大町公園では越冬していた蝶(黄立羽、瑠璃立羽、紋白、筋黒白蝶、シジミ蝶など)や、
蛹で越冬していた蝶たち(緑小灰蝶、赤星胡麻斑など)が、
世代交代をなし終え、その子たちが続々と生まれている。
特に、春先にクレソンなどを食草としていた、
「筋黒白蝶」の幼虫(青虫)が、身近な擬木などで蛹になり、
一部は羽化を始めている。
巻頭の写真は「筋黒白蝶の吸水」で、
オスの蝶にとって必要なミネラル分を摂取しているといわれている。
「緑小灰蝶(ミドリシジミ)♂」
オス蝶の羽を開いた色が「モルフォ蝶」のように美しいので、
大町公園内では「褄黄蝶」などとともに人気のある蝶の一種。
その出現を昨日捉えることができた。
なかなか羽を開かなかったが、6月に入ると園内のあちこちで、
美しく輝くミドリシジミが見られることだろう。
「黄立羽(キタテハ)」
越冬する蝶で春先にはよく見られたが、このところあまり見られなくなっていた。
数日前からよく見られるようになり、「イボタノキ」などの花に集まっている。
新生の蝶なので傷もなく美しく、越冬蝶よりもやや濃い色をしている。
「赤星胡麻斑(アカボシゴマダラ・春型・外来種)の交尾行動」
道路の上で2頭の赤星胡麻斑が、交尾行動をしていた。
2頭はやがて金網フィンスに移動し、
オスが果敢にアタックしていたがなかなか交尾できないようだ。
フラッシュを使ったので、メス蝶(写真左)の羽の端の丸模様にはやや赤みが見られるが、
夏型はこの部分が鮮やかな赤色に変化する(赤星の所以)。
ゆっくり近づくと逃げずに求愛行動を続けている。
ならばと、個体の約10センチ手前からマクロ的に撮ったのが下の写真。
そのままVTRを撮ったりして様子を見ていたが、
通りかかった自転車に反応して合体直前に飛び去っていった。
別の樹液場(下の写真)でも3頭の赤星胡麻斑(体が小さくすべてオスのようである)、
数年前まではあまり見られなかったが、繁殖力は強いようである。
この樹液場には他に「里黄斑日陰(サトキマダラヒカゲ)」、
「瑠璃立羽(ルリタテハ)」「姫蛇目(ヒメジャノメ)」などがやってきていた。
昨日は、赤星胡麻斑を9頭も確認しており、
そのうちの一頭は赤い紋が鮮やかな「夏型」だった。