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" AS SLOW AS POSSIBLE AND AS FIRST AS NECESSARY "

14番目のギア

2016年07月05日 | 日記

 

 7月4日(アメリカ独立記念日)の休日の月曜日快晴の朝8時半。眩しい朝日には夏の日差しを感じるが空気は清清しい。ロードレーサーのタイヤの空気を充填し、ボトルには水を準備して、いざ出発。ペダルにシューズのクリートをパチッとはめ込む音がちょっと昔のドイツ車のドアを閉める音が好きな様な感覚で好きだ。今日はこれから3時間程走る予定だ、途中に停まって自転車を降りる様な休憩はしない予定。実はロードレーサーで走るのは今日で3日連続で、昨日と一昨日はそれぞれ2時間ずつ異なるコースを走った。自分の性格をズバリ指摘するならば、その根底は機会性貧乏根性かも知れない。なぜならは、時間があり天気が良いならばロードレーサーで飛ばさなければ勿体ないと思ってしまうからだ。機会というチャンスがあるならばそれを逃がすわけにはいかないのである。

 

 北に向かいます。まずは、街を抜けます。独立記念日の休日という事もあり多くのロードマンが前後に連なっています。おそらく同じ様な考えを持った方々かも知れません。休日だと言うのに遠くに出かけないで地元で自転車に乗るなんて...なんて各自が思っている事でしょう。この辺りではまだ慣らし走行で、追い越したい気持ちを抑えています。

 

 街を抜けて郊外に差し掛かると、いよいよ勝負が始まります。速いと思われる走者にはまずくっ付いて走ります。同時にいろいろと観察します。どんなギア比で走っているのか、フォームやバイクの設定、更に足の筋肉の付き方などを観察します。それはユーチューブで観るよりも実践的で勉強になります。3時間コースだと後半の事を考えてペース配分なども考えなければとは思うのですが、前を走られると抜きたくなるのが性(さが)ですね。

 

 高速コースに入ると、このフルカーボンバイクにバルタン星人の様なヘルメットを被ったお兄さんと接戦となりました。追い越されて追い越して、そして最後はまた追い越されました。

 

 道はニュージャージー州からニューヨーク州へ入って更に北に向かいます。そろそろ折り返し予定地点ですが走りながらの中継ぎ休憩でピッチを落とします。多少足に疲れを感じたりしますが、走る事に向きにならないで軽い気持ちでサイクリングです。

 

 後半は山岳コースです。長い登りは流石にきついですがリズムを掴んで進んで行きます。このリズムというのはいつも違っており、その日の体調や気分で異なります。登り坂があれば下り坂もあります。高速での下り坂のコーナーを抜ける時はスキーと同じ様に曲がる反対側の足に体重を掛けますが、体が疲れてくるとこれがキツイです。時に足の太ももが攣りそうになります。

 

 自分にとって、自転車で2時間走るのと3時間走るのは随分と異なる。2時間を過ぎると長い登り坂はきつく感じてくる。ギアを落として、すなわちスピードを落としてゆっくりと走れば良いと思うかも知れない。フロントギアをインナーに落としてチェーンをリアギアの最大のスプロケットに掛ければスピードは落ちるがペダリングは最も軽くなる。腰を上げて登り坂を駆け登る時いつも躊躇するのが14番目のギア(7枚のスプロケットの内最大の物)を使う事だ。僕はこのギアの組み合わせは使わない事にしている。なぜ、使わないのか? と言うと、それは常に余裕を持っていたいとする気分的なものに過ぎない。僕にとって14番目のギアは気持ちの余裕である。使おうと思えばいつでも使えるが、でもあえて使わない、使いたくない。

 自転車で全力で走りきった時には充実した満足感がある。どんなに疲れても14番目のギアを使わなかった事はその満足感を更に補足してくれる事となるのだ。

 


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