読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

Wリーグ プレイオフ・ファイナル 富士通レッドウェーブ初優勝

2008-02-28 22:43:38 | 観た、聴いた
本日は、女子バスケットボールのWリーグ、プレイオフ第5戦、勝ったほうが優勝という、最高の盛り上がりの試合を観た。(途中からではあったのだが、とりあえずビデオを録っていた)

富士通とJOMO、お姉さんチームと若手のチームという印象である。
昨年は富士通が2連勝して3連敗し、悔しい思いをしている。

一方JOMOも全日本選手権では2年連続して富士通に負けている。
いわば因縁の一戦ともいえるのである。しかも今日まで2勝2敗。

ところで、一昔前までは、女子バスケットボールといえば、シャンソンとJOMOの2強であった。JOMOは共同石油という名前でもあった。

当時はJOMOを応援していたのだがなかなか勝てなかった。
続いて、日本航空が台頭してきた。
日本航空の薮内がよくて、日本航空を応援していたのであるが、これも全日本は勝つのであるがリーグのプレイオフでは勝てなかった。

そしてここ数年は富士通のファンである。
矢野姉妹、船引姉妹という姉妹が二人いるのもいいし、なんというかみんな勝つことに飢えている感じであるし、それにどことなくこれまでのバスケット人生のなかで「泣き」が入っているようなところが、勝たせてやりたい、という気持ちになってしまうのである。

ゆえに、本日優勝し、選手やコーチがないているのを見ると、こちらもなんだかジーンときてしまうのである。

しかし、それにしてもJOMOもすばらしいチームである。
来年あたりからは黄金時代がくるのではないか、と思ってしまう。
元気が空回りしないようになれば、そして、頼りになる柱が大神以外にでてくると、最強になるのではないか。吉田が素晴らしかった。裏MVPをあげたい。

ともかく、胸を打つ素晴らしいガッツあふれる(古い表現だなあ)試合であった。

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新撰組疾風録-戦乱の日本史5- 小学館

2008-02-27 22:05:41 | 読んだ
新撰組は人気である。
定期購読している月刊歴史読本でも、あきもせずたびたび特集をしている。
たぶん新撰組という文字を見ただけで買う人がいるからだろうと思っている。

さて、第5巻となった戦乱の日本史の特集も新撰組である。
これといって目新しいものはないのだが、やっぱり「血わき肉おどる」気持ちになってしまう。
これというのも、ずっと大昔にみた「栗塚旭」主演の新撰組のテレビを見たからである。

新撰組はなぜ人気があるのだろうかということを考えてみた。
ひとつにはよく言われていることだが、滅び行くものの美学、見たいなものがあると思う。

それはそれとして認めるが、私が思うのは青春の「正義」というか幼い「一途さ」のようなものである。
大人の社会にはない鮮烈な正義感、決して妥協することのない正義感、が潔いと感じるのだと思う。
それてはかないというか刹那的な生き方というのもある種の憧れである。

この新撰組に惹かれる思いの源は何なのだろうか、というのが新撰組を研究している人たちの原点ではないだろうか。

私は研究などせず、ただ読むだけの怠け者なのであるが、それでも「美」みたいなものは感じるのである。

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聖女の救済 東野圭吾 オール読物3月号

2008-02-25 21:46:08 | 読んだ
今月のオール読物は「第138回直木賞」の発表である。
ちなみに「私の男」桜庭一樹である。
もうひとつちなみに、文藝春秋は3月号は「第138回芥川賞」の発表である。
受賞者は川上未映子「乳と卵」である。

なのに、まだ読んでいない。
読みたいのは連載小説なのである。

そして「聖女の救済」東野圭吾である。
この連載が始まってから、テレビドラマ「ガリレオ」(福山雅治の主演のやつ)が放映され、そうか物理学者湯川シリーズって、わりと有名だったのね、と思っていたのである。
つまり、初めての湯川学なのであった。

さて「聖女の救済」は今回で、殺人方法の謎がとけたようである。
問題は、動機、である。
それが今後解明されていくのであるとおもう、非常に楽しみである。

とここまで考えて、推理小説の面白さってなんだろう?と思った。
推理小説は主に「殺人事件」である。
殺人事件の興味は、誰が殺したか?(犯人)、なぜ殺したか?(動機)、どうやって殺したか?(凶器)であると思う。

これら全てが「謎」となることもあれば、一つだけが謎となる場合もある。
それらの謎が物語の主軸になるわけで、この主軸がしっかりしていると推理小説は面白い。

ところで、これらが謎になることについてはどうなんだろう?
つまり、人は殺人を犯すと「隠したくなる」という気持ちを多かれ少なかれ持っていることが前提でなければならないわけで・・・

この気持ちってなんなんだろう?
やっぱり「悪いことをした」と思っているんだろうなあ、だから、それを隠そうとするんだろうなあ。

世の中の人たちの全てが、悪いことをした、と思ったとき、すぐに反省し届け出れば、推理小説の面白さはなく、謎解きも不要なわけで、そういう意味では人が持つその気持ちが、推理小説を面白くさせているわけで・・・

世の中というのは、なかなかどうしてやっぱり「複雑怪奇」なのである。

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青春のうた 第53巻 1970年代前期14

2008-02-24 17:40:52 | 読んだ
1.さよならをするために/ビリー・バンバン 1972年2月

ビリー・バンバンの曲は「白いブランコ」よりはこの歌のほうが好き、そしてこの歌よりは「れんげ草」のほうが好き。

この歌はテレビドラマ「3丁目4番地」の主題歌であったのだが、私は見ていない。まあいい歌であったので流行し覚えることが出来たのである。

出だしの
♪過ぎた日の 微笑を みんな君にあげる♪
この「過ぎた日の微笑み」というフレーズがいいなあ、と思う。

ちなみに作詞はドラマの主演の石坂浩二である。

2.太陽がくれた季節/青い三角定規 1972年2月

この歌もテレビドラマ「飛び出せ!青春」の主題歌である。
このドラマは村野武範、酒井和歌子主演で、見ていた。
「レッツ ビギン!」というのが合言葉のラグビー部の青春モノ。
今思い出せば、なんだか恥ずかしくなるような、あまりにも清々しすぎるドラマだったようなキがする。

この歌も、青春を美化したというか、キレイに歌い上げていて、それゆえに文句もつけられず、当時はあまり歌いたくない優等生の歌のように思っていた。

但し、この曲のイントロ部分がかっこよくて。
コードで書くと「E7sus4-E7」という部分なのだが、そこを弾きたいがために、歌っていたような気がする。

3.2時間35分/RCサクセション 1972年2月

初めて聴いた。
どちらかといえば、RCサクセションは都会的な雰囲気があったようなきがする。
都会的というのは、都会育ちの人が持つ感性、が出ている、というような意味である。

そういうわけで、R.Cサクセションにはあまりついていけないカンジではあった。

4.にんじん/友部正人 1973年1月

この歌もはじめて聴いた。
レコードも買えず、ただ深夜放送による情報しかなかった田舎モノには、なかなかラジオで紹介されないようなものは知る機会がないのである。

それに友部正人のようなタイプを紹介するDJの番組というのはあまり聴かなかったような気がする。

5.一人の道/ピンク・ピクルス 1972年1月

この手の歌も苦手である。
文句のつけようがない、というか、批判できない、という気持ちになるのだ。

東京オリンピックで銅メダルをとってその後自殺した円谷幸吉を題材にした歌で、そういう主題を選ぶことに「なんだかなあ」という気持ち、もっと端的にいってしまえば「おせっかいだなあ」と思っていた。

というわけで、あまり好みではなかった。
この歌は友部正人の場合とは別で、よく流れていたため知っているのである。

6.どうしてこんなに悲しいんだろう/吉田拓郎 1971年11月

この歌はアルバム「人間なんて」に入っていて、シングルカットされなかったものの、拓郎ファンにとってはたまらない歌になっている。

ラジオで語っているのを聞いたり雑誌などの記事を読むと、拓郎は乱暴者のようであり、社会に対して物申す、というような姿勢でもあるような反逆者のイメージなのであった。

それがどうしてこんな内省的でセンチメンタルで弱々しい歌を作れるんだろうと、なんだか心配になるような、そんな歌である。

人というのは多面体なんだということをこの歌で知ったような気がする。
それにしてもいい歌である。秋になるとなんだか歌いたくなってしまうのである。

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円朝の女~惜身の女(ひと)~ 松井今朝子 オール読物1月号

2008-02-23 22:14:27 | 読んだ
やっと復活である。
毎晩というかその日のうちには帰れない日々が続き、本を読む気にもなれなかった日々が続いていたのである。

やっと今日、ある程度解放されたのである。(といっても、家にいて仕事をしているのではあるが・・・ともかく家で食事を摂ることが出来るようになった)

それで、今日は久々に本屋に行き、定期購読をしているものを買ってきたのである。

まあ、そういう前置きではあるが、今回の「円朝の女」は、事故の前に読んで次に書こうと思っていたものである。

この「円朝の女」は前回の直木賞を受賞した、松井今朝子の作品である。
松井今朝子の作品には以前から興味があったのだが、どこかでうまくかみ合わずにいて『読みたいなあ』とおもいつつ読めずにいたのである。

今回から「新シリーズ」なのだそうで、今後も続くいわゆる「連作」になっていくんだろうと思う。
その第1回は「惜身の女」である。

円朝とはそもそも何か?ということもあるのだろうが、落語家である。
三遊亭円朝、三遊派の祖である。
明治期の人で名人と呼ばれた人、特に怪談話「真景累ケ淵(しんけいかさねがふち)」とか「気団牡丹灯篭」とかを作り演じたということで有名である。

で、この円朝にまつわるというか関わった「女」たちを連作で描いていこうというのであると思う。

第1回に出てくる女は「旗本の娘」である。
語り手は、円朝の弟子であって今は「五厘」とよばれる「芸人にくっついて上前をはねる番頭のようなもの」だそうで、つまりはマネージャーであろう。

別段堅苦しい作品ではないので、すっと読んでしまえばいいのであるが、なかなか面白いので、ついつい引き込まれてしまった。
今回はいわゆる「プラトニック」な恋の話で、それだけになんだか甘いような酸っぱいような(つまりは甘酸っぱいのか)そんな読後感である。

次回は「ぐっと色っぽく」なるお話らしい。

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事故あとしまつ

2008-02-16 21:40:46 | 日々雑感
13日の早朝から、ある事故に関わり、ずっと仕事している。
本日やっと、まあ早めに帰ってきたのである。

この調子があと1週間ほど続くと思われるのだが、何とかこのブログに記事を投稿したいので、頑張ります。

今この事故の原因や対応を調査しているのであるが、事故というのは自己の問題なんだなあ、と思ってしまう。
ちょっとした踏み外しなのであるが、その踏み外しは自己の管理の問題のようなのである。
そして、その踏み外しが連鎖すると大事故になってしまうようだ。

野球でもエラーが一つで収まればなんとかしのげるのだが連鎖すると手がつけられないような具合になってしまう。

慢心、というのも問題だ。
やっぱり自己管理をきっちりしておくと事故の未然防止になるのであるというのが、今回の事故の原因を分析している途中ではあるが、強く感じることなのである。

早く本が読みたいが、ナカナカ出来ないでいる。
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1ドルの価値/賢者の贈り物 O・ヘンリー 訳:芹沢恵 光文社古典新訳文庫 その2

2008-02-12 20:39:32 | 読んだ
前回は、日本語訳の本を読むのにあたってその覚悟が必要なワタシについて、長々と書き綴ってしまい、とうとう本題に入る前に、書き続けることに飽きてしまい、本題は次回にということで終えてしまった。

というわけで、今回は短編集の内容について、である。

23編の短編では、例えば「最後の一葉」とか「賢者の贈り物」などはよく知られていると、つまりは『ワタシも知っている』ということであったが、実はよく知っていないことが判明した。

「最後の一葉」のラストなどは『あれ!?そうだったけか』というものだった。
で、今までも思っていたのであるが、あの葉が落ちたら私は死ぬ、という人物の我儘さに怒りを覚えるというか、その葉を落ちないようにしてあげようと思った人物の人の良さにこれまた怒りを覚えるのである。
アタシャ、無理やりに葉っぱを落としてしまって「ホラ、まだ生きているじゃないか」と言ってやりたい。
と、思わせるほどのめりこんでいるわけで、そういうところが、O・ヘンリーの綴る物語の面白さ(=多くの人が読んでいる)ということなのではないだろうか。

短編の評価にあたって「(オチの)意外性」「納得性」「余韻」「(私の)嗜好性」ということを以前挙げたのであるが、今回この短編集を読むと「設定」というのも重要であるということがわかる。

つまり主人公を取り巻く環境を簡潔にわかりやすく表すことで、主人公への感情移入を早くさせ、ゆえに最後のオチが響くのではないだろうか?

なかにはあまりにも「わざとらしい」というような物語もあるが、概ねイイカンジで読むことが出来た。

お薦めを何点か挙げておこう。

「赤い族長の身代金」
こちらの想像どうりに物語りは動いていくのであるが、なんというかドリフターズのコントのように次はこうなるぞというものをちゃんと期待どうりに展開していくような面白さである。

「1ドルの価値」
珍しくハードボイルド風な作品であり、オチが数段になっているようなカンジである。

「甦った改心」こちらの期待どうりのオチであって、その期待にこたえてくれたことに、にこっとしてしまう。

「10月と6月」
読み終えると騙されたという印象である。途中からオチには気づくのであるが、ホントにそうなるとはなあ、と。まあ設定だけで出来たお話とも言える。

「幻の混合酒」こういう、間の抜けた、というかバカバカしいような喜劇がすきなのである。「赤い族長の身代金」にも似た喜劇である。

「意中の人」この話も「10月と6月」と同じで、設定そのものがオチになるわけであり、こちら側が勝手に想像してヤキモキするから、オチが効いてくるのである。

「心と手」「水車のある教会」キレイなお話である。この手の話はどこまでこちら側を本気にさせるか、物語に入り込ませるかが、カギなのであるが、筆者の思惑どうりに入り込んでしまうのである。「心と手」はオチの意外性に「水車のある教会」は余韻に感動した。

このほか「恋愛モノ」については甘ったるいというか甘すぎるようなところもあるのだが、ハッピーエンドに終わるとほっとするし、逆な場合ではその意外性に笑ったりもするのである。
また、こちらの期待どうりのオチであっても、意外性の高いオチであっても、納得性の高いところがO・ヘンリーの小説の特徴かと思うのである。

解説(立正大学文学部教授:齋藤昇)のO・ヘンリーの一生も面白い。
短編集なので一気に読んでしまうのではなく、一日一話を読む、くらいがいいかもしれない。

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1ドルの価値/賢者の贈り物 O・ヘンリー 訳:芹沢恵 光文社古典新訳文庫 その1

2008-02-11 15:14:41 | 読んだ
O・ヘンリーの短編小説集である。
全部で23話が収められている。

何かの機会にO・ヘンリーの小説は読んだことがある。
例えば「最後の一葉」とか「賢者の贈り物」などは多くの人が知っている作品である。

光文社の「古典新訳文庫」には興味がある。

いわゆる世界の名作(古典)をこれまでの文庫で読もうとするには相当の覚悟が要る。

先ず「字の小ささ」である。手にとってページを開くとぎっしりと小さな文字で埋め尽くされている。これで60%くらい萎えてしまう。

次には「何を言っているかわからない訳」である。
もともとの文章がやたら長い(1段落が長い)のだと思うが、それを忠実に訳そうとするため、何がなにやらよくわからないものになってしまうのだと思う。それに加えて、訳が古いと日本語も古いので、いわゆる2重苦になってしまう。じっくりと読む人にはなんでもないことなのだろうが、ザザザッと読み流してしまうような私には苦痛である。

最後に、物語の背景をよく知らないということである。
これはその物語が書かれた国の歴史や書いてある時代の風俗や社会状況をしらないと意味がわからないことがままある。
例えば「独立戦争」とか「南北戦争」とさりげなく出てきているが、それがどういう状況でその物語に登場する人物たちにどのような影響を与えているのかということが「南北戦争」という言葉によって瞬時に思い浮かべることは難しい。
これが日本の小説で「明治維新」ということばで主人公が幕府側の人間であれば『負けた側』であり多分屈折した思いを持っているんだろう、ということが説明なしでもわかるわけであり・・・
ワタシは説明が必要な部分に数字がルビのように振ってあって、それを章末や巻末に説明してあるというパターンを好まないという性格をもっている。

「光文社古典新訳文庫」は。先ず「字が大きい」(空白の白い部分が多い)ということに安心である。続いてまあわかる日本語になっているということ。説明がそのページにあるので、これからも読んでやってもいいかなあ、と大きな態度で思っているのである。

今回は、何故か文庫の紹介になってしまった。
O・ヘンリーの短編集については「明日のココロ」だあ~っ!

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Dr.コトー診療室22<Dr.コトー駆ける。> 山田貴敏 小学館

2008-02-09 11:08:05 | 読んだ
というわけで、今週はなんだかバタバタしていて、じっくりと本を読む気にはあまりなれなかったので、本日もマンガでおつきあいを願いたい。

Dr.コトーのいいところは、ありえもしない設定<天才的外科医が孤島の診療所にいて、難しい病や怪我を治す>のなかで、薄れてはきているものの人間の持つ普遍的なやさしさを徹底して描くことにある。と思うのだ。

どうもこの普遍的な部分を刺激されると感動したり涙したりするのは、やっぱり老人力がついてきたからなのだろうか?
それとも近頃の社会に普遍的なものが廃れてきて新鮮と感じるからなのだろうか?

まあなんであれ、こちら側の心の琴線(決して金銭ではなく、私にだって琴線はあるのだ)をうまい具合に震えさせるのである。

さて、今回は看護師のミナのとんでもない夫が立ち直ることと、医師を目指す看護師・彩華を巡る話が大筋である。
そして、最後にはなにやら思わせぶりな文言があって、ああ早く次を読みたいと思ってしまうのである。

ところで、このマンガの大きな印象として「白い」というのがある。
意識して白い部分を多くしているのであろうか。
この白い部分が、テレビで見た古志木島の色鮮やかな風景に置き換えられるから不思議。

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実録 関東昭和軍<最終回> 田中誠 週刊モーニング

2008-02-08 22:48:46 | 読んだ
世の中は「表と裏」「本音と建前」「陽と陰」の組み合わせであると思う。
今は、表で陽で建前が主流である。
この流れに棹をさすような発言は即刻処断される。

自由だとか平等だとか公平だとか、というのはその前に「全て」という言葉はないのである。

この「実録 関東昭和軍」は高校野球漫画である。
この漫画にはただ一人の野球に関する天才も美少年も熱血漢も登場しない。

この本に登場する者はみんな、本音で生きていて、自分が一番大事で、自分のためになるのであれば、ズルも近道も簡単にやってしまうのである。
それは選手も監督も校長も理事会もみんなである。

そして、みんな理不尽な仕打ちにはひたすら「耐える」のである。
世の中には理不尽なことはあふれているが、それに耐え一旦立場が変われば今度はこちらが理不尽な振る舞いをしても許されることを知っているからである。

そもそも野球というゲームが、突然として理不尽な目にあう事が多い。なぜか急にストライクが入らなくなったり、打ち取ったと思った打球が誰もいないところへ落ちたりイレギュラーしたり、目をつぶって振ったと思われるのにたまたまあたってヒットになったり・・・・
でもガマンしなければならないのである。我慢して3アウトをとれば、今度は何かの拍子にこちら側に「いいメ」がまわってくるかもしれないのである。

そのためには、理不尽な練習(しごき)にも理不尽な合宿生活にも理不尽な社会の仕打ちにも「気合」で耐えるのである。
いつかこちら側に「いいメ」を持ってくるために・・・

でも、その「いいメ」が来たときにあまりにも浮かれてしまい、また失敗してしまうのである。

田中誠の漫画は「漫画ですから」という言い訳をちらつかせながら、実は世間の皆様のお馬鹿さ加減を正面から批判しているのではないか、と思っているのである。
そして、それがやけに面白いのである。
最終回、惜しいが、次の作品を待とう。

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今週買った雑誌・コミック

2008-02-07 23:57:13 | 読んだ
今週はまとまった物語を読む気分になれなかったので、雑誌やコミックをチロチロと眺めている。
今週買った本を並べてみよう。

週刊朝日<朝日新聞社>
お気に入りの連載が多い、ゆえに、トイレに置いておき1週間じっくり読む。
小説では「乱反射」貫井徳郎、「極北クレイマー」海堂尊。
エッセイでは「暖簾にひじ鉄」内館牧子、「あれも食いたいこれも食いたい」東海林さだお、「フリドラ男」倉田真由美、「お代は見てのお帰りに」小倉千加子。
それに「週刊司馬遼太郎」と「繪本 三国志夜話」安野光雅、週刊図書館と書評。これらが読みたくて買っているようなもの。

歴史のミステリー<デアゴスティーニ>
ははや3巻となった。まあまあ面白いが、たいしたこともないのに見出しで大騒ぎするのは「なんだかなあ」と思ってしまう。

青春のうた53巻<デアゴスティーニ>
これもいつまで続くのか。あまり聴きたいと思わない巻でもやっぱり買ってしまう。

戦乱の日本史<小学館>
どうしようかなあ、と思いつつ第2巻を購入。
豊臣秀吉の「中国大返し」が今回の題材。

りらく2月号<プランニング・オフィス社>
仙台のシニア・タウン誌というカンジか。
仙台といっても宮城を中心とした観光や食べ物などの紹介がメインである。
興味がある特集の場合はよく読むが、そうでないときは「ペラペラ」とめくっているだけ。妻がよく眺めている。

モーニング<講談社>
創刊以来のお付き合いで、なんというか腐れ縁みたいなもので、約3分の1くらいは読んでいない。
これを買わないと妻に「モーニングまだ?」と催促される。

Dr.コトー診療所22巻<小学館>
本日購入。これから読むのである。
読み終わると、72歳の母が読む。

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短編の愉しみ-小説新潮1月号から-(その2)

2008-02-05 21:20:10 | 読んだ
昨日の続きである。
評価は以下の4項目を
①「(オチの)意外性」
②「納得性」
③「余韻」
④「嗜好性」(私好みかどうかということ)
次のランクで
A「いい」
B「まあまあ」
C「あっそう」
D「問題外」
E「読まなければよかった」
行っている。

人格再編 篠田節子 ①C ②A ③C ④A

医療の進歩とともに体の異常には対応でき高齢化が更に進むのだが、心とか精神とかは老齢化に対応できないことから、とうとう「人格再編処置」という手術によって痴呆もボケもなくなるというお話。
それはそれはすばらしいのだが、すばらしいことの陰にはやはりそうともいえないこともあるわけで・・・

週刊誌風に大げさにいえば
「現代日本を覆う病理を暴き、日本人の生き方を問う、抱腹絶倒の問題小説!」
ということになろうか。

面白かった。Aが二つは初めてである。

もうひとつ 角田光代 ①C ②A ③B ④B

これも評価は高い。
私と夫の正俊の旅行に、私の友達・こずえと夫の友達・栄一郎のカップルが一緒に行くこととなった。
行く先はギリシャ。
そして、こずえと栄一郎は不倫カップルでかなりエキセントリック。
旅を続ける中で、私と正俊はどのようになっていくのか・・・

はなむけの言葉 小手鞠るい ①C ②C ③B ④C

10年後の私宛ての手紙と、10年後の私から10年前の私宛ての手紙による物語。
設定は面白いが、内容はまあまあかな。

雪割草 宮木あや子 ①C ②C ③B ④B

和江はもうすぐ80歳になる。近頃頻繁に記憶が飛ぶ。
今は目黒の病院付き老人施設に入っている。
記憶がぼやけて、過去に遡り、青春の恋を思い出す。

まあまあ物語としては面白いが、そういうもんかなあ、という感想かな。

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短編の愉しみ -小説新潮1月号から-(その1)

2008-02-04 21:11:42 | 読んだ
今、O・ヘンリ短編小説集を、1日1編くらいで読んでいる。

短編小説というのは、最後の「オチ」みたいなものが命である、と思うようになった。
その「オチ」とは、読み手側の意表をついていてなおかつ読み手が納得させられるものが「最良」である。そしてそれに「よかったなあ」という感想が加えられ、更に「余韻」がふくよかに残るるものであれば、最優秀、であると思う。

ところがそういうものというのはなかなかないのである。
それはそうなんだと思うのあるが、短編小説を読むにあたっては、そういう部分をどうしても求めてしまうのである。

さて、小説新潮1月号は「新春短編大全集」の特集である。
もっとも小説雑誌の「読み切り」ものは、そのほとんどが短編ではあるのだが・・・
その短編大全集から、数編紹介をしたいと思う。

これまではあまりこういうことをしなかったのだが「評価」をしてみた。
評価は
①「(オチの)意外性」
②「納得性」
③「余韻」
の3項目と、
私の④「嗜好性」(私好みかどうかということ)
を加えて4項目を、
A「いい」
B「まあまあ」
C「あっそう」
D「問題外」
E「読まなければよかった」

で行っている。

赤い月の夜に 阿刀田高 ①C ②C ③B ④C

ホラー仕立てであるので、私的には「よくわからない」カンジである。
振った女が「恨みます、呪います」という遺書を残して自殺したことで、『無理やり、死体を一つ背負わされてしまって』という心境となった(つまりあまり責任を感じていない)男が、非難の目やらなにやらから逃れようと温泉にやってきたのであるが・・・

琥珀 浅田次郎 ①C ②B ③B ④C

定年間近の刑事が休暇消化のため旅に出て何気なく降りた三陸のとある港町で、一人で珈琲店「琥珀」を営んでいる男とであうが・・・
まあ、刑事と男の話であるからには「事件」が関連しているのではあるが・・・

「蟠る」(わだかまる)とか「勲し」(いさおし)という言葉に「オオッ」と思ってしまった。

よいしょよいしょ 北村薫 ①B ②C ③C ④B

瞳は若い頃小説の新人賞を受賞したが、そのことであるいやな想い出がある。
その嫌な想い出を、ひょんなことから思い出し、更に中学生の息子の授業参観に出かけたときに・・・

光散る水際で 曽野綾子 ①C ②B ③B ④C

夫は50歳で急死し、一人息子と暮らしていたが息子は突然失踪。母は息子からいつ電話がかかってくるかもしれないと思い、外出は近くのコンビニだけにとどめ連絡を待つ。ある日息子はアフリカで仕事をしているとの情報を得て息子に会うためアフリカ(マダガスカル)に旅立つが・・・

協力 恩田陸 ①A ②B ③C ④B

ある日ネコが女に手紙を押しつけた。それには男の浮気について書いてあった。
そしてその浮気の証拠が隠されている場所もネコが教えてくれた。
わずか3ページ(ショートショートっぽい)だが面白かった。

続きはアシタのココロだぁ~!

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暴雪圏 佐々木譲 小説新潮連載中

2008-02-03 22:38:58 | 読んだ
小説新潮1月号から連載が始まった。
著者は近頃ブームの「警察小説」の書き手である。

小説新潮1月号の目次には

「制服捜査」の川久保巡査部長、再び!
雪嵐に閉ざされた北の町で何が起こるのか


とあるので、川久保巡査部長シリーズなんだと思うのだが、その「制服捜査」というのを読んだことがないのでわからない。

著者の今話題の小説「警官の血」は小説新潮連載時に読み、ナカナカ面白い、という感想だったので、今回も期待をして読み始めているのである。(現在は2月号なので連載2回目ということである)

「彼岸荒れ」という暴風と暴雪との組み合わせは、人口1万前後の規模の町でさえ、丸一日、あるいはそれ以上孤立する、くらいの嵐で、川久保巡査部長の勤務する『北海道警察釧路方面広尾署・志茂別駐在所』管内でも、昭和32年に下校途中の小学生が7人遭難し亡くなる事件があり、過去10年間には4件の遭難事故(自動車関連)が発生している。

そういう嵐が来ているときに事件がおきるのである。
こういうシュチュエーションがたまらないですねえ。いわば、町全体が「密室」になっているわけで、この制約された状況と何がおきるのかわからないという不安定要素の中で物語が進むわけで・・・
ワクワクさせてくれるのである。

さて、事件は複数が同時進行状態で、そしてどうもそれらは関わりあいがあるようでおきるのである。

嵐の中、川久保巡査部長は通報により「死体かもしれない」ものを確認に行き「死体」を確認する。

別のところでは、現状と社会に不満を抱いている会社員が自分の会社にある「2千万」を奪い取ろうかと考えている。

また、暴力団組長宅(組長と組員の多くは留守)に強盗が押し入り、組長夫人を殺害し逃亡(2月号の時点ではまだ警察は知らない)

そして、転勤してきた夫とともにこの町に住んでいる女は出会い系サイトで知り合った男に「ストーカー」まがいのことをされている、その男とペンションで会う約束を無理やりさせられる。男はこの嵐の中車でやってくる。

ざっとこういう事件がおきているのであるが、その事件にかかわっている者たちの心理状況がそれぞれ描かれている。

ほんとうは一気に読んでしまいたいのであるが、なにせ連載小説。
じっくりとつきあうことにしよう。

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とうほく蘭展&バラとガーデニングフェスタ2008 夢メッセMIYAGI

2008-02-02 17:36:25 | 
本日「とうほく蘭展&バラとガーデニングフェスタ2008」に行ってきた。

(それにしてもこの長い名前なんとかならないか「とうほく蘭展」で検索すると一発でヒットしないし・・・)

あまりの人の多さに驚いてしまった。(次回からは平日に行こうと思う。)

さて、蘭の種類はいっぱいあって、もともと花の名前をよく覚えられない私はいまだにちんぷんかんぷんで、しかし、花を見るのは好きなのでぇー・・・

ともかく「胡蝶蘭」とか「春蘭」とか漢字のものはなんとかなるのだが、デンドロビウム、カトレア、オンシジューム、シンビジウム、というカタカナになるとお手上げである。

洋蘭系は「あでやか」で「派手」で綺麗なことは綺麗なのであるが、遠くから見ているほうがなんだかいいような気がする。

詳しくは知らないが、蘭は育てるのが大変らしく、それゆえにその大変さにのめりこんでしまって夢中になるようである。
従って「手を出さない」というのはある意味懸命な考えのような気がするのである。

さて、今回の1等の作品は
 
であるが、この花のどこが良いのかよくわからないのではあるが・・・

気に入ったなかからうまく写真がとれたのは


会場は光の加減が難しく、人ごみの関係もあり、写真を撮るのは難しかった。
(と、いいわけである)

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