初夏の蒸し暑い一日の夕方にジョギングに出かけた。走り始めてから10分を過ぎる頃に辺りが急に暗くなり、空には黒い雲が立ち込めてきた。直ぐに大粒の雨がぽつぽつと降り出し、熱したアスファルトの表面を黒く塗り替えてゆく。瞬く間にバケツをひっくり返した様な激しい豪雨が襲ってきた。それでも足を止めずに、雨宿りの思考を否定し、ただひたすらに走り続ける。雨は勢いを保ったまま、シャワーを浴びている様で気持ちがいい。雨の勢いで目を開けるのも辛くなり、流れる雨水は鉄砲水となり、道は水深10センチ程の川となって激しく路上を流れる。道を走っているのではなくて川の流れの中をバシャバシャと走っている。途中のガソリンスタンドでは、そこに避難して雨が収まるのを待っている人々から拍手の応援を受ける。アドレナインの影響であろうか?快感である。大雨の日の走りこそ本格的クロスカントリーランニングだ。丘を登って降りて自分の住む街に戻ってきた頃に大雨は一段落し小雨となった。自宅に帰ってきて直ぐに暖かいシャワーを浴びようとするが、濡れ切ったTシャツはなかなか脱げず破れるかと思った。全身雨でずぶ濡れ状態だったが一つだけ気を付けた事があった。それは頭を直接雨に打たれて濡らさないという事だ。コロナの予防の為に一枚のバンダナを常時携帯している。雨の降り出しと同時にバンダナを頭に巻くと頭を間接的に濡らす結果となり、後で体調を崩しにくくなる気がする。風呂上りに思ったのは、今日はいい走りであった。こういう機会の事を神の祝福というのであろう。
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