各地のガスステーションで給油の度にフリーペーパーを集めてきた。
意図的ではなかったが暇つぶしのために、しかし旅行中には暇などなく結局自宅に持ち帰りぱらぱらとページをめくっていると、少しはマーケッティングにも利用できそうな事に気が付く、クルマのフォーセールなどの広告は地方によって特色がある、ピックアップトラックのが多かったり、アメ車が多かったり、ページが多かったり少なかったりと、日本で人気のFJクルーザーの中古車なども地方によって値段の差が大きい、まあ中古車ですから同じコンデションは存在しないが。
新機から中古機あらゆる種類が存在する、そのページ数は250ページに及ぶ、私が持ち帰った小冊子の中では最もボリュームがある、そして驚いたのはその機械の値段。
新機のトラクターなどは日本円にして1千万円から、そして種まいたり、耕したり、収穫したりとその機械にかけるコストは他に、メインテナンス、パーツ、保険、燃料…、それだけの支出を収穫量でカバーするとなると、オーガニックとか土作りとか、そんな事は二の次、三の次、どうでもいいことなのかも知れない。
当然トラックは必需品、写真はネブラスカ州の中古車情報誌、そして機械の運搬に必要なトレーラーも必需品となる。ここで私達一般消費者には見えないアメリカの農業ビジネスが見えてくる、農業者ー農機具業者ー農機具運搬(トラック、ビッグ3)、これに肥料とか管理、流通とかいろいろかかわってくると思う、アメリカの農業の実態は結果である農産物だけを見ていると解らないであろう、その根、幹であるインダストリアルが本質、本当の正体なのかも知れない。
農場は四角形である必要はない、作物によっては多くの水を必要とする、半径数百メートルの水撒き装置を円形に動かして水を撒くシステム、円形の緑地が点在する。
アメリカ農産物の需要者は私達だ、今朝口にしたパンや、お昼の立ち食いうどんの中には彼らのコストが含まれているはずだ。
僕は思った、本当にアメリカの農業者は儲かっているのかい?勿論、穀物の値段が高騰すれば収益は上がるのかも知れない、生産性を上げるために必要な設備投資、そこから来る金利(ローン)の支払いもあり、結局お金の問題となってしまう、今年は地方銀行の倒産も多いと聞く、農業者、インダストリアル、金融、これらは別物であるが生命を共有する巨大な怪物といえるのではないか。
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