読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

異類婚姻譚 本谷有希子 文芸春秋 第54回芥川賞受賞作

2016-02-29 22:34:13 | 読んだ
なんと!
著者「本谷有希子」の母が、高校の同級生だった!
といっても、面識はないのだが・・・

というようなことと「夫婦の顔が似てくる」ということが描かれているということに興味を持って読むことにした。

「異類婚姻譚」というのは、辞書で調べると

=物語・説話の一型。人間と動物など,異類との結婚をモチーフとする。多くはタブーを犯すなどして破局に至る。浦島説話(乙姫は亀の化身)や「鶴女房」など。怪婚譚。=(大辞林第3版)

ということは、この物語は、人間と動物の結婚の話?
なんだ?なんだ?
どういうこっちゃ?

物語は、淡々と進む。
奇怪な様子はない。
主人公「サンちゃん」と旦那の夫婦生活は奇妙ではある、ではあるが、こんな若い奴らもいるんだろうなあ、という印象がある。

それにしても、この旦那、変である。というか嫌いだ。
なぜ、サンちゃんは別れないのか、不思議だ。

「サンちゃん、俺は、テレビを一日三時間は観たい男だ。」

「俺は家では何も考えたくない男だ。」


これは旦那のコトバ。

旦那は「楽したい人」なのだ。

サンちゃんは同じマンションの(棟は違うが)キタヱさん(60代)とよくお話をする。
彼女とは猫を通じて知り合いになった。
彼女に夫婦の顔が似てきた、という話をすると、彼女は彼女の友達にもそういう夫婦がいた、そしてどうなったかを話してくれた。顔が似てきたらそれを解消する手段があるとのこと。

しかし、サンちゃんはそんなことはしない。

旦那は「山に行きたい」という話をするようになる。

物語が進むと、旦那は「楽をする」ことに特化して行く。

そして、意外な結末。

何と言うか、あら?あり!ある?あれ・あれ? というカンジ。
今までの展開は、なんだか変なところがあったが、まあそれはサンちゃんの心象風景なんだろうなあ、と思っていたのだが・・・
それが、なんだこりゃ!の結末。私3回読みなおしましたよ。
で、理解できかねました。

多分、それが正解で、それが題名なんだと思う。

芥川賞作品は私にはダメなんだと思っているのだが、ついつい読んでしまう。
で、読んでは「なんだこりゃ!」と思うのだ。

実は、又吉先生の本があるので、読もうかと思っているのだが、この作品を読んで足踏みしている。

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