昨日はひさかたぶりのクラシックコンサートにお出かけしたデブ夫婦。ひさかたぶりにスカートなどというものを履き、ひさかたぶりにパンプスなんてものを履き、ふたりしてちょこっとおしゃれをして愛車角さんを駆り、池袋の東京芸術劇場へ。
本日はフジコ・ヘミングのピアノソロであります。オーケストラとの共演でもよかったんだが、初めて聴くんだったらソロの方がいいなぁ~とずっとソロリサイタルの開催を待っていたのだ。さすがにチケットが取れない人気アーティストだけに、会場はほぼ満席。
さて、初めて生で聴くフジコ・ヘミングは・・・思ったよりも柔らかくてカドが無い感じの音でした。メディアでは『魂のピアニスト』みたいな紹介をされているが、演奏を聴く限りとても女性らしい音に思えた。で、この方はよく『ミスが多い』とか『譜面にあるはずの音が出てない』、さらにハッキリと『ヘタクソ』などと言う人も多いようですがw確かにミスはあるんだろうけれどライブだからねぇ。それもまたよし。
プログラムは、みんな一度は耳にしたことがある曲が多かったので、初めてでも楽しめますね♪『ノクターン』から『華麗なる円舞曲』『別れの曲』そして『革命』・・・このショパンシリーズはもう・・・ノクターンが始まった時から涙腺がヤバイ(*^^*ゞ日本人はショパン好きですが、もれなく2号嫁も好きであります。演奏がいいのか曲がいいのかはわからんが、いやはやショパンシリーズだけでも聴き応えアリ。ただ、個人的には『革命』はもうちょっと激情的かつ絶望的な方が好きです。ちょっと物足りなかった。でもこれが個性なのかな?
ラストは、やはりの『ラ・カンパネラ』。これはもう文句なくすばらしい! 他の演奏者でも聴いてみたいとひさびさに思いました。
静かで、それでいて秘めた力強さのようなものがある演奏。女性ピアニストのコンサートを聴いたのは初めてだったが、とてもいい時間でした(@^▽^@)機会をみつけて、また聴きに行きたい♪
思えば、2号嫁がクラシックなどに触れたのは親の影響がある。クラシックやジャズ、ビッグバンドをはじめ、カントリーミュージックやハワイアン、そしてボニージャックスから岡晴男(!)までレコードやカセットをなぜかたくさん持っていた父親は、日曜日になると朝から大音響でレコードをかけていたのである。こっちは遅くまで寝ていたい日曜日の朝なのに、
『新世界』とか『四季』より春とか
『マンボ№5』とか『星条旗よ永遠なれ』とか
『月光』とか『美しく青きドナウ』とか
グレンミラーオーケストラとかベンチャーズとか
果ては春日八郎の『お富さん』とかで
強制的に目が覚めるわけですよ。あああうっとうしい!もっと寝かせろ! だいたい近所迷惑じゃん!!!と思っただけで、本当に迷惑でしかなかったんだが・・・気づけばそれらのレコードをこっそり聴くようになり、レコードについている曲の説明を読むようになっていた。おかげで小学校の音楽の時間にあった音楽鑑賞も苦痛ではなかった。
ま、所詮は凡人なのでそこまでであって、その後音大を目指すとか演奏家を目指すとかそういう方向にはならなかったのだが(*^^*ゞ←当たり前だwで、聴くだけでもまったく知識とかそういうのは未だに無いw 聴いたその時にいいと感じればいいし、感動すればそれだけが本当。同じ演奏者、同じプログラムでも聴くときの自分によって違った味わいになるだろうし。評論家じゃないし、そんなもんでいいんじゃないかなぁ~と思っております(*^^*ゞ
それにしても、あの時のクラシックのレコードを今でもきちんと保管しておけばなあ・・・と今になって後悔していたりもする。この年齢だからこそ、きちんと解説も読み、少しは理解して味わって聴くことができたのになあ・・・と。なので、今じゃクラシックCDをハードオフのジャンクコーナーとかで買い漁っているのですが。最近ではカラヤンの6枚組CDを衝動買いしたり。いやはや。
ま、父親にしてみれば子どものために、なんていう考えなんてなく、単に自分が好きだっただけだろうけれど、クラシックからジャズ、イージーリスニングからフレンチポップスまで、何だかいろんなジャンルのレコードやらカセットテープが転がっている家だった。なので、小学生くらいの頃からいろんな音楽に触れることができたことには、その環境に感謝しています。良くも悪くも、いくらイヤでも、あの両親に育てられたわけだからなあ・・・何かしらの影響ってのはあるんでしょうな。
ともあれ。
ライブってのは生ってだけでいいもんです。イイ音はココロの保養♪だと常々思っている2号嫁。素敵な音を生で、耳で、カラダで感じる贅沢な時間。次回はいつだ!?1号旦那!
~~プログラム~~
ドビュッシー 月の光/雨の庭
ベートーヴェン ピアノソナタ第14番「月光」
ショパン ノクターン第2番/ワルツ第1番「華麗なる大円舞曲」
エチュード第3番「別れの曲」/エチュード第5番「黒鍵」
エチュード第12番「革命」
バッハ 主よ、人の望みの喜びよ/アリア
リスト ため息/春の宵/バガニーニによる大練習曲第6番
ラ・カンパネラ
~アンコール~
ショパン ノクターン第20番「遺作」
ベートーヴェン ピアノ・ソナタ 第17番「テンペスト」第3楽章
追記:帰ってから別の演奏者の『ラ・カンパネラ』をCDで聴いた。本来のテンポや力強さはこっちなんだろうな。フジコ・ヘミングの演奏はテンポもゆっくりで、だいぶ受ける印象が違いました。そのあたりが酷評する人も多い理由なのかな。でもまあこの曲で一躍スターになった方なので、そこはそれ・・・。
『別れの曲』と言えば「さびしんぼう」、『革命』と言えば「少女に何が起こったか?」、『美しく青きドナウ』は「2001年宇宙の旅」を思い出すミーハークラシックファンです(笑)。
ラストがリストの超絶技法の『ラ・カンパネラ』???? 凄過ぎるよフジコちゃん!
狭く浅いクラシックファンですが携帯に100曲以上入れて聞いています。フジコ・ヘミングも数曲あったはず。今は亡きウラジミール・ホロヴィッツが好きです。
>『別れの曲』と言えば「さびしんぼう」、『革命』と言えば「少女に何が起こったか?」
まーさーに!そうですよ!
『さびしんぼう』のエンディング、歌詞付の『別れの曲』・・・
あれはないだろう・・・と思ったもんですがw
そして薄汚ねぇシンデレラ・・・懐かしい・・・。
カンパネラは、かなりゆっくりのテンポでした。
ゆえに『テクニックがないからあのテンポでしか弾けないのだ』と
言う人も多いようで。演奏者は原曲の譜面通りに弾くのが基本なんだとすれば、
そうなんでしょうねぇ。
ワタクシもかなり偏った聴き方をしております(*^^*ゞ
楽しきゃいいのよ~ん♪
オーケストラならベルリンフィルのカラヤンだし(超ミーハーw)、
佐渡さんのシエナも今年は聴きに行きたい!西本智美さんも(またミーハー)。
ショパンなら及川浩次さん?もオススメです♪