読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

アコースティック・コンサート

2009-11-26 23:37:52 | 観た、聴いた
本日、私が住んでいる町で「アコースティック・コンサート」というものがあった。

出演者は、イルカ、杉田二郎、西岡たかし、因幡晃の4人である。
みる人からみれば、超・豪華メンバーである。

今回の私的なメインは「西岡たかし」である。

先ずは4人で『風』を歌う。
のっけから大合唱である。

トップバッターは杉田二郎。
因幡晃とともに『戦争を知らない子供たち』を歌って始まる。
『男同士』がよかったなあ。

続いて、因幡晃。
『忍恋(スイカズラ)』がいい。
♪忍という字はむずかしい 心に刃をのせるのね♪
は泣かせるねえ。
ちなみに作詞:ちあき哲也、作曲:杉本真人である。

勿論『わかってください』も、しっとりと聞かせる。

そして、あの声と歌とMCのギャップは新発見。

イルカは「なごり雪」からスタート。
今回は私の好きな系統の歌は歌わなかったが、やっぱり知名度がいちばん高く、会場も沸いた。

最後に西岡たかしとデュエットで『バラのお嬢さん』

いよいよ、西岡たかしのソロである。
『これが僕らの道なのか』でスタート。

久々のソロなのであがっている、といって2曲目。
終わった後、あがった上に泣いてしまった、と涙を拭く。

よかったなあ。

ラストは全員で、勿論『遠い世界に』を歌う。
西岡たかしのリードで遠い世界にを歌えるなんて・・・カンゲキ!である。

とはいうものの
♪だけど僕たち若者がいる♪
という部分では、ちょっと照れるなあ。

そして最後の最後は『あの素晴らしい愛をもう一度』であった。
満足、まんぞく。

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ローマの休日

2009-11-22 21:49:08 | 観た、聴いた
久々に、あの「ローマの休日」を観た。

ローマの休日といえば『オードリー・ヘップバーン』である。
この映画はオードリー・ヘップバーン以外では考えられない。王女という設定にピッタリ。上品で世間知らずで、自分の役割を理解していてそれをかなえることができる、文句なしの王女様の雰囲気である。

ローマの休日は何回も観ている。
一言で言い表せば、『甘く切ない物語』というのが感想である。

王女の冒険、身分違いの恋愛、プラトニックな恋、場所はローマ、アクションがあり、切ない別れがある。
という、映画の王道というか、物語の王道を、うまく組み合わせた映画。
というのがコレまでの感想で、だからこそ、何度観てもおもしろい、と思っていた。

しかし、今度観てみたら、ちょいと印象が変わった。

先ず、主役の二人の表情が非常に豊かであった。
出会ってから、ローマの観光をして、「真実の口」で二人の思いは一気に変わったように思える。
それ以降の二人の表情から「よそよそしさ」のようなものが抜けた。

二人とも、その結末(つまり結ばれないこと)を知っていて、抑え気味であったのが、抑えきれない感情を持ち始めたように見えるのである。

そして、船上パーティーでの事件から川に飛び込んで岸にたどりついた時のキスを経て、ジョー(グレゴリー・ペック)の部屋での会話と表情から、我々は推測できる、何があったのか。

更に最後の別れのときの二人の表情。
そして、何より記者会見での表情。

こんなにも表情豊かな、内面を描いている映画であったことに、今までは気づくことがなかった。
恋愛の進度によって変わる表情を、主役の二人はうまく演じていたのであった。

こういうことに気づくのが遅かった。
今まで何を見ていたのだろうか、と思ったのであった。

今回観たのはデジタル・ニューマスター版であったと思う。それゆえに細部も非常にきれいに映っていた。
それに、初めて吹き替え版でないのを観た。

ローマの休日のイメージがいいほうに大きく変わった。
また次に機会があれば、今回のことを踏まえてじっくりと観てみたい。

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吉田類の酒場放浪記 

2009-11-17 22:39:53 | 観た、聴いた
BS-TBSで毎週月曜日21時から放送されている番組である。

我が家のテレビが地デジ対応となり、BSも見られるようになって、ある晩、なんとなく映っていたのを見たのがきっかけで、いまや、月曜日の夜9時は必ず見ることにしている。

「酒場という聖地へ 酒を求め、肴を求めさまよう・・・」

というナレーションで始まるこの番組。
吉田類という、なんともいえないキャラクターの「酒場詩人」が主に居酒屋を訪ね酒を飲んで歩く、という、なんとも変な番組である。

2003年9月から始まり、もう323の店を紹介したらしい。

この番組の良さは、なんといっても吉田類のキャラクターなのであるが、「ぬるさ」というの本当に良い。
シャカリキになって何かを紹介したり勧めたりするわけでなく「兎も角こんな店があるんだ」という出来なのである。

そして、何より吉田類が食べたり飲んだりするのが非常においしそうなのである。
彼は、酒はコレでなくてはならない、なんてことは言わない。
ビールを飲み、焼酎を飲み、日本酒を飲み、それになんていったって「ホッピー」を飲む。

ちなみに私はこの番組でホッピーなるものを知り、近くの酒屋で購入して飲んだのであった。(ホッピーは店で飲んだほうがおいしいのかもしれないが、何しろ私の地元にホッピーをおいている店なんかないのである)

でもって、つまみも何でもござれ、である。
といっても、本当に居酒屋メニューである。
彼は、焼鳥、ホルモン、煮込みが好物である、と私は見た。

刺身なんかもあればそれはそれでいいのであるが、基本的には焼鳥、ホルモン、煮込みである。こういうところが親近感を呼ぶ。

それから彼は「女の人」が好きである。
好きなことを隠さず、店に女性の客がいれば「お近づき」になるのである。
うらやましい。

ちょいと一杯で軽く引っ掛けていい気分になろう!
というのが彼のスタイルである。
そして、ちょいと一杯、で終わらないのがとってもいいところである。

「吉田類の酒場放浪記」DVDも2巻でて、本も出ている。
でも、無理して買おうと思わない。
買ってまでなあ、と思わせるのが、この番組のいいところだと思う。

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借金取りの王子-君たちに明日はない2- 垣根涼介 新潮文庫

2009-11-15 23:28:59 | 読んだ
リストラ請負人・村上真介を主人公にした物語である。

リストラ(つまりは首切り)をするのに、自社で行うよりは委託して行ったほうが、直接的な波風が立たないということから、いろいろな会社が、主人公・真介の会社「日本ヒューマンリアクト株」に依頼する。

その作業を行うことによるさまざまな波風がこの物語の核である。

その会社にとって本当に不必要な人間ばかりがリストラされるわけでなく、ついでのように巻き込まれてしまった人間がいる。
そして、そのような人間(つまり能力がある人)のほうが、リストラによってすごく傷つき、そして『辞めてもらいたくはないのに・・・』と思っているのに辞めてしまう、という傾向が強い。

真介の年上の恋人・陽子もその一人である。
彼女も真介からリストラ面接をされた。
そして、その後、自分が行っていたプロジェクトを成功させると転職をした。

真介と陽子の会話もこの物語では、重要かつ和ませる場面である。

さてパート2となった本書では、File1~5まで収められている。

今回の、というか今回も、リストラされた人間がリストラされたことによって、自らの人生を振り返り、リストラという現実をどう受け止めるか真剣に悩み考え、そして会社を辞める辞めないどちらを選択したとしても、新たな出発になっていく、という、すがすがしいというか感動的な物語となっている。

特に、本書の題名になっている「借金取りの王子」(File3)はいい。
泣いてしまった。
実にお勧めの『恋愛小説』である。

また、File5の「人にやさしく」は、リストラから人材派遣へと業務を広げた真介の、リストラの経験を生かした人材派遣が描かれており、今後の展開が広がったなあと感じたのであった。

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ローマ人の物語36 最後の努力(中) 塩野七生 新潮文庫

2009-11-13 23:39:56 | 読んだ
ローマ帝国のあり方を根本的に変えたディオクレティアヌスが前巻であった。

根本的に変えたというのは、皇帝が4人。つまり4頭政によって「パスクロマーナ」ローマ帝国の安全保障を図ろうとしたことである。
この試みは成功した。
ローマ帝国は周囲の蛮族が襲来をするのを防ぐことができたのであった。
しかし、その代償として国防にかかる負担である税が増えた。

そして、ディオクレティアヌスは引退をするのである。
これもこれまでとは違った形である。
で、ディオクレティアヌスは新たに皇帝を指名し第2次4頭政を始める。
ディオクレティアヌスは大御所政治をするのではなく、本当に引退をする。

ところが、このあたりからおかしくなる。
皇帝になりたい人間、つまり我こそは皇帝になる資格があると思う人が立ち上がり、一時は6人もの皇帝が乱立し、争いが始まるのである。
蛮族という外敵の心配が無くなったと思ったら、内乱なのである。
もっとも内乱の最中であっても蛮族の侵入があったりするのであるが・・・

この乱立、内乱を制したのはコンスタンティヌスである。
本書は「最後の努力」の第2部として「コンスタンティヌスの時代」である。

コンスタンティヌスは第2次4頭政の正帝コンスタンティウス・クロルスの長子であるが母が微賎であり、父が皇帝の娘と再婚したとき、母ともに体よく追い払われている。
そういう境遇であったことと、胸に秘めているものや能力があったことからなのだろう、彼は父が亡くなったあと正帝を目指す。
内乱を制するのである。

これまで、ローマ帝国の歴史を読んできた。また中国の歴史の本も読んだ。
このなかで、多く登場するのは「敗北者」である。
最後の最後まで勝利者であるのは非常に難しいことである。

一時的に勝利者になっても、次なる勝利者に敗れ去る者が殆どなのである。
敗北者たちは勝っている時に何かが足りない、或いは勝ちすぎる、さらには勝ったあとが良くない。

最後の最後まで勝ち続ける人は、やっぱりどこか違う。
何が違うのか。

思うに、行くときはまっしぐらに行くし、我慢すべきところは徹底してガマンする。
そしてはるか遠くを望んでことにあたるところだ。
さらに「運」である。運をつかむ強さがあるというところである。

コンスタンティヌスはそれがあった、と思う。

コンスタンティヌスには、勝者となっただけでなく、歴史上すごく大きなことをしている。
「キリスト教」を公認した。ということである。

ローマ帝国の神は、日本の神と同じように「八百万の神」のようであり、帝国を大きくしていく過程において多くの神を認めてきた。
多人種、多民族、多文化、そして多宗教のローマ帝国においては、誰が何を信じようと、ローマの共同体に従っていることを求めてきた。
しかし、キリスト教は唯一神であり、他の神を認めるわけにはいかない。
そのあたりがローマ帝国においてときどきキリスト教が迫害される要因であった。

それをコンスタンティヌスは公認をしたのである。(厳密にいえば彼一人ではないのであるが)
また、彼は信仰心からキリスト教を公認したではないようである。
そのあたりは第3部に詳しいようである。

ともかくこの2部では、勝利者であり続けるには、ということを教えてもらえる。

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ブルー・ゴールド 真保裕一 週刊朝日連載

2009-11-09 18:06:46 | 読んだ
週刊朝日に連載されている小説である。
11月13日号で連載17回になっている。

ここまで読んできて、題材は「水」そして「水道」であることがわかってきた。

「21世紀は水の時代である」とか「水戦争の時代」といわれて久しい。
そういう時代を背景とした物語になるんだろう。

しかも、主人公は大手商社から胡散臭い会社へ、表向きは出向実は左遷、そしてその会社の社長の監視(つまりスパイ)としてやってきている、という側面を持つ。

私も水関係の仕事で、つまり業界の人間なのであるが、この小説がこれからどうなっていくのか、非常に興味深く感じている。

水はいまや世界的に「金」になるものだと思われている。
アメリカやイギリスやフランスそして日本では、水道は公営である。

水道の公営とは、非常に簡単に言えば、水道料金で大部分そして税も投入して経営していく形である。
つまり「水道料金」が大きな問題なのである。

水道料金を安くして、水質が安全で、安定した形で供給する。

コレは非常に難しい問題である。
水質は、社会環境や化学や医療が進歩するにつれ「安全」のレベルが上がってきている。
しかも「安全」とは相対的ではなく「まあとりあえず」でもなく「絶対的」でなくてはならないのである。

それを確保して水道料金は高くなく、というのであれば相当の効率化が必要である。効率化は行政(公務員)が最も苦手とするところである。
そこに「民間」の出番がある。
しかし民間には「効率化」というより「利益」という別な目的がある。

水と利益が両立できるのか?
それをこの小説で語ってもらえれば嬉しいと思っている。

「期待」をして毎週読んでいきたいと思っている。

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ジパング ZIPANG かわぐちかいじ 週間モーニング連載

2009-11-07 21:46:24 | 読んだ
週間モーニングに連載されている「ジパング」が今秋発売の49号2009.11.19で最終話を迎えた。

かわぐちかいじが週間モーニングに連載した「沈黙の艦隊」もそうであったが、最後がなんだか「しりすぼみ」のような気がする。

もっと積極的にいえば、私はもっと別な終わり方を望んでいた。

ジパングは、現代の自衛隊のイージス艦「みらい」がタイムスリップして、第2次世界大戦の太平洋に登場する。
日本に加勢するわけでもなく、かといって日本を攻める側にもまわらず、というかどっちにもいけなかったのだが・・・

そうこうしているうちにも「みらい」はその時代(つまり現代)に大きくかかわることとなる、そして我々もしくは「みらい」がタイムスリップする前の歴史とは違う歴史をつくってしまう。

作者はいったい何を描きたかったのだろう?
と思う。

ラストシーンではないように思える。
イージス艦という、過去にはないものをもってしても歴史は変わらない、ということだったのか。
それは、半村良がすでに「戦国自衛隊」で描いている。

沈黙の艦隊もこのジパングもその意図がよくわからないのである。
しかし、なぜかおもしろい。
コレはなんだろうか。

そういう疑問を持ちつつ、読み終えたのである。

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君たちに明日はない 垣根涼介 新潮文庫

2009-11-06 22:02:39 | 読んだ
小説新潮に時々掲載されている「君たちに明日はない」シリーズ。
以前から気になっていたのであるが、最初から読まないと「なんだかなあ」と思っていたのである。

で、小説新潮11月号に掲載されている「やどかりの人生」を読む前に、とりあえず文庫になっている2冊「君たちに明日はない」と「借金取りの王子」を読もうと思ったのである。

その1冊目「君たちに明日はない」は『File1』から『File5』までの5話である。
それぞれ独立した物語とも読めるが時系列であるので、最初から読んで正解であった。

さて、この物語の主人公は村上真介。
リストラ請負会社である「日本ヒューマンリアクト㈱」に勤め、依頼された会社のリストラ、つまり首切りが仕事なのである。

この設定が、今まで読むことをためらっていた原因である。
明るい口調の文面なのであるが、実際にはやりきれない話なんだろうと、思っていた。「首切り」というのはやっぱりなんだかタブーな話であると思っているのである。

だが、読んでみるとなかなかにおもしろい。
自分のことは棚に上げて、こういう使えないヤツっているよなあ、と思うのである。
特に自分はこの会社に必要なんだ、と思い込んでいるヤツ。
こいつが、真介にコテンパにやられるとスッキリする。

だが、リストラはそんな奴等ばかりが対象ではない。
運の悪いヤツもいるのである。

File1では、41歳の女性社員のリストラの面接を行う。そしてその後この女性・芹沢陽子と真介は恋人の関係になってしまう。
そんなこともアリで物語は進むのである。

最初はリストラされる側に同情するのかと思っていたが、徐々に真介の目線、つまりリストラする側になって読んでいる。

しかし、辞めさせる理由なんてどうとでも作ることができるものだ。
その組織(会社)を引っ張っているのは、メインの2割くらいの人だろう。
その2割に入らない人はリストラの対象になるんだろう。
その場合の理由などいくらでもある。

気をつけなければ、と思う一方、そうなればそうなったまでのことだ、と思う気持ちもある。

「File3.旧友」では、高校時代の同級生をリストラしなければならないが、その旧友は仕事ができないわけでも、周囲との協調性が薄いわけでもなく、会社の合併によって、組織の力学関係からリストラの対象となったのである。

真介は、その旧友に新たな仕事を勧める。
会社に居場所がなくなったとき、リストラというのも決断の材料になる。
そんな思いもしたのである。

さあ、第2巻の「借金取りの王子」を読もう。

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玻璃の天 北村薫 文春文庫

2009-11-04 22:59:00 | 読んだ
「ベッキーさん」シリーズの第2弾である。

ご存知のとおりベッキーさんシリーズの最新版「鷺と雪」は第141回直木賞受賞作である。

舞台は昭和8年。主人公は花村英子、父が財閥系の企業の社長で、上流家庭のひとり娘、学校(前期4年、中期4年を終えて、今は後期の1年:ということは今で言えば女子高校生か)には、運転手つきの車で通う。

その運転手がベッキーさんこと、別宮みつ子である。
彼女は、岸本葉子の解説によれば

「才色兼備のスーパーレディ。眉涼しく、睫は長く、瞳の大きな眼が印象的だ。年は二十歳そこそこながら、並外れた博識と頭脳で『わたし』(花村英子)の推理を導いて、武術にもたけ・・・」
という女性である。

その解説にもあったように、主人公の花村英子が遭遇する事件の謎に大きなヒントを与えるのがベッキーさんで、謎を直接解くのは『わたし』花村英子である。

その事件とは、同じ学校に通う友人たち(華族や金持ちなど上流階級の娘たち)との交流で遭遇するものである。

上流社会の娘たちの抱えているものは、そのままその家が抱えている問題でもあり、上流社会の問題とは複雑に絡んでいるものである。

女子高校生が主人公である、というとなんだかキャピキャピしているような印象であるが非常に落ちついている。一言で言えば「大人」である。
時代がそうさせているのだが、社会そのものが大人である。

この物語を読むと、今の社会は非常に幼い、と感じる。
情報があふれ、何でも自由にできる平和な世の中で、悲しいくらい幼い社会である。

本書の第3話で、ベッキーさんの正体というか出自が明らかにされる。
明らかになったところでこれからどうなっていくのか楽しみである。

「鷺と雪」はオール読物に掲載されたときに読んだのであるが、その前段を知らずに読んでいたので、また読み返してみよう。

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中尊寺 紅葉そして初雪

2009-11-03 20:56:50 | 観た、聴いた
中尊寺の紅葉がいい、という情報により、本日行ってきた。

しかし、昨日からの急激な寒波の来襲。
9時頃まで行かないといい写真が撮れないということが経験上わかっていたので、9時到着を目指して出発、8時30分到着。

早速月見坂を登る。色づいている葉もあるものの、やっぱりまだ早いような気がする。例年、11月半ばがいい状態である。

というわけで、月見坂を登り、総門へ。

まあまあの色づきである。

そうして本堂に着いたら、雪が・・・初雪です。
         

寒いはずであります。遠くの奥羽山脈の山頂が冠雪しているのを確認。

金色堂の横、経蔵前のいろはもみじは中尊寺の紅葉の最高の撮影ポイント、流石みんな撮影しています。そして誰もいないとき。
   

いつもキレイな赤に染まるもみじもまだ緑の部分があったり・・・
 

「まだかな?」という印象と、急激な寒波のせいなのか葉が縮んでいるというカンジがあって、感激は少し薄い。
また行ってみようかなと思う。

それにしても今日は寒かった。

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