いや~~終わっちゃいましたね、TBSドラマ『仁-JIN-』。最終回を迎えるまでの昼2時からの再放送キャンペーンと土日のダイジェスト、すげーなー、社運をかけてるなーTBS・・・と思いながらも、それなりにバッチリ観てしまったデブ夫婦はすっかり思うつぼ・・・(。・m・)クスクス
そんなわけで最終回。漫画の方は未読なのだが、ドラマ版は壮大なラブストーリーだった。150年の時空を超えて届けられたあの恋文のシーンには思わず涙した人も多かったのではなかろうか。名前も顔ももう思い出せないけれど、その人の手を、涙もろさを、揚げ出しが好きだったことを思い出し、確かに『お慕いしていた』人への想いを書き留めておくことで『歴史の修正力』に抗おうとした咲さん。ああ、せつなすぎる・・・。激動の時代の6年間をともに過ごしたというのに・・・。そして野風の子どもを育てることで、大切な人の命をつないでいくという仕掛けがなんともはやロマンティックでよかったな~。
咲さんの、一見感情で動いているように見えるけれど実は聡明な女性であることがよくわかった最終回だが、母親の栄さん(麻生祐未)も凛としていてすばらしかったと思う。厳しく、気丈で、けれど深い愛にあふれている。イマドキの親子関係とは違う、ビシッと一本筋の通った母親の姿が清々しかった。その分、最終回で見せた母親だからこその弱さが際立って見えて、すばらしかった。日本の女性って、ほんの数十年前までは不自由で縛られていたんだろうけれど、それでもまっすぐに美しく生きてきたんだなあ。
歴史の中を生き抜いた人は、名を残すとか功績を残す人たちだけではなく、誰もが未来に信念や思想を遺してきたんだな、としみじみ思う。便利じゃないからとことん話してぶつかって、濃厚な時間を共有して『一生懸命』生きていたんだろう。たかだか150年前、ワタシたちのじいさんばあさんの、そのまたじいさんばあさんくらいの日本人たちは、こんなにも熱かった。龍馬のコトバにもあったが、その人たちが『もう一度生まれてきたい』と思える国だろうか、150年後のいまのこの国は。
・・・とまあ、いろいろなことを考えさせられるドラマでありました。最終回は視聴率が25%を超えたそうだが視聴率を抜きにしてもひさかたぶりに質の高い、いいドラマだったと思う。キャストもすばらしかった。やっぱり舞台の人は存在感がすごいなーと実感もさせてもらった。佐久間象山を演じた市村さん、西郷隆盛の藤本さん、中岡慎太郎の亀治郎さん。そして何と言っても龍馬を演じた内野聖陽さん。2号は、内野龍馬と2回だけ観た福山龍馬、あとは武田鉄矢さんくらいしか龍馬を演じた人は見てないのだが、ほんっとにステキだった・・・(人´∀`).☆.。.:*・゜ 歴代龍馬を観ている人に言わせると『今まで演じられてきた龍馬を踏襲しているだけ』という意見もあるようだが、すっかり内野龍馬にはヤラレてしまった2号嫁である。
ラストシーン、野風と咲が起こした奇跡によって命をつないできた彼女たちの子孫・橘未来の脳腫瘍を仁が手術するという終わり方もため息モノでしたな。今度こそ、未来を手に入れるために。未来もまたパラレルワールドの住人なのか!? という考え方も残しつつ・・・お見事でした~。
原作とは少しずつ違うストーリー、そして原作には存在しない未来さんが登場していることでオリジナルの終わり方。さてこうなると原作を読みたくなるってもんでしょう←単純w 主人公の名前『仁』を調べてみると、
思いやり、いつくしみ、なさけ。
という意味のほかに、
ふたつのものを、ひとつのものとして視る
という意味があるそうな。
そのへん、何かヒントになるのかな・・・。
そんなこんなでひさかたぶりにどーっぷりとハマッた『仁』でありました。多分年末あたりに連日再放送があるだろうから、それを楽しみにしていよう♪