、
鳥の鳴き声を聴く。そういった一連の体験をいっしょくたに感じて、
今そこにいることを全身で集中して感じてその時間に没入することであり、
その心地よさ、気持ちよさの実感、生の充実感などがそういったものです。
さらに、そんな「マインドフルネス」を内包するような「ていねいな暮らし」は、
「文化を創っていく」基本となったり、
「物語」が生まれるところと近しいところに居るようになったりする。
そんな「文化」や「物語」はどんな意味合いがあるのかといいえば、
それらは豊かに人々をつなげていくものとして機能します。
また、「ていねいな暮らし」はこの先、時代の潮流として、
「ノームコア」という価値観が浸透して作られていきそうだと、
著者は予見します。
ノームコアとは、ノーマルコアのことであり、普通でいることがいいよね、
というような価値観。ファッションでいえば、無理に派手になることなく、
気負いのない服を着ること。
転じて、というか、生き方にこそこの価値観が主流になっていくのではないか、
と見る向きがあり、昨今の体感的にもでたらめじゃないよなあ、と、
みなさん感じられるところだと思います。
こうして繋がっていく線の行き着く先が、「共同体」ではないかと著者は主張し、
昔ながらの共同体のマイナス点であるしがらみや、監視する雰囲気、
プライバシーの無さなどを克服させるためかのように、
「ゆるゆる」という態度を提示しています。
そうやって、共同体への理路は完結します。
もうちょっと言うなら、本書自体の構成や文体など一冊丸々、
ゆるゆる感を持たせて作られています。
体現しているわけです。
ふんだんに現実のエピソードが盛り込まれ、
情報の質も切り取り方も好ましく、
日常生活のお手本としても、
これからの未来予想図として自分の人生の指針としても、
ビジネスに役立てる参考書としても、
おもしろく読めるでしょう。
僕なんかが思うのは、
この本に対して信者になったかのように読まなくていいけれど、
みんなが冷笑的にならずにまず読んでみて、
各々の人生観や価値観に、この本の言うところのことを、
ゆるくくさびとして打ち込んでみたらどうだろうとうことです。
そこからいろんな考えをキャッチボールしあったら面白いのではないかなあ。