読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

実地 ー隠蔽捜査外伝ー 今野敏 小説新潮1月号

2014-01-27 21:10:03 | 読んだ
おなじみ「隠蔽捜査」シリーズの外伝である。

今回の主人公は、隠蔽捜査シリーズの主人公・竜崎伸也が勤務する大森署の地域生活課長の久米政男である。

ある時、久米課長のもとに関本刑事課長がやってきて、地域課がミスをしたとクレームと嫌味を言いにやってくる。

久米は売り言葉に買い言葉で刑事課の悪口をいう。
というので、地域課と刑事課の中が険悪になる。

その原因は地域課に配つ属された新米巡査が、広域的に手配されている泥棒に職務質問をして逃げられたということである。
丁度、その泥棒が入った家に家人がいて、警察に連絡し、警察では緊急配備をしたところであった。

だから、取り逃がしたということで、刑事課はかんかんである。
更にそこへ第2方面本部の野間口管理官がやってきて、大森署の失態だと迫る。
その巡査を処分しなければならないのですぐに連れて来いと久米課長に迫る。

しかし、久米は新米巡査は失態を犯したわけではないことから、名前も明かさず必要ないと突っ張る。

で、久米を攻める側は業を煮やして、署長の竜崎の前でもめるのである。

竜崎は相変わらず書類に決済印を押しながら話を聞く。
そして、一刀両断、ごく当たり前のことをいって、事件の解決を図る。

相変わらず、竜崎は原理原則である。
だから、誰も何も言えない。

さて、月曜8時から「隠蔽捜査」のドラマが始まった。
竜崎伸也には杉本哲太
警視庁の刑事部長で竜崎の幼なじみである伊丹には古田新太である。

ちょっと原作のイメージとは違うが、まあ見てのお楽しみということで2週間(2話)を見たところである。
で、いよいよ大森署に異動になってからのお話が始まる。
この隠蔽捜査は、大森署に異動になってからのほうが断然面白い。(と私は思う)
だから、これからが非常に楽しみなのだ。

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横須賀「鈴木さん」殺人事件<タンタンの事件ファイル2> 鯨統一郎 小学館文庫

2014-01-26 21:58:59 | 読んだ
横浜「佐藤さん」殺人事件の続編である。

説明によれば
「岸翔太と鈴木マリンのたんぽぽ探偵事務所、略してタンタンに新しい依頼人が訪れた。鈴木清美殺害の容疑者にされたという鈴木丈太郎の無実を証明して欲しいというものだった。」

この前段部分からもわかるように、この殺人事件に関連する人物たちはすべて「鈴木」姓なのである。
前回の「佐藤さん殺人事件」も関係者がすべて佐藤だったが、それは意図的に仕組まれた佐藤さん殺人事件だったが、今回はどうだったのか。

この両殺人事件の感想は、鯨統一郎さんにしてはなあ・・・というものだ。
なんだかちょっとなのである。

つまり、アイディアと設定はいいんだけれど、登場人物のキャラクターが今一つのような気がする。
特に、岸翔太の相棒となる「鈴木マリン」は突拍子過ぎる、と思うのだ。

これまでにも鯨統一郎のモノには突拍子もない人物が多く登場していたが、なんとかついていけたのであったが、今回はついていけない。
なんというか、話が飛びすぎるのである。
これはもしかしたら私がもう「ついていけない人」になったのかもしれない。
そう思うとなんだかショック!

というわけでした。

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仁義なき戦い wowowオールナイト

2014-01-13 20:34:16 | 観た、聴いた
昨夜から今朝にかけてWOWOWで仁義なき戦いの5部作をオールナイトで放映した。

さすがにオールナイトで全編通して観るのはできなかったが、録画をしていて本日全編見ることができた。

「仁義なき戦い」はリアルタイムで見てはいない。しかし、多分これWOWOWだったと思うが見てファンになり、ビデオに録画をして、時々見ていた。

仁義なき戦いの面白いところは、登場人物たちがみな「弱い人間」に描かれているところだ。
ヤクザの物語の実録もの、ということは強い人間と思われるが、そうではないところが、この物語を面白くしている。

強い、ということはどういうことか?といえば、通常の物語に出てくる登場人物たちのように、ハッキリとした足場というか立ち位置を持っていない、つまりいつも彼らはフラフラしているということだ。

登場人物たちなりの「正義」は持っている、しかしその「正義」は通常我々が考えている正義ではない。
しかも、彼らの正義はコロコロ変わる。
この変わるところが「仁義なき」になるのだが・・・

で、この正義が人それぞれで違うこと、コロコロ変わることが、社会のなかで当たり前のことなのだ。
だから、強く真っ当な変わらない「正義」が物語の核となるのである。

ところが、この仁義なき戦いは違う。
主人公の広能の生き方にさえ反発を覚える。
いや、登場人物たち全員に反発を覚えるのである。
反発しすぎて、広能の親分山村に至っては笑ってしまうくらいキライになってしまうのだ。

ところで、このシリーズは5作である。

第1作は、主人公の広能がヤクザになり、その中で生きていくうち、内輪揉めが起きていく、という物語である。仁義なき戦いの青春時代ともいうべき作品である。

第2作は「広島死闘編」は、いったん本筋から離れた物語になる。しかし、見ようによってはこの第2作が一番面白いかもしれない。千葉真一が演じた狂気に満ちた大友勝利がすごい。

第3作から第5作までは、広島のヤクザ組織の集合離散が描かれている。
昨日の味方は今日の敵。敵の敵は味方。
長期的な戦略などなく、その場その場の気分で生きていく。
そこに、長期的戦略を持っている大規模組織が絡んでくる。

この3作は続けてみないと面白くない。
なぜなら、登場人物たちのコロコロ変わる立場がよく理解できなくなるからである。
というか、その立場をよく理解していると、さらに深みのある味方ができるからである。

人間社会を鋭く描く!
というのは、こういう物語の惹句の常套句である。
であるが、この物語にはぴったりのものだ。

ヒトというのはこういう考え方をして、こういう行動をするのだ。
その根源にしめているのは「正義」は最も少なく、ただひたすら「自分」があるだけなのだ。
ということがよくわかる。

だから、時々見たくなる物語である。
そして、反省というか、しかたないなあ、と思いたいときに見ているのである。

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酒のほそ道 第34巻と冬の酒スペシャル ラズウェル細木 日本文芸社

2014-01-12 17:36:40 | 読んだ
正月2日の夜の新年会で飲みすぎて体調を崩した、と思っていたら、どうも風邪(胃腸炎)だったらしく、しばらくの間体調不良が続いていた。
やっとよくなってきたので、懲りずに新年会に出席したら、またぶり返してしまった。

それなのに「酒のほそ道」なんて読んでいる。
最新刊の34巻を読み終わったら「冬の酒スペシャル」なんてものまで読んでいる。

人は何故酒を飲むのだろう?
なんて、根源的なことをこの漫画を読んで思うのは、やはり懲りているからだろうか?

例えば、吉田類の酒場放浪記あるいはおんな酒場放浪記を見たりしても、あまりそんなことは思わない。
ああ、うまい酒を飲みたいなあ、と思うだけである。

しかし、この「酒のほそ道」はうまい酒だけの話ではなく、なんだかあの酒もある。

主人公の岩間は、時々「アチャー」なことをする。だから「かすみちゃん」がふんぎれないのである。
そのほとんどが「やりすぎ」なのである。

この漫画は「酒呑みのいやしさ」を描いているのだと思う。

酒を飲んでいていつも思うのは「ここでやめればいいんだろうなあ」ということである。
自覚しているのである「やめ時」
だけど、ちょうどいいやめ時でピシッと終われない。
それが「酒」なのである。

なーんてね。

酒のほそ道を読んでいると、こんなに自由に酒を飲めていいなあと思うのと、ちょいと控えたらと思うときがある。
「ひかえたら」というのは、よく自分が言われていることである。

なので、酒のほそ道は時にして「戒めの書」となることがあるのだ。

ただし「戒めの書」によって、目が覚めた、という例はあまりない。


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初詣 1月2日 平泉:中尊寺、毛越寺

2014-01-03 17:44:31 | 観た、聴いた
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

さて、1月1日はナント朝からビールを飲んでしまい、雨が降ったりして、お出かけはやめていたところです。
そして2日。天気予報では「晴れ」ということだったので、恒例の平泉詣でを計画しました。
しかし、1日の夜から降った雪が・・・

まあしかし天気も良くなったので行ってみました。
見上げれば青空なのですが、何しろ足下が・・・

中尊寺の月見坂です。とにかく転ばないように・・・


登りきれば、中尊寺本堂です。
とにかく、自分のことだけをお祈りしてきました。


金色堂の前では記念写真を撮る人たちでいっぱい、その間隙をぬって


ついでに雪景色


白山神社を詣でたら、いつのとおり「かんざん亭」で白玉ぜんざいを

ちょうど昼時であったのでざるそばも


中尊寺の向かい側、束稲山(たばしねやま)の大文字。8月には大文字送り火が行われるところです。(残念ながらまだ見たことがありません)冬はこのとおり「雪の大文字」になります。


続いて毛越寺へ

雪が溶けて足元は最悪。そして屋根からの落雪も注意です。

浄土庭園から青空を


というわけで、今年も穏やかであれと願ってまいりました。

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