読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

かもめ食堂

2006-12-30 16:57:13 | 観た、聴いた
年末に入ったら、見たいテレビ番組もなくなってしまった。
ならば、なにかDVDでもレンタルをして映画化なんかをみようと思い立ったのである。

で、近所の「TUTAYA」に行ったのである。
考えることは誰でも同じようで満員御礼の状態であった。
そこで小1時間ほど探したのだが「これだ!」というのが見つからず、まあ、これぐらいならば、と思って借りてきたのが「かもめ食堂」である。

フィンランドで「かもめ食堂」を営むサチエ(小林聡美)が主人公。
この食堂、フィンランドで「おにぎり」をメインとしているのである。
なんの宣伝もしていないごくあっさりとした店構え、当然のように客は来ない。

そこに、初めての客、日本かぶれの青年トンミがやってきたところから物語りは動き始め、旅の日本人ミドリ(片桐はいり)が店の手伝いをはじめ、少しづつ客が入りはじめ、また一人の旅の日本人マサコ(もたいまさこ)が入り・・・

物語は、淡々とそしてゆっくりと進む。
「事件」などおこらない。

ちょうど「毒にも薬にもならない」ようなものを観たり読んだりしたかった私に、なんともいい気持ちを与えてくれたのでした。

なんだか、あくせく働いたり、誰かを攻撃したり、なにもかもを社会のせいにしたりする世の中で、自分の感覚と責任でゆったりとすごすのも悪くないなあ、と思ったのでした。

いい時間をすごせたなあ、と思ってのであるが、やっぱりすぐに現実に戻っていろいろと何かをしなければならない年の瀬なのである。

原作は、群さちこ。
フィンランドの弱い太陽の光が、映画ではいい具合に気分を出していたが、活字ではどうなのか、巡り会わせがあったなら読んでみよう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする