大町公園内にある「せせらぎ園」は、
長田谷津で生まれた湧き水が園内を下り、
さらに下流に下ってゆく水路が中心の園路である。
湧き水の流れなので、せせらぎ周辺は真夏でもやや涼しく、
したがって、水路に沿って植栽されている楓の紅葉も早い。
その紅葉を始めた楓など(=薄紅葉=俳句の季語)が、
写真的に面白い様相を呈している。
紅葉の途中なので、一部は紅葉あるいは黄葉し、
それらの中に紅葉の進んでいない濃緑や薄緑が混じりあい、
まさに色彩の面白さが演出されているのである(下の写真)。
楓の黄葉もまたおもしろい。
園内では樹木に絡まる蔦の紅葉も見ごろになっているが、
擁壁などには下の写真のように、ヌルデや蔦などの幼木、
あるいは自然薯などが絡み合って葉毎にさまざまな模様が見ることができる。
下の写真では判別は不可能だが、
近づいて観察すると、葉の一枚一枚の模様や色彩が異なり、
まるで芸術作品を見ているようである。
今日は朝から快晴で、赤芽柏などの黄葉が、
色づき始めた楓などと共に青空に映えていた(下の写真)。
巻頭の写真は「せせらぎ園」の最も紅葉の進んでいた楓が、
朝日を受けて「照り葉もみじ」となっていた。
午後には撮ることの出来ないワンシーンである。