渋滞するマンハッタンのビレッジで見かけた一台のランクルFJ62。前回いつ路上でランクル60系を見たであろうか? 記憶をたどってみてもそれは最近ではない。毎日のように自分のロクマルを観て運転しているのだがあまりにも自分に近すぎて印象感が薄くなっているようである。時々他人が運転する他人のロクマルを観る事によって新鮮な刺激が得られる事を感じた。そして思ったのが、自分もロクマルに乗っている時に他人からどの様に観られているのだろうかが客観的に理解出来るという事である。車に興味の無い大衆にとっては渋滞の前にふさがる一台の旧車に過ぎないが車に意識のある人は窓を開けてドライバーに話しかけたい衝動が湧き上がってくる。古いランクルのドライバーは気さくな人が多いので2、3言葉を交わすには機嫌よく応えてくれる。こういった目撃の機会に恵まれるとめんどくさいニューヨークの交通渋滞も日と場所、そしてモデルと色等、未来の記憶に刻まれる一日となるのである。