読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

人形のBWH 丸谷才一 オール読物連載

2007-11-30 22:46:23 | 読んだ
オール読物に連載されている丸谷才一のエッセイである。
毎回、熱心に読んでいるわけではないが「話題」が興味深いときには真剣に読むのである。

今回は「戦国の心理学」である。
話題は大坂冬の陣、夏の陣のもととなった、方広寺の鐘の銘「国家安康」が家康という字を割っていて不吉だという、まあ「言いがかり」が何故書いたときからわからなかったんだろう、という疑問である。

確かに、こういうことは事前に避けるべきであると思うのだが・・・

このことについて丸谷さんは古今の解釈をいろいろと紹介して話を進めていくのである。

ところで、丸谷さんの文章はいわゆる「旧仮名づかい」である。
つまり『ちょっと』は『ちよつと』であり、『ように』は『やうに』であり、『いる』は『ゐる』で『ちがいない』は『ちがひない』なのである。

なので、毎月最初は若干読みづらいのであるが、少し読み始めると慣れる。

さて、話が進んでいてちょっと横道にそれる。
「実は、先日、本屋を覗いてゐたら、池波正太郎『真田太平記』が並んでゐて、十二冊を買つてきた」
と横道が始まる。

で、池波正太郎の文章を紹介したり、自らもその文体を真似てみたりして、池波正太郎を誉めるのである。
これがなんだかすごく嬉しくて、一気に最後まで読んでしまった。

そして、池波正太郎の何かをこの冬に読もうかと考えたのである。

ところで丸谷さんも書いているが、私も池波正太郎作品ではこの「真田太平記」がいちばんだと思うのである。

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クール ジャズ コレクション1 マイルス・デイヴィス DeAGOSTINI

2007-11-29 22:35:39 | 読んだ
このクール・ジャズ・コレクションを買うことには非常に迷っていたのである。

聞きたい・読みたい、という気持ちはあるのだが、これをはじめるとまたまた大変なことになるのではないか、という逡巡する気持ちも大きい。

こういうシリーズものを買うと、どうしたって全部揃えたくなる性分なのである。
それが、途中1巻でも抜けてしまうと、非常にがっくりして、とてつもない「やり残し感」に包まれて、遂には「嗚呼、もう俺はだめだ」とか「人間のクズだ」というような考えが頭の中に広がり「こういう駄目な人間は生きているべきではない」というようになって、思わず知らず高いところから下を眺めていたりするのである。(どこまで話を大きくするのだろうか?)

というわけで、長くつきあっていけるのか、ということ本屋に行って確かめ確かめ、とうという本日買ってしまったのである。
もう第3巻まで刊行されているので、これから追いつくまでチョイト時間がかかるが、まあ「買い続ける」という方向に進むことになったのである。

3巻まとめて買えばいいのに、という思いもあるのだが、こういうものは1巻づつ聞いたり読んだりしないといけない、見たいな思いも強いのである。

と、ここまで書いてきて「ずいぶんとこだわりの人だなあ」と我ながら思ってしまったのであるが、そんなに「固執」の人ではないはずなのであった、多分『老人力』というやつがついてきているのではないかと思うのである。

今夜は「陸上自衛隊東北方面音楽隊」のコンサートに行ってきて「吹奏楽」のすばらしさに触れてきたことも
「この際ジャズでも聴いてみっか」
という気分にさせた原因ではないかと思うのである。

ジャズというのはクラシックと並んで、なんだか『勉強』をしないとならないような、そんな音楽というように思ってきたのだが、クラシックもそうなのだが、いい音楽はいい、合わないものはあわない、でかまわないのではないか、という気持ちになってから素直に聞けるようになってきた。

とはいえ、ジャズにまつわる話というのも面白そうなので、聞くという楽しみと読むという楽しみをこの本で得られたらなあ、と、まったく「デアゴスティーニ・ジャパン」の目論見どうりの行動をとっている私なのであった。

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のだめ カンタービレ #19 二ノ宮知子 講談社

2007-11-27 21:14:53 | 読んだ
いよいよ「のだめ」も長編になってきた。

フランス留学をしてこれからどうなっていくんだろう?

クラシック音楽をメインにした漫画で、こんなに続いているのは、のだめと千秋のキャラクターだけでなく、登場人物それぞれが個性があって、そのなかで色々な恋愛関係が生まれ続き、時には消えていくからではないかと、つまり、少女マンガの王道をはずしていないからだと思うのだ。

と、いかにも少女マンガ通らしいことをいっているが、他の少女マンガってあまり読んではいないのである。

さて、第19巻ではウィーンに行く、そこで千秋の指揮の真似をするのだが、それが三木清良のやる気を促すことになったりする。

その清良がパリで行われるコンクールに参加し、その応援に日本から峰がやってくるという、まあ、すごい物語が展開されていくわけで・・・

ところで、千秋とのだめは「恋人」なのであろうか?
ここまで読んでそういうことが確認できていない俺って、やっぱ「鈍感」なんだろうか?

読み終えて、20巻が待ち遠しい。

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西鉄ライオンズ 最強の哲学 中西太 ベースボールマガジン社新書

2007-11-26 21:24:19 | 読んだ
ベースボールマガジン社の新書が創刊された、らしい。
別に創刊されたからこの本を買ったわけではなく、本屋さんに行ったら目についたので買ってきたのである。

稲尾和久の死と丁度リンクして読みたくなったのである。西鉄ライオンズのことについて。

西鉄ライオンズの話は、色々な本で読んだ。
稲尾、中西、豊田、大下、仰木・・・
実際にプレーしたことは見ていなくても、それらの人の凄さみたいなものを感じてはいるのである。

それが、今度はそのど真ん中にいた中西太が、当時の監督であり自分の岳父である三原脩が残した談話やメモを整理した『三原ノート』を基に、野球論を表したのである。
これが読まずにいられようか、というものである。

三原ノートから22の言葉を選んで、それらについて解説をしている。
中西太という人は「監督」というよりは「コーチ」としての才能があった人で、色々な人を育てている。

西鉄ライオンズで三原脩が監督をしていた頃には「コーチ」というのがなかったらしい。従って、監督が選手を育て戦うことになる。
その選手を育てるということを受け継いだのだと思う。

「どのように戦うか」ということが監督の柱であり、その戦い方に選手を育て、選手の育ち方によって、戦い方が変っていくわけである。

つまり自軍の力と自らの理想とをかみ合わせ戦うという「戦術」と、自軍の力をアップして理想の戦いをするという「戦略」を、当時の三原監督は担っていたんだと思う。

それは現代野球ではありえない(分業制になっているから)戦い方である。

この本を読むと、実は現代での組織論になってくるような気がするのである。
組織は、何かの目的を達成するためにあるのだが、達成するために何をすべきなのかということが、この本を読むと大いに参考になる。

そして、組織にとってリーダーというのがすごく重要な存在であることがわかるのである。
優れたリーダーはなかなか出てこないということもよくわかるのである。

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映画 ALWAYS 続・三丁目の夕日

2007-11-25 22:16:08 | 観た、聴いた
本日見てきた。
前回、大いに泣かされた「三丁目の夕日」の続編である。

子供たちが大きくなっているので、このシリーズも続けるのはなかなか大変だろうが、先ずは続編くらいまでなら何とかなるだろう。

さて、今回も、鈴木オートの一家(父・社長:則文、母・トモエ、長男・一平、従業員・星野六子)とその向かいの駄菓子屋の店主であり

作家の茶川竜之介とひょんなことから同居している古行淳之介(一平と同級生)が、この物語の主人公たちである。
物語は前作から4ヶ月後である昭和34年春からはじまる。
鈴木オートは親戚の子供・美加(一平と同級生)を預かることになる。
そして、茶川は淳之介の実父・川渕康成から淳之介を引き取るという強い申し出を受ける。
この二つの環境と、茶川と石崎ヒロミの恋を中心に、物語は展開していくのである。

ちょいとエピソードが多すぎるという印象も否めない。
その分、前作より泣けたり笑ったりする部分が少なくなったような気がする。
そして、昭和の再現もやっぱり第1作より、驚きの度合いは少ない。

しかし、物語の本筋である茶川とヒロミの恋の行方と淳之介との今後の生活が決定する場面、鈴木オートでの美加の暮らしと別れの部分で

の感動は盛り上がる。私の隣にいた夫婦はハンカチで涙をぬぐい、鼻をすすり上げていた。(私は頬をなでていた)

レギュラー陣に加えて、手塚理美、貫地谷しおり、吹石一恵、上川隆也などゲストの脇役も豪華になった。

観終わったあと、この続きも見たいと思った。

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アコースティックナイト in 祝祭 -なごみーず-

2007-11-24 17:41:39 | 観た、聴いた
昨夜コンサートに行ってきた。

「なごみーず」とは、伊勢正三、太田裕美、大野真澄の3人である。

「かぐや姫」「風」の伊勢正三、といえばなんといっても『なごり雪』『22歳の別れ」である。

「ガロ」の大野真澄といえば、やっぱり『学生街の喫茶店』である。

そして太田裕美といえば『木綿のハンカチーフ』である。

この歌を聴いただけでも『もうけもの』だが、このほかどのような歌が聞けるのか楽しみであった。

期待をしていたのは、伊勢正三では『星空』『あの唄はもう唄わないのですか』『置手紙」『あの頃の君は』・・・、太田裕美では『9月の雨』『失恋魔術師』『雨だれ』『たんぽぽ』『夕焼け』・・・、大野真澄は『あなただけを』かな。

で、『雨だれ』と『あなただけを』をは願いがかなった。

大野真澄さんは「ヴォーカル」というあだ名のとおり、すばらしい歌声であった。いい声そしてうまい歌い方、正直言ってあまり期待をしていなかったのであるが、ほれぼれする歌声であった。

太田裕美さんは「変わらない」というのが印象。
少し休んで出てきたときはあまり声が出ていないのかなあ、というカンジであったが、今は若かったときと同じ声のはりで、相変わらずの舌足らずの歌い方で、懐かしく昔を思い出しながら聴いていたのであった。
特に『雨だれ』のときは10代に戻ったような気分になってしまったのである。

伊勢正三さんは何度か聴いているが、ギターの弾き方についてが事前の興味であった。ところが(といっていいのか)歌がお上手になられていてそして語りもなかなか積極的で面白くて、いい方向に裏切られたカンジであった。
イルカに提供した『雨の物語』も正やんバージョンよかったなあ。

3人でもいいハーモニーで聞かせてくれた。
特にラストの『22歳の別れ』『木綿のハンカチーフ』そしてアンコールでの『学生街に喫茶店』『ささやかなこの人生』は大いに盛り上がった。
おかげで、もう一度アンコールにこたえてもらったのであった。

小さな会場であったので、ステージと客席との一体感があったように思え、久々の感動・感激のコンサートであったのだ。

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養老院より大学院 内館牧子 講談社文庫

2007-11-22 23:45:34 | 読んだ
内館牧子さんには何故か親近感を抱いている。
これは、週刊朝日で毎週お目にかかっているからだろうと思う。

週刊朝日の「暖簾にひじ押し」は痛快なエッセイである。
東海林さだおのエッセイも面白いが、内館さんのエッセイはとても面白い。
週刊朝日を買うとまずこれを読むというくらい、楽しみにしている。

さて、本書は、内館さんが東北大学の大学院に入ろうとするところから卒業してまでのことが、さまざまな観点から書いてある。

実は、私も大学院、社会人入学というやつに挑戦をしようとしたのだが、教えてもらおうと思った先生がいなくなったということやらなにやらで断念をした。

その後、大学院に社会人入学をした人の話を聴くと、やめててよかったなあ、と思ったものである。
内館さんも書いているが、社会人入学で大学院にはいっても、ほとんど大学院で学ぶことを中心に生活を組み立てないとやっていけないようなのである。
つまり仕事と両立はできないようなのだ。

ちなみに、私の知人は夜間の大学院で社会人を中心にしているところに入ったのである。それでもものすごく大変なのだそうだ。

そのあたりのことを、この本を読むとよくわかる。

それでも、大学院で学ぶべきである、と内館さんはいう。
学ぶ楽しみ、に勝るものはないんだろう、と私は思うのである。
若いときのキャンパスライフとは違う、心の底から学ぶ楽しみがあるんだと思う。

だから、いま抱えているものを捨てて、金銭的余裕があるのであれば思い切って大学院に飛び込もう!というのが、内館さんの主張なんだと思う。

内館さんのエッセイを読むと、スカーっとする。
これを得たくて読んでいると思うのだが、本書ではスカーっとするのと一緒に元気と勇気をえることができる。

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青春のうた 第47巻 1970年代前期13

2007-11-21 22:09:55 | 読んだ
1.別れの朝/ペドロ&カプリシャス 1971年10月

♪別れの朝♪の後に続くベースの音がお気に入りだった。

この歌がいいのはヴォーカルの前野曜子の声が曲にマッチしていることである。
と思っている。

この歌が流行っていたころ、丁度高校受験のときであった。
当時は朝早く起きて勉強をしていたので、ラジオから流れてくるときがまさに「朝」であったので、印象が強い。

2.ハチのムサシは死んだのさ/平田隆夫とセルスターズ 1972年2月

セルスターズは「悪魔がにくい」のほうが印象深い。
とはいうもののこの歌も捨てがたい。

当時もなのだが今もってこの歌の詩の意味というか、何を表そうとしているのかがよくわからない。寓話的というのだが、何を寓しようとしているのかよくわからないのである。(悲しい)

よくわからないのだがこの歌はのれる。
それから、いまでもこの歌を聴くと、ついつい口ずさんでしまうのである。

3.とおりゃんせ/ケメ・佐藤公彦 1972年5月

ケメのラジオ「あおい君と佐藤君」はよく聴いていたのだが、ケメの歌はあまり熱心に聴いた覚えがないのである。

だから、ケメ、という人のことはまあわかるのであるが、ケメの歌というのはあまりよくわからない。

そのなかで、この「とおりゃんせ」だけは聴いて覚えているし口ずさむことも出来る。
とはいうものの、あまり好きな歌の部類ではないので、好んで歌うことはない。

4.紙飛行機/井上陽水 1972年12月

この歌は、陽水の歌を聞く前に友人から教えられて、原曲を聞く前に覚えてしまった。しかもハーモニーの部分まで。
この歌に限らず陽水の歌は、原曲を聞く前に友人から教えられた、というのが多い。

この歌は「白い紙飛行機」が自分たちのようで、そういう意味で身につまされるというかなんといおうか

白い紙飛行機はどこへ行くのか。
青空ではない空の中を。
風に乗ろうとしても強い風は命取りになる。
プロペラを知らない白い紙飛行機。

なのである。
しかも

雨が降れば弱いつばさは濡れる。

のである。

がんばって、強い雨も風も笑いながら受けて楽しく飛んだりもする。
だけど、地面に落ちるまで短い命なのである。

青春時代には胸によく響く歌詞である。

5.黒の舟歌/長谷川きよし 1972年3月

♪男と女の間には ふかくて暗い 河がある♪

というようなことは当時(つまり高校生)はよくわからないことなのであって、早くこの詩の意味がわかるような大人になりたい、と思っていた。

思っていたのだが、いまだよくわからない。

これほどに男と女について深く考えたことがないからなのであろう。
そして「男と女の間にはふかくて暗い河がある」という実感というか思いというのを感じたことがないからだろうと思うのである。
そういう思いをしなかったというのは、幸福だったんだと思うのであるが・・・

それから長谷川きよしがこの歌を歌っているのは落ち着いていいのだが、野坂昭如が歌うとなんだかあまりいい感じがしないのである。何故だろう?

6.虹と雪のバラード/トワ・エ・モア 1971年6月

トワ・エ・モアは「清純」「爽やか」「軽快」という感じで、そしていい歌を歌っている。

ところが、当時の私は「生意気盛り」なわけで、こういう歌はいいとは思うのだが、やっぱり主張のある歌や少し汚れた歌のほうがよかった。

トワ・エ・モアは体制側である、と断じて、近寄らないようにしていたのである。
近寄れば「好き」になるのがわかっていたから、ということもある。

で、歳月が過ぎればやっぱり「いい歌」はいいし、いい歌手は素敵なのである。
近頃、またトワ・エ・モアとして活動を行っているのを見ると、「若気の至り」ということを思い出して、ちょっと「渋い感じ」が口の中に広がるのである。

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初雪

2007-11-19 22:09:22 | 日々雑感
昨夜雪が舞い、今朝、庭の植物の上にはうっすらと積もった。

初雪がこのようにつもるのは珍しいことで、雪が舞っておしまい、というのがこの地方のいつもの初雪なのである。

というわけで本日は非常に寒い一日であった。

今朝は初雪がきれいにつもったので写真に撮ろうと思っていたのだが、わすれてしまいそのまま出勤してしまった。

今年の冬は寒いのだろうか。
昨年は暖冬であったが、今年は雪が積もるような冬になるのだろうか。

ともかくそろそろタイヤ交換をしなければならない季節になった。

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総務部総務課 山口六平太 第56巻「風水の乱」 作・林律雄 画・高井研一郎 小学館

2007-11-18 19:22:56 | 読んだ
山口六平太は「すごい」ヤツであるが、見かけがジャガイモである。
だから、いいんだと思う。

56巻にもなって、課長・今西も係長・有馬も代わらないというのもすごい。
そして、総務部総務課にかかる色々な事件がおきるのもすごい。

さて、すごい、の連発はこれくらいにして、何故、山口六平太を読むのか?
ということであるが・・・

六平太はいつも「総務のモットーは公平」といいながら、実は、事件の対応は公平ではなくて、それぞれの事案に応じて臨機応変、柔軟な対応なのである。

今西課長はそれを「融通無碍(ゆうづうむげ)」と評している。
まったく六平太は自由なのである。
その自由さがよくあこがれて、それで六平太のファンになるのである。

今は規則や公平や平等に縛られすぎである。
公平や平等というのは入り口のことであって、それぞれの問題や事件への対応はその人物や事件や問題に応じたものが必要なんだ、ということを六平太は言いたいのではないだろうか。

有馬係長はとんでもないヤツで非道である。しかし、有馬係長こそ現代を表していて、彼こそがもっとも我々に近いのであるということも、自覚しなければならない。
そういう意味でも付録として2話収められている「有馬係長」も面白い。

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楽天イーグルスファン感謝祭2007

2007-11-17 19:54:48 | イーグルス
本日は東北楽天ゴールデンイーグルスのファン感謝祭が行われた。
参加申込をしていたら当選したので(ファンクラブ会員は全員当選している)出かけてきた。

なんといっても「いい天気」というのが最高である。

まずは、グランドに降りていつもとは違う景色を愉しむ。


チャリティオークションでは、田中マー君投手のウィンドブレーカーが50,018円で落札されたのを皮切りに5万円以上が続き、日本の景気とはなんなのだろうか?と考えさせられた。(大げさである。)

東北ゴールデンエンジェルス&Jr.チアリーダースのパフォーマンスでは、近頃元気なのは女の子だということを再確認した。
           

紅白戦では山崎選手が1番投手で出場。
試合は田中投手が3塁を守っていて隠し球をしたり、さまざまなパフォーマンスの連続であった。
写真は、山崎投手に嶋捕手、そして打者は「リック」の真似をしている朝井投手である。
        

最後には、高須選手会長から来期は野村監督を胴上げするという宣言があり、続いて野村監督から仙台のファンは熱く、我慢強いと誉められ、しかしいつまでも忍耐はさせられない、来年は最低でもプレーオフに進出する、という話があって、少し目が潤んでしまった。


今年の夏以降の楽天の戦いぶりでは、3位以内という話も真実味がある。
今から来期が楽しみである。

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文藝春秋12月号

2007-11-16 23:22:39 | 読んだ
文藝春秋12月号の目玉は「教養立国ニッポン」<藤原正彦>であるが、本日取り上げるのは次の3本である。

「小沢民主党への20の疑問」<二木啓孝>
「独裁者 守屋武昌の告白」<田村建雄>
「相撲協会のドン 北の湖の失墜」<奥野修司>

いずれも『独裁者』とか『ワンマン』とか『ドン』とか言われている人たちについて書かれているものである。

独裁とかワンマンということもいい方向に行っている場合は『リーダーシップが発揮されている』と評価される。
そして、今回取り上げられた人たちのように、何かにつまづくと、悪い意味で使われる「独裁者」とか「ワンマン」などといわれるのである。

でも、この独裁者とかワンマンにはその人ひとりではなれない。
つまりは独裁者とかワンマンにしている、あるいはさせている者もいるということである。

それは強烈なシンパであったり、無関心な人たちであったりする。
無関心とは影では批判をしたり悪口を言ったりしているが面と向かっては何もしない人たちも含む。

で、この人たちが『独裁者』が落ち目になると「語る」のである。
今回の3編もこういう人たちが語っている。

日本の文化の歴史からいうとある組織の「独裁者」は生まれやすいと思うのである。但し日本全体を覆ってしまうほどの独裁者は出ないのだが。
僕らの周りの組織、小さな組織にだって独裁者らしき人物がいることがある。
そういう目で見ると、日本の文化は独裁を好むのかもしれない。
つまりはみんなで責任逃れをしていることになる。
選んだり、推したりしている責任というのはこの国では皆無に等しいし。

独裁が悪いのではなく、独裁によってもたらされる悪弊が悪いのである。
今回の3つの例を読むと、小沢さんも、守屋さんも、北の湖さんも、それぞれの信条と考えで、それぞれの組織を良くしようとしてきたことがわかる。ただその手法が強引であったり、独善的であったりしただけのようにも思える。

というとやっぱりこの国の文化や思想のあり方、倫理観、などがどこかでずれてきているのかもしれない。
そうすると、やっぱり12月号の巻頭「教養立国ニッポン」<藤原正彦>を読まなければならないか。

そういう意図でこの12月号が編集されているのであれば、うまくのせられているのかもしれない。ウーム。

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暁(あかとき)の波 安住洋子 小説新潮7月号

2007-11-15 22:32:44 | 読んだ
昨日に引き続き、小説新潮7月号の特集「人情紙風船」の中のひとつである。

著者の安住洋子ははじめて読む作家である。

さて、物語は九鬼水軍で有名な九鬼家にまつわる話である。
九鬼は徳川時代に入り当主・九鬼守隆が亡くなったあと相続の争いがあり、水軍の本拠地である鳥羽から内陸の摂津に転封となった。

その際にこの物語の主人公・幸四郎は友人・小野木柾頼と別れる。
幸四郎は九鬼守隆の嫡子で五男の久隆について摂津に行ったが、小野木は相続を争った三男の隆季派だったのである。

その小野木も相続争いの直後、二人の若者と切りあった上で、妻と女児を残して亡くなった。

幸四郎は小野木の最期に疑問を持ち、小野木の妻・佐和を案じていたが、勤めに忙しくすぐには動けなかったが、やっと休みをもらい鳥羽へ赴く。

その鳥羽で、佐和と娘の千代に出会う。
それから、九鬼水軍のを率いて九鬼義隆が祀られている答志島へ行く。
そして、小野木の死の真相を探り、お家騒動について思う。

幸四郎と佐和との仲は、小野木の死の真相は、そしてこれからの幸四郎は。
などなど、知りたいことはいくらでもあるが、結末は「人情紙風船」の特集にかなうようになっていて、清々しいものである。

新しい作家との出会いに感謝である。

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「恩返し」<深川にゃんにゃん横丁> 宇江佐真理 小説新潮7月号

2007-11-14 22:24:34 | 読んだ
今頃になって、小説新潮7月号を引っ張り出してきて読んでいる。
この号の特集は「人情紙風船」と題した時代小説である。

その中から、まずは宇江佐真理の小説を・・・

江戸深川の通称「にゃんにゃん横丁」に起きる事件を描いた連作である。

にゃんにゃん横丁にある喜兵衛店(きへいだな)の大家・徳兵衛と自身番の書役・富蔵がレギュラーである。

今回のお話は、喜兵衛店の店子・巳之吉の三男で手に負えない悪さをする音吉が、材木問屋の相模屋が隠居を慰めるために行った子供相撲に出て勝ち抜く話を縦糸に、それに絡む人たちの人情話である。

近所の悪がきであっても世話を焼くというのは、現代の話では絶対にありえない設定である。

巳之吉が何故男の子三人を抱えて男やもめになったのか。
音吉が、父と兄が仕事に行っている間にどのような生活をしているのか。
そこには「おふよ」という女が音吉の面倒をよく見ていること。

富本節の師匠・おつがが無類の猫好きで、助けた猫に信じられないような恩返しを受けたこと。

相模屋の隠居が何故ふさぎこんだのか。何故相撲をすることになったのか。
音吉はどうやって勝ち進んだのか。

数え上げるときりがないくらい、色々な話がでてきて、面白い。
さすが宇江佐真理と感心したのであった。

それにしても、どうしてこの小説をすぐに読まなかったのだろう。

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ドバイ@建設中 森絵都 オール読物11月号

2007-11-12 21:25:28 | 読んだ
石油会社の御曹司43歳を「仕留めた」私(主人公)が、結婚を前に「一緒に旅をすれば本性がわかる」という御曹司の両親の勧めで、なんと「ドバイ」に婚前旅行に出かける話である。

ドバイは暑く(プールで泳いでいても暑い)、ショッピングセンター以外見るべきものはなく、多くの建築中の建物が多くある。
そんななか二人はただなんとなく過ごしている。

そんな中二つの事件が起きる。
一つは御曹司が隠していた(女は知っていたが)カツラをとりプールで泳ぎだす。
その後、御曹司は開放感に満ちあふれ、生き生きとして過ごすようになる。

ある日御曹司は、プールから上がって輪切りのキュウリを食べてしまう。
そのキュウリはほてった肌をクールダウンさせるためのもので食べるものではなかった。
そのとき、主人公の私はキレテてしまう。
そして、今まで抜け目なく振舞って御曹司を仕留めたのに台無しになってしまう。

さて、その後二人はどうなるのか、そして第二の事件とは・・・

近頃の小説に登場する女性は悪女が多いような気がする。
その悪女も、なんといおうか心理的悪女なのである。

今回の主人公の私もそういうタイプなのであるが、どことなく抜けているような、そんなタイプである。

第二の事件と御曹司の態度がナカナカで、実は・・・というところが、面白かった。

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