読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

秘密結社の世界史 海野弘 平凡社新書

2010-03-29 22:24:23 | 読んだ
週刊朝日の書評欄で紹介されていたのを読み『これはおもしろそう』と読んでみた。

で、一言で申し上げるのならば
「思ったほどではない」
ということ。

思ったほどでないというのは「おもしろい」ということである。

なんというか『世界史』というのは本当で、秘密結社の歴史が紹介されている。

秘密結社の基礎的知識がないと難しいのかもしれない。
『初心者向き』なのかと思っていたので手こずってしまった。

さて『秘密結社』というのは、妖しげな響きを持つ言葉である。
もし、その秘密結社に入ることが、いわゆる「選ばれた人」であるのなら、なんだか怪しい組織であっても、『入ってやってもいいかな』と思ってしまうかもしれない。

プロローグには、秘密結社の分類や分布図が示されている。
大きな分類によれば秘密結社は「政治的秘密結社」と「入社的秘密結社」だということ。
この入社的というのが妖しい。

この秘密結社が世界を動かした、又は動かしているという、秘密結社陰謀説というのがあるらしい。

それを元に描かれたのが、かの「ダ・ヴィンチ・コード」とのこと。

何事にも「ウラ」があるとは思うが、それが全てでもない。

また、現代の秘密結社は「カルト」的になっているとのこと。
いずれにしても、秘密結社は我々の何かを刺激するものらしい。

まあこれでこの手の話題はいいか、と思っていたが、秘密結社という文字を見つければ衝動的に読みたいと思うかもしれない。
だから読書はやめられない。

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楽天1勝 こらからだ!

2010-03-28 20:12:43 | 日々雑感
開幕から4連敗中の「東北楽天ゴールデンイーグルス」が今日やっと1勝をあげた。

田中マー君の10イニングス粘投で、これしか勝てないというパターンであった。

お気に入りの嶋君が活躍したのも嬉しい。

それにしても、野村前監督が
「ほうら見たことか、儂を辞めさせるから、こうなるんだ」
と言っている姿が目に浮かぶ、これまでの負けっぷりであった。

これからどうたてなおすか楽しみである。

それにしても今日は寒い一日であった。
それなのに、今日は私の所属する野球チームの練習試合であった。

2試合をおこなったが、そのうち1試合は投手で7イニング完投、3失点であった。
2試合目は3塁手で出場。

疲れてしまった。
それと、もう体中が痛い。

というわけで、もうおやすみしたいとおもいます。
明日の朝、身体が動くだろうか?
とっても心配だ。

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浦島太郎の真相 鯨統一郎 光文社文庫

2010-03-25 12:20:23 | 読んだ
鯨統一郎お得意の物語である。

主人公は、あの「桜川東子(はるこ)」
『九つの殺人メルヘン』と『すべての美人は名探偵である』に登場している。

で、この「浦島太郎の真相」は『九つの殺人メルヘン』と同じ設定である。

つまり、渋谷区にある「森へ抜ける道」という名の日本酒バーで、厄年トリオの山内、工藤、島(この3人の頭の文字ヤ、クド、シをとって厄年トリオという)が、馬鹿っ話をしているうちに、私立探偵の工藤が抱えている事件の謎がしめされ、その謎を、カウンターのかたわらで日本酒を飲んでいる桜川東子が解く、のである。

しかも、その謎解きにはメルヘン(童話)がうまく重なっているのである。
事件の謎が解かれ、更には童話に隠されていた謎も明らかになるのである。

前回は、西洋のメルヘンが主題であったが、今回は日本の童話8編となっている。

そして物語の冒頭には、厄年トリオが語るウンチクというかマニアックな想い出話がある。これがやけに面白いのである。

1.浦島太郎    → アニメ
2.桃太郎     → 映画 
3.カチカチ山   → スポーツ
4.さるかに合戦  → 時代劇
5.一寸法師    → テレビドラマ
6.舌切り雀    → お笑い
7.こぶとり爺さん → フォークソング
8.花咲じじい   → 深夜放送

このマニアックな話についていけるのは、筆者と同年代である我々世代だと思う。(つまりあの『シラケ世代』ね)

なかで私に最も受けたのは、第7話こぶとり爺さんのなかのフォークソングの話題。

「ジョーン・バエズとかボブ・ディランとか」
「またボブ・ディランの話かい、やだね」

この「また・・・」の部分は、吉田拓郎の「親切」という歌の一節である。ものすごくマニアックである。

という具合に、知っている人が読めば、そのマニアック度とバカバカしさに大うけすること、間違いなし、なのである。

また、物語の最後には
「もしかしたら現代のこの事件が遠い未来、形を変えて、新たな昔話になるかもしれませんね」
と言って、桜川東子が日本酒を飲み干す場面が、必ずある。

この場合、実は二つのことがかけてあるのではないかと、私は勘ぐっている。
つまり、工藤が扱っている殺人事件などの事件と、物語の最初に語られる主に昭和30年代から50年代の懐かしい話、この二つが「新たな昔話」となる、桜川東子は言っているのではないか。
いや、もしかしたら、厄年トリオの語るマニアックで懐かしい話は、すでに昔話になったいるかもしれない。

それにしても、このトリオと渋谷区にある「森へ抜ける道」で酒を酌み交わして話をしてみたいものである。
ただ、マスターの島は日本酒をグラスで出すのを基本としているので、近頃「ぬる燗」が好みになった私が「ぬる燗」などといったら、追い出されるかもしれない。それがものすごく心配である。

でも、いつかは行こう「森へ抜ける道」
たとえ桜川東子さんに会えなくても・・・

だから、読書はやめられない。

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コーヒー、もう一杯 平安寿子 小説新潮2月号

2010-03-22 17:46:22 | 読んだ
平安寿子の小説は「好き」なのである。
それが小説新潮で読めるなんて・・・
うれしくてもったいなくて、しばらく読まないでいたくらいである。

物語は主人公の山守未紀が3年付き合った男に
「悪いけど、もう、終わりにしてくれないか。」
といわれたところから始まる。

未紀は32歳である。
男には結婚を期待していた。

未紀は、現在の仕事に大いに不満を持っている。
というか、客のためにならないと思っても、客の要望にこたえざるを得ない環境に不満なのだ。
しかし、結婚するんだ、という気持ちがその不満を耐えさせてきた。

彼女の不満は膨れ上がる。
そしてそういうときに転職の話が・・・

未紀はとうとう顧客に対して「ぶちきれる」
これが素晴らしい。
ぜひ、私も一生に一度でいいから言ってみたい。

どうなる、どうなる、と思っていたら、これ「連作」のようである。
小説新潮にまた楽しみが増えた。
だから読書はやめられない。

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三陸道 ハイウェイフリーウォーキング

2010-03-21 22:28:29 | 日々雑感
三陸縦貫自動車道の登米ICから登米米谷IC間5キロメートルが3月22日に開通する。これに先立ち20日土曜日、ハイウェイ・フリーウォーキングが行われた。

ハイウェイを歩くなんて2度とないことゆえ参加した。
実は、昨年も桃生津山ICと登米IC間のフリーウォーキングがあったのだが、事情により参加できなかった。
今回は、北上川を渡る「新米谷大橋」を歩くことが出来る。
それが楽しみであった。

空はどんよりとしている。気温はまずまず、風はない、ウォーキング日和である。

バスでスタート地点へ行くが、あまりにも早すぎたみたいで約1時間スタート地点で過ごす。
セレモニー終了後、早速出発。



参加者は約1000名。

1キロメートル歩いての感想は、「まだ1キロなの?」
        

人力車も登場。気仙沼市からやってきたそうで、気仙沼までの早期開通を呼びかけているとのこと。

だんだん晴れてきて、列は長くなり、ウィンドブレーカーを脱いで、まだまだゴールは遠い。
              

ゴールは3.5キロメートル地点と5キロメートル地点。
最初のゴールは、この新米谷大橋を渡ったところ。
そしてそのゴールの前では皆で記念写真を撮影する。


新米谷大橋に関する写真は、近いうちに「villa嘉壽家堂」で公開します。乞うご期待。

というわけで、橋を渡って振り返ると、きれいなカーブを描いた自動車道と、3.5キロメートルでゴールした人たちを乗せたバスがやってきました。
                      

さて、ゴールはマダマダ遠い。
最後はお約束どうり「心臓破りの坂」が待っているのだろうか?



5キロメートルを完歩して、心地よかった、しかし身体は・・・

実はこのあと野球の練習に行ったのでした。そしてクタクタになり夜は早く休んだのでした。

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横たわるもの-慶次郎縁側日記- 北原亞以子 小説新潮11~1月号連載

2010-03-17 22:24:07 | 読んだ
月刊誌を片付けていると、ああこれまだ読んでいなかったなあ、なんて片づけをやめてしまったりする。

では気になるものを片っ端から読んでいこう、なんて意気込むものの結局読みきれずに片付ける羽目になる。

そんなことを繰り返してきたのだが、今回、どうしても気になる物語があった。

小説新潮2月号で特集をしていた北原亞以子著「慶次郎縁側日記」である。

毎月小説新潮を読んでいればそういう小説があるのは知っていたし、NHKでドラマ化されていたのも知っていた。
しかし、あえて読まないでいたのである。

これは「何故か」ということを明確に表すことは出来ない。
つまり『縁』なのだと思う。
そこにあることがわかっていて、いつでも手にとることが出来ることも知っているのに、何故か手が出ないのは『縁』である。もしくは『機』がないのだと思う。

そういうなか、今回は「ふと」読んでみようと思ったのである。
なあに、1話読んで気に入らなければそれでいいさ、そのときは『縁』がなかったと思おう。

で、昨年の4月号あたりから読み始めた。
最初のあたりは、なんだかよくわからない、というのが大きな印象。
ひとつだけ気になったのは、ラスト、であった。
ストンと落とされたようなカンジ、余韻のなかから自分で感じ取れというような突き放されたようなカンジ、がしたのであった。

そうこうするうちに11月号から3号続けて「横たわるもの」が掲載された。
これは、3ヶ月にわたったものであるから、わりと細やかに物語が進んでいくのでありがたかった。
それに、ちゃんと主人公の森口慶次郎が登場する。
(それまではこの主人公がちょっとしか登場しなかったりしていたのだ)

というようなわけで、この長編を読んで『これはなかなか面白い』と、知っている人から言わせれば「何を今更、バッカじゃないの」的な感想を持ったのであった。

そして2月号で改めてこの「慶次郎縁側日記」の特集記事を読んだのであった。

そこでまあ森口慶次郎の過去のようなものを知ったのである。
と、ここまできたら文庫本の最初から読むしかない。
本屋を探してみたいと思ってる。
だから、読書はやめられない。

追伸
 というわけで、物語の「横たわるもの」について紹介しないでしまった。
それはまた後の機会にということで・・・ひとつよしなに・・・

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嘉壽家堂本店更新

2010-03-15 22:51:02 | 日々雑感
嘉壽家堂本店の「蔵書ベスト30」を久々に更新。

上位陣に変化が生じてきた。

ちなみに今回のベスト10は

1.司馬遼太郎
2.池波正太郎
3.井上ひさし
4.森村誠一
5.塩野七生
6.和久峻三
7.山岡荘八
8.松本清張
9.山際淳司
10.海音寺潮五郎
である。

目下上昇中の作家は、
「鯨統一郎」と「海堂尊」である。

こうやって本を整理し登録し順位をつけてみると、新しい作家の本よりも、これまで読んだ本が数々思い出され、ああこれまた読もうかなあ、なんて思ってしまう。

だから読書はやめられない。

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球春

2010-03-14 21:38:07 | 日々雑感
本日私が所属する野球チームの練習があった。
いよいよ今年も野球が始まる。

野球チームといったって、いわゆる熟年野球といったらいいのか、50代チームと60代チームがありそれぞれが50代のリーグ、60代のリーグに所属している。
今年或いは来年には70代のチームも出来るらしい。

若いころにはそれぞれ別々のチームでやってきていて、このチームが出来てやってみようという人たちが集まっているので、正直の話、全員が知っている人ではない。
しかし、野球という共通点で集まっているので、それほど違和感はない。

さて、本日は練習開始のランニングを終えた時点で、すでに酸欠状態となり、息を整えるまで相当の時間を要してしまった。

練習は概ね2時間、キャッチボール、トスバッティング、フリーというかハーフバッティング。
ハーフバッティングで投手を務めてクタクタである。

それから先週判明したのであるが、私はイネ科の植物に反応する花粉症であったのだが、とうとう今年からスギにも反応してしまった。

とりあえず主治医から薬を飲んで症状は和らいでいるが、今日はスギ花粉の注意日。風が強い。

というわけで、帰宅してからくしゃみと鼻水と涙で苦しんでいる。
それに加えて福島県沖地震の発生。

多分明日になると身体が痛くなるはず・・・

球春はつらい。

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歴史街道4月号「勝負師・徳川家康」

2010-03-13 23:35:05 | 読んだ
歴史街道はその特集によって買ったりするのだが、今月号は「徳川家康」の特集ということで『是非読みたい』と思った。

チョイト話はずれるのであるが、もう20年も前ならばこの本は買わずに本屋で立ち読みをするのであるが、近頃は「立ち読み」が出来なくなった。
『落ちついて読みたい』という気持ちが勝つのである。
立ち読みで最後だったのは「YAWARA」(浦澤直樹)だったような気がする。
その後、数々の雑誌や漫画に挑んだがとうとう最後まで読むことが出来なかった。

閑話休題

徳川家康は私の好きな人である。
なんだか「突然」「告白」をしたような文章になってしまった。

山岡荘八の「徳川家康」を高校時代によんで以来徳川家康ファンである。

何故、徳川家康なのか?
ということを考えてみたくて、本書を購入し、また考えてみたのである。

徳川家康は、外交、民政そして戦に強かった。
何故強かったか?
それは「学習能力」に長けていたからだと思う。
しかもその学習能力は「勝ってかぶとの緒を締めよ」というような、勝った時こそその原因、要因を調べ分析し反省をしているからだと思うのである。

前楽天イーグルスの野村監督で有名になった松浦静山の「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という言葉があるが、家康は「勝ちにも負けにも不思議なし」の生きかたではなかったか。

それから、彼は「徳川家康」をどのように演じればいいのかを知っていた。
だから、我慢すべきことは我慢した。

「勝利」を確定させておいて戦をしたと思う。
または「戦」の意義を良く知っていたと思う。
だから、負けたときでも全てを失わず、自分の名前を辱めなかった。

それらは全て学習能力の高さからきていると思うのである。

この歴史街道4月号の表紙には

『「機」を逃さず、すべてを賭けた男』

というタイトルが掲げてあるが、実は「機」を作っていたのではないかと思うのである。

外交と民政をきっちりとすることによって、徳川家康というもののイメージをきっちり作り、そしてそのイメージを裏切らないことによって、彼は勝利をつかんだと思うのである。

「桶狭間の戦い」「姉川の戦い」「三方が原の戦い」「本能寺の変からの伊賀越え」「武田の遺領を北条と争った天正壬午の乱」そして「小牧・長久手の戦い」と6つの勝負が本書に掲載されているが、実際の戦いの前に自らの心と身体、そして手足となる部下たちへの準備は怠っていなかったと思うのである。

もしかしたら、すべて自らが念入りに書き上げた脚本のとおり徳川家康を演じていたのかもしれない。
もっとも、最終勝利者となった家康については、その後に作り上げたものによって神格化された部分があるのだが・・・

いずれにしても、見習うべきは学習能力と我慢力である。
特集のわりにはページ数が少ないようにも思えるが、面白よんだのであった。
そして、いつかは岡崎を中心とした徳川家康の原点を見てまわりたいなあ、と改めて強く思ったのである。
だから読書はやめられない。

追伸
徳川家康と勝海舟と吉田拓郎を語ると熱くなってしまう。
もっと冷静になろう・・・

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やってみたらこうだった ①<風俗>体験ルポ ②<人妻風俗>編 本橋信宏 宝島文庫

2010-03-11 22:41:31 | 読んだ
著者の本橋信宏は同い年である。
彼の本は2冊読んでいる。

「裏本時代」と「AV時代 村西とおるとその時代」である。
つまり彼はそういうものに関わってきたのである。

ある意味「うらやましい」ところもある。

さて、①<風俗>体験ルポは「フライデースペシャル」に1999年から2001年にかけて掲載されたものである。
『取材費は使い放題』
という、なんともすごいものである。

2つの本には、永沢光雄の著作と同じような匂いがする。
つまりは「人を語って自らを語る」ということである。

著者は、さまざまな風俗を体験する。
そして「満たされない」思いを抱き続ける。

それは彼が風俗で「性」の満足だけを得ようとしていないからである。
彼は、風俗で働く女性たちの真の姿を知りたい。
しかし、そんなに簡単に「真の姿」など知ることなど出来ない。

著者は「虚しい」思いを抱きながら、更に風俗の女たちを知ろうとする。

それにしても、風俗ではたらく女たちの凄まじいことには、ただひたすら驚かされる。
田舎に住んでいては経験できないことが都会で起きている。
いや、実はもう田舎にまで波及(普及?)しているのかもしれない。
でも、私には無縁である。

昔、男は「女遊び」をした。
それは「公認」であったり、「仕方のないこと」であったりした。
そしてその陰には「暗い部分」があった。

しかし、この本を読むと「暗い部分」というのはなくなってきたように思える。
つまり、女性が「体を売る」ことについて、あっけらかん、となってきたように思えるのだ。

<人妻風俗>編を読むと、確かに旦那には罪悪感を抱いているようにも思えるが、それは決定的なものではない。
「だったら、私を満足させてよ!」
という声が聞こえる。
その満足は「金銭的」と「性的」である。

嘆かわしい、といえばそれまでだが、どうしてこんな風になってしまったのか?
それを知りたいために本橋信宏は頑張っているのかもしれない。
ご苦労様である。

著者は、平日の昼間にラブホテルが満室になっていることを嘆く。
そして、実は自分もその満室の一味であることを自嘲する。

この本はもしかしたら将来「民俗学」を学ぶための貴重な資料になるのかもしれない、なんて思ったりして・・・
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吉田類の酒場放浪記 TBSサービス

2010-03-08 21:42:07 | 読んだ
BS-TBS(TBS系)にて
マニアックな人気を誇る、
あの『吉田類の酒場放浪記』が本になった!


と帯にある。

私も大のファンであるこのテレビ番組。
以前、紹介したのであるが、なんともいえない「ぬるさ」がとってもいい番組である。

吉田類という怪しげなおっさんが居酒屋を放浪して歩く。
大体、安い酒場である。
時には、どうも入りづらいというか常連しか入れないでしょう、というような店もある。

で、その放浪記が本になったのである。

帯には、例の決まり文句
『酒場という聖地へ、酒を求め、肴を求めさまよう・・・』
が・・・

但し、この本は吉田類が書いたものではない。
酒場放浪記で訪れた店を「吉田慎治」が再訪し、取材し撮影をしたものである。

全部で35店(うち4店はすでに閉店)を紹介している。
これは放送で紹介をした1番から35番までである。
ということは次もあるのだろう。

いつか東京出張の折にでも、この番組で紹介された店に行ってみようと思っている。

ところで、札幌に行った折、この番組で紹介された「五醍」という店に行ってきた。
いつも吉田類さんが行くような「もつ焼き」「もつ煮込み」のにぎやかな店ではなく、魚の炉辺焼の静かな雰囲気の店であった。
私は、酒は熱燗が好きなのだが、この店で飲んだ「ぬる燗」は非常においしかった。
なぜか北海道で吉田類さんの足跡をたどったのであった。

ということで、この本、無性に飲みたくなった時に眺めている。

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同・級・生 柴門ふみ 文春文庫

2010-03-03 20:03:45 | 読んだ
柴門ふみのエッセイが好きである。
今は、小説新潮で連載している「恋のタネ」を毎月読んでいる。

柴門ふみは、同い年というか同学年である。
それがエッセイを読んでいると「若いなあ」と思う。
そして、そんなに「恋」って大事なのか?と思う。
それでいて、どこかやっぱり同い年だよなあ、と思う古さもある。

漫画は「モーニング」に連載していた『華和家の四姉妹』しか読んだことがない。
またドラマは一切みたことがない。

やっぱりどこか「違う世界」だと思うのである。
それが、こんど文庫となった、ということから、そして酔っ払った勢いから、買ってみたのである。

まあその一気に読みましたです。
おもしろかったか?って
なんといいましょうか、おもしろい、というよりは「腹が立つ」というカンジでありました。

一言で言えば
「なんじゃこら!」
でしょうか。

人が生きていくうえでの根本的なこと、つまり「どうやって食べていこうか」というレベルには全ての登場人物たちはいない。
全ての登場人物たちの関心は唯一つ「恋」なのである。
寝ても醒めても「恋」なのである。

この物語の主人公である鴨居とちなみは同級生で恋人だった。
「だった」というのは、鴨居が就職を決めてプロポーズした時にちなみが「まだ早い」と断って以来、なんとなく気まずい雰囲気から、二人で無理やりに「終わった」ことにしてしまったのである。

しかし、未練が・・・
さらにすれ違い・・・
そして、無理に求める新しい恋・・・

まるで「演歌」の世界だ!

煮えきらぬ二人、互いに好きだというのに、素直になれず、そのくせ他の男や女とセックスをする。

もし私が彼らの知り合いだったら
「ええ加減にせい!」
と怒鳴り飛ばしてやる。

なのに、この物語に登場する人たちは、なんだか変なのである。
変にお節介を焼くけど、中途半端なお節介で、さらに話をややこしくしている。

相手に対する不信感と信頼感で心が揺れ動く、愛しくて愛しくてたまらないがそれを素直に表せない。
そんな中学生のような恋、なのに身体は大人である。
さらに、親には処女で結婚する、ということにしておきたい、という意識。

ああ!イライラする。
といううちに終わってしまった。

こういう物語がなぜ受けるんだろう?
私の感覚がヘンなのだろうか?

柴門ふみ青春三部作、ということでこれからあと2作、文庫ででるらしい。
続けて読んでみようか・・・とりあえず・・・未知の世界・・・
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ニライカナイの語り部 -作家六波羅一輝の推理- 鯨統一郎 中公文庫

2010-03-01 21:37:48 | 読んだ
作家・六波羅一輝の推理第2弾である。
前作は「白骨の語り部」で、岩手県遠野が舞台であった。
ちなみに、今度土曜ワイド劇場でドラマ化されたらしい。(放送日は未定ということである)

そして今度は沖縄が舞台である。

作家:六波羅一輝は「イエスの語り部」という作品でデビュー。それはあまり知られていない出版社の文学賞で大賞を取りスマッシュヒットになった。
が、その後一作もかけないでいる。

忘れられた作家になった頃、彼は柳田国男の「遠野物語」を手にし小説の構想を得る。
さらに六波羅一輝の大ファンで彼に次の小説を書かせようと編集者になった北村みなみと出会い、みなみがと遠野へ取材旅行へ出かけ、そこで殺人事件にであう。

で、その事件があまりにも生々しくてまだ小説をかけていない。

そんなとき、また柳田国男の「海上の道」を読んで、沖縄のニライカナに一輝は惹かれたのである。

で、お約束どおりニライカナの取材ということで沖縄にやってきた、一輝とみなみ。
またしてもお約束の「殺人事件」発生。

このシリーズの一つのキーは「民俗学」である。
柳田国男の著作に刺激され小説の構想が浮かぶ、といったこと。一輝の父が民俗学者であったこと。
そんなことから、民俗学の知識・薀蓄がそこここに出てくる。

ちょいと軽めの六波羅一輝。それから登場する女性たちが「いい女」でありすぎること。さらにちょっと殺されすぎるのではないの。といったとことがキズといえばキズである。
また、意味のないフザケというか挿話が、砕けたカンジというより『なんなのさ』という思いを抱かせる。

というものの、鯨統一郎の他の作品のように「ふざけ倒した」ものではなく、本格的推理小説、ではある。
もっとも私は本格よりも変格とかのほうが好きなのであるが・・・

次は「京都・陰陽師の殺人」ということだそうで、ここまで読んだら次も読まずばなるまい。
だから読書はやめられない。

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