読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

諸田玲子 -けれん-(オール読物12月号) -黒豆-(小説新潮1月号)

2006-12-31 15:18:55 | 読んだ
諸田玲子は「お鳥見女房」で知り。
今夢中になっている作家のひとりである。

オール読物12月号では「けれん」という時代小説。
小説新潮1月号では「黒豆」という現代小説を発表している。
小説現代の1月号にも書いているようであるから、いま脂の乗り切っている作家の一人といえる。

「けれん」は歌舞伎作者・鶴屋南北を主人公とした時代小説で、なにやら謎めいた女にほれた鶴屋南北を描いている。

「黒豆」は現代小説とはいえ時代設定はちょっと前の頃のようだ。

私は、どちらかといえば「作者の本当に伝えたいこと」などには無頓着で「物語の筋」に興味を覚えるタイプである。
そこに書いてあるとおりのことをなぞっていく読み方、のようなのである。

だから読み方も早いし、読んでいて「これはどういうことだろう」なんて思っても深くは考えず先を急ぐのである。

諸田玲子の小説は、そういうタイプの読み方をする私にあっている、と思っている。
話の筋の面白さに加えて、読後の余韻もある。
ということから、今年出会った作家の中でも上位にランクされる人である。

追伸
 今年はこれで終了。今から「お仕事」に出かける。
 せめて1年のうち1ヶ月くらいは毎日ブログを書こうと思い、12月に達成できた。(本来は内容の問題だろうけれども・・・)
 その満足感をもとに来年も続けていきたいと思っている。
 ただ、来年は毎日更新にはあまりこだわらずに、とも思っている。
 というわけで、本年おつきあいありがとうございました。来年もよろしくお願い申し上げます。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

かもめ食堂

2006-12-30 16:57:13 | 観た、聴いた
年末に入ったら、見たいテレビ番組もなくなってしまった。
ならば、なにかDVDでもレンタルをして映画化なんかをみようと思い立ったのである。

で、近所の「TUTAYA」に行ったのである。
考えることは誰でも同じようで満員御礼の状態であった。
そこで小1時間ほど探したのだが「これだ!」というのが見つからず、まあ、これぐらいならば、と思って借りてきたのが「かもめ食堂」である。

フィンランドで「かもめ食堂」を営むサチエ(小林聡美)が主人公。
この食堂、フィンランドで「おにぎり」をメインとしているのである。
なんの宣伝もしていないごくあっさりとした店構え、当然のように客は来ない。

そこに、初めての客、日本かぶれの青年トンミがやってきたところから物語りは動き始め、旅の日本人ミドリ(片桐はいり)が店の手伝いをはじめ、少しづつ客が入りはじめ、また一人の旅の日本人マサコ(もたいまさこ)が入り・・・

物語は、淡々とそしてゆっくりと進む。
「事件」などおこらない。

ちょうど「毒にも薬にもならない」ようなものを観たり読んだりしたかった私に、なんともいい気持ちを与えてくれたのでした。

なんだか、あくせく働いたり、誰かを攻撃したり、なにもかもを社会のせいにしたりする世の中で、自分の感覚と責任でゆったりとすごすのも悪くないなあ、と思ったのでした。

いい時間をすごせたなあ、と思ってのであるが、やっぱりすぐに現実に戻っていろいろと何かをしなければならない年の瀬なのである。

原作は、群さちこ。
フィンランドの弱い太陽の光が、映画ではいい具合に気分を出していたが、活字ではどうなのか、巡り会わせがあったなら読んでみよう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

小説新潮1月号・オール読物1月号

2006-12-29 22:00:46 | 読んだ
両誌とも定期購読紙である。
今月は1月号であるから、多くの作家の作品が掲載されている。

もう、連載ものは大体読んでしまったので、今後、読もうと思っている=期待している作家の作品を掲げてみる。

小説新潮-初夢オールスター短編&エッセイ-
・赤川次郎<夢の砦> ・曽野綾子<極悪人> ・三浦しをん<優雅な生活>
・諸田玲子<黒豆> ・乙川優三郎<宿敵-露の玉垣-> 
・垣根涼介<人にやさしく>

オール読物-新春人気作家豪華顔見世-
・佐藤愛子<離れの人> ・藤堂志津子<六日間> 
・赤川次郎<雪女によろしく> ・宇江佐真理<粉雪-髪結い伊三次捕物余話>

さて、読める時間が年内中に確保できるでしょうか?
ちなみに、本日はオール読物12月号を読んでいました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

仕事納め

2006-12-28 22:48:06 | 日々雑感
わが社は本日で「仕事納め」である。
といっても、昨今の社会事情である、乾杯をするわけでもなく、淡々と仕事をして定時に終了である。(淡々といっても私は相当バタバタしていたが)

年末になれば「今年の××ベスト10」が恒例行事のようになっているが、私はこの何かを選んで格付けするというのが苦手である。
特に「私が選んだ・・・」というのは「できません」と謝るしかないと思っている。
しかし、このような試みは大好きなのである。

仕事納めにあたって、何かを選んで、今年を振り返りたいのであるが、あれもこれもあってナカナカ決められないのである。
そうこうしているうちに、来年の抱負(というよりヤラネバならないこと)が頭にちらついてくるのである。

私が選んだ・今年読んだモノ・ベスト10
とか
私が選んだ・今年見たテレビ番組・ベスト10
とか
私が選んだ・今年の社会10大ニュース
とか
やってみたいのであるが、選びきれないというか格付けしきれないのである。

というわけで、仕事納めにあたっては、ただ「少し休める」という感慨を持つにとどめたのである。

それに、今年は大晦日に「宿直」なので、本当の仕事納めはその後になるわけで、というと「元旦」になってしまい、なんだか混乱するわけである。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

美味しんぼ 97巻 究極の料理人"夏編”

2006-12-27 22:57:08 | 読んだ
第97巻は5つの話である。

近頃の美味んぼへの興味はただただ「どのように終結されるのか」ということだけである。

それくらい新鮮味がなくなってきているということなのだ。
なんだか高価な食材ばかりだし、なんといっても「これ食べたい!」という思いを抱けなくなってきている。

なのに、買い続けている訳は、ここまできたら全巻をそろえよう、という意地と、最初に述べたように「結末」を見たいということである。

さて、今回も「これ食べたい!」と思ったものはなかった。
なかったが、話題としてはいいカンジに戻りつつあるかなあ、と思った。

究極だの至高だのという前の美味んぼが面白かったが、その頃に戻りつつあるのではないか、と思わせるような部分があった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

セックスエリート 酒井あゆみ 幻冬舎アウトロー文庫

2006-12-26 23:16:58 | 読んだ
幻冬舎アウトロー文庫にある酒井あゆみの本は全て読んでいる。(といっても3冊だけど)

この人の書くものは面白い。といっても可笑しいという意味の面白いではなく、非常に真剣な部分を強く感じるのである。
なんというか「身を削って書いている」というふうに思えるのである。

この人は自身が風俗関係で働いていたので、風俗で働く女、に対して我々が持っているような感覚ではない別な感覚で迫っている。
その辺が、新鮮でそして真剣さが感じられるのである。

風俗嬢、というだけで一種の偏見があるが、その偏見のママで書いたものは一過性のものでしかない。
彼女たちに対する一種のシンパシーと近親憎悪的な反感、これが織り交ざっているところが、深み、を生むのではないだろうか。

本書は副題に「年収1億円、伝説の風俗嬢をさがして」とある。
そして著者は「プロ」の風俗嬢こそ年収1億円、有名店のナンバー1であると思い取材をするのだが、出てくるナンバー1の風俗嬢は「アマチュア」的なのである。
そこに違和感と不安感を抱いてゆくさまが、こちら側を「フーム」とうならせるのである。

風俗に限らずいまや職業は「プロ意識」など必要としない。
その職業が何であれ「プロ」の目線や技術で何かを受け取り代金や料金を支払うことを買い手側が好んではいないのではないだろうか?
そういう買い手側の意向を早くつかんだ人たちが「勝ち組」に回っているような気がする。
そういうことを本書を読むと「ああ」と感じたりする。

本書には著者の同居人という人が出てくるが、こちら側の感覚では「なぜこんな人と一緒にいるのだろう」という人である。
「酒井あゆみともあろうものが」という思いも浮かぶ。
しかし、他人については冷徹で明確な判断を下すことができるのに自分のこととなるとそうでもない、というところに、酒井あゆみの真骨頂があるのではないかと思いなおしたのである。

風俗のことを知りたいという人にはお勧めではないが、人間を知りたい人にはお勧めの本である。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

のだめ カンタービレ テレビ最終回 (フジ系) & サラリーマンNEO NHK

2006-12-25 23:01:19 | 観た、聴いた
今夜は「のだめカンタービレ」の最終回であった。
通常「月9」といわれるドラマは見ないのだが、今回はなにしろ原作を読んでいるので、しかも面白く読んでいるので、なんと全回をみたのである。

テレビ版のいいところは「音」が出るところである。
なんといってもクラシック音楽を題材とした物語であるから「音」というのは重要である。
マンガ版でもCDが出ているくらいである。(千秋真一指揮ライジングスターオーケストラ)

それにしてもこのドラマ、原作に忠実、というか忠実すぎるくらいであった。
クラシックの堅苦しさを、マンガに忠実なギャグで中和しようとしたのだろうか。
この忠実さはそれはそれなりでいいのだけれど、もっと別な「ツクリ」というのも見たかったような、そんな欲張りな気持ちも持ってしまったのである。

ヨーロッパ留学編は撮影が難しいと思われるので、この続編はないと思うのである。もしあったとしても、外国人の役を日本人が行うのは、今回の竹中直人で止めにしてもらいたい。やっぱりすごく違和感がある。

とはいえ、満足してみさせてもらった。
私の周りではあまり評判にならなかったのがザンネンであった。


サラリーマンNEOは昨日の午後11時25分からであった。

「シュール」というカンジがとてもよいのだが、昨夜はいろいろと詰め込もうとして、ちょいと「?」という部分もあった。
それでも、かなり笑わせてもらったのだ。

サラリーマン体操にご協力いただいた全日空の人たち、楽しかっただろうなあ。
「私とNEO」もバカバカしくてよかった。あれは、学者をいじっているのだろうなあ、中田有紀、よかった。

南野陽子のコントもよかったが、なんといっても小松政雄が久々に彼のギャグ全てを披露してくれたのがよかった。次に何が出てくるのか知っているので期待して、その期待どうりに来てくれるとホントに嬉しい。

「どうかひとつ」
またレギュラーで再開をしてもらいたいものだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新・御宿かわせみ-築地居留地の事件(前編)- 平岩弓枝 オール読物1月号

2006-12-24 17:43:17 | 読んだ
「御宿かわせみ」といえば、時代は幕末、宿屋のかわせみの女主人「るい」と町奉行所の与力・神林家の次男坊「東吾」の物語であった。
二人の愛と二人の近辺で起きる事件の解決、これがゆったりとした時間で流れていて、なんともいえない風情を感じられていたのであった。

それが、今回2007年1月号から「新・御宿かわせみ」になったのである。

時代は明治である。

今回は神林東吾はでてこない。
「るい」は・・・・・
かわせみの「嘉助」や「お吉」は登場する。

主人公は東吾の息子で、東吾の兄・通之進の養子となった、神林麻太郎。
東吾といい相棒であった同心・畝源三郎の息子・源太郎、とその妹・千春、そして東吾の兄嫁の実家の麻生家の花世があたらしいレギュラーである。

畝源太郎は「よろず探索仕り候」という看板を出し、いわば「探偵」のような仕事をしている。そのきっかけは麻生家の事件と父・源三郎の死らしい。
そして、畝源三郎の岡っ引きでいた「長助」も源太郎とともに働いている。

千春は、かわせみで昔のお吉のような役割をしている。
ちなみに、嘉助の跡継ぎは、剣術道場・方月館にいた正吉である。

そして麻生花世は「かわせみ」に下宿し、築地にできた女ばかりの塾でばんきょうするかたわら「バーンズ先生の診療所」というところで手伝いをしている。

こういう設定の中で、盗みの事件と引き続いて殺人事件が発生する。
というところで前編は終了。

激動の幕末を東吾とるいはどのように生きるのか?
すごく難しい話になるだろうなあ、と心配をしていたのだが、そこを一気に通り抜けて明治になった。
ただし、幕末に麻生家をめぐる大きな事件が発生している。そして、東吾は限りなく死に近い「行方不明」という設定になっている。

若い登場人物がどのようにこれから活躍していくのか非常に楽しみな物語である。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シリウスの道(上・下) 藤原伊織 文春文庫

2006-12-23 17:00:52 | 読んだ
私は藤原伊織の大ファンである。
藤原伊織の小説なら無条件で読もうとしている。(ただし、例によって文庫ですけどね)

本書は
<著者が知悉する 広告業界を舞台に展開する ビジネス・ハードボイルド長編、待望の文庫化!>
と上巻の帯にあるとおりだが、どちらかといえばビジネスの部分が面白い。
ハードボイルドというのは主人公の性格によるものである。

大手広告代理店・東邦広告の営業部(数多い)の副部長・辰村祐介(38歳)が主人公である。(よく喧嘩をする男である)

辰村の所属する部は突如として大きな広告のプレゼンテーションをしなければならなくなった。
このことは社内のなかでの軋轢を生む。

それからプレゼンに向けてのプロジェクトチームの編成をして動き出す。
このプロジェクトチームのメンバー、笹森、戸塚、平野がいい。特に戸塚は「こんな部下がいたら」のコンテストでは第1位に間違いなしである。
私もこういう部下と組んで仕事がしたい。

それと並行的に辰村の幼い頃(小6から中学時代)の事件が述べられる。
勝男と明子の3人がもつ秘密。

プロジェクトの進捗とあわせて、この幼い頃の事件がリンクしてくる。
そして、いよいよプレゼンが行われる・・・

立花という女性部長と辰村の名コンビぶりと行くところまでいくのかというヤキモキする部分もいい。

そして藤原伊織の出世作となった「テロリストのパラソル」にでてきた設定も使われている。このことは解説を読むまではっきりわからなくて、なんだか依然読んだものにもこんなことがあったよなあ、と思っていたのである。

主役の辰村だけではなく、彼を囲む人々も魅力的(悪役・敵役も含めて)なことから、物語はあちらこちらに回り道をするのだが、スイスイとそしてグイグイと引き込まれていく。

ただ・・・・
辰村の年齢設定が38歳、というのがひっかかる。
こんな38歳・・・つまり非常に老成している・・・いないと思うのである。

藤原伊織の作品の主人公はやっぱり団塊の世代でなければ・・・と思うのである。
物語の時代や環境の背景と主人公をリンクさせようとすると、主人公の年齢を団塊の世代だけに設定できないのであろうが、藤原作品の主人公の性格は団塊の世代が通り抜けてきた時代を背景として出来上がっているような気がするのである。

主人公・辰村の38歳の年齢が最後までひっかかるが、それを補ってあまりまる、というのが藤原伊織ファンの感想である。

そして、北上次郎の文庫解説も大きなおまけで得した気分である。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Dr.コトー診療所 フジテレビ系

2006-12-22 23:53:33 | 読んだ
昨夜、とりあえず、最終回でありました。
まあ、最後はなんというかハッピーエンド、という形で、めでたしめでたし、だったわけで・・・

テレビ版のドクターコトーの楽しみは、あの島の風景である。
寒い国に住んでいるわれらにとっては「楽園」のような風景である。

青い空と海、白い雲、水平線。すごい風景である。
そんな風景の中であのような感動の物語が展開されているのであるから、それはもう、なんともいえない気持ちでいるわけなのである。

物語だけを追うのであれば、原作のマンガを見る。
しかし、あの空あの海がバックにあるところで繰り広げられる物語を見たい。
昨夜なんかは、東京から早く戻ればいいのに、と思っていたのである。

再開されることを望むのである。

追伸
 次回からは倉本聡の「拝啓、父上様」だそうで、「前略おふくろ様」のようなカンジである。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

永遠の嘘をついてくれ 吉田拓郎

2006-12-21 21:45:55 | 観た、聴いた
「つま恋」以来この歌が頭にこびりついている。
それまでは、ちょいと「くどい」というか「しつこい」というか「油っぽい」カンジの歌という印象であった。

しかし「つま恋」で、最初に拓郎がギター1本で

♪君よ 永遠の嘘をついてくれ♪
と歌い始めたとき、電気が走った。

そして、中島みゆきが出てきて

♪ニューヨークは粉雪の中らしい♪
と歌い始めたとき、ぐっとひき込まれてしまった。

印象としては中島みゆきが吉田拓郎ふうにというか拓郎を意識して作ったカンジである。
だから、どちらが歌っても違和感がない。
この歌を聴いたとき拓郎が作ったとおもったほど。

それにしても「永遠の嘘をついてくれ」とはいいフレーズである。
そして、この頃、このフレーズが気にいっているのは、そういう自分がいるからではないかと、思っているのである。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

青島幸男そして岸田今日子

2006-12-20 23:08:42 | 日々雑感
今日の昼、弔問に行ってきた。
そして今日の夕方、この二人の訃報に接した。

みんな同じような年齢であった。

青島幸男は、小説も読んだがなんといってもテレビ創生期の話やクレージーキャッツの話のあるエッセイが面白かった。
創生期には手探りで無茶なことも平気でやれる熱気があり、そういうことを知らない世代の私には、非常にうらやましく思えたのである。

岸田今日子は2週にわたってみていた「ミス・マープル」の吹き替えで接したばかりで非常に驚いた。
吉行和子と富士真奈美とのトリオの座談などで印象が強い。
そんな年齢だったのか、というのが印象。

ともかく、なんだか知っている人が亡くなっている今日この頃、マダ残っている、という感覚が芽生えつつある。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コトバ

2006-12-19 23:10:32 | 日々雑感
近頃「コトバ」ということについて考えることが多くなった。

ひとつには、わが社が合併していろいろな人が集まった。そこで意思の疎通を行うために「話す」わけだが、これまでそれぞれの文化(といえば聞こえがいいが、つまりは仲間内)で使われていた「コトバ」がうまく通じないことが多い。

同じ業種であるのに、基本的な「コトバ」の意味が微妙に違うのである。
また、こちら側では当たり前のように使っていたコトバがゼンゼン通じなかったりすることも多い。

井上ひさしの「国語元年」という物語を思い出した。
明治維新にあたって、それぞれのお国言葉を統一して新しい日本語を作ろうということのドタバタを描いたものである。

このときは「××弁」という言葉の統一であったが、今私が直面しているのは一つ一つのコトバが持つ意味である。
ある人が言うコトバと同じコトバなのに別の人が使うとチョイと意味が変わってくる、というのはどういうことなんだろうか?

やっぱりある意味「村社会」であったのではないか、なんて考えているのである。

そして、今多くの人に我々の思っていることを理解してもらおうとしているのだが、このときの「コトバ」にはすごく気を使っている。
我々が何気なく使っているコトバでは、理解をしてもらえないだろうなあ、というのは自覚しているのである。

コトバだけでなく、言い方、言っているときの顔や身振りなども含めて、こちらの考えを伝える、という作業は大変難しいと思っているのである。

それにしても、コトバ、というのもなんだか多様性を帯びてきているのではないか、それはこの国がなんだか変化していることを表しているのではないだろうか、そんなことを考えているのである。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

住民説明会

2006-12-18 22:57:46 | 日々雑感
先週から「住民説明会」というものを主催している。
住民説明会、という名前はなんだか「説明してやるんだぞ!」みたいなカンジであまり好きな表現ではないが、ではなんと言う名前にするんだ、といわれると思い浮かべないし、たとえ思い浮かんでも却下されそうなので「とりあえず」みたいな・・・

さて、そもそも住民説明会なるものを催すということは、つまり「お願い」それもあまりいいお願いではないのである。
今回もご多聞にもれず「芳しくないお願い」をするわけで、罵声怒声がとんでもひたすらお願いするしかない、と思っている。

で、ひたすらお願いするほうにだって「理屈」はあるわけで、それをどのようにして説明しわかってもらえるかが、勝負、なのである。
で、どうするかといえばたった一言「誠意」しかないのである、と思っている。

だから精一杯「誠意」を持って説明をしている。
今夜で2会場終了、いろいろあったが、最後は何とか収まっている。
あと2会場、誠意、がどこまで通じるか、正念場なのである。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

総務部総務課 山口六平太 第53巻 作:林律雄 画:高井研一郎

2006-12-17 21:35:46 | 読んだ
第53巻は、本線(山口六平太モノ)が9編、そして支線の有馬係長が2編である。

しかし、よくもまあこんなに会社の中で問題があるよなあ、と思う。
それを、鮮やかに六平太は解決していく。
鮮やかなのだが、彼のパーソナリティがいわゆる「芋」ふうなので、なんだかホワっとしているのである。
その部分が一番いいのだ。

つまりカッコいい人が六平太と同じように鮮やかに解決すると、なんだか反発したくなるのである。
だから、このマンガはひとつ間違えば共感が反感になってしまうのだ。
それを危ういところで支えているのが六平太のパーソナリティーであり、有馬係長の非常識なのではないかと思うのである。

それにしてもいつになったら、六平太は昇進するのだろうか?
昇進して責任のある立場になったとき六平太はどうするのだろうか?
興味のある部分である。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする