やっと、本をゆっくり楽しんで読む気持ちになれた。
まだ『仕事に追われている』感があるのだが、以前に比べてよろしい環境である。
今まで本を読んでいなかったのかといえば、そうではなく、今まで読んでいたものの多くは必要に迫られてというものが多かった。
何らかのヒントを得ようとか、知識を得ようとか、あるいは気分転換にというものが多く、無心で読めるものがなかったような気がする。
で、なんとなく気になっていた「三河雑兵心得」の第1巻である「足軽仁義」を読み始めたのである。
この時、2巻以降については読んで面白ければ買おうと思っていたのである。
そして、読み始めたら面白い、面白い、面白い。
1巻の途中で5巻まで購入してしまった。
主人公は「茂兵衛」、百姓である。
三河、植田村。
村人からは「粗暴」と思われている。
体格もよく喧嘩をしても勝つ。
喧嘩の理由は、弟がいじめられているのを助けるなどの理由がある。
孤立無援の戦いになるので「頭」を使う。「力」がある上に「作戦」を持ち「技術」を身に付けていく。
茂兵衛は村で人を殺してしまい、村を出ることとなる。
村を出て「夏目次郎左衛門」の家来になる。
ここから茂兵衛の足軽人生が始まる。
この物語は、青春物語とも思える。
茂兵衛は出会う人々から良いものも悪いものも教えられる。
彼のいいところは、自問自答しその時の正義を選ぶところだ。学はないが頭が良いのだ。
そして、やさしい。
戦国の世の中では優しいことはいい生き方でない場合がある。とどめを刺さずに見逃して幾度も痛い目に合うのだが、これだけは変えられない。
人を許すことができる、他人の立場を慮れる奴なのである。
この物語は「現場からみる戦国時代史」のように感じる。
これまでの歴史ものにはない、現場目線が多くある。
茂兵衛の現場目線のいいところは、与えられた仕事の目的を明確にして臨むことだ。上司や組織が何を望んで自分に仕事を与えているのか、そして上司や組織の最終的な目的を自分なりに判断している。
理想的な現場の人間である。使い勝手がいいともいえる。
そして茂兵衛は着々と出世していく。
上司は部下からもいい評価を得るために考える。考え学ぶ人間は出世する。
しかし、出世すると妬まれる。
彼は百姓出身で侍出身でないことも、妬まれる要素である。
茂兵衛は10年の間に千石取りにならなければ切腹しなければならない運命も背負っている。
結婚もし、部下を多く抱え、組織の中で神経を使い、気はやさしくて力持ちだけでは生きていけない。
あちらを立て、こちらをかばい、それでいて自分らしさをどのように発揮すべきなのかを考える。
読み始めたときは「のたり松太郎」のような破天荒な奴なのかと思っていたが、なかなかどうして世渡りも身に付けていくのである。
第5巻では約束の千石取りまで残すところ5年で足軽大将となり240石取りとなった。
史実についての解釈も新しいものもあり、それも面白い。
戦国時代の戦い方、例えば槍の使い方などこれまでこんなに詳しく書かれていたものはなかった。
これからどのように展開していくのか非常に楽しみ。
まだ『仕事に追われている』感があるのだが、以前に比べてよろしい環境である。
今まで本を読んでいなかったのかといえば、そうではなく、今まで読んでいたものの多くは必要に迫られてというものが多かった。
何らかのヒントを得ようとか、知識を得ようとか、あるいは気分転換にというものが多く、無心で読めるものがなかったような気がする。
で、なんとなく気になっていた「三河雑兵心得」の第1巻である「足軽仁義」を読み始めたのである。
この時、2巻以降については読んで面白ければ買おうと思っていたのである。
そして、読み始めたら面白い、面白い、面白い。
1巻の途中で5巻まで購入してしまった。
主人公は「茂兵衛」、百姓である。
三河、植田村。
村人からは「粗暴」と思われている。
体格もよく喧嘩をしても勝つ。
喧嘩の理由は、弟がいじめられているのを助けるなどの理由がある。
孤立無援の戦いになるので「頭」を使う。「力」がある上に「作戦」を持ち「技術」を身に付けていく。
茂兵衛は村で人を殺してしまい、村を出ることとなる。
村を出て「夏目次郎左衛門」の家来になる。
ここから茂兵衛の足軽人生が始まる。
この物語は、青春物語とも思える。
茂兵衛は出会う人々から良いものも悪いものも教えられる。
彼のいいところは、自問自答しその時の正義を選ぶところだ。学はないが頭が良いのだ。
そして、やさしい。
戦国の世の中では優しいことはいい生き方でない場合がある。とどめを刺さずに見逃して幾度も痛い目に合うのだが、これだけは変えられない。
人を許すことができる、他人の立場を慮れる奴なのである。
この物語は「現場からみる戦国時代史」のように感じる。
これまでの歴史ものにはない、現場目線が多くある。
茂兵衛の現場目線のいいところは、与えられた仕事の目的を明確にして臨むことだ。上司や組織が何を望んで自分に仕事を与えているのか、そして上司や組織の最終的な目的を自分なりに判断している。
理想的な現場の人間である。使い勝手がいいともいえる。
そして茂兵衛は着々と出世していく。
上司は部下からもいい評価を得るために考える。考え学ぶ人間は出世する。
しかし、出世すると妬まれる。
彼は百姓出身で侍出身でないことも、妬まれる要素である。
茂兵衛は10年の間に千石取りにならなければ切腹しなければならない運命も背負っている。
結婚もし、部下を多く抱え、組織の中で神経を使い、気はやさしくて力持ちだけでは生きていけない。
あちらを立て、こちらをかばい、それでいて自分らしさをどのように発揮すべきなのかを考える。
読み始めたときは「のたり松太郎」のような破天荒な奴なのかと思っていたが、なかなかどうして世渡りも身に付けていくのである。
第5巻では約束の千石取りまで残すところ5年で足軽大将となり240石取りとなった。
史実についての解釈も新しいものもあり、それも面白い。
戦国時代の戦い方、例えば槍の使い方などこれまでこんなに詳しく書かれていたものはなかった。
これからどのように展開していくのか非常に楽しみ。