読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

ネットで本を買う

2012-10-31 23:49:53 | 日々雑感
本は、本屋さんで買うべきである。

というのが、私の持論であった。

本を手に取ってみて、帯をみたり、裏を見たり、文庫では解説を少し読んでみたりして選ぶ。
というのが正当な本の買い方だと思う。

例えば、新聞や雑誌などで本の紹介をしていたり広告を見たりして「これは買わなければ!!!」と意気込んだとしても、本屋に行って手に取って『ようやく会えたね』という気持ちで購入する。

あるいは、なんとなく本屋をうろついていたら、ドーンと目に入ってくる本がある。
キラキラ輝いている感じが伝わってくる。
『わたし、読みたくありません?』
と、胸を張っているような本がある。

それで
『なに、そんなに読んでもらいたいわけ?』
という気持ちで、手に取ってみる。
手に取ってみたとたんに、キラキラがなくなるものもある。
しかし、キラキラがギラギラになるものがある。
それは絶対に買いである。

そうして購入した本であっても、ときどきがっかりさせられるものもあるけどね。

だから、ネットで買うのは、なんだか抵抗があるのだ。

といいつつ、今度ネットで買ってしまった。
買ったのは
藤子不二雄Aの「愛…知りそめし頃に…」の第10巻
尾瀬あきらの「どうらく息子」の第5巻
古谷三敏の「月例 寄席芸人伝」<船徳>

酒見賢一の「泣き虫弱虫諸葛孔明」第弐部
である。

つまり、継続しているものが三冊。ということは別に手に取らなくても「買い」の品物である。
それから、「月例 寄席芸人伝」は、いわゆる『ムック』と呼ばれる、コンビニなどで売っているマンガ本である。
これは、ネットで買えるのか?という疑問から、ためしに買ってみた。

だから、ネットで本を買った、というのは、中身をある程度知っているもの、なのである。

ネットで、本を探して見つけて買う、というのは、やっぱりできないと思うのである。

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道の駅スタンプラリー 01 岩手県紫波、石鳥谷、水沢、川崎 2012.10.27

2012-10-29 22:56:13 | 読んだ
ひょんなことから、東北道の駅スタンプラリーを行っている。

今年の夏、山形、秋田、新潟と旅したときに、わりに道の駅によることに気づき、急きょ参加することとした。
スタンプ5つから賞があり、30駅で努力賞、80駅で敢闘賞、そして138駅で完走賞となる。
商品は完走賞で4,000円相当の商品券だから、努力の割にはあまり見返りはない。

で、10月27日現在で27駅走破した。
努力賞にあと3つである。2013年1月15日まで80駅いけるかというところ。
何しろ、11月からは「雪」を想定しなければならないので、なかなか難しいと思える。

で、訪問した駅を少しずつ紹介しようと思う。
第1回目は、10月27日に訪れた4つの駅。

この4つの駅は、割と何回も訪れているところである。

先ずは「紫波」<フルーツの里しわ>



この道の駅は大好きな道の駅である。

先ず、産直センターあかさわ。
通常の産直センターと違うのは、フルーツがいっぱいだということ。紫波はブドウ、ラ・フランス、リンゴなどフルーツの産地なので、いい季節に訪れると、安くておいしいフルーツが買える。
今回は、リンゴ、ブドウと「きのこ」を購入した。
ちなみにこのきのこはその晩キノコ鍋で食した。更に、ちなみに我が家では秋には「きのこ鍋」のため、山のほうにキノコの買い出しに行く。



更に、この道の駅が好きな理由は、この「レストラン果里ん亭」である。
いったい何を食べようかと思うくらいなのである。

おなかがすいているときには迷わず「ハンバーグ定食」を食べる。
そうでないときは、ラーメン類を、そして必ず「野菜たっぷりピザ」を食べるのだ。

今回はまだ朝早かったので、コロッケとメンチを食べた。

続いて訪れたのは 岩手県花巻市にある「石鳥谷」<南部杜氏の里>である。



こういう門から入る。

サブネームからおわかりのように、ここは「酒」がメインである。
なので、行きたいときと行きたくないときがはっきりしている。
つまり、酒が飲みたいときには訪れたくない。なぜなら運転しているのに飲みたくなるからである。しかもそういう時に限って「試飲」が充実していたりする。

今回は、ちらっと酒のコーナーを見て、今度はこれかな?なんて思ったりした。
ちなみに、紫波はワインがメインでおいてあるが、実は日本酒の蔵元が4つある。
•吾妻峯酒造店(吾妻峯:あずまみね)
•月の輪酒造店(月の輪:つきのわ)
•廣田酒造店 (廣喜:ひろき)
•高橋酒造店 (堀の井:ほりのい)

いつかこの南部杜氏の蔵元をはしごしてみたいものだ。



というわけで、内陸部の石鳥谷なのに「はらこ飯」なんか食べてしまった。
ちなみに、ここの食堂は「つけもの」が食べ放題です。

この石鳥谷も大きい道の駅です。

続いては「みずさわ」<川と緑の花街道>

ここは、本当に小さい駅です。
北上川のすぐそば、藤橋という橋のたもとにあるので、時間があれば歩いて北上川を見に行くのもよい。



最期は、ここもお気に入りの駅。「かわさき」<川の灯り>



ここも大きい駅である。
それでいつ行っても混んでいる。

一関と気仙沼を結ぶ街道沿いにあるので、割と交通の便はいい。ちょいとドライブがてら行ってみようか、ということになるのではないか。
更に、午前中に行けば産直の野菜類が充実している。

我が家からはドライブの距離的に適当なのでよく訪れている。

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ぬるい男と浮いてる女 平安寿子 文春文庫

2012-10-25 22:50:01 | 読んだ
久々の平安寿子の作品。

彼女の作品は「ほっとする」ので、なんというかゆったりしたいときには一番ではないか、なんて思っている。

この本は6本の短編が集まっている。

「長い目で見て」
「ブルーブラックな彼女」
「滅亡に向かって」
「浮いてる女」
「ぬるい男」
「えれくとり子」

である。

このうち「長い目で見て」「浮いてる女」「えれくとり子」は主人公が女の人。
そして、「ブルーブラックな彼女」「滅亡に向かって」「ぬるい男」の主人公は男である。

いずれの主人公も、カッコいいわけではない。
とりわけ男は「情けない」感じである。
情けないのだが、変にこだわりを持っている。
そのこだわりに触れると強くなる、というか譲らない。

そして女たちは「強い」
ブイブイ、ドンドンと強いわけではないのだが、殻を突き破らさせない強さである。

だから、これらの小説の面白さは、主人公の外面と内面の葛藤にある。
といっても「葛藤」という言葉から感じられる「暗さ」というものはない。

『これだけは譲れない』ということをどう表現しようか、と悩むのだが、『まあいいや』的気分で行くのだ。
しかし、やっぱり譲れないものは譲れないわけで・・・
このあたりの葛藤が面白い。

そして、そういうところが読む側には「ほっとする」わけなのだ。

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まんがトキワ荘物語 手塚治虫ほか 祥伝社新書

2012-10-22 22:54:44 | 読んだ
あの伝説の「トキワ荘」について、関係した漫画家たちが描いたもの。

作家は

手塚治虫、藤子不二雄A、寺田ヒロオ、鈴木伸一、赤塚不二夫、水野英子、つのだじろう、永田竹丸、森安なおや、よこたとくお、長谷邦夫、石ノ森章太郎の12人である。

更に座談会があって、これにはトキワ荘の大家さんも参加している。
出席者は、水野英子、寺田ヒロオ、安孫子素雄、藤本弘、森安なおや、永田竹丸、よこたとくお、つのだじろう、石森章太郎、鈴木伸一、天野和喜次(大家さん)である。

私は、藤子不二雄Aの「マンガ道」を読んで以来、トキワ荘という名前の付いた本を見ると買ってしまうのである。

トキワ荘は、手塚治虫が入っていたアパートで、その後新潟から出てきた寺田ヒロオが入居。
手塚治虫が出て行ったあとに、藤子不二雄の二人が入居。
それから、風田郎(鈴木伸一)、石森章太郎、赤塚不二夫と続々入居。
更に、このトキワ荘を本部(?)に「新漫画党」が結成される。

トキワ荘に関するいろいろなものを読むと、トキワ荘が漫画家たちの巣窟(?)となったのは、手塚治虫という求心体と、寺田ヒロオ、という無類の世話好きがいたからだ。

特に寺田ヒロオは、誰からも頼られ慕われていた。
そして、彼は少年漫画の良心でもあった。
多分、寺田ヒロオという存在があったから、一緒にいた漫画家たちはマンガを描けたんだろう。少年漫画の道を踏み外しそうになったら戻れる、という安心感があったのではないのか、そう思う。

さて、本書では、12人がそれぞれの思いで「トキワ荘」を描いているが、それぞれの思い入れが感じられる。

やっぱ、青春時代って、残酷であっても悲惨であっても楽しい思い出なんだろうなあ、
と、つくづく感じたのである。

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まいたけ狩り 2012(H24)

2012-10-13 22:26:18 | 日々雑感
今年も「まいたけ狩り」に行ってきた。

主催は、宮城県登米市の「米川生産森林組合」本日の催しの正式名称は『きのこ狩りと木工教室』

準備をして出かけたのだが、大きな失敗をしてしまった。
デジカメを忘れたのであった。
というわけで、現場の写真は無いのであります。

さて、今回で3回目か4回目の参加となったわけでありますが、初めてテレビの取材があり、実に緊張をしたのであります。
(今回の体験教室は、NHKの仙台版18:45から放送された)

で、収穫は2人で次のとおりである。


これで、時価8,000円から10,000円くらいである。(帰りに寄った道の駅で売られていた値段から推定したもの>

少し拡大をすると


これだけを我が家だけでは食べきれないので、親戚・ご近所に配りました。

そして我が家では
「和風きのこスパゲッティ」で食したのであります。

明日は「きのこ鍋」をする予定。

この『まいたけ』は、山の中の「きのこ畑」と呼ばれている場所で育ったものである。
なわけで、香りが素晴らしい。
勿論、シャキシャキ感も素晴らしい。

また、本日の説明によると「ガン」にも効くらしい、或いはカルシウムの吸収を助ける働きもあるとのこと。

それから、放射能については「不検出」とのこと。ご安心を。

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ホロ酔い酒房-1-<酒と肴の美味短編> 長尾朋寿 マンサンコミックス 

2012-10-10 22:00:03 | 読んだ
本屋でたまたま見つけたコミックである。

「酒と肴の美味短編」
というのが気にいった。

というのは、近頃、マンガでも長編はキツイのである。
長い時間読む体力、気力が減退しているのだと思う。

主人公は、上野大希(うえの・ひろき)30歳、角紅商事・営業2課。
父親の葬式のあと、大希は、父親と一度は飲みたいと思っていた居酒屋へ行く。
父親は『大の日本酒党』であるが、大希は日本酒が大の苦手であることから、二の足を踏んでいた。

それが、この居酒屋で進められて日本酒を呑み日本酒に開眼する。
というのが、第1話。

第2話では、相棒となる同じ会社の村田京子と出会う。
彼女は、酒と肴に詳しい、のである。
この第2話では、会津の「水そば」というものが出てくる、「一回食べたいものである」というのが感想。

第3話では、相棒となる村田京子の父が、大希と恭子の会社の社長であることが判明する。

そして、第4話以降いよいよ話はシリーズ化への道を歩むのである。
ちなみに、第1巻は27話ある。

いわゆる『ウンチク漫画』であるが、あまり『イヤミ』なところはない。
ないのだが、だからと言って「これは是非試してみたい」というものが少ないということもある。

第3巻まで発売されているようなので、続けて読んでみようと思っている。

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道の駅スタンプラリー

2012-10-07 20:39:38 | 日々雑感
東北「道の駅」スタンプラリー2012なるものが行われており、今年の夏から挑戦している。

すでに、岩手4/30、宮城10/12、山形5/17、秋田1/30、合計20/140で14%を達成した。
そして、この3連休、新潟県の村上市の「屏風祭り」を観るため、4か所の道の駅を回った。

宮城県の七ヶ宿「ヒューランドありや」には、6日9時。
開店(?)したばかりだったので、あまり人は多くなかったが、置いているものは新鮮で、特に「まいたけ」はすばらしいものばっかりで、その日のうちに家に帰るのであれがぜひ買いたかった。

続いては山形県の高畠「まほろばステーション」
ここでは「秋の収穫祭」が行われており、ブドウをはじめとして多くの農産物があふれていた。
高畠といえば「ワイン」であり「日本酒」も捨てがたい。
更に「牛の煮込み」や「牛の芋煮」なども売られており、すごく心が引かれたのであるが、道中で食べるブドウのみ購入したのであった。
ちなみに、ここでは偶然にも、吉村美栄子山形県知事が訪れており買い物をしていたのを目撃。
目撃というほど大げさではないが、尊顔を拝したのであった。(握手はしなかった。とりあえず有権者ではない宮城県民であるので・・・)
まだ時間が早かったので今から人があふれるのであろう、早めに次に向かう。

その次は、山形県の飯豊「めざみの里観光物産館」である。
ここはものすごく大きくてびっくりした。
更に、ここでも「めざみ祭 収穫祭」が行われており、多くの人が訪れていた。
観光バスも止まっている。

ここでは軽食類に気が引かれたが、まだ11時前。
さくらんぼソフトクリームでガマン。

本日、東北の最後の道の駅は山形県小国「白い森おぐに ぶな茶屋」
予定どおり、ここではそばを食べることとする。
というわけで、ざるそばとみそおにぎり、そしてなぜか牛の煮込みを食べる。

で、スタンプラリー4か所を追加。

そして新潟県へ。
関川「桂の関」もすごい大きな施設、というか複合施設である。
温泉もあり、国の重要文化財の「渡辺邸」が隣接されている。
地元の中学生男子の道案内で展望台にも上った。

朝6時30分に自宅を出て、5か所の道の駅に寄って、目的地の新潟県村上市に到着したのは14時30分。

まずは、市役所周辺の屏風祭りを巡る。

屏風祭りについては本日7日もゆっくりと回ったので、次に紹介をしたい。

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山内一豊(やまうち・かつとよ)の妻の推理帖 鯨統一郎 光文社文庫

2012-10-03 23:41:44 | 読んだ
山内一豊のルビに「やまうち かつとよ」とあるが、これまでは「やまのうち かずとよ」とも呼ばれていた。
あの土佐藩の初代国主である。

山内一豊といえば、妻の「千代」の内助の功、の話が有名だ。
千代が結婚するときに手鏡にかくして持ってきた10両で駿馬を購入し名を挙げる、というヤツである。

私などは、小学校の時から太閤記をはじめ歴史小説を読み、いろいろな女の人がいるが、妻にするなら山内一豊の妻のような人、と思っていた。
これは、なんといいますか、まあ、そのお、つまり、えー、どうでしょう?
「夢はかなった」
ということで、よしなに・・・

さて、この物語もやっぱり山内一豊の妻がいろいろと問題を解決し、それにより山内一豊のが出世していくという、基本的なスジになっている。

7つの話が収めてあり、若い時から時系列に並んでいる。

第1話では、まだ山内一豊と妻が結婚する前から始まる。
ちなみに、妻の名はこれまで多く使用されていた「千代」ではなく「千枝」となっており、解説にも書いてあったが「知恵」を思い浮かばさせる名前としている。

見るからに風采の上がらない山内一豊こと、将来一国一城の主となる人、と千枝が見初めて結婚をすることとなる。
結婚後、織田家で殺人事件が発生する。織田信長の食事に毒が盛られ、毒味役が死亡するという事件である。

この犯人捜しを、山内一豊が解決するのである。
一部始終を妻の千枝に話をして「閨の交わり」のと、天啓のように千枝が閃く。
それを一豊が聞いて解決する。

このパターンは7話ずっと同じである。
であるが、徐々に二人とも年齢が加わるわけで、そのあたりの工夫が面白い、というか若干の無理矢理感が笑える。

もちろん、駿馬を買う話、あるいは関ヶ原の戦いの前に、徳川家康に諸将に先んじて城を差し出す、という有名な話もちゃんとあるし、前田利家が若いころ茶坊主を殺して逐電する話とか、歴史上の話をうまく取り込んでいる。

読み終えた感想は、
「またしても鯨統一郎にやられた」

ところで、7つの話はすべて「・・・・・・の知恵」となっている。
このあたり、当たり前すぎるというか、いかにもというか、もっとひねってもいいんじゃないか、という気もするのだが、多分、読者のレベルに合わせているんだろうと思う。


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海底二万里(上・下) ジュール・ヴェルヌ 訳:村松潔 新潮文庫

2012-10-01 23:15:10 | 読んだ
海底二万里は、小学校の時「世界名作文学全集」で何度も読んだ。
すごく面白い冒険小説、というのがずっと抱いていた感想である。

今回、新潮文庫から新訳が出たということで、早速買って読んだ。

そうしたら、冒険小説、というだけではなく、科学の知識があふれていて、生き方というのも示されている。
冒険とか科学とかの設定をしているけれど、人を描いている物語である。

主人公はパリ自然史博物館の教授であるピエール・アロナクス。
彼の目を通して描かれる。

時は1867年。
日本でいうと慶応2年、徳川慶喜が征夷大将軍になり明治天皇が践祚(せんそ)した年である。

その時に、世界の海で不可思議な事件がおきる。
いたるところで「怪物」の目撃がされ、最後には怪物が船に衝突し、船底に幅2メートルの穴が開いていたのである。

アロナクス教授は、その怪物を巨大な「イッカク」ではないかと推理し、新聞に発表した。
そして、怪物退治のため高速フリゲート艦「エイブラハム・リンカーン号」が出航することとなり、アメリカ海軍省からアロナクス教授にフランス代表として遠征に参加しないかという誘いがあり、教授は急きょ乗船することとなる。

エイブラハム・リンカーン号は、怪物を求めて旅をつづけ、ついに怪物に出合い、そして攻撃を受ける。
その攻撃で、教授とカナダ人で銛打ちの王者ネッド・ランドが海に落ちる。
さらに、教授の忠実な従者である、コンセイユが教授の後を追って海に飛び込む。

3人は漂流することとなるが、その漂流で怪物に出合う。
怪物は、潜水艦であった。
3人はこの潜水艦に招待(実は軟禁?)され、ネモ船長と一緒に海を旅することとなる。

この時代に、たぶん今でも作れそうもない潜水艦を考えることがスゴイ。
動力は「電気」
この電気は海水から取り出したナトリウムを基本として発電されている。したがって海にいる間無限に作り出せる電気なのだそうだ。
このあたり、科学的に説明をされているのであるが、兎も角、スゴイとしか言いようがない。
なんたって1869年から1870年にかけて発表された物語なのである。

この潜水艦「ノーチラス号」は、現代の科学でも作れないようなものと思われるのだが、でも、その原理とかがちゃんと説明されているのである。

また、海の光景についてものすごく詳細に描かれている。
しかも、教授の従者であるコンセイユは『熱狂的な分類マニア』なのである。
少年少女向けではカットされていた部分だと思うのであるが、ちょっと書き写してみよう。と思ったが、あまりにも長くなりそうなのでやめておく。

このノーチラス号に乗って、太平洋、インド洋、紅海、地中海、大西洋、南極海、ありとあらゆる海を巡り、さらに海底深く沈み、海の謎を明らかにしてくれる。

そして、ノーチラス号の最期はあっけなく終わってしまう。

上下2巻を堪能した。

子供の頃に読んだものを、大人の本で読むのも楽しいものだし、新たな発見がある。

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